だけど…会話ゼロです。
駄文ですが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
side 影村 飛鳥
翌朝学校に向かっている途中、
「ハァァァァ⁉︎イッセーに彼女が出来た⁉︎」
「嘘だ‼︎嘘だと言ってくれ‼︎」
テンションの高い男子たちの声が聞こえ、
「へへ♪紹介するよこの子が俺の彼女…」
その中心には昨日会った兵藤がいた。
「へぇ〜彼女がね…」
俺はその話が聞こえ、
「ま…頑張れや…」
彼には聞こえないだろうが応援した。
その後、いつも通り授業を受け、放課後になり俺は部室に向かった。
部室に入ると今日は珍しく全メンバーがいた。
「オッス!今日はみんな仕事無いの?」
「ええ。誰も契約の仕事は来てないわ♪」
「へぇ〜。お!タマもいるのか♪」
ソファーに座っている子猫の膝の上で寝ているタマはこちらを少し見て尻尾を振って挨拶をした。
それ見た後ソファーに座ると、
「はい♪」
朱乃がタイミングを合わせて紅茶を出した。
俺は出された紅茶を一口飲み、
「平和だね〜」
「そうですわね♪こうして全員が部室にいて、お茶を飲むのは久しぶりですわ♪」
「ああ。そうだな♪」
部室に全員が集まるのは滅多になかった。
理由は俺の契約者の契約が学校が終わってすぐの為、部室には行かずそのまま契約者のところに行ってしまうためだ。
俺を含めて全員がいるとしたらそれは討伐の時だけだ。
だけど今日は契約、討伐も無くまったりと過ごしている。
だが…
「皆んな集まった事だし…」
リアスは真面目な顔になり話し始め、この平和な時間は終わりを告げた。
「最近この町に堕天使が入ってきたらしいわ…」
「本当ですか?」
先程まで笑顔でいた悠斗から笑顔が消え、冷静な顔でリアスに聞いた。
「ええ。しかも…一匹じゃなくて数匹連れてね」
「あらあら。懲りない方達ですわね」
「馬鹿なんじゃないんですか?」
朱乃は笑いながら、子猫はいつものように言うが、
「何か狙いがあるんじゃねえのか?じゃなきゃ人数連れてこないだろう?」
俺は冷静に答えた。
グレモリー家の領地に来る堕天使は今まで数えるぐらいしかいなかった。
理由は簡単、
来たら確実に消されるからだ。
来たとしても一匹で。
傷ついて偶々この領地に入った運の悪い奴か、名前を上げようとして来た馬鹿な堕天使ぐらい。
なのに今回は一匹では無く数匹…
俺達と闘う意思があるとしか思えない準備。
俺はそう考えていた。
だが…
「別に相手は雑魚だから気にすることは無いわ。でも…手を出してきたら…」
リアスからいつも通りの言葉が出て、
「殺る。だろ?」
先に答えを言った。
「ええ。」
リアスは笑顔で言った。
それを見た俺を含めた部員達は、
「分かりましたわ♪」
「了解」
「分かりました」
「任せてください」
リアスを見て答えた。
「分かっていればいいわ。それじゃあ明日は休みだから早く終わりましょ♪」
リアスは言いながら鞄を持ち帰る準備をした。
久しぶりに全員が集まったのにリアス帰るように言うため、
「いいのか?折角…」
もう少し全員で過ごそうと俺が言おうとすると、
リアスは俺に近づき耳元で、
「最近朱乃と二人っきりで帰ってないんでしょ?」
小声で言われた。
「‼︎い、いや…でも…」
確かに最近二人っきりで帰っていないが、珍しく全員集まったのに俺達の所為で早々と解散するのは、
「ほらほら♪気にしないで」
リアスは俺を立たせて、
「エイ♪」
朱乃の方に押した。
「おっと!」
バランスを崩しながら朱乃の前に行き、
「ハイ♪これも♪」
同時にリアスに鞄を投げられ受け取った。
「それじゃあ…二人で楽しんで帰ってね♪」
リアスの言葉で俺と朱乃はお互いの顔を見て、
「///…………」
「///…………」
二人して顔を赤くした。
「…………お言葉に甘えるよ。それじゃあ…朱乃帰ろっか?」
「…ええ♪」
俺の言葉で朱乃の顔は笑顔に変わり、帰る支度を始めた。
「じゃあ、また月曜日にな」
「先に失礼しますわ♪」
朱乃の支度が終わり、俺達は部室から出た。
side out
side オカルト研究部
「ふぅ…。あれで付き合ってないのが本当に不思議だわ…」
リアスは溜息を吐きながら言った。
「ええ。お互い両思いなんですけどね…」
祐斗が少し呆れながら笑っている。
「どうして…告白しないんですか?」
子猫は二人を見ながら言うと、
リアスは頭を少し上に傾けて、
「二人共…臆病なのよ…」
答えた。
「臆病?」
「ええ…二人共、傷つくのを失う事を怖がってるの…」
「二人共ですか?」
悠斗はリアスに聞いた。
「そうよ。原因として二人の生い立ちが関係してるんだけどね…」
リアスは少し遠くを見るように答えた、
「…………」
「…………」
リアスの顔は少し哀しそうな顔をしていた。
それを見た祐斗と子猫は何も言わず、聞くこともしなかった。
「…………私達も帰りましょ。また…月曜日にね♪」
「……そうですね」
「分かりました」
リアス、祐斗、子猫は鞄を持ち部室から出て行った。
このまま話していたら重い空気が部室を満たす。
そう思い皆んな帰路に着いた。
side out
side 影村 飛鳥、姫島 朱乃
いつもは、飛鳥は契約者の所に行き、朱乃は彼の家に行き夕食の準備をしている。
だが、今日はリアスの気遣いで何週間ぶり一緒に帰っていた。
二人は途中、商店街に寄り食材を買っていつものように飛鳥の家に向かっていた。
「いつも悪いな」
「気にしないでください♪私が好きでやっているだけですわ♪」
「ありがとう。それで…今日の夕飯は?」
「久しぶりにハンバーグにしようかと。最近和食が多かったですから」
「よし‼︎」
飛鳥はガッツポーズをとりながら言った。
「あらあら♪ウフフ♪」
朱乃は飛鳥を見ながら笑っていた。
だが…今日の夕飯の献立には朱乃の作戦があった。
約二年間、飛鳥と食事をして分かったこと。
和食より洋食が好きなこと。
好物は肉系。
特にハンバーグが好きなことを。
朱乃が初めて飛鳥の前でハンバーグを作ったあの時、食べたそうな顔をしていた。
そして、飛鳥の家に行き家事をするようになり、初めてハンバーグを夕食で出すと、
目をキラキラさせて喜んでいた。
まるで小さな子どもの様に…
朱乃はそれを見てから、
「まずは…胃袋から攻めますわ‼︎」
食事で飛鳥を落とそうとした。
作戦としては和食を中心に出し肉は少な目。
肉系がメインなのは週2、3日ぐらい。
そして飛鳥の好物であるハンバーグは一ヶ月半のペースで出す。
朱乃はこの作戦を立ててから実践してきた。
2年間も…
この作戦で飛鳥の胃袋は完全に朱乃の手に落ちたが、
飛鳥の臆病な想いまでは落ちなかった。
だが…朱乃はそれに気付かず未だに作戦を実行していた。
家に着いた後、家事を分担して行い夕食を食べ、
食べ終わった後は、二人でテレビを見ながら話したりしてノンビリ過ごしていた。
そんな中で朱乃は何かを思い出し、
「あの…飛鳥さん明日お暇ですか?」
飛鳥に言った。
「暇だけど?」
「なら…買い物に付き合ってくれませんか?」
「買い物?別に構わねえよ」
「本当ですか♪良かったですわ。部室に置くカップとかソーサーなどを新しくしようと思っていたので…男の方がいると助かりますわ♪」
「気にすんな♪俺も使う物だしな…それに…………」
飛鳥の顔が急に赤くなり言葉が止まった。
「「それに」何ですの?」
「い、いや…朱乃に任せばっかりてのも悪いし、重い物を女の子に買いに行ってもらうのは気が引けるからさ…」
飛鳥は頭を掻きながら言った。
「そ、そうですか?なら…明日お願いしますわ」
「わ、分かった」
「それじゃあ、そろそろ帰りますわ」
「ああ」
飛鳥は朱乃を表まで送り、朱乃は帰っていった。
朱乃が帰った後、
「はぁ…ホントは…」
『朱乃と一緒に出かけるのが嬉しいから』
飛鳥は本当に言いたかった事を言えなかった自分に後悔していた。
「ホント…臆病だな…もっと自分に正直になれたら苦労しないのに………」
「…………良し!明日こそ告白しよ‼︎」
飛鳥はいつも終わらない後悔に終止符を付けるため一大決心をした。
「なら…まずは…明日の服を決めよう‼︎」
クローゼットを開け明日着ていく服を選ぶが、
もし…断られたら…
心の中は不安でいっぱいだった。
朱乃は家を出て家路につく中で、
「今日も言えなかった…………」
飛鳥に自分の想いを言えなかったことに後悔していた。
「私…臆病だな…」
自分に対して言いながら、
「これでは…いつまで経っても言えないままですわ…」
少しづつ決心を固め、
「決めましたわ‼︎明日こそ言いますわ‼︎」
告白する決心をつけた。
「なら…まずは…明日の服装を決めないと!」
明日の服を決めるため家路を急いだ。
もし…断られたら…どうすればいい…………
心の中は不安でいっぱいだったが、
「勝負下着の黒で行きますわ‼︎」
違う方向の想いもいっぱいだった。
翌朝。
9:30
休日、
朱乃はいつもこの時間に来る。
平日は朱乃は朝食の準備の為6:30頃に来るが、休日は飛鳥のことを考えていつもより遅く来る。
飛鳥は朱乃が来る一時間前に起き、シャワーを浴び昨日決めた服を着て待っていた。
服は上はストライプの青いシャツとジージャン、スボンはチノパン。
結局、自分の中で一番似合っていると思っている服にした。
ガチャ
俺が思っていた時間通りに部屋のドアが開き、朱乃が入ってきた。
「おはよ…」
飛鳥は朱乃を見て挨拶しようとしたが止まってしまった。
朱乃の顔は薄っすらと化粧をしており、服は上はグレーのニット、下は花柄のオーガンジーのスカートとアイボリーのレギンス。
朱乃が綺麗に見えた…
「あの…どうかしましたか?」
朱乃は飛鳥の言葉が途中で止まり心配して声をかけると、
「え…い、いや!綺麗に見えたから…」
「⁉︎」
予想外の答えが返ってきて驚いた。
「‼︎い、いや…えっと…」
飛鳥は朱乃の言葉に正直に答えてしまい慌てるが、
「…………ありがとうございます…」
朱乃はその返答を喜びながらも表には出さないように答えたが、隠し切れずに顔を赤くして答えた。
「…………」
「…………」
「あ、朱乃とりあえず朝食にするか?」
「え、ええ。そうですわね♪」
二人して恥ずかしさのあまりに動きは止まり無言になったが、
朝食の話を出し二人とも動き出し朝食を食べた。
30分程で朝食は終わり、片付けた後買い物に出かけた。
買い物は目的だったもの以外に、二人の服や日常雑貨だったりと予定より多くなり、
夕方。
飛鳥は今日買った服や雑貨を持ち、朱乃は今日の夕食の材料を持って、いつものように飛鳥の家に向かっていた。
先程まで二人は話をしていたが、今は無言で歩いていた。
だが…時折お互いの顔を見て何か言おうとしていた。
「「ふぅ〜は〜」」
二人して深呼吸をし覚悟を決め口を動かしたが、
「「あの!」」
かぶった。
「「え?」」
「「朱乃(飛鳥さん)から…………」
再びかぶり二人とも無言になるが、
「なら…俺から良いかな?」
先に飛鳥が先手を打ち、
「ど、どうぞ…………」
朱乃はそれを譲った。
「あ、ありがとう…」
飛鳥は一度空を見て、決心して口を動かした、
「俺…朱乃ことが…………す、す、す…………………」
だが…最後の言葉は出なかった。
「…す?」
朱乃が聞こうとした時、
「「⁉︎」」
二人とも魔力を感じ取った。
「朱乃…」
「ええ…これは堕天使のものですわ…」
先程までの顔とは一変し目の前にある公園を見て、
「昨日リアスが言ってたのか…」
「多分…そうですわね…」
確認し、
「…行きますか」
「ええ…」
二人とも戦闘モードに入った。
二人して公園には入り魔力を感じる方に歩いていく、
「…堕天使は1匹みたいだな」
「ええ…なら…」
「「簡単だな(ですわ)」」
また言葉がかぶったが、
二人は討伐の時はこんな感じだった。
近距離が得意な飛鳥、遠距離が得意な朱乃。
二人は戦闘でも息が合っていた。
飛鳥が接近戦をして隙を作れば朱乃がその隙を突き遠距離から攻撃をし、逆に朱乃が遠距離から攻撃をして隙を作れば近距離の攻撃をする。
二人とも何も言わなくても、
『『朱乃(飛鳥さん)ならここで仕掛ける(仕掛けますわ)‼︎』』
そう考えていつも戦闘していた。
コンビネーションが最高の二人。
今ここにいるのは堕天使一匹。
人数的にも有利に立っている。
そして…もう一つ。
『『よくも…邪魔しやがって(邪魔しましたわね)‼︎』』
飛鳥は告白を邪魔され、
朱乃は飛鳥が言おうとしたことを邪魔され、
『『消し去ってやる(消し去りますわ)‼︎』』
二人共、怒りと殺意で戦闘力が上がっていた。
だが…
「「⁉︎」」
「飛鳥さん‼︎」
「チッ⁉︎急ぐぞ朱乃‼︎」
堕天使の魔力が遠くなって行くのを二人は感じた。
逃げたのか?
二人共そう思ったが、
まだ二人は堕天使に気付かれないようにする為、魔力を出していない。
気付かれるはずはないのに…なのに堕天使はここから離れていく。
二人は堕天使に追いつくため急ぎ、先程まで堕天使がいたと思われる場所に着き、
「‼︎」
「マジかよ…」
腹から多量に血を流し倒れている男を見つけた。
「おい!大丈夫か…⁉︎」
飛鳥は倒れている男に近づき身体を起こし顔を見て驚いた、
「兵藤…一誠…なんでオマエが…………」
倒れていたのはウチの学園の後輩。
普通の人間がなぜ堕天使に殺された…?
少し考え込みそうになったが、
「ゴフッ‼︎」
兵藤が口から血を吐き出し俺の顔に跳んで考えるのを止め、
「チッ…」
軽い舌打ちをしながら傷口を手で塞ぎ、空いた手で脈や心臓の鼓動を確認した。
「飛鳥さん…彼はどうですの…?」
朱乃は周りを警戒しながら飛鳥の方を見て聞いた。
「…………」
飛鳥は無言で首を横に振った。
兵藤の脈、心臓の動きはかなり弱く遅くなっている。
それに流れている血の量。
どうみても死に向かっている。
朱乃の治癒魔法でも回復は無理だと飛鳥は判断した。
「そうですか…………私達がもう少し早く…」
「朱乃…そんなこと言っててもしょうがねえ…堕天使を探してせめて兵藤の無念ぐらいは晴らしてやろう」
「…………そうですわね」
二人共気持ちを切り替え兵藤を殺した堕天使を探しに行こうとし、
飛鳥は抱き上げていた兵藤を地面に横にしようとした。
その時、
「…………リアス先輩……………」
虫の息の中兵藤の小さな声が聞こえた。
「…うん?」
飛鳥は耳をたて聞くと、
「…あんな…………美少女の胸で……………死にたかった…………」
「おいおい…最後の言葉がそれかよ…」
兵藤の言葉に少し呆れていると、
カサ…
兵藤のズボンのポケットから紙が出てきた。
飛鳥はそれを拾い見て笑いながら、
「運がいいな…オマエ…」
言った。
「飛鳥さんどうしましたの?」
朱乃は飛鳥の様子が変わったのを見て声をかけると、
「これ」
飛鳥は朱乃に拾った紙を見せた。
「これは!」
兵藤が持っていた紙。
それは飛鳥達が配っているビラだった。
『あなたの願いを叶えます』
と書かれ一緒に魔法陣も書いてあった。
「運がいい奴だろ?さて…そろそろ来るかな」
ブワ!
飛鳥がそう言うと、目の前に魔法陣が現れ中からリアスが出てきた。
「貴方ね私を呼んだのは…………」
「よ」
「あらあら♪」
リアスはキメながら登場したが、予想外な二人を見て止まった。
「な⁉︎なんで貴方達がここに居るのよ⁉︎」
「い、いや…二人で出かけててな」
「途中、堕天使の魔力を感じてここに来ましたの」
二人はリアスに説明するが、
「で、でも…リアス毎回ドヤ顔であんなこと言って出て来るんだ…………プッ!」
「笑ったら…失礼ですわ…………クッ!」
リアスの登場の仕方に二人して笑いを我慢していた。
「わ、笑うな⁉︎」
リアスは顔を赤く怒りながら言った。
「悪りい悪りい……………さて…こいつどうする?」
飛鳥は笑いを止めリアスに聞いた。
「そうね……………フ…この子面白いわ…」
「何かありましたの?」
リアスは兵藤を見て笑いながら言い、それを見た朱乃が聞くと、
「この子…神器を持っているわ」
こちらを見て答えた。
「…マジかよ」
「ええ。だから堕天使に狙われたのね…」
「…早く彼の神器に気付いていれば…………」
「しょうがないわ…神器の反応はかなり弱いわ…」
「ま…今更言ってもしょうがねえよ。リアス、朱乃こいつのこと頼む。俺は逃げた堕天使を追ってみる」
「分かったわ」
「分かりましたわ」
「朱乃悪いんだけど…」
「荷物は任せてください。使い魔で運びますから」
「頼む。んじゃ行ってくる」
「ええ。ヨロシクね」
「気をつけてください」
「ああ」
飛鳥は堕天使が逃げて行った方向に向かって走り出した。
走る中、
「最悪な1日になっちまったな…」
飛鳥は少し顔を歪ませた。
告白しようとしたが堕天使の出現で邪魔をされ、
学園の後輩が目の前で死んだ。
最悪の出来事が続いて起こり、心の中を怒りと悲しみが満たしていた。
原作(アニメ)の内容から変更しました。
話を見ながらこの小説の主人公、飛鳥だと助けに行ってしまいイッセーが死ななそうな為、
オカ研全員がイッセーの神器、堕天使の狙いに気付いていない設定にしました。
原作が好きな人には誠にすみません。