多分次回も、というか次回からは投稿するのにこのくらいかかると思います………。
実は前回の話がかなり難産だった物でして、当初の予定と大幅にずれているので作った第1章の修正をしないといけないんですよね……。
プラスして今はオリジナル章の話の作成に取り組んでいますし……。
もしもこの小説を待ってくれている方がいらっしゃったら本当に申し訳ないのですが、しばしお待ちいただけると幸いです………。
さて、話は変わり今回の話にはアルケー君の戦闘シーンが含まれています。
アルケー君の戦い方をイメージしてもらうために書いたので楽しんでいただけると嬉しいです。
……それと、前回の話でアルケー君の名字である世牙という言葉が出てきましたが、これ実は由来があって気づいてくれた人がいたらめちゃくちゃ嬉しいです………。
ヒントを言っておくと他のゲ開メンバーのようにゲーム関連の言葉を由来にしています。
色々と話しましたが、これで長い前置きは以上です。それではどうぞ。
■
「…なるほど、だいたい把握できたよ。」
「新しい仲間に、より良い武器をプレゼントしたい……と。」
「そういうことであれば、エンジニア部に来たのは素晴らしい選択だね。」
俺たちは今、アリスと俺の武器を調達するために、エンジニア部という機械を作ったり修理したりする、いわゆるハードウェアの専門家が集まる部活へと来ていた。ここ、ミレニアムではそう言った人たちを「マイスター」と呼ぶらしい。この場所へと来たのは、モモイが武器を調達するならここがいいと言ったからだ。
ちなみに今は先生もいる。先生は俺たちがエンジニア部へと向かう前に、昨日の宣言通り今日の朝にゲーム開発部へとやって来た。
…その過程でユズと先生がご対面することになり、ユズが先生に驚いてロッカーの中に隠れてしまうという非常事態が発生したが、その後先生がユズに話しかけて、何とか先生はユズに気を許してもらうことができていた。ただそのせいなのかは知らないが、今回ユズはお留守番ということになっている。
「ミレニアムにおける勝敗というのは優れた技術者の有無に大きく左右されてしまうものだ。」
「そっちの方に、私たちがこれまで作ってきた試作品が色々と置いてある。」
「そこにあるものであれば、どれを持って行っても構わないよ。」
「やった!ありがとう、先輩!」
「……ありがとうございます。えっと……」
「…白石ウタハだ。よろしくお願いするよ、アルケー。」
「あ、はい。よろしくお願いします。ウタハ先輩」
アリスと俺の武器の件に対して彼女、ウタハ先輩に対して俺はお礼をした。…にしてもこの場所、めちゃくちゃ広いな。ミレニアムで活躍していると、ここまで広い部屋をもらえるもんなのか……。
「……どうやら、君も武器を持っていないらしいね。……どれ、君は私が武器を見繕ってあげよう。」
「…え?いいんですか?」
「あぁ。新しくやってきたかわいい後輩のためだ。このくらい問題ないよ。」
「…ありがとうございます。それじゃあ、お願いしてもらってもいいですか?」
「あぁ、任せてくれ。…どうだい?先生も一緒に来るかい?」
“…いや、大丈夫。私はここにいるよ。”
「……そうか。では、終わったら呼ばせてもらうよ。」
“うん、ありがとう。”
どうやらウタハ先輩は、俺に対して直々に武器を見繕ってくれるらしい。
正直なところ、これはめちゃくちゃありがたい。俺は銃のことを良く知らないからな。一応、何の種類の武器があるかくらいは頭の中に入ってはいるが、詳しいことはよく分かっていない。
…とはいっても、多少の目星はついてはいるんだけどな。
「…さてと、それじゃあ早速案内するとしよう。ついてきたまえ。」
「…あ、待ってくださいウタハ先輩。今から俺が言う武器があるところに連れて行ってくれませんか?」
「…?あぁ。構わないが、もしかして元から欲しかった武器があったのかい?」
「…まぁ、そんな感じです。…でもまだ種類だけなので、詳しいことは教えてもらってもいいですか?」
「…なるほど、そういうことなら任せたまえ。」
こうして俺はウタハ先輩と一緒に自身の武器を調達するために、とある銃種が置かれてある場所を見に行くことにした。アリスの方は、ウタハ先輩と同じエンジニア部所属の一年生であるヒビキが武器を見繕ってくれるらしい。
ーー・ーー
「…ここだよ。」
「…ここですか。……結構多いんですね。」
「もちろんさ。元々人気のある銃だからね。それに加えてエンジニア部には私たち特性の様々な武器がある。遠慮なく見て行ってくれ。」
「……ありがとうございます。」
俺はウタハ先輩と一緒に、俺が指定した武器たちがあるところへと来ていた。…元々結構人気のある銃なこともあってかかなり数が多い。ちらっと見ても30丁以上はあるなこれ。
「…それにしても、まさかアサルトライフルを選ぶとはね……。」
「えぇ、多分こいつなら一生使えるでしょうしね。」
俺が先ほどウタハ先輩に指定した武器の種類、それはアサルトライフルだ。アサルトライフルは近距離から中距離、何なら武器によっては遠距離まで対応できるいわゆるバランス型の武器だ。
…実際に使うとなると、初心者でも扱えるような武器の方がいいだろう。それに、仮にもし俺が銃の扱いに長けるようになったとしても、アサルトライフルなら困ることはないだろうしな。
「…とはいっても、アサルトライフルといっても様々なものがある。何か要望とかはないかい?」
「…要望ですか?そうですねぇ……。」
…ぶっちゃけるとアサルトライフルだったら何でもいいみたいなところはあるんだよな。基本的にアサルトライフルなら中距離までには対応する武器が多いはずだから、その条件さえあれば何でもいい。
…あぁいや、あるにはあるな。
「……フルオートでかつ、携帯性に優れてる奴ってありますかね?」
「フルオートで携帯性、か……。分かった。それならちょうどいいのがある。ついてきたまえ。」
俺はウタハ先輩にフルオートでかつできるだけ携帯性に優れている武器を要望した。フルオートなのは単純に火力が欲しかったからで、携帯性を重視したのは、常日頃から身に着けることになるのならば、小回りが利くものがいいと思ったからだ。
「………では、これなんかどうだい?」
「これは………何ですか?」
しばらくウタハ先輩の後についていくと、先輩はやがてとある武器の前に止まり、その武器を手に取って俺へと見せてくれた。
「これはM2-R1という名前の武器さ。この武器はアサルトライフルの中でも有名なものを参考にして作られていてね。」
「そして君の要望通り、この武器はフルオートに対応している武器だ。一応セレクターを使えばセミオートにも変えることができる。」
「なるほど……。」
「どれ、実際に持ってみるといい。サイズがちゃんと自分に合っているかどうかの確認はしておいた方が良いからね。」
「分かりました。ありがとうございます。」
ウタハ先輩が俺に紹介してきた銃はM2-R1という名の武器だった。…実際に持ってみた感じ、重さはそこまで感じない。構えてみても、特に違和感はどこにもない。……見たところ、白を基調とした横長のアサルトライフルで、銃の長さは約320mmといったところか。
…ん?
「……アサルトライフルにしては、銃身が短いんですね。」
「そうだね。実は、この銃の参考元が軍用小銃に該当するもので、銃身長が約370mmとなっている。だが有効射程は500mとしっかりと中距離まで対応しているんだ。この銃も同じように500mまでなら対応できる。」
「…なるほど。」
…確かにこれなら携帯性も優れているし、この長さで近距離だけじゃなく中距離の戦闘までできるみたいだから、これだけ聞いたら良い条件のように見える。
…だが
「…ただ、有効射程をそのままにして銃身を短くした分、反動が激しくなっている。最初は当てるのに苦労するだろうね。」
「…そうですか。…でもまあ、追加でフルオートなのもあるんで、それは避けて通れなさそうっすね……。」
ウタハ先輩はこの銃のデメリットとして反動が激しいことを言ったが、正直なところそれはしょうがないと思った。メリットの裏には必ずデメリットがある。反動に関しては何とか慣れるしかない。
「…だが、その銃には大きな特徴として本来のアサルトライフルにはない画期的な機能が搭載してある。」
「え?そんな機能があるんですか??……一体、どんな機能なんですか?」
ウタハ先輩がこの銃に関して画期的な機能を搭載していると言ったので、俺はそれに興味を持ってウタハ先輩に聞くことにした。…正直、めっちゃワクワクしてる。だってその道の専門家が言うんだから、きっと途轍もないものなんだろう。
「それはだね………」
「決済機能さ」
「……はい?」
「この銃には様々なキャッシュレス決済が可能となる機能がついてある。クレジットカードだったり、電子マネーだったりとたくさんあるんだ。…しかも、スモモ機能だって搭載してあるから、交通機関の利用だって可能さ。」
「…………。」
「どうだい?凄い機能だと思わないかい?」
ウタハ先輩がそう俺に期待するように問いかけて来た。キャッシュレス決済、スモモ機能、それらの機能を聞いて俺は……………
「え!?死ぬほど便利じゃないっすかそれ!?」
めちゃくちゃ共感した。普通に便利過ぎてめちゃくちゃ驚いた。多分今の俺の目は過去に類を見ないほど輝いていると思う。
いやだって凄くない?これ一つで金を使う場面で一切困らなくなるんだぜ?画期的にも程があるって話だ。
……え?スマホでよくないかって?何言ってんだお前?スマホだとありきたり過ぎるだろ。こういったごついやつについているからこそいいんだろうが。ギャップって奴だよギャップ。
「…なるほど、確かにこれはとても魅力的ですね………。でも、これをただで貰うんじゃちょっと……。」
「………ふふ、大丈夫だよ。私としては、この機能の魅力が分かる者に使ってもらえるのならこれ以上に嬉しいことはないさ。」
…なんと、ウタハ先輩はこんな神機能を搭載している銃をただでくれるようだった。ちょっと優し過ぎない?
…そういや、どこで聞いたのかは知らないが優れた研究者ってのは人格面も良いという話を聞いたことがある。なるほど、確かにウタハ先輩の優しさを見たら、その仮説は間違ってないと言えるだろうな。
「…分かりました。それじゃあ、これにします。」
「……いいのかい?まだ試し打ちをしていないじゃないか。実際に使ってみてからでも遅くはないよ?」
「いや、これがいいです。俺は初めてこんなに感動したんです。初めては大事って言いますし、そのきっかけをくれたこいつを、俺は使いたいんです。」
「それにサイズ感とかは問題なさそうですし、銃の扱いとかは使っていく内に慣れていくでしょうしね。」
「…分かった。それだったら今から持ち運びやすくするために肩紐の部分を作るから、少し君のことを量らせてくれ。」
そう言ってウタハ先輩は俺の肩幅などを量り始めた。量り終えた彼女は、収納箱から材料を取り出して俺専用の肩紐を作ってくれて、ライフルと共に俺へと手渡してくれた。
「おお……!これが、俺の武器……!」
「…ふふ、気に入ってくれたのなら何よりだよ。…あぁそうだ。これも渡しておかないとね。」
「ん?これは……マガジンですか?なんか量がちょっと多いような気がしますが……。」
「あぁ、銃を撃つのにはこれが必要になるからね。遠慮なく持って行ってくれ。」
俺はウタハ先輩から、恐らく合計5000発は入っているだろう多くのマガジンを箱ごと貰った。…確かにこれがないと弾を撃とうにも撃てないからな。…おまけにこれだけあればしばらく残弾数には困らないだろうから、正直とてもありがたい。
「何から何まで……本当にありがとうございます。」
「これくらい大丈夫さ。………さてと、こっちは終わったから次は――――ん?」
「どうしたんですか?ウタハ先……輩……?」
ウタハ先輩が何やら俺の後ろへと視線を移したまま固まってしまったので俺も気になって振り返ってみた。……そして、俺は見た。
アリスが、あの小柄なアリスが、巨大な大砲のようなものを持ち上げて、天井へと大きな光線を発射しているのを……
■■
「あああああっ!わ、私たちの部室の天井がぁっ!?」
時刻は昼頃。ここ、エンジニア部の部室では今とんでもないことが起こっていた。アルケーとウタハがアサルトライフルのコーナーへと行っているとき、アリスは一年の猫塚ヒビキによって武器の見繕いを受けさせてもらっていた。
…アリスはその際に見つけた、エンジニア部が予算の7割を使って作り上げた宇宙戦艦搭載用の武器である巨大レールガン、光の剣:スーパーノヴァに興味を持ったようだ。そしてアリスはこの武器を目を輝かせるほどに欲しがっていた。
…だが、それには問題があった。それは個人が使うには大きくて重すぎるということだ。その重量は、クレーン車を使用しなければ持ち上がらない程のものだった。果たしてそれを人が使えるかどうかと聞かれたら、確実に無理だと答えるのが普通のことだろう。
…だがしかし、アリスはなんと、専用の機械を使わなければ動かせないそれを、持ち上げることに成功したのだ。それも軽いものを持ち上げるかの如く、余裕の表情でだ。
そしてアリスはレールガンのボタンを押して誤射をしてしまったのだが、その威力は建物の天井を軽く吹き飛ばすほどのものだった。
そのとてつもない威力を見て、アリスはますますこの武器のことを気に入ったようだ。
「……すごいです。」
「アリス、この武器を装着します。」
「ほ、本当に使えるなんて……で、ですがそれだけは、その……!予算とか諸々の問題で、できれば他のでお願いしたく……!」
「……いや、」
「構わないさ、持っていってくれ。」
アリスがこの武器を持っていこうとして、ヒビキと同じく一年の豊見コトリが、その武器だけは持っていって欲しくないと言った。その理由は主に予算だったりと様々な要因があるそうだが、先ほどここへと合流したウタハがそれを持っていくのを了承した。
「ウタハ先輩?……今までどこに……。」
「この子の武器を見繕っていたのさ。そしてついさっきそれが終わってね。それでその子がその武器を持ち上げているところを見て、ここに来たのさ。」
「そうだったんですか……。というか、本当にいいんですか?」
「ああ。どちらにせよ、この子以外には使えないだろうからね。」
「ヒビキ、後でアリスが持ち運びやすいように、肩紐と取っ手の部分を作ってあげてくれ」
「分かった。」
どうやらウタハはこの武器はアリスしか使えないだろうと踏んだことから、許可をしたようであった。彼女はアリスが武器を装備できるように肩紐と取っ手の部分の作成をヒビキへと頼んだ。
「良かったなアリス。そんなに強そうな武器が貰えて。」
「はい!………ところで、アルケーは何の武器をもらったんですか?」
「…俺?俺はこれだ。」
「これは……アサルトライフル?にしてはちょっと銃身が短いような……」
「常に持ち歩くんなら、小回りが利く奴がいいと思ってな。だからこいつにしたんだ。」
「………気に入ってるんですね。」
「まあな。」
アルケーは、自身が先ほどウタハから貰ったアサルトライフルをアリス達へと見せつけていた。…余程気に入っているのだろう。アルケーは、ドヤッ!という効果音が聞こえる程、キリっとした表情をしていた。
「さて……ヒビキ、以前に処分要請を受けたドローンとロボット、全機出してくれるかい。」
「……うん。」
「えっと……ウタハ先輩?なんだか展開がおかしいような……。」
「これってもしかして、「そう簡単に武器は持って行かせない!」みたいなパターンじゃない!?」
「その通りさ。」
「その武器を本当に持って行きたいのなら……」
「私たちを倒してからにしてください!」
ウタハはヒビキに対してドローンとロボットの用意を頼んでいた。どうやら、そう簡単には武器を持っていかせてはくれないらしい。それは、ウタハがアリスの武器に関しては確認、というよりも資格が必要だと思っているからであった。
なので、アリスがスーパーノヴァを持って行くには彼女たち、エンジニア部を倒さなくてはならない。
そしてそれに対して一人、ニヤりと笑みを浮かべた者がいた。
「…いいっすね。受けて立ちますよ、その勝負。」
「アルケー!?いいの!?」
「いいもなにも、先輩がそう言ってんだからしょうがないだろ?」
「それに、この銃を試し打ちするにはいい機会にだし、後は………。」
「後は………?」
「………いや、ただ単に戦闘するのが楽しみなだけだ。」
「楽しみって何さ!?戦闘狂なのアルケーは!?」
その者の名は、アルケー。彼は、これから起きるであろう戦闘に対してやる気満々なようだ。それに対してモモイは驚いた様子をしていた。
「…っていうか、アルケーさんって戦えるんですか……?」
「…いや?分からん。…ただ、少なくとも今の俺の頭に戦闘経験なんてもんはないな。」
「え!?それって大丈夫なの!?」
「やってみなきゃ分かんねえだろ?それにこっちには先生がついてるんだ。なんとかなんだろ。」
ミドリがアルケーに対して戦えるのかどうかを聞いたが、本人曰くそれは分からないとのことだ。モモイがそれについて心配をしていたが、彼は先生がいるから大丈夫だろうと言った。
…実のところ、彼は自身の戦闘力に対して興味を持っていたのであった。これほど実力を試すにはうってつけの機会はそうそうないと思ったので、彼は実際にやって見て知りたかったのだ。
果たして自身が、一体何者なのかを………。
「…てな訳で、頼めますか?先生。」
“うん、大丈夫。戦闘指揮は私に任せて。”
どうやら先生も、この戦いに協力してくれるようであった。彼の戦闘指揮のスキルは素晴らしいものだ。実際にそのスキルを使ってこれまでも数多の事件を解決してきた実績がある。
彼の力があれば、この戦いを有利に進めることができるだろう。
「……話は終わったかい?それじゃあ、始めようか。」
「……!!」
「前方に戦闘型ドローン及びロボットを検知、敵性反応を確認。」
「来ます!」
「ああもうっ!」
「よっしゃ!かかってこい!」
こうして、アリスの武器のために、また一人は自分の正体を知るために、アルケーたちはエンジニア部からの試練へと挑むのであった……。
■
「よっしゃっ!第2波、突破!」
“…アルケー、凄い勢いだね。”
「…私たちも頑張ってるけどさ、アルケーが一番張り切っているような気がする……。」
「あ、あんなアルケーさん、初めて見た……。」
「…アリスも、負けていられません!」
俺たちは今、エンジニア部から出されたアリスが持っている武器、スーパーノヴァの資格試験を受けていた。そして今、そのちょうど第2波を突破したところだ。
…ちなみに、なんで今の俺がこんなにテンションが上がっているのかというと、ただシンプルに戦闘をするのが楽しいだけだ。
モモイの言う通り、俺はもしかしたら戦闘狂なのかもしれない。この緊迫した状況の中で、俺は緊張よりも先に戦闘をするのが楽しいって気持ちが強くなってるからな。
………っと、そろそろ構えておくか。まだ戦いは終わっていないからな。
“……ッ!皆!第3波が来るよ!”
「「「……ッ!」」」
「……来るか。」
先生がそう言った後、目の前に小さいブロック状の敵が4体、そしてドローンの敵が3体、銃を持った少し大きい人型のロボットが3体、そして最後方にドローンの敵が4体と、大勢の敵が俺たちのところへと近づいて来ていた。
“いつも通りモモイとアルケーは前線で向かい討って!ミドリはモモイのサポート!アリスは後方支援をお願い!”
「「「「了解(です)!!」」」」
俺たちは先生の指示に従って各々の配置についた。…そして、奴らの方も近づき終えようで、俺たちは奴らとの接敵を開始した。
“モモイとアルケーは前の10機に集中して!半分ずつでお願い!”
「分かった!」
「あいよ!」
こうして俺は前にいるブロック状の奴らの内2匹と、ドローン一匹、銃持ちの2匹を担当することになった。
とりあえず俺は目の前に遮蔽物があったので、そこに隠れて奴らと戦うことにした。…さてと、まずはあのブロック状の敵を破壊することにしよう。あいつら、かなりの至近距離じゃなきゃ攻撃できないからな。距離が離れている今のうちにさくっとやっつけることにしよう。
「よっしゃあ!食らいやがれ!」
俺は遮蔽物に隠れながらフルオートのアサルトライフルを乱射して、目の前の2匹へとその弾丸を浴びせて破壊した。
「…よし、とりあえず目の前の2匹を撃破したし、次は……」
俺はライフルであの2匹を破壊した後、残っている敵たちを見つめて誰と戦うべきか考えた。
次に倒した方がいい奴らは、多分あの2匹の銃持ちの奴らだと思うが、今ちょうど銃にある弾全部使っちまったからリロードしないといけない。
……本当なら多分、遮蔽物に隠れてリロードして撃ち迎えた方が良いんだろう。
…だが、
[……アイツら、なんか、意外と脆そうだな………?]
そう思ったときには俺は既に行動しており、先ほど隠れていた遮蔽物から身を乗り出して、銃持ちの方へと向かってリロードしながら走っていった。…その時もちろんそいつらから大量の鉛玉をプレゼントされるんだが、俺はそれを拒否して回避する。
その後俺は攻撃を容易く回避しながら両手でリロードし終えたアサルトライフルを右手だけで持ち、一匹の銃持ちに向かって………
「オラよっ!!!」
銃持ちの腹となる部分を左拳で貫き、そいつの活動を停止させた。…そしてもう片方の銃持ちが俺に向かって撃とうとしてくるが、俺は右手に持っているライフルで正確に奴が持っている銃を撃ち抜いて落としてやった。
その後貫いた奴に対して、左手を抜いた後足払いをかけて、そいつの片方の足を左手だけで持ち、そして………
「ほらよ!ぶっ飛びやがれ!!!」
もう片方のロボットに対して一瞬で近づいた後、左手に持っている人型ロボットを鈍器代わりとして横向きにぶん回すことによって、そいつのことをぶっ飛ばした。
ぶっ飛ばされたロボットはそのまますぐ後ろにいたドローン1匹と最後方にいるドローン4匹の内2匹を巻き込んで、固い地面へと勢いよく着陸した。
…かなり重量のあるロボットが勢いよくぶつかって巻き込まれたせいか、当たったドローンたちは全て機能を停止していた。…だが、ぶっ飛ばされた銃持ちはまだ意識があるようだった。
なので、俺は…………
「おらよ!プレゼントだ!しっかりと受け取りやがれ!!」
まだ意識があるロボットに向かって、左手に持っていたロボットを勢いよく投げつけた。
…あの速さは豪速球のようなものだった。そんな速さでぶつかるんだ。当然ロボットは………
ドゴンッ!!
「……よし、これでオッケーだな。」
…まあ、ぶっ壊れるわな。投げたロボットとぶつかった衝撃で、さっきぶっ飛ばした奴が鈍い音を立てながらぺしゃんこにぶっ潰れた。
色々ととんでもないことが起きていたが、少なくとも分かることとして俺には物凄いパワーがあるみたいだな。それ以外にも回避のところとかライフルの使い方とかも総合したら、結構戦闘慣れしていると言える。
……よし、これで少しは知ることができたな。正直なところ不可解なことしか知れてねぇ気がするけど、今の俺にとってはどんなことでもいいんだ。こうやって一つずつ知っていけば、いつかは自分の正体に辿り着けるはずだからな。
さてと、後はモモイたちの方だがあっちも結構順調そうだな。箱形の奴と銃持ちの奴はモモイが乱射をしまくっているおかげでかなりのダメージを与えているし、倒し切れていないやつはミドリが撃ち抜いてしっかりとサポートをしている。
それに見たところ、二人の息はつけいる隙が全く無いほど本当にピッタリだ。流石は仲良しな双子といったところだな。
…さてと、早く終わったことだしそろそろ俺もアイツらのサポートをしに行くk「モモイ!ミドリ!伏せてください!」
「「……ッ!」」
……いや、どうやらもうその必要は無さそうだ。
モモイとミドリはアリスの声を聴き、とっさに地面にかがんで何かを通るのを待っているようだった。…そしてアリスは、二人が地面に伏せたのをしっかりと確認した後………
「光よっ!!!」
自身が持っているレールガンから巨大なビーム砲を発射した。…そして、まるで音速のような勢いで迫ってくるその一撃は、残っていた敵全員の稼働を沈黙させるには十分な威力だった……。
ーー・ーー
“皆、お疲れ様。これで第3波は突破だね。”
「やった!後はウタハ先輩たちだけだね!」
「……それにしてもアリス、本当に凄いね!あんな威力を持っている銃をここまで扱えるなんて……」
「えへへ、ありがとうございます。」
第3波を突破した後、モモイはアリスに対してあのレールガンを扱えることを称賛していた。…確かに、あれめちゃくちゃ重量あるらしいし、ビーム砲を発射するときの反動もエグそうだったからな。
「…そ、それよりも!アルケーさんって本当に何者なんですか!?私見たんですけど、あの銃を持っているロボットをバットみたいに振り回してましたよね!!」
「えっ!?そうなの!?」
「はい!アリスも見ました!それにアルケーはあの人型のロボットをパンチだけで貫通してもいました!」
「そ、それ本当!?アルケーそんなこともやってたの!?」
「…いや、まあうん、そうだけどさ……」
“…アリスも凄いけどさ、アルケーもおんなじくらい凄いよね……。少なくとも私、あんな戦い方をしている人今まで見たことがないよ……。”
ミドリたち、特にモモイの方が先ほどの俺の戦いを見て、かなり驚いていたようだった。
……いや、確かに言いたい気持ちは分かるけどさ、実際のところ俺もよくわかっていないんだよな。多分、俺はあのパワーを無意識の内に理解していたからこそ、根拠もなしにあんな大胆な行動ができたんだろうけど………
それに……………ん?
「……おっと、どうやら最後の関門が来たみたいだな。」
「………え?アルケー、それってどういうこt――――ッ!?」
「先ほどから随分と面白い話をしているみたいだが、君たちにとっての本番はここからだよ。」
「…ウタハ先輩……ってあれ、何でホログラム?」
話に花を咲かせていた俺たちのもとにウタハ先輩がホログラム上で話しかけて来た。…そしてヒビキもホログラム上であり、目の前にいるのはコトリただ一人だけだった。
「…今回、私とヒビキは君たちの戦いを観察することにしてね。君たちが倒す必要があるのはコトリ一人だけさ。」
「な~んだ。それなら行けそうだね!」
「なっ……!?」
モモイは戦う相手がコトリ一人だけだと知った瞬間、一気に余裕そうな表情になった。…いや、本人を前によくそんなことが言えるなこいつ……。コトリの奴、少しキレそうになってるぞ。
…というか、俺たちが戦うべき相手は多分コトリ一人だけじゃないだろ。
「……あの、ウタハ先輩。あくまで倒すべき相手がコトリなだけであって、サポート自体はウタハ先輩たちもするんですよね?」
「……え?そうなの?」
「もちろんさ。私たちも戦闘に参加させてもらうよ。別に戦わないとは一言も言っていないからね。」
…そう言って、ウタハ先輩はにやりと笑みを浮かべた。…やっぱりそうだよな。武器を作った張本人の内の一人なんだ。資格試験って言うくらいだから、そりゃあ直接確かめたいものだろう。
「……さてと、お喋りはここまでにして、そろそろ始めようか。」
「…く、来るっ!?」
「…み、皆!準備して!」
「はい!アリス、魔力充電を開始します!」
「こっちはもう準備できてるぜ!……それじゃ先生、戦闘指揮お願いしますよ!」
“分かった。皆、行くよ!”
「「「「はい(うん)(あぁ)!!」」」」
こうして、アリスの武器をかけた最後の戦いが始まった。モモイたちと色々話していたが、まだ戦いは終わっていないんだ。さっさと決着をつけて、アリスの武器をしっかりと手に入れねぇとな。
ーー・ーー
「……素晴らしい。」
「くっ、悔しい……!まさかこうもあっさりとやられてしまうなんて……!」
あの後俺たちは、特に苦戦することも無くエンジニア部との戦いで勝利を掴むことに成功した。…とはいっても、コトリの方はとても悔しそうにしているが……
「っていうかあなた、一体何をしたんですか!?どうしてヒビキの砲弾を蹴りだけで跳ね返すことができるんですか!?化け物なんですかあなたは!?」
「…んなこと言われたって、ただ何となくでやっただけなんだが………。」
「いや、それはそれで逆に凄いんだけど……。」
…実はその戦闘の最中で、俺はヒビキの曲射による砲弾が厄介だと思ったから逆に利用してやろうと思い、俺が持っている謎のパワーを駆使して、放たれた砲弾に向かって飛んだ後、足で蹴ってコトリに向けて跳ね返したときがあった。
…それを見た後モモイとミドリ、そして攻撃を受けたコトリが白目を向きながら唖然としていた。…先生とヒビキ、そしてウタハ先輩もとても驚いた様子を見せていて、唯一アリスだけがそんな皆の様子を見てキョトンとしていた。
「…まぁ何はともあれ、君たちは試練を突破した。よってアリス、その「光の剣」は改めて君の物だ。」
「わぁ、わぁっ……!」
…ウタハ先輩の言う通り、俺たちは試練をクリアした。それによってアリスは、正式にこの武器を持つ資格を得られることになった。
そしてあらためて自身の武器、光の剣:スーパーノヴァを手に入れたアリスは満面の笑みを浮かべて喜んでいた。
「やったな、アリス。」
「はい!ありがとうございます、アルケー!」
俺は望む武器を手に入れてとても嬉しそうなアリスに称賛の声を送った。…よし、これで解決だな。アリスと俺の武器が手に入ったし、それもお互いがかなり気に入っていると来た。
…まぁ、さっきの戦闘で俺の印象がだいぶ変わったような気もするが……。
「ふぅ、とりあえず良かった。」
「……それにしても、それを使いこなせるなんて、本当にすごいね……。」
「おいで、アリス。もう少し使い方を教えてあげる。それから、取っ手の部分をもう少し補強しようか。」
…こうして、エンジニア部で起きた出来事は終わった。…何はともあれ、これできっと廃部も免れることができるだろう。…とりあえず、ひと段落ついたって感じだな。
■■
「……………………………。」
「最低でも1トン以上と推定される握力、発射時にもブレない安定した体幹バランス、強度や出力はもちろん、肌全体に傷すら見当たらない綺麗な肉体……いや、機体。」
「つまり、最初から厳しい環境での活動を想定し、ナノマシンによって「自己修復」することを前提として作られた体……。」
「その目的はきっと……」
「……「戦闘」、だな。」
…白石ウタハは考えていた。彼女はアリスの正体について、先ほどの戦闘から思うことがあったのだ。…確かに、あの巨大なレールガンを軽々と持ち上げたり、しかもそれをすぐに使いこなせていたことから、彼女の考察は的を得ているのかもしれない。
「……そして、私たちが作ったあの反動が激しいM2-R1をいとも簡単に扱えて、なおかつ片手で相手が持っている銃を的確に撃ち抜くほどの技量………」
「…それだけじゃない。あのロボットやドローンの攻撃に対する回避の慣れ、そして大きな特徴として最低でも150kg以上の重量があるあのロボットを軽々しく振り回し、更にはヒビキの迫撃砲の弾を跳ね返せるほどの圧倒的な力を持つフィジカル……。」
「…アリスと同様に「戦闘」を目的とした身体をしている。…だが、彼は機械のようには見えない。恐らく、彼は人間だ。」
「…だが、あの鍛え抜かれた肉体………彼はきっと、相当な訓練をしてきたのだろう。それも、途方もないほどの時間をかけて……。」
「……私の見立てによれば、今の彼は少なくともあの「メイド部」にも匹敵するほどの実力者だ。」
「それこそもしかしたら、彼の潜在性次第では
…そしてウタハは、アルケーの正体についても考察をしていた。…彼女によれば、アルケーの実力はその「メイド部」、そして潜在性次第では
「…………」
「アリス、アルケー、君たちはいったい……?」
Q:ウタハたちの戦闘は?
A:今回はアルケー君の戦い方を知ってもらうために戦闘シーンを書いたので飛ばしています。マジで申し訳ねぇ………。
とまぁこんな感じで第1章の戦闘シーンは必要なところ以外は飛ばすか最低限書くだけに収めていきます。ぶっちゃけた話そうでもしないと第1章の話数がかなり多くなりますし、急いでオリジナル章とその次のパヴァーヌ2章に入りたいんですよね。
いやマジで早くパヴァーヌ2章書きてぇ………。
アルケー君の悩みについてもう少し説明が欲しい
-
はい
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いいえ