大切なもの   作:フューチュラ

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夜勤の暇な時間で1話書けた。

この集中力を仕事に向けろと言われた。

…………難しいです。

1番凹むのは、こっちの方がスラスラ書けた。

早くもう一つの小説を進めたいです。


偶然の確率

side 影村 飛鳥

 

噂のせいで現在俺はボッチな学園生活を送っていた。

 

休み時間教室にいれば、俺の周りには誰にも近づかず、チラチラこちらを見て何か話している。

 

昼をとるため食堂に行けば、みんな俺から離れ遠い席に座り、チラチラこちらを見て、ヒソヒソ話しながら食事を食べる。

 

そして、チラチラ見ている奴らを見ると、

 

「ヒィ‼︎」

 

「ヤバイ…ヤラレル…」

 

等、傷つく言葉が聞かれる。

 

『俺…居場所ないんじゃないかな?』

 

この学園に入学してからの数週間で、変な異名がつき更にボッチになっていった。

 

『今日もあそこに行きますか…』

 

ため息をつき、ゴンビニの袋をさげいつもの場所に行く。

 

昼休み教室や食堂に行くと、周りはビビってしまいまともに食事も取れず、また、傷つく言葉が聞かれるため、1人になれるところを探してやっと見つけた。

 

 

向かった場所は、旧校舎近くの林。

 

林の中は、日が差し過ごしやすく、一人になれる場所だった。

 

木の根元に腰を下ろし、飯を食って横になる。

そして、懐に手を入れタバコを取り出し、一服する。

 

この数週間晴れている昼休みはここで過ごしている。

 

『俺このまま3年間ボッチなのかな…』

 

いつもこんなことを考えていた。

 

過ごしやすい温度、そして心地いい風が吹き、少しづつ眠気が出てきた。

 

『…少し寝るか。』

 

携帯灰皿を出し、タバコを消す。

そして、瞼を閉じ寝ることにした。

 

 

 

「…………ー」

 

何かが聞こえる。

 

「にゃ〜〜」

 

猫の声?

その声で少しづつ眼を覚ます。

 

「ふぅ〜〜」

身体を起こし、伸ばす。

そして、携帯で時間を確認する。

 

「10分ぐらい寝たのか……ふぅ〜〜」

再び身体を伸ばし、周りを見る。

 

「にゃ〜〜」

猫の声がまた聞こえる。

 

周りを見て、猫を探すが見つからない。

 

「空耳か?」

 

だが、再び猫の声が聞こえる。

 

「どこにいるんだ?…………あ、いた」

周りを見てやっと見つけた。

 

いた場所は、自分が寝ていた木の上。

 

猫は子猫で、枝の先っぽで縮こまっていた。

 

「…………オマエ降りられないのか?」

子猫に向かって言うと

 

「にゃ〜」

子猫は答えた。

 

子猫は木に登ったはいいが、降りられなくなることがある。

多分、こいつもそうなんだろう。

 

「しゃーない。降ろしてやるから、じっとしてろよ」

 

子猫救出のため、木を登り始める。

 

子猫のいるところまで近づく

 

「キミ、結構高いところまで登ったな」

 

子猫がいる高さまで登ると、高さとしては4mぐらいだった。

 

太い枝に掴み手を伸ばす。

 

だが、子猫には手が届かない。

 

「しょうがねぇな〜」

 

少しづつ掴んでいる枝の先まで手をずらす。枝は少しづつ細くなるが、子猫との距離は縮まる。

 

「よ〜し。捕まえた♪」

 

ギリギリまで枝の先っぽを掴んで、やっと子猫を救出したが、

 

バキ

 

その音が聞こえた後、周りの景色が高速で動き始める。

 

『俺…落ちてってる?』

 

そう考え直ぐに手を何かに伸ばそうとするが、子猫がいることを思い出し、手を伸ばすのをやめ、子猫が潰れないように背中から落ちるように体勢を変えた。

 

ドスン‼︎ゴツ‼︎

 

背中から落ち鈍い音が聞こえた。

落ちた勢いは強く、頭を地面に打ち付けた。

 

「グハッ‼︎」

 

身体から息が抜け、変な声が出る。

 

そして…………同時に意識を失った。

 

side out

 

 

 

 

side 姫島 朱乃

 

放課後私はオカルト研究部がある、旧校舎に向かっていた。

 

渡り廊下に来たところで、

 

ガサゴソ

 

草むらから何かの音が聞こえた。

 

音がなった方を見ると、子猫が飛び出してきた。

 

「にゃ〜」

 

私の方を見て鳴いた後、近づいてきた。

子猫は私の足元に来て、頭を擦り付けてきた。

 

「あらあら♪どうしたの?」

 

私はしゃがみこみ子猫に話しかけると、子猫はスカート引っ張りどこかに連れてこうとしている。

 

「どこに行くんですの?」

 

子猫の動作に答え、立ち上がると子猫はこちらを見て移動し始めた。

 

別に今日は急ぐ用事なく、特にすることがなかったので、私はそれについて行くことにした。

 

子猫は時折こちらを振り向き、ついてきているのか確認しながら、林の中を進んでいく。

 

林の中に入って数分、子猫は急に走り出し更に林の奥に入っていく。

 

「どこにいますの?」

 

子猫を見失い辺りを見て探していると、

 

「にゃ〜」

 

子猫の声が聞こえた。

声が聞こえる方に歩いて行くと、木の根元に倒れている人の上に子猫がいた。

 

近づいて確認すると、身体の大きい男子だった。

男子は呼吸はしており、死んではいないが意識を失っているようだ。

 

子猫は倒れている人の顔を舐めたり、叩いたりして起こそうとしていた。

 

子猫は私にこの人を起こすのを手伝って欲しいのだろうと思い、その人に近づき顔を見た。

 

メガネをかけた白髪の男子。身体は大きいのに、気を失っている顔はどこか子どもの寝顔のように見え、可愛く思えた。

 

私は起こすのを止め、その人の頭の近くに正座をし、頭を上げ膝の上に置いた。

 

そして、私は彼の頭を撫でていた。

 

何故そうしたのかは分からない。

 

だけど…………心の中は何かで満たされていた。

 

side out

 

 

 

 

side 影村 飛鳥

 

『…………誰かが頭を触っている…それに懐かしいい匂いがする……………』

 

少しづつ意識が目覚める中で、何か懐かしいものを思い出していた。

 

『この感じ…オフクロに頭を撫でられた時と一緒だ…』

 

オフクロに抱かれ頭を撫でられた時の姿を思い出す。

 

だが、オフクロの顔は何故かぼやけていた。少しづつぼやが取れあと少しでオフクロの顔が見えるところで、意識が覚めた。

 

 

眼を覚ますと、目の前には大きな山が二つあった。

 

しかも、大きな二つの山は不規則に揺れている。

 

『なんだこれ?』

 

目の前の山を凝視しながら、頭の下にある柔らかい感触に気付いた。

 

目の前で不規則に動く二つの山、そして頭の下にある柔らかい何か、

 

「…俺何してたんだっけ?」

 

眼を覚ます前のことを思い出そうとした時、山が動きその上から人の顔が出てきた。

 

髪の色は黒でロング。大和撫子みたいな女子だった。

その子は笑顔で、

 

「目…覚めましたか?」

 

そう言ってきた。

 

その一言と、この子の顔の見える位置で今の状態をすぐに理解した。

 

『俺…もしかして…この子に膝枕してもらってる…』

 

それが分かった瞬間、すぐに体を起こしてその子から離れて一言。

 

「ごめんなさい‼︎」

 

謝った。

 

女の子は頭を傾け考えている。

 

「何で謝りますの?」

 

「い、いや…………な、なんか、め、迷惑、か、かけたんじゃないかと思って」

カミカミで俺は言う。呂律が回らないので、さらに恥ずかしくなった。

 

「……迷惑?」

 

「き、気を失っていた俺を…ひ、膝枕して面倒見てくれてたんでしょ?」

 

「ええ。そうですけど、でも、別に迷惑では…」

 

「でも‼︎ゴメン‼︎ありがとう‼︎」

 

俺はさっきの体勢を思い出し、更に恥ずかしくなってその場から走り出して教室に向かう。

 

教室に戻る途中、携帯を取り出し時間を確認する。

 

「15:45…………放課後じゃねえか‼︎」

 

『俺はあれから、2時間以上も気を失っていたのかよ‼︎』

 

『ハァ〜初めて授業サボっちまったよ』

 

『…………そいえば、あの子何時から俺の面倒見てくれてたんだろう?』

 

そんなことを考えている中、あることに気づいた。

 

side out

 

 

side 姫島 朱乃

 

彼を膝枕してどれくらい経ったのだろう?

 

腕時計を見ると、子猫に連れられてから数十分経っていた。

 

私は彼を膝枕して、頭を撫でることを数分間何も考えずにしていた。

 

普通だったらこんなことはしないだろう…

 

だけど、彼を初めて見て、何故かこうしていた。

 

この数分は、永遠に続くものずっとこうしていたい…そう思っていたが…

 

「…俺何してたんだっけ?」

 

彼の声が聞こえ、私は彼に顔を見せ声をかけた、

 

「目…覚めましたか?」

 

私がそう言った後直ぐに、顔を赤くして私から離れた。

 

『…………終わってしまいました…』

 

彼が私の膝から離れたことを少し残念だった。

 

残念がっていると、彼は急に

 

「ごめんなさい‼︎」

 

頭を下げ謝ってきた。

 

『何で謝りますの?』

私を頭を傾け考えるが、答えは出てこない。

 

「何で謝りますの?」

彼にストレートに聞いてみると、彼は、

 

「いや…………な、なんか、め、迷惑、か、か、かけたんじゃないかと思って」

彼は顔を赤くし慌てながら言う。

 

『可愛い♪…………いじめたいですわ…』

私は彼の行動、顔を見て素直にそう思った。だけど、『いじめたい』その部分には急にブレーキがかかった。

 

いつもなら、そう思ったら徐々にいじめ始めるのだが、何故か彼にはしてはいけない、そんな思いがすぐに出た。

 

『何故ですの?』

自問自答するが、答えは出ない。

だけど、

『何が迷惑だったのかしら?』

そう考えて、私は彼に、

 

「…………迷惑?」

そのまま言った。

 

「き、気を失っていた俺を…ひ、膝枕して面倒見てくれてたんでしょ?」

 

「ええ。そうですけど、でも、別に迷惑では…」

彼の言う迷惑は、私には迷惑ではない。むしろ、何か楽しんでいるところ、何かに満たされる充実感があった。

 

『迷惑ではない』

最後の一言まで言う前に彼は、

 

「でも‼︎ゴメン‼︎ありがとう‼︎」

そう言い走って行ってしまった。

 

『あらあら…行ってしまいましたわ…』

 

もう少し話したかった。そう思う中であることに気づいた。

 

side out

 

side 影村 飛鳥•姫島 朱乃

 

『名前…聞くの忘れた(忘れましたわ)』

 

二人とも同時に気がついた。

 

 

 

 

 

 

 

これが、二人の出会い。

 

偶然に左右された出会い。

 

そして、彼と彼女の運命は大きく変わり動いていく。




第1話の始めとこの話の最後に書いた言葉(この話の最後のは、アレンジしました。アレンジになるのかな?)は、、記憶が正しければ、ルパンⅢ世「ファースト コンタクト」の予告で次元が言う言葉です。

You Tube等で探しましたが、見つかりませんでした。

DVDでは確認していませんので、もしかしてあるのかしれません。

興味がある人は、確認してみてください。

因みに、僕はルパンの中でこの話が1番好きです。
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