もしかしたら俺はロボアニメの主人公かもしれない 作:健康パワフル麦茶
Aパート
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”うおっ!?”
”今日は俺の視点か!?”
”どうなってる!?”
”いままで三人称みたいな”
”カメラワークだったのに”
”というか身動き出来ないな”
”天井しか見えない”
”おっ人の顔が出てきた”
”短めの白髪。まだ幼い顔立ち”
”しかしどこかで見たことあるような……”
”あ、こいつユキノじゃねぇか!?”
”ガキの頃のユキノか……”
”服装はなんか患者の衣服みたいだけど”
「ビッグボーイ、こっちをじーっと見てるね」
「触ってもいいぞ」
”と言いつつ新たに出てきたのは”
”ナレーターさん”
”正確にはナレーターさんの声のやつ”
”言われた通り”
”ユキノが俺のほっぺをツンと突く”
「お母さんは?」
「死んだ。コイツが生まれたときに」
「それで蘇らせるために?」
”言われたおっさんは”
”眉間にシワを寄せる”
”ユキノにとっては”
”本当にわかっていない様子だった”
「そんなことしない。
ただ事前に予測できていれば助かっていた」
「貴方には予知能力があるんじゃ?」
「ああ、だが限定的だ。だから──」
”と言って間が空く”
”その後をまるで”
”言うのを憚っているような”
”じれたユキノが返答を促す”
「二度とそうならないように作ってるの?」
「……そうすれば、
同じ悲劇はもう起きないだろう?」
”そう言われたユキノは”
”再び俺のほっぺをつつき”
「それってとっても素敵だね」
”何とも慎ましげに笑った”
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「チッ、俺は国語の点数低いんだぞ……」
そう言いながら起き上がる。
周りはいつもの部屋ではなく、医務室。
おそらくは体内の生体電流切れだというのに。
しかし今の夢はどういうことだろうか。
あれはそもそも俺の記憶なのか?
それとも誰かに
突っ込まれた偽りの記憶なのか?
………………。
まぁ、ユキノに聞けばわかるか。
おそらくはナレーターさんの正体も。
「ナレーターさん、聞こえるか?」
俺は自分の片耳を抑えて、
通信している感じを出す。
しかし返事はない。
いままで元々勝手に
話しかけてくるだけだったんだ。
俺から通信できるわけがない。
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”この医務室は寂れている”
”と言っても”
”使ってないというわけでない”
”普段使いしているゆえの荒廃だろう”
”人の気配はないため”
”本格的な医療というよりも”
”休憩所として”
”使われていることが把握できる”
”なんせ街では数多の”
”負傷者が出たはずなのだから”
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「おっ、起きてたかナレーターさん」
…………と話しかけてみるが、返事がない。
かなりなんというか……ビジーな状態だ。
やっぱ
乗っていると元気になるのか?
それとも別の要因によるものか……。
「ダメっぽいな」
「何一人で話してんのさ」
医務室の扉が開かれ、班長がやってきた。
ちょっとオフモードなのか
ビキニ姿にホットパンツ。
ほとんど下着姿だ。どうかと思う。
「ああ、班長。あれからどうなりましたか?」
「街は守れた。アンタの好きな娘は
攫われた。シンプルだろ?」
「……………………」
やはり先日のは夢じゃないらしい。
黒い
そういえば、
俺を連れてきてくれた
兵はどうしてるかな。
救助作戦を
立ててそうなものだけど……。
「あ、班長。救援
ありがとうございます。助かりました」
「街を守るためさ。当然だろ」
……街、やっぱり被害者が出たのかな。
気になるが、まぁ、
俺は出来る限りのことをしたと思う。
あれ以上なんとかしろなんて無理な話だぜ。
「それで今後ってどうなるんですかね。
ユキノの部下とかはなんて言ってます?」
「ついてきな」
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”班長が身体を翻して歩いていく”
”ミコトは立ち上がり”
”彼女についていくことにした”
”周囲は見覚えのない廊下”
”丸い窓からはスクロールする風景が見える”
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ふむふむ、スクロールする風景ねぇ……
スクロールする風景ィ!?
俺は思わず窓を垣間見てしまった。
た、たしかに大量の瓦礫と
生い茂った草木が動いている!!
どうなってんだ!?
「ははは、アンタ気づいてないのかい?」
「なにがですか!?」
班長がそんな様子の俺を笑う。
いったい何に気づいてないっていうんだよ。
「ここは機動鉄道の中だよ。
既に街から離れてるんだ」
「なんでぇ!?」
「なんでって……
なんか本部に行くらしいよ?」
「本部……だって……!?」
たしか人史解放機関って
ところの連中だったんだっけ。
俺今、そこに
連れて行かれている……!?
「まぁ、詳しい話は奴らから聞きな」
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”再び歩き出す”
”しばらく歩いて出たのはアニメの戦艦”
”そのブリッジと呼ばれるような”
”モニターと様々な機械がある運転車だった”
”もっとも列車内だからか”
”さすがに広々としているわけではないが”
「来たか」
”ミコトを始めに睨むのは”
”中央の席に座る男”
”金髪で、眼鏡を掛けた”
”陰険そうな細マッチョである”
”服装はツナギともジャージとも言い難い”
”エンブレムのついた作業着”
”おそらく彼が今の司令なのだろう”
”そういえば以前スーツ姿だったような……”
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「ええっと、アンタたちは……」
「ターコイズコーポレーション
人史解放機関だ」
眼鏡の男がこちらに近寄りながら言う。
程々で近づくと、
立ち止まって眼鏡をクイと上げた。
「はぁ……」
「私は立花ローレン。
階級は中尉。
一応現在の司令官となるな」
そう言うと、
ローレン中尉が運転席で
何やらスナックを食べていた男を指指す。
髪は青色。
やはり作業着を着ているタレ目の男性だ。
「あいつは日影ライ少尉。
貴様を
乗せたパイロットだ」
「へへ、その説はどうも」
そう言って、お辞儀をして、再び座った。
ああ、ゴレイアスを運んできたあの人か。
おかげでGV《ガンヴァルデア》に乗れた。
俺は視線を戻し、ローレン中尉を見る。
「今、この列車……は
どこに向かってるんですか?」
「本部だ」
「ユキノは助けないんですか?」
俺がそう言うと、
ローレン中尉は険しい顔をして
指を三本立ててきた。
「一つ、戦力がまるで足りない。
補充する必要がある」
指が一本折れる。
「二つ、私たちの作戦行動は終わっている。
一旦本部に報告しないといけない」
指がもう一本折れる。
「三つ、そもそも少佐とは言え、
一兵士にそこまでの戦略的価値はない」
最後の指が一本折れる。
俺は思わず叫んでしまった。
「ユキノを……助けないんですか!?」
「そもそも貴様は会って
数時間程度の仲だろう?
何故気にかける」
「それは…………」
助けられるなら
女の子はだれだって助けたい。
しかしコストを支払ってまで、
助けるべきなのか?
そういう問いかけだろう。
たしかに数時間の関係かもしれない。
しかし俺はさきほどあの夢の回想を見た。
「…………楽しそうにしてたから」
「なに?」
「あの娘が楽しそうに、
笑っていたからだ!!
俺はその笑顔をもう一度見たい!!」
それにユキノは、
もしかするとナレーターさんの
秘密を知っている。
ナレーターさんは生まれて
この方付き合い続けてきた相手だ。
彼の秘密を知るためなら、
多少の命の危険ぐらいは許容範囲だ。
それに可愛い女の子だって助けられる。
良いことづくめじゃないか?
しかしナレーターさんを
直接知ってそうなユキノにはともかく
コイツらにそれを言うのは憚られる。
タダの妄言として
断じられるならまだしも、
実験動物みたいな扱いを受けかねない。
……ってことでこういう意見に。
ダメかな?
「…………フン、馬鹿なことを」
そう言って、
ローレン中尉が後ろを向く。
まるで視線を
合わせるのを避けるかのように。
「ユキノ少佐はおまえを探り、
籠絡する任務があった。
おまえに見せた笑顔は偽りだ」
「だったらその情報は
黙っておいたほうが
良いんじゃないか?」
「……………………
どのみち貴様は
まず本部に連れて行く
この事項に変更はない」
そう言って、
ローレン中尉は司令席へと
戻り黙ってしまった。
気になったのか、
ライ少尉がこっちまでやってくる。
「よぉ、とりあえず無事で何よりだぜ」
「ああ、あんたこそ。
あの時の人だよな……?」
「ひとまずここは
中尉の息が臭い。食堂でも行こう」
ライ少尉が先んじて歩いていく。
俺はどうしようかと迷ったが、
班長が肩を大仰にすくめてみせた。
「ま、ここにゃもう用はないね」
言われてブリッジから退室する。
二人の間を歩きながら、
俺達は食堂へと向かった。
ひとまず……。
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”機甲兵ガンヴァルデア”
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待っていろよ、ユキノ……!!
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”少女を求めて”
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シュウッ!!(CMに入る音)