もしかしたら俺はロボアニメの主人公かもしれない   作:健康パワフル麦茶

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グポォオオオオオオオン(起動音)


機獣、相対す
Aパート


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「人工知能に模倣したニューロンを焼き付ける?」

 

 ”多くの人間が頭にヘルメットをかぶせられている”

 ”それをガラス超しに見ることができる病院のような廊下”

 

 ”二人の男が歩いていた”

 

 ”一人は白髪交じりの中年男性”

 ”一人は白衣を着た青年”

 

「ああ、そうすれば私の予知能力を獲得できるはずだ」

 

「なんの効果が……」

 

「私の脳の処理能力では、わずか未来しか見ることは出来ない」

 

 ”しかし、と男は振り向く”

 ”にやりと笑ったその表情は”

 ”どこかいたずらを思い浮かんだような笑みだった”

 

「莫大なデータサーバーを利用すれば、どうだろう?」

 

「はるか遠い未来まで見渡せる?」

 

「ああ、ひょっとしたら人類の行く末まで」

 

「演算による予測に、予知という感覚を加えるわけですね」

 

「楽しみだよ、人類の未来がどうなるか」

 

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 一瞬の白昼夢。

 なんだ? 予知? 未来? どうなってる?

 いや、それよりも……!!

 

GV(ガンヴァルデア)は単身、あの機械獣の群れに挑み──」

 

 ユキノが少しよろめいた俺を眼を細めて見つめている。

 なんとか壁にもたれかかり、倒れずに済んだ。

 

「そしてパイロットもろとも破壊されることになっている」

 

 たしかにあの群れに単身挑めば誰だって帰ってこないだろう。

 俺もこの街には恩義がある。放置して逃げるような真似はしない。

 

「それでなんだって話だよ……」

 

GV(ガンヴァルデア)は私たちが接収した。貴方が乗ることはない」

 

「じゃあ、あの機械獣たちは……!!」

 

「もちろん、私たちが倒すの」

 

 

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 ”そう言ってユキノがゴレイアスに飛び乗る”

 ”ゴレイアスの胸部にあるコックピットが閉じ”

 ”そのまま機動した”

 

 ”グオンっ、と立ち上がるゴレイアス”

 ”その異相は若干細めのゴリラに見える”

 

『それじゃあそこで見ててね、お寝坊さん』

 

 ”そう言ってゴレイアスがブーストを吹かすと”

 ”ゴレイアスは巨体に見合わぬスピードで走り始めた”

 ”走る、と言っても足にはローラーがある”

 

 ”スイイイとした滑らかな挙動である”

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「ユキノ!!!」

 

 俺はただ、郊外へと降りていくユキノを眺めることしか出来なかった。

 あの数だ。他にも応援がいるだろうが……倒せるのか?

 十五から二十はいるぞ……。

 

「君、言われただろう。俺についてたまえ」

 

 同時にヘルメットを被ったパイロットスーツの男が言う。

 ユキノの代わりにゴレイアスから降りてきた人だ。

 

「俺たちはプロだ。任せておいてくれれば…………」

 

電池人間(ワーカー)を虐殺しようとした連中に任せられるかよ!!」

 

 俺はそう言って、駆け出そうとする。

 ──が、男に手を掴まれた。

 

「待ちなさい。GV(ガンヴァルデア)がどこにあるか知らないだろう」

 

「それは…………」

 

「ついてきなさい」

 

 男が走り出す。

 

 一瞬躊躇したが、腕を掴まれている。

 一緒に走るしかない。

 

 こいつとユキノはいったいどんな関係なんだ。

 上司と部下っぽかったけれど……。

 

「アンタ、なにものだ」

 

「…………この作戦は少佐が死ぬことになっている」

 

「少佐って……ユキノが!?」

 

「ああ、おまえの代わりにな」

 

「…………っ!!」

 

 

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 ”展望台を降りていき──”

 ”向かい側にある豪邸へと進んでいく”

 

 ”その横にあるガレージをカード認証で開いて”

 ”地下へと進んでいくと──”

 

 ”どうやらそこは地下の研究所らしき施設”

 

 ”岸辺班長が複数の整備員とともに”

 ”GV(ガンヴァルデア)を弄っていた”

 

 ”タンクトップ姿で、脇部分から”

 ”サラシを巻いているのがよく見える”

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「おお、パイロットさんのおでましかい」

 

「班長、整備してくれてたのか?」

 

「町長に言われてねぇ。旧文明の機械は扱いが難しいからね」

 

 そう言って力拳を作って見せる班長。

 たしかに、発掘した時よりも綺麗になっているし──。

 

 それになんか色々装備とかパーツとか新造されてるな?

 

 

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 ”少し遠くではスーツ姿の男とさっきのパイロットが揉めている”

 ”どうやらミコトの扱いについてだ”

 

「載せるのか!? 彼を救えという命令だっただろ!!」

 

「しかし……この作戦では少佐は必ず死ぬ!!」

 

「致し方のない犠牲だ」

 

「俺はそう思わない」

 

 ”そんな話を聞いて、班長はなにか察したのか””

 ”鍵を一本投げ渡してきた”

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「なんか入り用なんだろ? 楽しんできな」

 

「……ありがとう、班長!!」

 

 俺は鍵をキャッチし、GV(ガンヴァルデア)へと走り出す。

 止める人間もいるが、それを防ごうとする人間もいる。

 

 独りでにコックピットが開く。

 早く来い、と誘っているかのようだった。

 

「行くぞ!! GV(ガンヴァルデア)!!」

 

 コックピットに入ると、俺はそのまま鍵を入れて回した。

 

 

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 ”グポォオオオオオオン、とメインカメラが起動する”

 ”全身の関節部からシューッ、と煙を吹き出し”

 ”周辺の整備員達を驚かせる”

 

 ”そのまま足のブースターを吹かし”

 ”GV(ガンヴァルデア)は戦闘機のように”

 ”地下から飛び出していった”

 

 ”と言っても飛べるわけではない”

 ”少しジャンプしたあと豪邸の柵を叩き潰し”

 

 ”モニターに表示された機械獣の群れへと向かう”

 ”数はちょうど十体”

 

 ”現在進行系で、一体ずつ討伐されているようだ”

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「あれがユキノか……」

 

 俺はモニターに映るゴレイアスを見る。

 以前戦ったときと同じく俊敏な動き。

 なるほど、やっぱり確かにエースっぽいよなぁ。

 

 

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 ”ゴレイアスの真の長所は”

 ”その積載量にあるのだがね”

 

 ”しかし今確認すべきは機械獣だ”

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 なんか普通に喋り始めたな、こいつ……。

 

 機械獣なら何度か見たことある。

 ブロック兵ほどの大きさで、なんとかブロック兵で戦える。

 機甲兵よりも歩兵などに対して有効的な存在に見えた。

 

 どのみちGV(ガンヴァルデア)の半分しかない。

 数機の機甲兵で挑めば、束で挑まれようがなんともないはずさ。

 

 

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 ”ミコトはそんな風に安穏と考えていた”

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 悪いのかよ!?

 けどモニターで見た感じは普通の機械獣っぽいけれど……。

 四足歩行の獣型。背中にエネルギーガンとかサーベルを貼り付けている。

 実に一般的な機械獣で、それが十匹ほど。

 

 

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 ”奴らのリーダー格が潜んでいる”

 ”そんなこともわからないのか?”

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 いやわかんない……。

 モニターに表示されないし……。

 レーダーにも映ってないぜ?

 

 

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 ”そもそも昨今のエネルギーで稼働する機体は”

 ”レーダーをジャミングする性質がある”

 

 ”光学的なメインカメラまではごまかせないが”

 ”おそらくは迷彩を利用して潜んでいる”

 ”そいつを探せ”

 

 ”雑魚ならばユキノたちが倒してくれるだろう”

 ”運命を変えるなら隠れているボス格だ”

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 ああ、ありがとよ!!

 と言っても、どうやって探そうかな……。

 

 迷彩ってことはよくよく見れば見つけられるんだろうけど。

 ええっと、良い装備ないかな。

 

 おお、あるじゃねぇか。

 

 ジャミングフレア。

 おそらくこれを撒けば、迷彩にも何かしら異変が起きるはずだ。

 

 俺は操縦桿を握り、思念をチューブから通して操作する。

 

 GV(ガンヴァルデア)に搭載されてていた背中のポットから。

 いくつかの火花がロケット花火のように吹き出る。

 

 それに影響を受けてか、ずもももも、と街道全体がズレた。

 

 なんか……蛇? いや複数いるな。

 それが一箇所に集合して……いやまさかこいつ……。

 

 

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 ”ミコトは街道を覆うその機械獣の正体に気づいた”

 ”それは蛇ではなく、蛸”

 ”GV(ガンヴァルデア)より更に倍は大きい”

 

 ”名付けるとするならば”

 

 ”──オクトパス”

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「なるほど、こいつはたしかに手ごわそうだ……!!」

 

 

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 ”機甲兵ガンヴァルデア”

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 俺は操縦桿を握り、GV(ガンヴァルデア)は銃を構える。

 

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 ”騎獣、相対す”

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 それじゃあ未来とやらを掴み取りますか。

 




シュウッ!!(CMに入る音)
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