性癖と原作を崩壊させる俺のヒーローアカデミア 作:エンディングハンター
よくよく考えたらあの時期はロングコート暑いから脱ぐよねとなった第7話。
それはそれとして死柄木弔のロングコート姿はかなり好きです。
ズズ……
「っぁ……最悪、なんだけど……!」
暗黒の埋めく円状の異空間から、倒れ込む様に出てきた全身を侵食させられた女性。
死柄木枯華。雄英が保有する場所である
そして異空間から後に続くように出てきた黒色のモヤの存在……黒霧。
誰がどう見ても、何か敵から逃げてきた様子だが……逃げたのは敵である。
「逃げる時に、両手両足が撃たれたし…最悪……ガキ共も強かった、脳無もやられたし……どの道オールマイトが来るまでに時間を稼がれたし……」
悪態の様にグチグチと言葉がスラスラ出てくる死柄木枯華は、自分の身体が向いている方向にある『SOUND ONLY』と記された謎の媒体に目を向ける。
「あれじゃあ再生したところでオールマイトは倒せないじゃない……平和の象徴は健在だった……話が違うんだけど、先生……」
『違わないよ。ただ、見落としが甘かったね。子供だからといって侮っただろう…枯華。
“うむ……敵連合というチープな団体名で良かったわい。ところで、私と先生の最高傑作である脳無はどうしたのかのう?”
回収したのかい?』
媒体から聞こえてくる、年季の入った男の声と初老の男の声が響く。しかしそれを、黒霧が申し訳なく答える。
『謎の子供に脳無を回収されたまま、イレイザーヘッドとの戦闘に突入してしまいまして……ワープゲートを展開できない事にはどうにも回収は不可能でした。そのタイミングでオールマイトが合流したお陰で、逃げる隙が出来たのが悪くも吉という所ですが』
『せっかくオールマイト並のパワーにしたのに……まァ仕方ないか、残念。
それと黒霧。謎の子供というのは誰なんだい?』
『触れたものを壊すような個性です。しかも、明らかに複数個性がある様子に見えました』
『―――へぇ』
まるで知らない情報を聞いて興味関心を持ったように、媒体から低くも声音が高ぶった声が響く。
「あいつ……あいつの邪魔さえなきゃ……!今頃オールマイトも殺せたはずなのに……!クソッ……!」
『悔やんでも仕方ない!今回だって無駄じゃなかった。精鋭を集めよう、じっくり時間を掛けて!
我々は自由に動けない。だからこそ君のようなシンボルが必要なんだ、
二日後。先日は臨時休業になったからゲームしまくったわ。マジで楽しいな。やっぱローグライクは時間かけてやるに限る。
そんなこんなで襲撃から明けた学校だが、やっぱり他のクラスメイト達はイレイザーヘッドとか俺の心配をしてた。他人を心配する前に自分の心配してろよ。
「お早う」
「「「「「「相澤先生復帰早ぇ!?」」」」」
「先生!無事だったのですね!」
「ああ。怪我は全くない、寧ろ志村が的確な指示を出していたからな……危険も踏み込んでいった訳だが」
「触れりゃ終わりだからな」
「全く……指導が足りんようだな」
「冗談だ、冗談。真に受けないでくれよ、先生」
はぁ、とため息を付きながらイレイザーヘッドが「さて」と告げながら概要に入る。雄英は襲撃が行われてしまったことで間違いなく今後世間に対する目は厳しくなるという奴だ。俺達が襲撃してきた時はこんな感じだったんだな……立て続けに襲撃しておきゃその内牙城を崩せたんじゃねぇの、これ。
いや……内通者がいるからあんまりそういうことをやると見つかる可能性があるか。その後の予定とか分かんなくなるよな。
「それでだが、お前達の戦いはまだ終わってない」
「戦いィ?」
「まさか……」
「雄英体育祭が迫っている」
「クソ学校っぽいのキタアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」
……ああ!そういやオールマイトが言ってたな。昨日のローグライクの取れた装備の編成考えてて全く思い出そうとすらしなかった。
ってかそうか……雄英体育祭は俺も見たな。他の奴らの個性を把握する為に見たって言っても過言じゃねぇ。あの頃から緑谷出久や爆豪勝己に目を掛けてたって事なのか、アイツ。何とも腹で何考えてるか分かんねぇなおい。
「
「あんなお粗末な集団の襲撃くらいでこの雄英体育祭を中止にする訳にはいかん。何せこれはお前達、そしてそれ以外の科目の奴らにとってもビックチャンスだからな」
「チャンス……?」
「この雄英体育祭はかつて昔に行われていた『オリンピック』の代替え品として多くの人に見られている。その盛り上がり様はかつてのオリンピック以上。当然多くの人間が見る……それは
「プロのヒーローが見るからこそ、どういう奴が優秀でどういう奴が自分の所に欲しいか見極めに来る選抜場所って事なんだろ、イレイザーヘッド」
「……まぁそうだな。あと、ヒーロー名じゃなくて先生と呼べ」
はいはい。はぁ……いや、雄英体育祭が憂鬱というよりあいつらに目を付けられるのが問題なんだよな。
そろそろ俺達よりもヴィラン歴が長ぇ大先輩ことステインと会うことになるんだ。あの死柄木枯華とかいう奴が仲間に引き受けれるか分からねぇが……まぁいい。
俺のやる事は結局、全部ぶっ壊す事だ。
その為に、身体を鍛える事と……後は個性伸ばしだな。とにかく二つの個性を的確に使いこなせるようにしねぇとアイツに勝つなんて100年も早ぇから。
腐っても長年生きてる老いぼれだ。神野の時に襲撃してきたグラントリノ……だっけか。アイツも老いぼれの癖にめちゃくちゃ速かった。個性ありきとはいえ強力無比の一撃を打ち込んであの荼毘が一撃で沈んでんだ。
つまり、経験値がそもそもの俺達で計り知れない野郎には個性を使って立ち回るしかねぇ。経験は知らねぇ個性で動きを崩していけばいい。
そうとなりゃ……
「(頼るならアイツだな)」
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体育祭β。普段なら絶対残らない俺がわざわざ一人呼ぶ為にここに連れてきた。
まぁちゃんと許可取ってきたんだけどな。
「緑谷、鍛錬するぞ」
「いきなりだね!?」
緑谷は正直、こいつが無個性だったという事が信じられねぇくらい個性についての知識や使い方の応用、そこから自分ならどうするかという客観的な視点で見た個性の見え方、使われ方の模索が馬鹿みたいなレベルで上手い。
こいつが
「早速だが、個性を伸ばす。身体能力はたった2週間程度で伸ばせるもんじゃねぇ。僅かな程度くらいだ。なら使い続けりゃ強くなる個性の方が雄英体育祭に向けて一番いい。そうだろ?」
「うん、確かにそうだ……!僕も自分の個性を使いこなさきゃ…」
「それで、緑谷。お前なら俺の個性をどう扱う。やれる事はやり尽くした形だ」
「そうなの?具体的には?」
おい今どっから出したノートとボールペン。
「縦横斜めに伝播する『崩壊』、大きいものに広がる『崩壊』、小さいものに連鎖的に繋がって壊していく『崩壊』、両手で対象を掴めて高速化と強化した『崩壊』……だいぶタネは尽くしまくった気がする」
「確かに、それ以上はもうちょっと時間が欲しいね。僕でも扱うのは難しいな……何せ触れたら崩壊していく、って性質を変えられない訳だし」
「ああ」
俺の個性の問題点はそこだ。どうやって壊れるとか、どんな風にモノに伝播していくかとかは指定出来ない。流れる水の様にヒビが全体に入って、崩壊していく。
壊れ方も指定出来ない。ただ崩れて壊れていくだけ。
俺の個性は破壊力こそトップクラスだが、その破壊力に応用は効かない。それ以上の破壊力は存在しないからだ。
「どうだ?」
「うん、こうなると相当難しいかな……そもそも崩壊って個性自体が並の個性とは比べ物にならないくらい工程が簡単で使用出来るし、触れただけで壊す事が出来る時点で当てたら勝ちの体現だからな……いやでも本当にそれだけなのかな、ただ触れて終わりの個性だったらかっちゃんの『爆破』とか上鳴君の『蓄電』の放出型みたいな近くにいたら終わりの個性とてんで変わらないし…あ、もしかしたら」
「なんか思い付いたのか」
「発想を変えてみるんだ!」
「はぁ?」
発送を変える?崩壊の発想を変えるって……どういう事だ。
いや分かんねぇよ。なんだ?崩壊の反対でもやれってか?そこまで来るともう別の『個性』だろうが。
「どういう意味だよそれ」
「ほら、僕の超パワーってオールマイトみたいって梅雨ちゃんが言ってたじゃないか」
「あのカエル女か。確かにバスで言ってたな、興味なくて窓の方見てたが」
「でも実際にオールマイトの超パワーって、具体的に説明されてないんだ。色々考察があるんだけどね…」
「(そういや俺は…オール・フォー・ワンからオールマイトが持ってた個性自体は知ってたし、性質自体は知ってたがどういう個性のお陰で超パワーが生み出せてたのかは知らねぇんだよな)それで?」
「もし超パワーが、僕達が知らないタイプの応用を効かせて個性を使った時の副産物……とかだったらどうなると思うかな、転弧さん」
「……?なんだ、お前が言いたいのは」
「ほら、例えばかっちゃんの個性の爆破は掌で溜まった手汗とかを爆破しやすい物質に変換されて、それが爆発して初めて『爆破』として成り立つんだけど…」
「ああ」
「僕達はかっちゃんの個性を勘違いしてるだけで、掌じゃないと発動出来なかった個性が実は全身で使えました、なんて事もあるんじゃないかと思うんだ!」
「……」
……しれっと未来当ててんじゃねぇよ緑谷。
確かにそうだな、あいつ全身で爆発してたぞ。身体から流れる汗が、離れた汗が、すべて爆弾の起爆剤になってたそうだ。オール・フォー・ワンからの記憶で理解してたからな。
「要するに、個性の成長よりも個性に幅利かせろって事か?」
「そうとも言えるし、個性の『解釈』を伸ばすという方法なんだ。昔からあるんだけど、実は個性にリミッターが付いてた事を知らなくて、危険に身を呈した時、初めて本当の個性として目覚めたって事例があるんだ!」
だとすると、あの爆豪勝己は本当に瀕死の瞬間……いや死んだんだろうが、その瞬間に個性のリミッターを外したって事か。
すげぇなアイツ。この前俺に負けてた奴には到底感じられねぇ。成長速度もダンチって所か?
「で、結局何すりゃいいんだよ」
「僕の個性のやり方が、電子レンジの中に入れた卵をどう破裂させないように調整するかって所なんだけど……」
「は?」
「え、どうしたの?」
「なんだお前、そのクッソ下手くそなイメージは」
びっくりした。お前本当に緑谷出久かと若干怪しんだ。
こいつの思考からは到底出てくるとは思わない、ガチのイメージが悪過ぎるタイプの話が出てくるとは思わなかった。
「へ、下手くそ!?」
「下手くそも何もお前の個性のイメージはそうじゃねぇだろ。この前も言ったよな、100か1じゃねぇ、細かく刻んでいきゃ身体をぶっ壊さねぇって」
「うっ、うん」
「けどこの前怪我してた時に確信した。お前変なイメージしてるんじゃねぇのって……まぁ見事に当たった訳だ。
んでまず、お前の個性のそのイメージは今すぐやめろ。お前が何やってんのか分かってんのか、卵なんて電子レンジにぶち込むという工程挟んでる時点で割れるの確定してんだよ。何割ってんだ、電子レンジは卵をぶち込むもんじゃねぇ」
「それはそうだけど」
「じゃあどうするかって言ったらイメージを変えるだけだ。まず力はエネルギーだ。体に流れる血液……ファンタジーで言うと魔力だ」
「血液…魔力…あっ、こんな感じかな?」
「……掴みが速ぇな。全身からビリビリしてるし赤い線が出てる……いいなこりゃ」
これ、見た事あるな……他の個性とかもフルで使ってる時のこいつの超パワー展開時の状態とそっくりだ。
「魔力は増えるもんだ。全身に魔力を広げて、その厚みを増やすイメージだ。そうすりゃ今のお前の個性のコントロールや出力の強化にも繋がるだろ」
「……あ!確かに、服を厚くすると皮膚を守る面積が強くなるみたいに防御力と攻撃力が以前よりも上がってる気がするよ!」
こいつ容量掴むの早すぎるだろ。正直ドン引き出したぞ。
「……なんで俺お前の強化してるんだっけ」
「ああっ、ごめん!僕じゃなくて転弧さんの強化だったね…さっき言おうとしてたのは要するに、自分が普段イメージしてる個性の使い方をもう少し拡大解釈すればいいんだよ!」
「拡大解釈?」
「崩壊って触れれば終わりだから、まるで怖いものみたいに感じるけど……転弧さんには何にも影響ないように見えるんだ」
「……自分の個性で自分が死ぬ事ぁねぇだろ」
「そうだね、僕はちょっと……遅咲きだから死にかけたというか身体がズタボロなんだけど」
しかしなぁ。個性の拡大解釈……か。
崩壊する……何を壊す?俺の肉体には崩壊の力が触れても何も影響は出ないからな。
…………いや待て。
これって俺の『外側』が影響を受けてないだけか?
……『内側』はどうなんだ。
「おい緑谷」
「え、うん」
「俺が死んだらよろしく伝えてくれ、『モンちゃんに看取られて良かったって』」
「転弧さん!?」
行くぞ、崩壊―――!史上初の自分の身体に使う、リミッターの『崩壊』だ……!
独自設定タグを追加する事にします。でもなんかやれそう。顔金玉が弄って改悪した個性だし。