性癖と原作を崩壊させる俺のヒーローアカデミア   作:エンディングハンター

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転弧ちゃんがヤバい事してそうな第8話。
独自設定&解釈を入れたので個性の拡大解釈は多分これで問題ない……はず……
それはそれとしてデクがフルカウルを早めに覚えてしまった影響を考えないとな……今回もそうだけど。





先の道を壊す“魔王”として

 

 

 

二週間経過。雄英体育祭の開催日だ。

二週間でやる事を大体終わらせた。ゲームの消化とか、個性伸ばしとかも死ぬ程やった。デイリーの筋トレも欠かさずにな。

 

 

「皆!準備は出来てるかい、いよいよ入場だぞ!」

 

 

委員長のイイダが点呼を取りながら全員にそう告げているが、最初から俺らは問題ないくらい準備が出来ている。

問題があるとすれば……まぁ聞いた話なんだが。

どうやら俺が少し前に寝てたタイミングで1-Aで宣戦布告してくる紫髪の薄男がいたそうだ。

……お前、確かギガントマキアで日本をぶっ壊そうとした時にいたヤツだよな。アイツが出てからギガントマキアの動きが変になった。って事は何かしら操ったり誘導する個性だよな。聞く言葉には気を付けねぇと。返事したらまずそうだ。

 

 

「緑谷、あれからどうなったんだよ」

 

「それが凄いんだ!全身で力を発動させる―――フルカウルって言うんだけど、もう5%できるようになったんだ!転弧さんは?」

 

「意外と応用が効くようになったが……まだまだって所だな。緊急程度なら動かせる範囲内になった。常用はちょっとまだレベル上げが足りてねぇ」

 

「凄いや……!僕も負けてられないよ!」

 

 

「緑谷、志村。ちょっといいか」

 

 

あ?……ああ、アンタは荼毘の弟。誰だっけ。

最近一切気にしてねぇから分かんなかったな。

名前も覚える気ないから思い出せないし……

 

 

「轟くん?何…?」

 

「なんだよお前、聞きたいことがあったら別の人かイレイザーヘッドに聞けよな」

 

「そうじゃねぇ。緑谷と志村……客観的に見て、俺とお前達の実力は分からねぇ。今戦って、勝敗がどっちに転ぶかなんてその時でしか俺も予測できない。

二人がオールマイトや先生達に目をかけられてるのは知ってる……別にそこを詮索するつもりはねぇが。

俺はお前に勝つぞ」

 

「…おお」

 

 

へぇ、面白ぇな。宣戦布告か。そういや今回、本来なら爆豪の代わりに俺が選手宣誓する事にされてるんだよな。

トドロキ……だっけか。お前にこんなに盛大にやられたんだ、俺も思いっきりやらねぇとなぁ?

その内会う荼毘の為にも本気で戦わせてやらねぇとな。アイツ家族とめちゃくちゃ話したそうにしてたし。

 

 

「……正直、僕も今の自分の力が轟君や転弧さんに通用するか分からない。

でも皆……他の科や皆……転弧さんだって本気で優勝を目指してるんだ。

僕も本気で……獲りに行く!

 

「…おお」

 

 

さぁ、行こうぜ。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

『雄英体育祭!!!ヒーローの卵たちが我こそはと!!!シノギを削る年一度の大バトル!!!』

 

 

 

大爆音で開設されるプレゼント・マイクの声がいちいちうるせぇ。

毎回思うんだが耳がキンキンするんだよな。やめてくれよ……俺の耳が壊れたらどう責任とってくれるんだよ。

まぁいいけどな。鼓膜程度なら『治る』。

 

 

 

『どうせテメーらこれなんだろ!?ヴィランの襲撃を受けたのにも関わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新生!』

 

 

『1年!!!ヒーロー科!!!A組、だぁぁぁぁあ!!!!!!!』

 

 

 

 

「ははっ…奇跡の新生かよ、期待の新生にしとけよ」

 

 

ま、あながち間違っちゃいねぇけどな。

プレゼント・マイクの宣伝でバカみてぇに大量の人間が俺達の事を見てくる。期待の目や、見て評価する静観の目、気に食わないものを見るような嫌悪の目、果てには選り好みを始めてる選別の目。

視線って色んな事が分かるよなぁ……緑谷出久との対決で目線を意識する様になってからは「こいつらこんな事考えてんだろうな」って事が分かるようになってきた。ま、コンプレスの人の心理を扱ったマジックを暇になった時に聞いてたからお陰で覚えれたって言っても過言じゃねぇな。

 

 

「選手宣誓!」

 

 

……?誰だアイツ。鞭持ってるが……そういう武器の使い手か?付けてる戦闘服か私服かわかんねぇけど薄すぎだろ。もう少し着ねぇと早死するぞ、ヴィランとかの攻撃を受けてな。

 

 

「1-A組、志村転弧!」

 

 

呼ばれたので、首を掻きながら台へと上がっていく。

多くの人間が俺の事を見つめ、知ろうとしている。

良いじゃねぇか。教えてやるよ……俺がどういう事を思ってヒーローやってんのか、俺がどうなりたいのか。

世界の全てに教えてやる。

 

 

「宣誓―――この体育祭で全てのヒーロー、ヴィランに教える。

俺はヴィランもヒーローも嫌いだ」

 

 

 

俺の一言に、会場の全てがざわめく。俺を台に上がらせた女が打ち止めにしてきそうなのを俺がシッ、とまだやめろ…そう言うように止める。

 

 

 

「ヴィラン、お前らは自分が1番優れてると思ってる。自分の力こそ絶対であり、全て世界に通用すると思ってる。

お前達が何を考えて、お前が何をやりたいのかなんて遥かに俺からすれば―――どうでもいい。

お前達のやりたい事をやって、何が起こる?何が変わる?何が終わる?ヒーローの時代か?」

 

 

世界の視線が全て俺に集中する。だからこそ、俺は声高らかに宣言する。

 

 

「そんなもの、お前らで終わらせたところでより強い奴が。お前らより強い悪がその時代を統治するだけだ。

お前らじゃ何も変わらない。変えられねぇんだよ………

 

 

悔しいか?お前らじゃ何も変えられない現実が!!!お前らの力の無さが!!!だったらなぁ!!!

 

 

―――俺が、全部壊してやるよ

 

 

 

「(転弧さん……?)」

 

 

 

ヒーローもヴィランも、お前らは自分で何もかも救えるし変えられると思ってやがる!

お前らで何が救える!お前らで本当に助けて欲しいヤツらの声が聞けたか、お前らなら何とか出来たのか!?違ぇだろぉ!テメェらじゃ何にも救えてねぇんだよ!!!

だから、俺がこのヒーローとヴィランが増え続けるこの世界を、社会を―――ぶっ壊す。

お前らじゃ何も変えられなかった世界の常識も社会の終わってる価値観も全部、俺が壊す。

俺が―――!このヒーローとヴィラン社会の二つをぶっ壊して頂点に立つ……魔王となる!

 

 

 

拳を握り締め、人差し指をカメラに腕を突き出す。

まるで全て見ている、知っているという様に。

 

 

 

「そこで見てろ、ヴィランもヒーローも。まずはこの体育祭で一位になり、優勝する。ここの大会に出てる全部、俺の糧にして―――俺という魔王の礎にしてやるよ。

俺は、志村転弧。先の未来で必ず成る……魔王のヒーローだ」

 

 

 

 

 

―――静けさだけが少し残り、その後に残ったのはブーイングと拍手の嵐。

ははは!こいつら本当に単純だよなぁ、お前らは自分のプライドが傷付けられてるとか思ってるんだろうなぁ?

知るかよ。テメェらのプライドなんか俺が全部崩壊(ぶっこわ)してやる。

お前達じゃ救えなかったものを、俺が救えれる―――もっと手を伸ばせる世界と社会にしてやる。

お前ら(ヴィラン連合のメンバー)が生きやすい、そんな世界を作りてぇ。

だから……俺は、ここで限界を超える。

そうして選手宣誓から戻ってきた。めちゃくちゃ視線が来てる。うっぜぇな、今のこの瞬間でも緊張感抜けよ。無駄な体力使うだけだっつのに。

 

 

「転弧さん」

 

「緑谷か」

 

「―――あの選手宣誓、本気なの?」

 

 

まるで壁が出来上がった様に、俺と緑谷の視線がぶつかり合う。

俺は細く、見据えた目で告げる。

 

 

「本気だ。俺はヒーローもヴィランも嫌いだ。好き勝手やって好き勝手救った気になるヒーローもヴィランも嫌いだ」

 

「……!」

 

「だから俺が、全部壊して全部変える。壊した後に、救える場所も変えれる場所も幾らでも作ってやる。

緑谷……俺はお前に勝つ。このクラス全部にも勝つ。俺が優勝することはもう『決まってる』んだよ。

だから、手を抜くな。俺が全て壊すまで死ぬな」

 

 

そう言った時の、緑谷の顔は。

まるで何かを覚悟したかのような―――いや、今正に全てを覚悟を決めたかの様に。

 

 

「僕もだよ。僕も……皆が笑顔で、安心して生きていける様な……そんな世界を作れる様な、ヒーローになりたい。

君が全てを壊すなら、僕はそんな社会も世界も作ってみせる!そのために、僕が君に勝つ!」

 

「―――はっ、いいなぁ!やろうぜ緑谷ァ!」

 

 

……そういえば、周りに全員クラスメイトとかいたよな。

爆豪とかトドロキがヤバそうだ。まぁ別に、俺からどうこうするつもりはないが。

 

 

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

 

 

『さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう!所謂予選!毎年多くの生徒がここで涙を飲むわ!運命の第一種目、今年は……これ!障害物競走!』

 

 

 

会場の近くの扉が開いていき、俺はそそくさとすぐに移動を開始する。俺に続いて他の奴らもかき集まってくるが何もかも面白いくらい妨害したい一心だ。

テメェらじゃ止められねぇよ。

 

 

 

『さぁ、位置に付きまくりなさい!』

 

 

扉付近に取り付けられた信号機の色が変わっていく。赤から黄色……そして青色に変わった瞬間。

 

 

 

『スターーーーーート!!!!!!!!!!!』

 

 

「テメェら全員―――俺の踏み台になってくれよ」

 

 

俺自身に両手を当て、全身に掛かっている『制御部分』にヒビを入れる。周囲には円環状の足場が四方八方二展開されていて俺には誰も手出できない。

あと数秒。

 

 

「って、スタートゲート狭すぎ!?」

 

「重苦しい…!」

 

「畜生押すな!」

 

 

 

「―――こうなるって事は、最初のふるいって事だ」

 

 

先の方では、トドロキが氷の道を作ってスケートのように駆け抜けて加速している。すげぇ技量だ。

攻撃される可能性だってあんのに、よくもまぁあんなによ。

……けどそれは俺もだ。

 

 

 

「クソッ!こいつ全然攻撃通用しないぞ!?変な膜で守られてる!」

 

「なんなんだ、こいつ……!」

 

 

 

喧騒も憤怒も憎悪の言動も、テメェらヒーローのクソもねぇ。

プライドだけはプロヒーローの奴らを……絶望させるにゃあ。

 

 

「『身体制御』『個性制御』……『崩壊』しろ」

 

 

身体が、ふとめちゃくちゃに軽くなって―――力が入る。

激痛と痛みに、笑みが崩れそうになる。けど今じゃねぇな、それは。

肉体にはあまりにも酷使した際に非常用のエネルギーを使う部分がある。そういう部分にもリミッターが付いてる……どの部分から、どうやって体に広がっていくかも人間の肉体には全て備えられている。欠けている事なんて早々ない。

俺には出来た。お前らには出来るか分からねぇが―――

 

 

 

より混沌に(プルスケイオス)……崩壊(こわ)してやるよ!」

 

 

 

地面に手を触れ、大きなものに伝播する崩壊を当てると―――

 

 

まるで奈落の底を作るように、第一関門前の道に穴が空いた。そしてそこへ、道がなくなって何も出来ないヤツらだけが落ちていく。

 

 

「擬似『超再生』ッ!」

 

 

肉体の細胞の再生、死滅速度を加速させる。

筋肉のリミッターが崩壊した今、俺の肉体は一歩動けばめちゃくちゃに破壊される。

骨は折れ、筋肉が千切れる。しかしそれを肉体の通常の再生速度よりも更に早く……肉体は治癒される。

栄養はその分、加速して消えていくが。

俺はその為に懐にキャラメル(タネ)を取っておいてんだよ……!

 

 

「見えてんだよッ!」

 

 

全ての『円環』を解除し、跳躍する。その威力だけで他の妨害目的の生徒共が吹き飛んでいく。

すぐに第一関門前まで到着し、『円環』で足場を形成して一気に跳ぶ!

 

 

「!―――志村!」

 

「わりぃなぁ、トドロキ!今の俺は―――理不尽の押し付け合い、ただの敵だ!」

 

 

『円環』を足で一気に踏み込み、ゴムのように伸びていく足場を解除して、力は返る。

 

 

 

『第一関門は、ロボ・インフェルノ―――っておおぃ!?なんかすげぇ速度で何か突っ込んで行ったぞぉ!?』

 

『ありゃ志村だな。ロボットを崩壊させながら―――おいお前ら、死ぬ気がないならロボットが倒れ切るまで動かない方がいい。もしくは避けろ。全部倒れてくるぞ』

 

 

 

「ははははははははっ!」

 

 

身体能力も反応速度も、思考能力も全部ピンポイントに『リミッター』だけ崩壊させてる!めちゃくちゃに疲れるし、次の試合じゃ俺は疲れた状態で戦うだろうなぁ!

けど分かってんだよ、次の試合は!

 

 

『落ちれば終わり、嫌なら這いずって行くんだな!第二関門、ザ・フォール―――ってぇ!最後まで言わせろよ志村ァ!お前早すぎぃんだよ!』

 

 

「うるせぇな」

 

 

『円環』で跳躍、落ちそうになったら下に足場を作ってキャラメルを口の中に放り込みながら一気に加速。

消化速度も尋常じゃねぇ。俺の肉体は急速に栄養を作って取り込んでいる。あんまり無理はさせられねぇ。

女は特に身体が敏感だからな。下手な温度の左右で簡単に身体を崩す。

けど俺はあんまそんな感じはしねぇ、寧ろ―――気分が高揚する。

 

 

「楽しいなァ…いい気分だ、堪んねぇなァ!!!」

 

 

紐だらけの場所も、全部俺が触れりゃ終わりだ。

ま……あんまり妨害しすぎるとダメだから最低限は残してやるが。

何より緑谷が上に上がってこれねぇからな。俺のやり過ぎで参加出来ません、は可哀想だ。

 

 

 

『いやマジで早すぎだろアイツぅ!?』

 

『この2週間で個性を伸ばしてきたのか……緑谷と上げてきたな。アイツも今、まだ後ろの方だがかなり早い』

 

『チクショー!早すぎてもう最終関門だぜ!最後はこれ、てか全部無駄になりそうだけど全面地雷原の怒りのアフガンだァ!』

 

 

 

地雷原?んなもん飛んでりゃ一発だ!

跳ねて、加速して、身体をより洗練に動かして―――俺が全てを壊す魔王と、ヒーローになってやる!

跳躍しながら後ろを見ると、爆豪とトドロキ…緑谷が見える。いいなぁ、お前ら本当に最高だ。

けど悪ぃな。一位は……俺のモノだ!

 

 

 

『ヤベェやべぇやべぇ!これ最速記録だぞオイ!?マジで飛んで跳ねて、全部超えて行きやがった!妨害も足も止めることも一切してねぇ!全部知り尽くしたかの様に―――志村転弧が、今一番にスタジアムに戻ってきたァ―――!』

 

 

 

「残念だったな。お前らの矜恃は俺がへし折らせてもらった」

 

 

 

 






転弧ちゃんがやったのは『個性』による身体能力に付けられた無意識的な肉体が掛けたリミッター…制御部分の『崩壊』です。つまり概念的なものに近しいですね。
肉体にそれがあるのは間違いないでしょう、使わないようにしているだけですからね。
そこを壊す事で、脳は普段から思考するスピードや量が最大より制限されているものの、それが100%になる。
肉体も細胞の活性化速度も遥かに比べ物にならないそう……凄い!
ただもちろんデメリットがあり、凄い速度で肉体のカロリーや栄養を吸い尽くしていきます。キャラメルを取り込む事で何とか凌いでますが次の試合の前には沢山食べてる転弧ちゃんが見れるかも。


いつもの如く、お気に入りや評価と感想を是非とぞ……!糧になります……!あと誤字報告ありがとうございました……!


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