お前のミスでした―――。 作:責任とれやクソボケ
ムクロの容姿は萌え袖ファッションの露出が少ない美少年とだけ言っておきます。それ以外については、各々のイメージにお任せします!
シャーレの先生に拾われた後、ムクロはシャーレの生徒として働くことになった。
ムクロはぶっちゃけ働くなんて嫌だったのだが、書類の山に圧殺されそうになっている涙目の先生を見て、放っておけるほど人の心を捨てていなかったのである。ついでに、シャーレの権限で念願の学生証……キヴォトスにおける身分証を手に入れたかったというのもある。あと家も。
そうして、脱無職を果たしたムクロ。今日も今日とて、シャーレに出勤していたのだが―――。
「ムクロ!アビドスに行くよ!!」
出会い頭にそんなことを言う先生。
そのままムクロの手を引いていき――――――――。
「待て待て、待ちたまえよ先生」
「ん、どうしたの?」
「それはこちらの台詞だよ。……アビドスに行くって今からかい?その軽装備で?」
「うん。そうだけど?」
「馬鹿か君は、いや馬鹿だ君は」
「ひどい!」
「ひどいのは君の頭の方だよ………」
アビドス……聞きかじった程度の知識だが、なんでも都市部まで砂漠化が広がっていて年に何人か遭難者がいるという場所じゃないか。そんなところに、何の前準備も無しに向かったら死にかねない………僕は死ねないけど。
「行くのはいいけれど、まずはしっかり準備をしてからだよ」
「………分かった」
意図せず、先生の遭難イベントを潰したムクロ。
下手したら先生死亡→キヴォトス終了のお知らせコースだったので、ナイスプレーである。
そうして、しっかりと準備をしてからアビドスに向かった二人。
なんでもアビドス高等学校は現在、暴力組織からの襲撃を受けているという。そこで、シャーレに助けを求めることとなったらしい。
そして二人は丸一日かけて、アビドスの校舎まで辿り着いた。
「おや、どなたですか?」
校舎の前に立っていた、ベージュ色の髪の少女に尋ねられる。
「シャーレの先生だよ。君たちの手紙を見て、物資の支援をしに来たんだ」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
大層喜んだ様子の彼女に招かれて、二人はアビドス校舎に入っていった。
「アヤネちゃん、シャーレの先生が来てくれましたよ!」
部屋に入るなり、大声でそう言う。部屋の中にいた三人は、それを聞いて驚きながらも思い思いに喜んだ。
「本当ですか!?良かった、手紙を読んでくれたんですね!」
「やった!これで支援を受けれるのね!」
「ん、ホシノ先輩にも知らせてくる」
銀髪の少女がそう言って立ち上がると――――――――。
ダダダダダダッ
銃声が響き渡る。
どうやら、襲撃されているみたいだねぇ。でも丁度いい、こっちには天下無敵の先生がいる訳だからね。
シャーレの仕事は書類仕事のみではない。不良生徒による暴動の鎮圧などにも協力することがある。先生と共に鎮圧の現場に訪れたムクロは、先生の指揮能力に驚愕することとなった。
あの指揮能力は、例のタブレット……シッテムの箱とAⅠのアロナちゃんのサポートも大きいけど、戦場全体の膨大な情報を処理しながら適切な命令を出すのは並大抵の人間には不可能だ。僕も戦術指揮には一家言あるけれど、あれほど指揮をするのは流石に難しい。
才能によるものなのか経験によるものなのか、どちらかは分からないけど、只者じゃないね……先生は。
「武力集団が学校に接近しています!!」
「ホシノ先輩を連れて来たわよ!先輩!寝ぼけてないで、起きて!」
「うへー………まだ眠いよぉ」
「先輩、ヘルメット団の襲撃です!それと、こちらはシャーレの先生と……えっと」
「シャーレの部員、幽玄ムクロだよ。よろしくね」
「シャーレの人か~、よろしく~」
挨拶も早々に済ませ、襲撃への対処に向かうアビドスの生徒たち。
「先生とムクロさんはこちらでサポートを」
「任せ給えよ。何せここにいる先生は、キヴォトスでも最高峰の指揮能力を持っている。あの程度の集団、ものの数分でけちょんけちょんさ」
とぼけるようにそう言うムクロ。そんなムクロに対し―――――――
「あはは……大袈裟だよ」
と、先生は謙遜してみせた。
アビドスの面々もムクロの冗談だと捉えていたが、数分でそれが誇張でもなんでも無いことを先生は証明してみせる。補給を終えて十分な物資を手に入れたアビドスと、それを指揮する先生によって容易く襲撃は退けられることとなった。
襲撃を退け、アビドスの生徒たちがもとの部屋に戻ってくる。
「先生の指揮、すごかった」
「そうですね!とっても戦いやすかったです☆」
「ん、これが大人の力……」
感嘆するアビドスの生徒たち。先生の指揮能力はアビドスの生徒たちの能力を数段引き上げているとしか思えないほどのものであり、アビドスの生徒たち自身を感嘆させるほど凄まじいサポート能力だったのである。
「あはは、遅れちゃいましたけど、改めてご挨拶します。私たちは、アビドス対策委員会です」
そう言って、自己紹介を始める。
一年生であり、オペレーターと対策委員会の書記を務める奥空アヤネ。
同じく一年生である黒見セリカ。
二年生のシロコとノノミ。
そして、対策委員会委員長……三年生の小鳥遊ホシノ。
一番幼い容姿をしているホシノちゃんが一番先輩なのか、と少し驚くムクロ。*1
対策委員会とは、アビドスを蘇らせるために集まった有志の部活らしい。しかし現状は、暴力組織…カタカナヘルメット団の襲撃を受けており、学校を守り切るのが難しいという状況だという。
自己紹介と説明を終えたところで、ホシノが新たに話を切り出した。
「ちょっと、計画を練ってみたんだー」
ヘルメット団は定期的にアビドスを襲撃してくる。ホシノはそれを止めるため、逆にこちらからヘルメット団のアジトを襲撃してしまおうという計画を提案した。
「い、今からですか?」
「そう。今なら先生たちもいるからねー。どうかな?」
「私はいいけど……ムクロはどう思う?」
「僕も賛成だよ。………ふっふっふ、敵拠点への襲撃は何時でも心躍るねぇ」
「よっしゃ、二人のお墨付きも貰ったことだし、この勢いでいっちょやっちゃいますかー」
「ん、善は急げ」
「はい~それでは、しゅっぱーつ!」
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ある日、シャーレオフィスでの一幕。
シャーレの職務を終えたムクロは、シャーレの居住区にある自室に向かっていた。
「は~疲れた。あの仕事量はなんだい?過労死してしまいそうだよ」
死ねないんだけどね~、と力なく呟きながら扉を開けと――――――――。
「うふふふふ……お待ちしておりましたわ。あなた様♡」
和装の美女がいた。
え?なにこれ、夢?というか誰?
「えっと、誰だい?」
「そんな…………!非道いですわ……!あんなに、真剣に私を求めて下さったのに………!」
え?まじで、覚えが無いんだけど…………。いや、この服装……見覚えがあるような。
「もしかして、狐坂ワカモかい?」
「はい!あなた様のワカモです!」
なるほど、狐坂ワカモか。さらに謎が深まった。なんでここにいるの?
真剣に求めたって………いや、間違いじゃないけど。
「えーっと………なんでここにいるのかな?」
「そ、その………あなた様にお会いしたく………」
顔を赤くしながらそう言うワカモ。
可愛らしいね………やっていることは恐ろしいけど。
「それで………その、お食事もご用意したのですが………」
「ああ、いい匂いがしてたけど、そういうこと」
「食べて頂けますか………?」
「いただくよ」
仕事によって疲弊していたムクロは、あらゆる疑問に対する思考を止め、目の前の豪勢な食事を楽しむことだけに意思を向けた。食事は、店に出されていても違和感が無いほど美味であった。
「おいしかった………ごちそうさま、ワカモ」
「うふふ……湯浴みのご用意もしておりますが………お背中を、お流ししても―――――」
「それは勘弁してほしいかな!!」
食い気味に断ると、しゅんとして残念がるワカモを見て心が揺らいだものの、断固として拒否することに成功した。
ムクロの戦闘力はクソザコなので、戦闘に介入することがあんまり無いんですよね。なので、今回は戦闘シーンは省略しました。戦闘シーン書こうにも、大体は「生徒が頑張った。ムクロは後ろでちょこちょこしてた」で終わっちゃうですよねぇ。ムクロは破壊工作とか嫌がらせとかなら滅茶苦茶仕事するタイプなんですけど、そういうシーンを書けるところがあんまりなさそうなので、これからも戦闘シーンはカットされることが多いかもしれません。
どういう話が見たいですか?今後の参考にしたいです。
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原作ストーリーに介入するムクロ
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最終章後のムクロや先生たちの話
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幽玄ムクロの過去(キヴォトスに来る前)