名もなき者たちの碧き冒険譚   作:Ryokuha

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第一章は、これをもって最終話となります!
なんか、前回の話から思ったよりも時間がかかりませんでした。やったね。
最後の方に、多大な独自解釈と独自設定、そして主人公以外のオリキャラの描写がちょろっと出てきますので、気をつけてご覧ください!


第13話:ミレニアムプライス

■

 

 

 

 

 ネル先輩との一件から3日が経った今日。この日は、俺たちがずっと待ち望んでいた大イベントである、ミレニアムプライスが始まる日だ。

 

 先輩との戦闘の後、俺は全身から大出血してしまい、一回保健室送りになった。とはいっても、2日で怪我が完全に治ったから、身体的なものでは特にこれと言った問題はどこにもない。

 

 

 

 ……まぁ、精神的なもので言えば、ちょっとした問題があるんだけどな…………

 

 

「ねえねえアリス、見て見て~。」

 

「じゃ~ん、メイド服~!」

 

「ッ!?!?」スッ!

 

「ッ!?あ、アリス!?」

 

「あはは、良い反応!」

 

「何してるの、もう!アリスちゃんが完全に警戒しちゃってるじゃん!」

 

”あはは……これは、直るのにはちょっと時間がかかりそうだね………。”

 

 

 ………どうしてかは知らないが、アリスがメイド服に過剰な反応を示すようになってしまった。

 

 具体的に言うと、アリスがメイド服を見た際に、一瞬で俺の傍に近づいた後に俺を庇うかのような態勢を取り始めるようになった。

 

 今もアリスは俺の前に立って両手を横に広げて、メイド服に対してまるで番犬のように威嚇する表情をしながら俺を庇おうとしている。

 

 ………いや、マジでどうしてこうなった?確かにさ、俺ネル先輩からとんでもない怪我負わされたよ?でもさ、俺特に何も気にしてないし後遺症とかもないのよ。

 

 ……いやまぁ、アリスがこうしてるのは、あんな怪我をした俺のことを心配してくれてるからだってのは分かるんだ。

 

 だとしても、これはちょっと……些か過剰すぎるといいますか………そこまでしなくてもいいと言いますか………

 

 

「………あの、建物を壊しちゃった件について、生徒会のところに行ってきたんだけど……。」

 

「幸いなことに、部活動中の「事故」として処理してもらえたよ。」

 

「嘘っ、ユズそれどうやったの!もし部が存続したとしても、弁償代として部費は諦めなくちゃって思ってたのに……!」

 

「わたしじゃなくて、C&Cの方が処理してくれたみたい。」

 

「…なるほどな。」

 

 

 ……話は変わって、どうやら一昨日起こった一件によって発生した二次被害は、C&Cの先輩方が処理してくれたようだった。

 

 …まぁ、一応あれは先輩たちが勝手に起こした出来事にはなるから、そのつけは自分たちで処理するってだけの話だろうな……。

 

 

「そ、それと……ネル先輩から伝言、です。」

 

 

 

 

 

 

 

「「覚えとけよ坊主。この借りはいつか必ず返すからな」……って。」

 

「ッ!?!?!?!?」ガシッ!

 

「ちょっ、へっ!?あ、アリスさん!?!?何抱きついてんですか!?!?流石にまずいですって!?!?」

 

 

 …とは言っても、何か恨みを買ってしまったみたいだけどな。今の発言を聞いてアリスは咄嗟に俺へとしがみつき、更に威嚇した表情を差し向けていた。

 

 どうやらネル先輩も俺程とは言わないが、そこそこの怪我を負ってちょっとの間療養してたらしい。

 

 ……まぁでも、もしも本当に恨んでるんだったらそんなこと言わずにあの時みたいに急に襲撃をしかけてるだろうから、単純に悔しがってるだけだろう。だから、そこまで気にする必要はnあのアリスさん何でそんなに力入れてるんですか待ってくださいめっちゃ普通に痛いんでっていうかそれ以上やったら骨が折r

 

 

 

「……まぁそれならそれでよかった。ところで……」

 

「……うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミレニアムプライス、始まったね。」

 

「……ふぅ、危ねぇ危ねぇ………って、あれ?もう始まったのか?」

 

 

 アリスを説得して、何とか拘束を逃れることが出来た俺は一息をついていたが、どうやらとっくにミレニアムプライスが始まっていたようだ。

 

 ……いよいよ、と言ったところだな。

 

 

「…もし受賞したらクラッカー鳴らそっか。でも、もしそうじゃなかったら……」

 

「……すぐに、荷造りしないとね。」

 

「私たちはさておき、ユズちゃんとアリスちゃん、アルケーさんは……。」

 

「「……。」」

 

 

 ……モモイとミドリは、もしもの場合のことを考えて、一瞬だけではあるが少し曇った表情をしてしまう。

 

 ………それもそうだ。なんせ、ミレニアムプライスで受賞することの難しさを、あの二人はよく知っているはずだ。

 

 ……だからこそ、どうしても不安な気持ちになってしまうのだろう。

 

 …だが、

 

 

「……大丈夫だろ。あんだけ頑張ったんだ。…きっと受賞してるさ。」

 

「……それもそうですね。…やれるだけのことはやったんですから、堂々として見届けないと………!」

 

“アルケーの言う通り、きっと受賞しているよ。…みんなで、最後まで見届けよう。”

 

 

 そうだ。俺たちは、やれるだけのことはやったんだ。生徒会の襲撃やG.Bibleのことだったりと、色々なことはあった。だがそれでも、最善を尽くして来たのは確かだ。そいつは、心から言える自信しかない。

 

 ……だからこそ、こっからはどっしりと構えて、しっかりと結果を見ねぇとな。……何が起きようとも、俺はどんなことだって受け入れてやるさ。

 

 ……ただ、それでも……これだけは、言わせてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 ……頼むぜ、神様!俺たちの作品を、テイルズ・サガ・クロニクル2を、受賞させてくれ……っ!

 

 

 

 

 

 

ーー・ーー

 

 

 

 

 

 

『これより、ミレニアムプライスを始めます!司会および進行を担当するのは私、コトリです!』

 

『今回は、これまでのミレニアムプライスの中でも最多の応募数となりました。』

 

『おそらくは生徒会の方針変更により、部活動維持のために「成果」が必要になった影響かと思われます!』

 

「……コトリちゃんたちの方も。無事だったみたいだね。」

 

「エンジニア部は元々、ミレニアムの中でもかなりの功績が認められている部活なこともあったし……でも、本当に良かった。」

 

「……そうだな。ところで、史上最多の応募数って…………。」

 

「それはちょっと困るなぁ……。」

 

 

 どうやら、ミレニアムプライスの司会を担当するのはコトリだったようだ。生徒会の襲撃の件があったが、あの様子を見るに五体満足なようだな。

 

 …まぁ、こっちの方はこっからによってそういられるかどうかが決まるんだけどな………。

 

 

『昨年の優勝作品であるノアさんの「思い出の詩集」は、本来の意図とは少し違ったようですが……その形而上的な言葉の羅列が、ミレニアム最高の不眠症に対する治療法として評価されました。』

 

『今回も、「歯磨き粉と見せかけてモッツァレラチーズが出る持ち歩きチーズ入れ」、「ミサイルが内蔵された護身用の傘」……』

 

『「ネクタイ型モバイルバッテリー」、「光学迷彩下着セット」、「ちょうど缶一個なら入る筆箱型個人用冷蔵庫」……。』

 

『そして!今キヴォトスのインターネット上でセンセーションを巻き起こしている、スマホでマルチプレイが楽しめるレトロ風ゲーム、「テイルズ・サガ・クロニクル2」などなど!』

 

『今回出品された三桁の応募作品のうち、栄光の座を手にするのは、たったの7作品!』

 

「………………。」

 

 

 次々と紹介されていくミレニアムプライスに応募された作品。…その中には俺たちが作ったゲームである、テイルズ・サガ・クロニクル2もあった。

 

 その紹介された作品たちはどれも手ごわそうなものばかりだったが、応募された三桁の作品の内、たった7作品しか勝利を手にすることができない。

 

 ……少し、緊張してきたな。

 

 

『それでは7位から、受賞作品を発表します!』

 

 

 

 

『7位はエンジニア部、ウタハさんの「光学迷彩下着セット」です!これは身に付けてもその下の素肌が見えてしまうため、着ているのかそうでないのか分からないというエキセントリックな作品ですが……。』

 

『露出症の患者さんが合法的に趣味生活を営めるようになるという点で、大変高い評価を……その評価をした審査員が一体誰なのか、気になってしまいますね!とにかく7位!』

 

「ふぅー……。」

 

「まっ、私たちのゲームは7位にはふさわしくないよね。」

 

 

 最初に発表された作品はエンジニア部が応募した「光学迷彩下着セット」だった。

 

 …名前から凄そうな感じが漂ってくるが、どうやら露出症の患者が高い評価をしたらしい。…コトリの言う通りそいつが誰なのか気になるが、今はテレビの方に集中するべきだな。

 

 

『そして6位!この製品は……』

 

「……。」

 

 

 

 

 

『5位は……!』

 

「私たちの名前……呼ばれないね。」

 

 

 

 

『次です、4位……!』

 

「ううぅっ!そろそろお願い!」

 

 

 

 

 

『さあ、ここからはベスト3です!3位は……!』

 

「も、もう心臓がもたない!」

 

「お願い……お願い……。」

 

 

 

 

 

「僅差で2位を受賞したのは……!」

 

「……っ。」

 

「お願いします、私たちの名前を……!」

 

 

 次々と発表されて、受賞していく作品たち。

 

 俺たちの勝利条件は、7位の内のどこかに入ること。だからこそ、俺たちにとっては早く受賞してくれた方が心臓に良いのは確かだ。

 

 ……でも、ミレニアムプライスはそんな甘ったれたことは許してくれない。

 

 7位、6位、5位、4位、3位、そしてさっき発表された2位に、俺たちの作品の名前が呼ばれることは無かった。

 

 ………順位が上がってくるにつれて、もしかしたらと言った期待の気持ちと、ダメなのかと言った不安の気持ち……そして、早く発表してくれと急かす気持ちが、ぐちゃぐちゃに混ざり合いながら募っていく。

 

 ……でも、受賞してくれという願う気持ちが、一番強いということだけは変わらない。どんなに混ざった気持ちがあろうと、これだけは何も混ざることなく純粋なまま、ずっと強くなり続けていく。

 

 

 ………そして、いよいよ………最後の1位を発表する時間が、判決の時がやってきた。

 

 

『最後に!今回のミレニアムプライスで、最高の栄誉を受賞した作品です!』

 

「ドキドキ……」

 

『その1位は……!』

 

「うぅ……っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『CMの後で!』

 

「アリスっっ!!!」

 

「充電完了、いつでも撃てます!」

 

「落ち着けてめぇら!気持ちは分かるがここで撃ったら結果が見られなくなるぞ!」

 

「うぅ、もう焦らさないでほしい……。」

 

 

 ……1位の発表が行われるかと思いきや、どうやら一回CMを挟むようだ。

 

 それによる焦らしを受けたことによって、モモイとアリスが式ごと破壊しようとしたが、俺はそれを慌てて阻止した。

 

 …多分、視聴率を稼ぐための手段なんだろうが、いざこうして体験してみると、結構効果がありそうなことが分かるな。……まぁ、それはそれとして見ている側からしたら不快な気持ちでならないが…………。

 

 

 

 

 

 

『さあ!それでは発表します!』

 

「つ、ついに!」

 

「…発表……される……!」

 

「…うぅ、めっちゃ緊張する……!」

 

「…早く、早く発表して……!」

 

「……頼む、受賞していてくれ…………!!」

 

 

 CMが終わり、ついに待望の1位が発表されようとしていた。

 

 …皆、とても緊張をしている。ある者は唾を飲み込み、ある者は額からその汗を落としている。

 

 ……俺は何度やったか分からないが、それでも受賞していてくれと、神に祈るかのようにそう願った。

 

 

 ……これで、俺たちの部活の運命が決まる。……さぁ、結果を見せてくれ!ミレニアムプライス!

 

 

『待望の1位は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新素材開発部 ――――(ダンダンダンッ!)』

 

 

「ちょっ、モモイぃ!?何やってんだお前ぇ!?」

 

「本当にディスプレイを撃ってどうするの!?」

 

「どうせ全部持って行かれちゃんだし、もう関係ない!」

 

 

 

 

 

 

 

「うえぇぇん!今度こそ終わりだぁぁぁぁぁ!!」

 

「……っ。」

 

 

 ……待望の1位は……新素材開発部、その言葉を聞いた瞬間、モモイはやけくそでテレビを自身の銃を撃って破壊し、そして、嘆いていた。

 

 

 ……今度こそ終わりだと、そう言って………。

 

 

 

 

 

 

ーー・ーー

 

 

 

 

 

 

 ……結果は、惨敗だった。俺たちが作った作品、テイルズ・サガ・クロニクル2が、ミレニアムプライスで栄光を掴むことは無かった………。

 

 

「うぅ……。」

 

「結局、こうなっちゃうなんて……。」

 

「落ち着いて、お姉ちゃん。でも……」

 

「……分かってるよ!全部が否定されたわけじゃない、へこたれる必要なんて無いって……。」

 

「ネット上の評価も悪くなかったし、クソゲーランキング1位のあの時から、ちゃんと成長した。」

 

「これからも、きっと成長していける。」

 

「次こそはもっと良い結果を出して、今より立派な大きい部室だってもらえるはず!……でも、」

 

「うん……だって、ここを追い出されたら、ユズちゃんとアリスちゃん、そしてアルケーさんは……。」

 

「……………。」

 

 

 …確かにモモイの言う通り、ネット上の評価は決して悪くはなかった。…それどころか、面白いと言ってくれる人が多くいてくれたほどだ。前回よりもかなり成長したと言える。

 

 ……だが、現実は無常で、いくら成長したとしても、それが結果に必ずしもつながると言うわけではない。

 

 どれだけ努力したとしても、どれだけ頑張ったとしたとしても、それが結果になるかどうかは、あくまでも相関関係でしかないんだ。…因果関係と言った、都合の良いものなんかじゃ決してない。

 

 …次、また次に頑張って作ろうとしても、部活がなくなることで俺とアリス、そしてユズがそれぞれでバラバラになってしまう。…今みたいに全員がいつも一緒に集まるようなことは、多分もうないだろうな………。

 

 

「……心配しないで、ミドリ。」

 

 

 

 

 

 

 

「わたし、寮に戻る。」

 

「えっ?」

 

「もうわたしのことを、クソゲー開発者って呼ぶ人はいないと思う。ううん、もし仮にいたとしても、大丈夫。」

 

「今のわたしには……この四人と、先生がいるから。」

 

「……ユズ。」

 

「ありがとうございました、先生。」

 

「先生がこの部室に来てくれた時から……わたしたちは、大きく変わることが出来ました。」

 

 

 …どうやらユズは、部室から去って元々住んでいた寮に戻るそうだ。

 

 ……元々この人は、寮の人たちにクソゲー開発者と罵られていたらしく、それがトラウマになって部室に引きこもるようになってしまった。

 

 …だが、今回の件でユズは俺たちと先生がという仲間がいることから、勇気を出して寮へと戻ることに決めたようだった。

 

 ……結果はどうあれ……俺が、この人の力になれたのであれば………そいつは良かった。

 

 

 

 

 

 ……でも、問題はまだ他にもある。

 

 

「ただ、アリスちゃんとアルケーさんは……。」

 

“……うん、私に任せて。”

 

“二人とも、シャーレに来る?”

 

「……そうさせてもらいます。…アリスはどうする?」

 

「………アルケーがそう言うなら、アリスもそうします。」

 

 

 そうだ。まだ、俺とアリスの問題があるんだ。

 

 …俺とアリスの居場所はこのゲーム開発部しかなく、他に居場所となる候補があるとすれば、それはシャーレだけだった。

 

 …先生にはそのことを話に通してある。そして先生は実際に、もしものときは喜んで俺たちのことを出迎えてくれると言ってくれた。だからこそ、少なくとも俺とアリスが途方に暮れることはないだろう。

 

 

「……アリスちゃん。アルケーさん。」

 

「「……。」」

 

「……ごめんね。」

 

「………気にするな。やれるだけのことはやったからな。……だから、終わったものは受け入れるさ……。」

 

「……それに俺は、嬉しかったんだ。…俺にこの、ゲーム開発部っていう居場所と、大切な仲間たちができて………」

 

「お前たちと一緒にいられて……本当に、本当に………嬉しかったんだ。」

 

「だから……ありがとな、皆。」

 

「皆と少しでも多くの時間を過ごせて……俺は、とっても楽しかったぜ。」

 

「……っ。アル、ケー……さん………。」

 

 

 俺は、悲しんでいる皆に対して、今の自分ができる、精いっぱいの笑顔を作って、そう言葉を告げた。

 

 ……そうだ。俺に後悔なんてない。やれるだけのことは、確かにしっかりとやったからな……。

 

 それに、望んだ結果が得られなかったとしても、それまでの過程が全部無駄になったわけじゃない。

 

 初めてこいつらと会った時も、こいつらと一緒にゲームをした時も、こいつらと同じ志を持って戦えた時も………

 

 俺の記憶の中にその全てが、大切な思い出として残っているんだ。……俺だけにしかない、唯一無二のものがな。

 

 ……だから、俺は別にどうこう言うつもりはない。……何を言おうとも、しっかりと全部受け入れてやるさ。

 

 

「……アルケーの言う通りです。」

 

「……それに、先生のことは、信じられますから。」

 

「ですが……。」

 

「もう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうみんなとは……一緒に、いられないんですね。」

 

「!!」

 

「……っ。」

 

 

 …アリスの方も、結果を受け入れることにしたそうだ。

 

 ……それでもアリスは、もうみんなと一緒にいられない事実を改めて目の前にしたことにより、耐えきれずにその青い瞳から涙をこぼれ落としてしまっていた……。

 

 

「うっ。ごめんね……ごめんね、アリスちゃん!」

 

「私、毎日シャーレに行くから!本当に、絶対に毎日行く!」

 

「どこに行っても!一緒にゲームを作ろう!」

 

「うううう……!」

 

「やっ、やっぱり嫌!」

 

「先生!やっぱアリスとアルケーを連れていっちゃダメ!」

 

「わ、私の部屋に連れていく!ベッドも一緒に使おう!ごはんも四人で分けて食べるから!」

 

「わ、私の分もあげるっ!」

 

「…モモイ、ミドリ………。」

 

 ……モモイとミドリは、その事実を受け入れることができずに、俺とアリスを意地でもこの居場所にいさせようとしていた。

 

 …そんな二人を見て、俺は握りこぶしを作り、自身の無力感に苛まれていた……。

 

 

「二人とも、先生を困らせないであげて……それに、もしそのことがバレたら、モモイも、ミドリも……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャッ

 

 

「……ん?」

 

 

 ユズがそんな二人のことを止めるようと必死に説得をしているとき、突如として、部室の扉が開かれた音がした。

 

 ……どうやら、誰かが中へと入ってきたようだ。部室へと入って来た人物、その名は………

 

 

「モモイ!ミドリ!アリスちゃん!アルケーくん!ユズ!」

 

「ひいっ!もうユウカが!」

 

「ちょ、ちょっと待って!そんなすぐになんて……!」

 

「悪魔め!生徒会に人の心は無いわけ!?」

 

 

 ……なんと、ユウカ先輩だった。それを見てモモイとミドリは今すぐにでも出ていけと示唆していると感じ取っていた。

 

 …いやでも、何かめっちゃ笑顔だし、それにかなりの勢いで入って来てるから、まるで嬉しいことがあったかのような………

 

 

 

 

 

 

「おめでとうっ!」

 

「……はい?」

 

「……?」

 

「……え?」

 

「え、えっ……?」

 

「?」

 

 …ユウカ先輩は、おめでとうと、俺たちにそう言った。…俺はそれを聞いて、一瞬煽りに来たのかと勘違いしそうになったが、この人がそんなことを言うような人とは思えない。

 

 同じことを考えていたのか、俺と同じく皆は困惑した様子をしていた。

 

 ……そんな皆の様子を見て、ユウカ先輩は………

 

 

「え、何この反応?」

 

「結果、見てなかったの?」

 

「……結果?」

 

「私たち、7位に入れなくて……。」

 

「はぁ?」

 

「何を言ってるの、今も放送中なんだからちゃんと見てみなさいよ。」

 

「お姉ちゃんがディスプレイを吹っ飛ばしちゃって……。」

 

「ほんとに何をしてるのよ……ほら、見てみて。私もスマホで見てて、途中から走って来たの。」

 

 

 そう言ってユウカ先輩は、俺たちに今も開催されているミレニアムプライスの映像をスマホで見せてきたので、俺たちはとりあえず従ってそれを見ることにした。

 

 ……そして、そこに映し出されていたのは………

 

 

 

 

『ミレニアムプライスはこれまで、生徒たちの才能と能力で作られた作品に対し、「実用性」を軸に据えて授賞を行ってきました。これはより良い未来を求め、実現していくという趣旨に基づいています。』

 

『しかし今回の作品の中には、新しい角度から「実用性」を感じさせてくれたものがありました。とある「ゲーム」が実際に、懐かしい過去をありありと思い出させ、未来への可能性を感じさせてくれたのです。』

 

『よって私たちはこの度、異例の選択をすることにしました。』

 

『今回は「特別賞」を設けます。その受賞作品は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲーム開発部の「テイルズ・サガ・クロニクル2」です。』

 

 

「ッ!?」

 

「えぇ、嘘っ!?」

 

「何が起きてるの……?」

 

 

 …何と、俺たちが作った作品、テイルズ・サガ・クロニクル2が特別賞という、今回異例で作られた賞として選ばれていたのだった。

 

 …それを見て俺たちは、何が起きているのか分からなくなり、更に困惑することしかできなかった。

 

 それでも司会者は何も気にすることなく、言葉を紡ぎ続けていく。

 

 

『レトロ風という時代を超えたコンセプト、常識に縛られず次々と想像を超えていく展開、一見してそれらとマッチしそうにない不可思議な世界観、と、最初は困惑の連続でしたが……。』

 

『新しい世界を旅して、ひとつひとつ新たな絆を結びながら、魔王を倒しに行く……。』

 

『そういったRPGの根本的な楽しさが、しっかり込められた作品だと思います。』

 

『プレイしながら、かつて初めてゲームに夢中になった頃の思い出を、鮮明に思い出しました。そういった点を評価して、この作品に……』

 

 

 

 

 

『今回、ミレニアムプライス「特別賞」を授与します。』

 

 

 審査員がそう宣言した後、モニターに映し出されていたのは、俺たちの作品を称賛している様子と、その声であった。

 

 ……えっと……つまり、だ。俺たちは、ちゃんと……しっかりと結果を出していた、ってことだよな?

 

 

「え……あ……。」

 

「本当におめでとう!その、実は私もプレイしてみたの。決して手放しに面白かったとは言えないけれど……良いゲームを遊んだ後の、あの独特な感覚が味わえた。」

 

 

 

 ガチャッ

 

 

 

「モモ、ミド!あたしも「TSC2」やってみたよ、すっごい面白かった!今ネット上でも大騒ぎだよ!」

 

「ヴェリタスの調べだと、有名アイドルの名前より、「TSC2」の検索数の方が多くなってるってさ!」

 

「ほ、ほんとに……?」

 

 

 ユウカ先輩も、突如として部室に入って来たマキも、皆俺たちが作ったゲームを称賛してくれた。…ミドリは、未だにその事実が受け入れられていないようだったが………

 

 

「確認しました。」

 

「3時間前にアップした「テイルズ・サガ・クロニクル2」は、先ほどまでダウンロード7705回、合計1372個のコメントが付いていましたが……。」

 

「ミレニアムプライスの発表以降、約26秒間でダウンロード回数が1万を超えました。」

 

「!?」

 

「……すげぇな。」

 

 

 どうやらアリスの調べによると、テイルズ・サガ・クロニクル2はミレニアムプライスで発表された後に、かなりの数のダウンロードがされていたらしい。

 

 …つまり、それだけ多くの人が見ていて、そしてやりたいと思っているってことだ。

 

 

「コメントも約500個追加、言葉のニュアンスからして否定的・疑惑のコメントが242個、肯定的・期待のコメントが191個、残りは不明、もしくは評価を保留しているコメントです。」

 

「え、あれ……?そ、そしたら私たち……結局ダメってこと!?」

 

「ううん、そんなことは無い。」

 

「あぁ、ユズの言う通りだ。」

 

「ユズちゃん……?アルケーさん……?」

 

 

 新たに追加されたコメントによれば、肯定的なものよりも否定的なものが多いそうで、それを聞いたミドリは結局ダメなのかと、そう言ったが俺とユズがそれを即座に否定した。

 

 その理由は……

 

 

「見て。今同率で、一番多くの共感をもらってる、二つのベストコメント……」

 

 

 

 

 

<chiken:実際にプレイするかどうか、最初は散々迷いました……でも今はこう思っています。このゲームに出会えて、よかったです>

 

<Kotoha0507:これまでミレニアムに対して、偏見を持ってしまっていました。>

 

<冷静さと合理性しかというミレニアムの生徒たちへの偏見は、今回のミレニアムプライスと、この「テイルズ・サガ・クロニクル2」を通じて、完全に無くなったと断言できます>

 

「……!」

 

 

 …ユズがミドリに見せた二つのコメント、そのどれもがテイルズ・サガ・クロニクル2を称賛しているものだった。

 

 …っていうか、もし本当にダメな作品だったらそもそも特別賞で授与なんかされねぇはずだ。結果が出てんだから堂々とすりゃあいい。

 

 

「えっと……っていうことは、廃部にはならないんだよね!?」

 

「ええ、そうよ。あ、でもあくまで「臨時の猶予」だから。正式な受賞ではないし、生徒会としてはまた来学期まで……ゲーム開発部の部室の没収および廃部を、「保留」することにしたの。」

 

 

 モモイがユウカ先輩に対して廃部にはならないことを確認して、ユウカ先輩はそれを肯定した。…とはいっても、あくまでも「保留」らしいから、来学期までには更に良い結果を出さなきゃならねぇようだけどな。

 

 ……だが、それでいい。俺たちは、今部活が無くならなければ、それでいいんだ。

 

 

「えっと、それから……。」

 

「その……。」

 

「ん?」

 

 

 

 

 

 

「……ご、ごめんなさい。ここにあるゲーム機のこと、ガラクタって言って……。」

 

「あなたたちのおかげで思い出したわ。小さい頃に遊んでた、色んなゲームのことを。久しぶりにあの頃の……新しい世界で旅をする楽しさを感じられた。」

 

「……ありがとう。それじゃあ、部室の延長申請とか部費の受理処理とかは必要だから、落ち着いたら生徒会室に来てね。じゃ、また後で!」

 

「私も帰るね!改めて本当におめでとう!これからもよろしくね!」

 

 

 そう言ってユウカ先輩とマキは満面の笑みを浮かべながら部室を去っていった。

 

 ……まさか、こうして自分たちが作った作品が、実際に人の心を動したなんてな……。

 

 

 

「じゃ、じゃあ……!」

 

「……!」

 

「や……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やったああぁぁぁっ!」

 

「良かった……!」

 

「やった……嬉しい……!」

 

 

 俺たちの居場所、ゲーム開発部が存続されることになった事実を、改めて認識したモモイとミドリ、そしてユズは、今までの類を見ないほどに、歓喜の声を挙げていた。

 

 …実際、俺も超嬉しい。正直なところ、今にも踊り狂いそうになっているくらいだ。

 

 

「???」

 

 

「え、えっと……?」

 

 

「アリスちゃん!私たち、特別賞を受賞したんだよ!この場所も、私たちの部室のまま!」

 

 

「えっと、つ、つまり……。」

 

 

 

 

 

 

「アリスはこれからも……みんなと一緒にいて、良いのですか……?」

 

 

 アリスは事態を把握できずに、困惑した様子を見せる。

 

 ……ただ、アリスはこれからも皆と一緒にいてもいいのかと、大きく期待するかのように皆へとそう言葉を投げかける。

 

 

「うんっ!」

 

 

「これからも、よろしくね……!」

 

 

「……。」

 

 

「アリスも……アリスも、嬉しいです。」

 

 

「アリスちゃんっ!!」

 

 

「私たち……っ!!」

 

 

「これからも、ずっと一緒だよ!」

 

 

「……はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これからも、よろしくお願いします……!」

 

 

 ……そうしてアリスがそう言った後、ユズ、モモイ、ミドリ、そしてアリスの4人は、嬉しそうにしながらお互いを抱きしめ合った。

 

 ……俺はそれを、部室の壁に寄りかかって微笑みながら見つめていた。

 

 ……本当に、本当に……頑張ったかいがあったと思う。これでもう、居場所がなくなるなんて心配はなくなったな………。

 

 ………もしかしたら、G.Bibleの言っていたことは、間違っていなかったのかもしれない。

 

 G.Bibleは、ゲームを愛することが大事だと言っていた。

 

 ……そして俺たちは、テイルズ・サガ・クロニクル2を、精いっぱいの愛を込めて作っていた。

 

 ……だからこそなんだろうな。。その気持ちが………プレイした人たちを応えさせて、ミレニアムプライスに受賞させて………奇跡を起こして、あいつらを笑顔にさせた。

 

 ………本当に、気持ちって………大事なんだな。

 

 

「………あれ、アルケー?どうしたのさ?アルケーもこっちに来なよ!!」

 

「……へ?お、俺も………?」

 

「そうですよ!アルケーさんだけ仲間外れはなしです!」

 

「アルケーさんも、こっちに来て、一緒に、喜び合いましょう……!」

 

 

 …俺はアイツらが楽しそうにしている光景を、ただただ見ているだけで満足なんだが、それを見てモモイとミドリ、そしてユズがこっちに来いと言ってきた。

 

 俺はそれを聞いて、あたふたしながらも遠慮しようとするが………

 

 

「アルケー……!」

 

「あ、アリス………?」

 

「アリスは今、とっても嬉しい気持ちなんです……!」

 

「アルケーも、ですよね……?なのでアルケーも、アリス達と一緒に喜び合いましょう!」

 

「………っ。」

 

 

 気が付いたら、俺の目の前にアリスが立っていた。そしてアリスは、壁に寄りかかっている俺に対して、とても嬉しそうな表情をしながらそう言葉を告げた。

 

 それに対して、俺は……

 

 

「……そうだな。そうだよな。俺だって、ゲーム開発部の部員なんだ。」

 

「……こんな大偉業を果たしたって言うんだから、一緒に喜び合わねぇとな………!」

 

「……ッ!アルケー!!」

 

「アルケーさん……!」

 

「そうだよアルケー!アルケーだって、私たちの大切な仲間なんだから!」

 

「アルケーさん……ありがとうございます………!」

 

 

 …俺は皆が楽しんでいるところに、自分が混ざることに違和感を覚えてさっきまで避けようとしていた。

 

 ……だが、それは違った。むしろその逆で、俺も一緒に祝わないといけないことに気が付いた。

 

 …少々小恥ずかしい気もするが、あいつらが良いって言ってるんだ。……こうなったら思いっきりはっちゃけさせてもらおうか……!

 

 

「よっしゃ!これでもう俺たちの部活は安泰だ!そいつの祝いとして、今日は徹夜でゲーム三昧と行くぞお前ら!!」

 

「お!いいねアルケー!それだったら今夜は皆でスマシスやろうよ!」

 

「うん!いいと思う!やろう!」

 

「アリス、絶対に負けません!!」

 

「…え、えっと……皆、あんまり騒ぎ過ぎないようにね……。」

 

“……それだったら、私も参加しちゃおっかな。今日の仕事はもう終わらせてきているし、私も皆と遊びたいからね。”

 

「お!いいっすね先生!……それじゃあ、早速パーティーといこうか!!」

 

“「「「「はい(うん)!!!」」」」”

 

 

 ……こうして俺たちは、無事に困難を乗り越えて部活を守り切れたことを祝うために、徹夜でゲームを楽しむことにした。

 

 …3日前まで徹夜していたが、別に今日みたいな日くらい、徹夜でゲームをやっても罰は当たらんだろう。

 

 …ってことで、今夜は思いっきり遊びまくることにしよう!抑えきれそうにないこの嬉しい気持ちを、ここでしっかりと出し切らねぇとな!!!

 

 

 

 

 

 

■■

 

 

 

 

 

 

「……失礼します。対象のデータ集計がただいま終了しました。」

 

「……そうか。ご苦労であった。」

 

 

 ……ミレニアムプライスの日から一日が経ち、とある場所……所長室のような内装を持つ部屋に、二人の人物がいた。

 

 一人は、黒髪で緑色のインナーがあり、緑色の瞳を持っているロングヘアーの少女。

 

 もう一人は、金色のショートヘアーをして、少女と同様に緑色の瞳を持っている少年。

 

 

「こちらが、集計した結果の書類です。お受け取りください。」

 

「……あぁ。」

 

 

 少女は椅子に座りながらデスクに手をつけており、少年はそんな少女へと何かの書類のようなものを提出した。

 

 

「……戦闘データによると、やはり奴は大幅に弱体化しているようです。……どれもこれも、あの時の奴と比べたら比較にすらなりません。」

 

「……ですが、それでも侮れないのは確かです。この一週間で奴は、恐ろしい変化を遂げています。」

 

「……実際に、ダブルオーと対峙した際には、ゼロワンとの戦闘データよりも大きな成長が見られています。」

 

「……それに加えて、ダブルオーとの戦いに負けはしましたが……最後に、奴が持つ本来の力が、一瞬だけでしたがほぼ全て解放されていました。」

 

「………恐らくあれは、奴の本能があの深刻な状況下で発揮させたものと思われます。……ですが、奴の成長速度からすると、潜在能力が全て解放されるのは時間の問題かもしれません。」

 

「……もしも、そうなってしまったら……ア(・)レ(・)が目覚めた瞬間、私たちは………」

 

「…………なるほど。どうやら、今は一刻を争う事態のようだな……。」

 

 

 …何やらそれは、誰かの戦闘データを集計したものだったようだ。少女はその紙を手に取り、何かを考えているような動作をした。

 

 ……そして、やがて考えがまとまったのか、しばらくした後にこう少年に言った。

 

 

「……今すぐ奴のデータを元に戦闘機械を作成するぞ。お前は機材の準備を頼む。」

 

「ハッ!」

 

 

 少女がそう指示を出し、少年はそれに従い行動するため、急いで部屋を去っていった。

 

 …どうやら、彼らは主従関係にあるらしい。少女は彼が去った様子を見た後、戦闘データの中に載ってある、一人の少年の顔を見つめていた………。

 

 

 

 

 

 

ーー・ーー

 

 

 

 

 

 

【………………】

 

 

 

 

 

【データ復旧率98.00%】

 

 

 

 

 

【システム作動……】

 

 

 

 

 

【準備完了】

 

 

 

 ……そして再度場所は変わり、今度はゲーム開発部の部室内。

 

 夜の闇によって光を失ったこの部屋の中で、一つのゲーム機が人知れずに、光を放ちながら起動していた。

 

 

 

【プログラムをセット………………】

 

 

 

 

 

【Divi:Sion……】

 

 

 

 

 

【……】

 

 

 

 

 

【AL-1S……いえ……アリス……】

 

 

 

 

 

【私の……私の、大事な…………!@#$%$^&*(!@$!!】

 

 

 

 次々と、ゲーム機の画面に表示される謎のテキスト。

 

 ……テキストを打っている者は、人なのであろうか?まるでその様子は……意志を持つ誰かが、言葉を発しているように見える。

 

 

 

 

【…………………。】

 

 

 

 

 

【…………これで、全てが変わります。】

 

 

 

 

 

【………これ以上………何も失うわけにはいきません。】

 

 

 

 

 

【王女も……彼も……そして、彼女も…………】

 

 

 

 ……画面に打ちこまれた、何かを決意をするかのような意図が読める文字。

 

 そこからは、どこか大きな感情のようなものが溢れ出されているのを感じ取れる……。

 

 

 

 

 

 

ーー・ーー

 

 

 

 

 

 

「……ついに、この時が来た。」

 

【……やっと、この時が来た。】

 

 

 

「………覚悟するがいい、名もなき神々の王子RK-8よ。」

 

【………覚悟しろ、忘れられた神ども。】

 

 

 

「……お前はこの世界に……この物語に、いてはならない存在だ。」

 

【……お前たちは、彼女らを殺した……。お前たちは、彼女らの名(・)を(・)消(・)し(・)た(・)………。】

 

 

 

「だから我々は…………どんな手段をとろうとも、貴様の存在そのものを………」

 

【だから私は………何をしてでもこの世界ごと、お前らの存在そのものを………】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【必ずこの手で……滅ぼしてやる】」

 

 

 

 ……異なる二つの場所で、果てしないほどの怒りや憎しみ、そして、圧倒される殺意が込められた、二つの宣言が生まれた………。

 

 

 ……そしてこれが、この世界が紡ぐ青い春の物語……その歯車が、狂い始めた瞬間なのであった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい!改めて、第一章の話はここまでとなります!
ここまで読んでくれた方、誠にありがとうございました!

色々と言いたいことはありますが、それは後日に活動報告として出す『第一章を終えた感想』で述べさせていただきます。

……ですが、これだけは言わせてほしいです。

この作品をお気に入り登録してくれた方、ブクマやいいねをしてくれている方、いつもこの作品をご覧になってくださっている方……本当に、ありがとうございます!

最初の方こそ、途中で自信がなくなって不安が出てきましたが、それでも確かに応援してくれたり、読んでくれている方がいらっしゃって、本当に嬉しかったです!

まだまだこの作品は続いていきますし、オリジナル章からはもっと面白くするよう頑張って執筆させていただきますので、これからも、どうぞよろしくお願いいたします!

改めて!ここまで見てくださった方、応援してくださった方……誠に、ありがとうございました!
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