性癖と原作を崩壊させる俺のヒーローアカデミア 作:エンディングハンター
メロい男を好きになってしまった……なんだこいつは……
まだ手探りかつ初めてなので大目に見てください。特に性別とか。
性癖とか色々ご都合設定で歪めてます。ご容赦ください。
『……俺は、なんで生きてる』
過剰な力が満ち溢れた体が、崩壊した。
明らかに身体に掛かっていた『超再生』が解けていて、もう戻ることもない。
そして最終的に、俺の肉体は崩壊した。
それなのに俺の身体は生きている。
なんだ……?オール・フォー・ワンが持ってた個性が悪さしたのか……?
……この真っ暗な空間を俺にどうしろってんだよ。
『……いや、今はそんな事どうでもいい』
身体が動きたくないと言っている。
当たり前だ。あんな死闘を繰り広げて身体を動かしたいと思う訳がない。
っーか考えてみろ、俺は緑谷出久に『黒鎖』とか『変速』とか『発勁』込の連撃を何度も何度も何度も何度も何度も受けてるんだぞ。『超再生』や『ショック吸収』ありきとはいえ、痛いもんは痛いしヒリヒリするんだよ。
……ただ、寝転んでみる。何故か床の感触だけはあったから目を瞑って寝れるかもしれないと思って眠ってみる。
……真っ暗闇の空間で寝ても、何もいい心地もしない。当たり前だ、俺以外何も無いんだから。
『……』
暇。
その一言に尽きた。
疲れた、もう動きたくないのは本当だ。
だがこの無限に終わらない様な真っ暗闇には飽き飽きしてくる。
これが今後俺にまとわりついて離さないって言うなら、俺はより一層怒りが芽生えてくる。
『じゃあどうしろって言うんだよ……『サーチ』とか使えないよな』
そう思って個性を使う様にイメージしてみるが……やはり使えない。
そりゃそうだよな。あれはアイツの力だ。俺の力じゃない。
そして俺が持ってた『崩壊』も元より俺の力ではあるが……アイツが誰かから奪って、気持ち悪い形に歪めて俺に与えただけだ。実質アイツのものだろう。
……そう思って、指で地面に触れてみる。
するとどうだ。
『……!ヒビが入る……!』
すげぇ、周りにヒビが入ってる。
……もしかして個性で作られた空間に閉じ込められてんのか?
だったら壊さねぇと……いや、俺はどうして生きてるんだ?
俺はそもそも消えた筈だろ。なんでまるで生きてる形のようになってんだよ。
『……あぁ!うざい!』
苛立ちが抑えられない。首元を掻きながらため息を吐く。
何がどうなっているんだ。俺は死んでこの世に実在しないはずだ。
なのにこんなところに閉じ込められている……意味がわかんねぇ。
だが目的は辿り着いた。
まずは脱出するしかねぇよな。
『……クソが』
立ち上がると改めて周囲を確認する。真っ暗闇。
地面に入ったヒビはこれ以上進展はしなかったが、二つの手でやってみりゃ話は違うかもしれない。
そう思って両手で地面に触れてみると、今度は欠片がパラパラと壊れていく。
よし……このまま上手い形にぶっ壊していけばいけるな。
『……ここが地獄って奴なのか?』
まぁ、そうだよな。俺は幾らなんでも
モンちゃん、華ちゃん、お母さん、おばあちゃんにおじいちゃん……そしてお父さん。
全部俺がぶっ壊した。アイツの策略だったとしても、俺が。
そりゃ……地獄に行くだろうな。
俺が壊した人達は皆覚えてる。皆記憶してる。だからこそ俺は引けなかったし、俺はもう全部壊す気でいた。
けど……
『……アイツがいなきゃ、アイツが変にやらなきゃ……俺だって、別の道をいけるんじゃなかったのか』
俺がもし、個性を制御できたら……痒みもなくなって、モンちゃんや華ちゃんを壊さずに暮らせたんだ。
俺のおばあちゃんについては……アイツがぶっ殺したんだ、いつか仇を取りたかった。
理由なんて、ガキの俺には分からなかったけど……
だからこそ、一人にされるのが嫌だった。
皆が嫌いでも、それでも一度は会いたかった。
けどやっぱり……
『俺だって、学校に行きたかったさ……』
全部あいつにその夢は壊されたけどな…
『友達だって欲しかった……!』
全部あいつが壊したんだ…
『
叶うはずのない欲望だけを吐き出しながら、自分の個性で崩壊していく真っ暗闇の世界を見つめながら怒りを剥き出しにする。
『あの時、アイツがいない形でやり直せたら……いや、アイツはあの頃の年代から動いてた……』
そうだ、あの頃にはあいつはお父さんと接触してた。ただやり直すだけじゃダメなんだよ。
俺がやり直すなら……
『……
―――『結局俺は、お前の言ったとおり…泣いてるガキだったってことか』
あの時吐いた言葉に、嘘はない。だがアイツは俺を『見なかった事』にはしなかった。
手を差し伸べられなかった事を悔やんだ。知ろうとしない事を呪った。
確かにな。俺の事を知っていれば、まだ救いようがあったはずかもな。
それは、アイツらも同じだ。
スピナー、黒霧、トゥワイス、トガ、コンプレス、荼毘、マグネ……
『なぁ、皆』
俺は、皆の為に一度は救うと頑張った。
それでも……悪はやっぱ負けちまうんだ。
だから今度は。
俺が、ヒーローであれるなら。
この力がまだヒーローとして認められる力に出来るなら。
『俺がお前らに立ち込めた暗雲なんか全部“壊して”やるから』
俺にも、お前達を救う
俺の、
『だから、いい加減に……この世界も、壊れろっ!』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「―――!」
「…………?」
なんだ、ここ。
視界が歪んでる……誰か声をかけてる……?
というか、倒れてる……?
ああ、起こさねぇとな……
「――転弧、朝だよ。大丈夫?」
「―――は?」
なにがおきてる。
いや、これは……夢か間違いのはずだ。
首元をガリガリと掻く。痛い。これは夢じゃない……?
現実なのか。いや、尚更有り得ねぇだろ。
「転弧…痒いの?」
「……あー、いや違うから」
俺から出た声は、少し甲高い。
何か聞き覚えがあるタイプかと思えば、これはトガみたいな声だ。
母さんや華ちゃんに似てる、女の子の声。
……なんだ、何が起こってる。アイツの個性で俺に何があった?
おそらく寝てた所を起こされた事で視界がまだぼやけてる。
ゆっくりと視界がハッキリしていくと、目の前に……お母さんがいた。
ただ、俺のお母さんは……
いやでも……
「え…?転弧……?」
「ぁ、あぁ……!ごめん、お母さん……!」
いつの間にか、視界がハッキリしたことで俺の覚えていた記憶と今の状況がリンクする。
俺の個性はまだ制御できてるか分からないから、指で触れないように抱き締める。
……俺が個性を使いこなせなくて、俺が個性を暴走させたせいで……殺したお母さん。
ごめん、ごめんなさい……でも、もしこれが変な悪夢じゃないのなら。
もう、壊さない。アイツにも手を出させない。
「もう、大丈夫…?
中学、三年生……?
俺、今そんな年齢なのか。
そうか、トガより年下くらいの年齢か。実感ねぇ。
「(てか待てよ)」
中学三年生……何時の年代だ?
まずはそこから調べていくか。
「もういいよ、ありがとう」
「そう?まぁ、確かにこれから一人暮らしだから寂しくなるわね」
「(は?なんで?)卒業後の進路が大事だもんな」
「そうよ。転弧は……どうするの?」
「(進路か……)」
正直、高校生になるなんて思わなかった。
だからこそ進路なんて考えてもない、だが……
俺は一番、知っている進路がある。
一番触れてきてかつ、俺が壊そうとした場所。
壊せなかったが。今度は……通う番になりそうだ。
「雄英高校だ」
「……!!!ほ、本当なの……?本気……?」
「そりゃ、ここしかないと思ってたから」
もし、俺があいつに介入していない世界ならここまで生きていけるのも納得だ。
だが何か違う。感覚で、頭の中で理解できる。
俺は個性を
どういうことかは分からないが、二つある事が分かる。
これのせいでまだ確信は出来ないが、確実に俺を受け入れてくれる可能性があるのは雄英だけだ、
あんな一撃で体をぶっ壊す
二つ目の個性は……多分本来の個性だと思う。
だが……やめておこう。
二つ目の方は俺がまだ使ったこともない気がする。無理に使うと怪しまれるし何より“アイツ”と同じだ。
「あの人が、受け入れてくれるといいのだけど―――」
「いいよ、お母さん」
「……?どうしたの転弧」
「自分で言うから、いい」
「……!き、急にどうしたの転弧」
「自分の道ぐらい自分で決めさせてくれよ……」
そう言いながら、一旦自分の姿を見る為にトイレに向かう。
ああ……そうだった。こんな家だった。
俺はこの家が嫌いだった。
俺がなりたいものを否定するから。
俺を理解できないと暴力を降ったお父さんも、嫌いだった。
華ちゃんも正直、嫌いだった。
おばあちゃんもおじいちゃんも、お父さんの事を止めないから嫌いだった。
でももういい。
今の俺には、それは
いいな、雄英。
「……これが俺の姿か」
黒色の、寝癖みたいな癖っ毛のある短い髪の……女の顔が出てきた。
……これが俺か。なんというか、女っーより男だなこれ。
でも分かる。胸がある……
「……こういうのってなんて言うんだ?」
そもそも俺の肉体が女になっているのはなんでだ?……おばあちゃんみたいなヒーローになりたいと言ったからか?
……俺の見た目っていうか、華ちゃんの見た目と似てたよな。
……あんま似てないというか、お父さん似か。
少し複雑な気分だ。女の体ってのもな。
「……まぁいいか、その程度で何か変わったりしない」
女の身体であろうとヒーローになってやるよ。志村菜奈がなれたみたいにな。
そう心に決意しつつ、向かう。
向かうはお父さんの書斎。俺がおばあちゃん……志村菜奈を見つけ、そしてその存在を知ることになったキッカケ。
多分いるんじゃないかな。多分。
2階へともう一度上がっていき、そして遂に止まった。
この部屋の扉を開けばすぐ―――
「入るぞ」
強引に扉を開けると、アイツがいた。
お父さんだ。
相変わらず何考えてるか分からないし……何より目元が俺を睨みつけている気がした。
「なんだ、転弧」
「進路の事だよ。親なら覚えててくれ」
「ああ……決めたのか」
「決めた」
少しの空気が、間を取った。
まるで空気が押し出されたみたいに、俺の言葉が出た。
「俺は雄英に行くよ」
「…………………………」
拳を握り締めて、そう伝える。
ここからが正念場だよな、皆。
「ヒーローが嫌いでいい。ヒーローになれば家族を犠牲にする……間違ってない。
あいつらはいつも自分を傷付ける。家族の事なんて露知らず。
勝手に傷付いて勝手に帰ってくる。家に。
家族の心配も悲しみも目にくれない。人を助ける為に自分を傷付けて家族も傷付ける。
そんなもんになるなんて真っ平だ」
「……なら何故だ?」
「そんなヒーローになるつもりがない。
なるのは、人を陥れるヴィランを壊すヒーローになる。
人の事を人形みたいに弄ぶ奴を、許さない。
それで人生を踏み躙られて、弄ばれて、そして最後には死ぬ……そんな人生、認められない。
だったらこの手で全部壊す。そいつらも人生も。
俺がヒーローになって……どん底を全部壊す。
誰も傷付かない世界にする、そんな夢を目指すヒーローになりたいから……雄英なんだよ。
家族も、自分も傷付けるかもしれない。
でも最初はそれでいい。その後ゆっくり傷付かないヒーローになればいい。
誰しも最初からそんな事できる訳じゃないって分かるだろ。
だからこそだ」
シン、と空気が静まり返った。
俺とお父さんの間だけ、まるで時間が止まったみたいになっている。
だが……最初にお父さんが、初めて明確に……立ち上がった。
「俺はヒーローが嫌いだ。」
「知ってる」
「お前がヒーローになるなら俺はお前の夢を否定する。だがお前はそれじゃ止まらないことが分かった」
「分かってるなら止めないでくれよ」
「だからこそ……家族を傷付けるな。それが出来ないなら、それを繰り返すなら……お前はヒーローになるな、転弧」
……つまりそれは、それをしないならヒーローになってもいいって事だ。
「じゃあ、頑張るしかないよな……例え否定されても勝手に出ていっていくつもりだったよ」
「そんな娘に育てた覚えはない。だが……そうか、お前がこうやって自分の言葉で、ここに来て俺に伝えてきたのは初めてだな」
そう言って、お父さんが椅子から立ち上がって俺に近付くと……
俺の頭にポン、と手を置いて……抱き締めた。
こんな事、全く想定してなかった。
いや……そんな事
「ぁ、ぁあっ……!」
「……辛く当たったのは認める。お前を……俺のお母さんのようにする訳にはいかなかった」
「ぅ、ぐ、っ……!」
涙なんてとうの昔に枯れ果てた。俺が全部涙の出る目なんて壊したんだ。
なのに今……俺からポロポロと零れていくこれが、涙とよく分かった。
ガキみたいに、俺は今から泣く。
だが……悪い気分じゃなかった。
色々知りたい事だって、調べないといけない事だってある。
でもいいんだ。
俺、ヒーローになるよ。
『志村転弧』
性別:女性
年齢:15
誕生日:4/4
個性:『崩壊』『?????』
五指で触れたものを崩壊させる。現在オンオフは出来ない。
何かに手が阻まれていると崩壊させられないので、手袋を着けるようにした。
概要:原作とは大分歪んだ形と年代に生まれた死柄木弔……元い志村転弧。
史実の記憶と、自分の本来の個性にオール・フォー・ワンに与えられた『崩壊』の個性を持っている。
ある程度読まれたら続き書きます。