お前のミスでした―――。 作:責任とれやクソボケ
最終章前と最終章後、両方更新していこうと思います。ただ、最終章後の話の方が需要がありそうなので、基本的にはそっち優先での更新になると思います。
ムクロの過去話は、どのタイミングで公開しよう?プロットが無くて、ライブ感で更新を続けているので、タイミングなんて作者にも分からんねぇんだ。
「いらっしゃい………っと、久しぶりじゃねぇか」
「やぁ、久々にここのラーメンを食べたくなってね」
黒服との飲み会の翌日、ムクロはアビドスにあるラーメンの屋台に訪れていた。
黒服さんとの飲み会の後、調子に乗って一人でハシゴして………飲み過ぎて二日酔いになってしまったんだよなぁ。一度死ねば体調がリセットされるから、今は何ともないけど。やっぱり飲み過ぎるのは良くないね。
そんなこんなで、二日酔いも醒めた僕は柴大将の屋台に来た。酒を飲んだ次の日って、無性にラーメンを食べたくなるんだよなぁ。これって、僕だけかな?
「柴関ラーメンの並盛を一つ」
「あいよ」
こちらに背を向けて、ラーメンの作り始める大将。
そう言えば、アルバイトの彼女を見かけていないな。
「ねぇ大将、セリカちゃんって今日はお休み?」
「ああ………昨日、思い詰めた顔をして「暫く休ませてくれ」って言ってきたんだ。……何かあったのかねぇ。ムクロくんは何か知らないか?」
「いや、僕はサッパリ………対策委員会の方で何かあったのかな?」*1
「そうか、心配だな。……ほい、柴関ラーメン並」
ラーメンを作り上げた大将が、カウンターにラーメンを置く。
「ありがとう。………ズズッズズズッ………うん、いつも通り最高のラーメンだよ」
「ははっ、あんがとよ」
柴関ラーメンに舌鼓をうつムクロ。替玉まで頼んで、満腹になるまでラーメンを楽しんだ。
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~アビドス高等学校 対策委員会にて~
重苦しい雰囲気の中、アヤネが議題を提示する。
何時もは眠そうな顔をして、会議を茶化すこともあるホシノも今だけは真剣な面持ちで会議に臨んでいる。
「本日の議題は……幽玄ムクロさんの失踪の件についてです」
「………あいつが失踪って、本当なの?」
「ん、何も言わずにいなくなるとは思えない」
「はい、私もそう思いますが………先ずは、ことの経緯をお話します」
幽玄ムクロの失踪。この事実を未だ信じられていない二人。語られた経緯は、対策委員会のメンバーにとっても聞いた覚えのあるような内容だった。
「先日、先生のデスクの上にムクロさんの退部届のみが置かれたまま、ムクロさんがシャーレから姿を消したとのことです。それを確認した先生は、各学校の生徒会や風紀委員から情報を募ったそうですが………未だに、ムクロさんの姿は確認されていないとのことです」
「それって、正確には何日前?」
「ええと、退部届の確認がされたのが、二日前の早朝とのことです」
「そっか………」
私が先生からメッセージを受けて日と同じだね、とホシノは思う。
冷静を装っているホシノだが、内心は焦燥で満たされていた。
ムクロが失踪?なんで?一体何が………?また、何か無茶をしているの?
あいつは、他人に対しては無茶をするなとか、自己犠牲は駄目だとか立派なことを言うくせに、自分は当然のように自己犠牲をする奴だ。もしかして、またムクロは――――――――。
嫌な予感が頭によぎる。
あの時は、直ぐに戻って来たけど――――――――。
それは、ホシノにとって苦い記憶。大人たちに騙されて、アビドスを滅茶苦茶にされそうになったあの時の話。
『な、何で………何をしてる!?どうして、どうしてアビドスを、街を攻撃するんだ!!』
『どうしてと言われましても……何もおかしいことなどありませんよ、ホシノさん。あの借金の大半はきちんと返済させていただきますとも。それが、私たちの間に交わされた約束ですから』
アビドスの皆を守りたくて、私は契約を結ぶことにしたのに………なのに………。
『それはそうとして………あなたが退学してしまい、残念ながらアビドス高等学校にはこれ以上、公的な生徒会メンバーが残っていないようですね。それでは学校は成り立たないでしょう』
『………!』
『私たちが何故、あんなくだらない企業の、詐欺紛いの行為を支援していたのだと思いますか?ホシノさん、私たちの目的は最初から貴女でした。貴女に契約書にサインしてもらうこと、貴女に関する全ての権利を頂くこと。―――――――そして、貴女を実験体として研究し、分析し、理解する。この興味深い実験こそが、私たちが観測を渇望していたもの』
破壊されていくアビドスを眺めながら、私は絶望する。
ああ…………まただ………また、私は間違えてしまったんだ。
『ごめん………ごめんね………みんな……私のせいで………』
『さて、早速実験を――――――――』
『電話ダヨ! 電話ダヨ! カワイイカワイイ僕からの! 電話ダヨ! 電―――――』
黒服のポケットの内側から、気の抜けた声が響く。
あれ、この声は………何処かで………。
『失礼………もしもし、一体どのようなご用件でしょう?私は今忙しいのですが……………クックック……ええ、構いませんよ。クックック……貴方なら、このような手段を取るのではと、思っていましたよ。……はい、それでは詳しいことは後日、直接会って話しましょう』
ポケットからスマホを取り出して電話をしていた黒服は、電話を切った後、私に向き直る。
『事情が変わりました。貴女を使った実験は中止致します』
『………な、なんで……?』
『クックック……カイザーコーポレーションとの契約もありますから、今すぐ解放とはいきませんが、時期に先生や貴女のお仲間が救出に来るでしょう』
『急に、どういうことなの!?』
『クックック……さて、私に答える義務はありませんので。それでは』
そう言い残して、黒服は立ち去った。
この時私は状況を理解できず、また大人たちに騙されているんだろうと思っていた。
その後、黒服の言っていた通りに対策委員会の皆が私を助けてくれて……そして、ムクロが姿を見せなくなった。先生にも居場所が分からなくて、とても焦ったけど、その時は数日後にムクロは戻って来た。
その後に、気づいたんだ。
借金の金額が、何故か半分になっていて……それも、連邦生徒会によるものじゃないと分かって、ようやく………真相に辿り着いた。そして私は、ムクロに問い詰めたんだ。彼ははぐらかすばかりで、結局何も答えてくれなかったけど………彼の様子から、私の疑念は確信に至った。
きっとムクロは、私の身代わりになって黒服の実験体になったんだ。思えば、ムクロは肌の露出が殆ど無い。暑い日でも、何時も厚着をしている。もしかして、実験の跡を隠すため?隠された彼の肌には、凄惨な実験の傷痕が沢山残っているんじゃ……。そう考えると、吐きそうになった。
私のせいで、ムクロを傷つけてしまったかもしれない。それに気づかずに、私はずっとのうのうと過ごしていたの?いや、まだ苦しんでいるのかもしれない。あいつの実験が、たった数日で終わるとは思えない。今もずっと、誰にも言えずに、たった一人苦しんでいるんじゃないの?
また……また私は、誰かを取りこぼしてしまうの?私のせいで、死なせてしまうの?
このムクロの失踪も、黒服によるものなんじゃ……そう考えてしまう。
いや、きっとそうだ。だからムクロは、誰にも言わずにいなくなったんだ。理由を話したら、私が皆に責められるかもしれないと考えたから。私を気遣って――――――――。
なら、私が助けないと。元はと言えば、私が背負わせてしまったものだから。責任を取らないと。
待っていてね、ムクロ。絶対に………私が救ってみせるから。
アイデアロール ファンブル!!
小鳥遊ホシノさんは、san値チェックをお願いします。
そして何も知らない黒服、またしても殺意を向けられる。
どういう話が見たいですか?今後の参考にしたいです。
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原作ストーリーに介入するムクロ
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最終章後のムクロや先生たちの話
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幽玄ムクロの過去(キヴォトスに来る前)