才能が欲しいです…………
楽しんで頂けたら嬉しいです。
side 影村 飛鳥
兵藤を殺した堕天使を探したが、結局見つけることはできなかった。
俺はあの後の確認と報告の為、部室に向かった。
「今戻ったぞ…」
部室に入ると、
「お疲れ様でしたわ」
「ご苦労様」
朱乃とリアスは紅茶を飲んでいた。
「で…どうだったの?」
「すまん…見つからなかった…」
「そう…」
「邪眼を使って探せれば良かったんだが…流石に見たことない奴は探せないからな…」
「なら…これで探せないかしら」
リアスは一枚の写真を出した。
そこには兵藤と一緒に一人の女が写っていた。
「これは?」
「彼の携帯の中に入っていた写真の一枚よ。データを移した後、直ぐに彼の携帯の方に入っていた彼女に関するものは全て消えたわ」
「堕天使の仕業か…で、コイツの名前は?」
「『天野 夕麻』、本当の名は『レイナーレ』よ」
「レイナーレね…どうして本当の名前が分かったんだ?」
「この領地に入ってきた堕天使のメンバーを確認したら特徴が合ったのがいたからですわ」
「なるほどね…んじゃやってみるわ…」
俺は額に邪眼を出し、レイナーレの姿を考えて念じる。
頭の中に幾つもの風景が流れる。
街の中にある雑貨屋、喫茶店の中、兵藤が死んだ公園。
『これは…兵藤とレイナーレが行った場所か…………デートしてたのか…………』
そう考えながら拳を強く握りしめ怒りが湧いてきた。
『あいつ…彼女ができたって喜んでいた…なのにその心を弄ばれた挙句殺されたのか…………許せねえ…許せねえ!』
堕天使達に対して怒りを覚えながらも、冷静にレイナーレを探したが、
「悪りい…邪眼でも無理みたいだわ…」
「そう…」
最後に映った公園の先からは色々な場所が映り居場所を知ることはできなかった。
「多分…結界の中にいるんだと思う。邪眼は結界の中だと見つけられないからな…」
「結界ですか…探すのに苦労しますわね…」
「ああ…そういえば兵藤はどうした?」
俺は兵藤のことを思い出しリアスに聞いた。
「彼なら転生させたわ。今は家で寝ているわ」
「そうか…良かった…」
兵藤が生きている。
俺はそれを聞いて安心したが、
『あいつ…大丈夫かな…』
一つの不安が生まれた。
自分が愛した人に殺された。
あいつはこれをどう受け止めるのだろうか…
もし…自分がもし…その立場だったら…………
一瞬、朱乃の方を見て考えたが、
『止めよう…』
考えるのを止めた。
「この件は今度伝えるわ」
「それはリアスに任せるわ…さて…もう夜も遅いし先帰るわ…」
「ええ。今日はご苦労様」
「朱乃はどうする?」
「…私は今日買った物の整理をしたいので残りますわ」
「分かった…じゃあまた明日な♪」
俺は手を振り自分の買った荷物を持って帰っていったが、
途中、夕飯の為久しぶりにラーメン屋に寄った。
ラーメン屋といっても高架下にある屋台のラーメン屋。
「いらっしゃ〜い」
「すいません…チャーシュー麺ください」
「あいよ〜」
『今日は本当に…最悪な日だよ…』
ラーメンを待つ間今日のことを思い出す。
目の前で後輩が死に転生した。
堕天使を逃した。
…………告白できなかった…。
最悪なことが多すぎて気が沈みそうになったが、
「おまち」
「あ…ありがとうございます。……て、これ大盛りじゃないっすか?」
チャーシュー麺が来たことで考えは止まったが、来たチャーシュー麺は注文とは違い大盛りで来た。
「サービスだよ」
「サービス?」
「ああ、暗い顔してたからな。美味いもんでもいっぱい食って気持ちを切り替えな」
「…ありがとうございます。浦飯さん」
出てきた大盛りのチャーシュー麺を夢中になって食べた。
味は最高だった。
気持ちが少し軽くなり、気持ちを切り替えることができた。
翌朝
昨日の夕食での出来事によって起きた時も気持ちは楽だった。
朱乃が来た後はいつも通りに食事を摂り、学園に登校した。
授業を受けた後、休み時間に少し兵藤の様子を見に行くと、
「元浜、松田覚えてないのかよ⁉︎」
「だから!さっきから言ってるだろ‼︎」
「お前に彼女がいるなんて聞いた覚えがないし、それにお前なんかに彼女なんて出来るわけないだろうが‼︎」
兵藤は慌てた顔で坊主頭とメガネをかけた男達にレイナーレのことを話していた。
あいつ…自分に関わりがある奴の記憶も消したのか……かなり用意周到だな…
俺たちにはバレないように標的に近づき、消した後は自分がいた記憶を消す。
『あいつには強力な神器が宿っているのか?なら…あいつまた狙われないか?』
そう考えながらその場を離れた。
その後、放課後になり部室に行き、
「リアス…兵藤に今日伝えなくていいのか?」
リアスに聞いた。
「ええ。急に言うより1日悪魔になって変化を感じた方が信じるでしょ」
「だけど…」
「どこかの人みたいに伝えた後に相手に借りを返しに行かれても困るからね」
「…はは…………申し訳ないです…」
あの時を思い出し乾いた笑いが出た。
「はい♪どうぞ」
「ありがとう。朱乃」
朱乃は紅茶を俺に出して俺の隣に座った。
「なら…あいつには祐斗か子猫ちゃんがついてるんだよな?」
「何で?」
俺の質問にリアスは不思議な顔をして聞き返してきた。
「は?あいつは昨日…悪魔になったばかりだぜ」
「そうですけどそれがどうかしましたの?」
「自分がどうなったのか分からない状態で町を歩かせたら…恰好の標的になるだろ?だからここにいない祐斗か子猫ちゃんがあいつをつけてるんだろ?」
「「……………………あ」」
俺の言葉に二人は唖然として、顔が青くなった。
「リアス…もしかして……」
考えてなかったのか?
と言う前に、
「…………えへ♪」
リアスはこちらを見て可愛く笑った。
ビシ‼︎
リアスの頭にチョップを入れ、
「笑って誤魔化すな⁉︎あいつ二日連続で死ぬぞ⁉︎」
怒りながら言った。
「イッタ〜〜。叩く必要はないじゃない⁉︎」
「馬鹿野郎‼︎大事なこと忘れんなよ⁉︎朱乃直ぐに転移の魔法陣の準備してけれ‼︎俺は兵藤を探すから‼︎」
「分かりましたわ‼︎」
朱乃はすぐに立ち上がり魔法陣を出し、俺は邪眼を出し兵藤を見つけた。
「見つけた!あいつ…⁉︎堕天使の目の前にいるぞ⁉︎」
「場所はどこか分かりますか⁉︎」
「場所は…あいつが死んだ公園だ‼︎」
「分かりましたわ…皆さん魔法陣に入って下さい‼︎」
俺達は魔法陣に入り兵藤の所に転移を始めた。
side out
side 兵藤 一誠
俺は元浜と一緒に松田の家に行った。
二人とも俺のことを心配して、新作DVDの鑑賞会を開いてくれた。
だが…俺はDVDに興味は湧かず、ずっと考えていた。
『やっぱ…おかしい……数日間のことが夢なんてありえるのか?なら…その間の本当の記憶はどこにいっちまったんだ…………』
ここ数日のことを考えているなか、
「さらなるムーディーを演出する為、灯りを消そう」
元浜立ち上がり部屋の灯りを消した。
「おお‼︎ナイス演出‼︎」
松田はテンションを上げ喜ぶが、
「…………?」
俺にははっきり見えていた。
「あれ…………消えてねえぞ?」
二人に確認のため聞くと、
「え?」
「オマエ何言ってるんだ?」
「…………え?」
二人は俺を不思議そうに見て気づいた。
『あれ……確かに部屋の灯りは消えているし光を感じない…なのに……ハッキリ見える…見えている…………』
俺は頭がこんがり始め、
「悪りい…帰るわ…………」
帰っていった。
『やっぱり…昼間よりハッキリ見える…………それに力が溢れてくるみたいな………』
家路についているなか、暗い場所を見るとハッキリ見え、身体の中から出る力に困惑し、
『ヤダヤダ‼︎買って買って‼︎』
『そんなに我儘言うと置いてっちゃうわよ』
100m以上離れている親子の会話が聞こえ更に困惑した。
どうしちまったんだよ俺…俺の身体おかしすぎだろ……
そう思いながら走り始め、
「そうだ…ここだよ……この公園…………昨日夕麻ちゃんとデートしたんだ」
昨日いた公園に来ていた。
「夕麻ちゃん…俺…あれが夢だったて信じたくねえよ…………」
昨日の最後の記憶がある噴水の前に行き思い出していると、
「…………⁉︎」
何かを背後に感じ振り向いた。
「これは数奇のものだ…………」
そこには何かを言って近づいてくる黒いコートと黒い帽子を身につけた男がいた。
「⁉︎」
俺は何かを感じ距離を取ろうと後ろに下がったが、
「え?…ちょっと下がったつもりなのに…」
先程いた場所から何mも後ろに下がっついることに困惑したが、
「逃げ腰か?」
男は冷静に言い近づいてきた。
「訳わかんねえつうの⁉︎」
自分の身体の変化の困惑、男から感じる異常な雰囲気。
俺はどうしていいか分からずこの場から逃げようとするが、
「羽⁉︎夕麻ちゃん⁉︎」
昨日見た黒い羽が現れ困惑するが、羽が落ちてきた方を見るとそこにはさっきの男が黒い翼を生やし飛んでいた。
男は俺を見て笑いながら俺の目の前に降り立った。
「下級の存在は困る」
「また…夢かよ?」
「主人の気配も、仲間の気配も感じない…消えるそぶりも見せず魔法陣も展開しない…状況を分析すると…オマエはぐれか?」
男はそう言いながら右手を上げる。
すると右手に光が集まり、一本の槍みたいなのが男の右手に現れた。
「なら…殺しても問題あるまい」
「⁉︎」
その一言を聞いて俺は男に背を向けて全力で逃げようとしたが、
「ガァ⁉︎」
光の槍が俺の腹に刺さった。
俺は四つん這いになり倒れた。
「イテェ…マジイテェけど…夕麻ちゃんの時より………」
あの時に比べれて痛みは更に増していた。
俺は刺さっている槍を抜こうとするが、
「⁉︎」
槍に触れた瞬間、尋常じゃない痛みを感じて離した。
「痛かろう…光はオマエらにとっては猛毒だからな………止めを刺したと思ったが…以外に丈夫だからな…」
男がそう言うと腹に刺さっていた槍は消え、
「安心しろ…直ぐ楽にしてやる…」
男の手に再びあの槍が現れ、
「死ね」
槍を俺に向けて投げた。
『ヤバイ…死ぬ…………誰か助けて‼︎』
薄れゆく意識の中で俺は頭を抱えながら願った。
「…………あれ…………?」
槍が刺さる感じが今だにしないことに疑問に思い顔を上げると、
シュゥゥゥゥ
槍は誰かの手に握られて止まっていた。
「…………誰…?」
俺はそう言ったの同時に目の前が真っ暗なっていくが、
「ウチの後輩に何してくれてんだ…!」
雪のように真っ白の髪をした男と、
「その子に触れないでちょうだい」
ストロベリーブロンドより紅い髪の女がいた。
「リアス…………先輩…?」
紅い髪の女性だけは誰かわかったが、
そこで目の前が完全に真っ暗になった。
side out
side 影村 飛鳥
間に合った…
転移した魔法陣は運良く二人の近く、
俺は右手に炎を出し魔力を全開にして二人の間に走り間に入り、
パシ‼︎
紳士風のオッサン堕天使が投げた光の槍を兵藤に刺さる前に右手で掴んだ。
シュゥゥゥゥ
「ウチの後輩に何してくれてんだ…!」
「この子に触れないでちょうだい」
俺の後ろでリアスはオッサンに言い、
「はぁぁぁ…」
俺は気合いを入れ魔力を上げる。
それと同時に炎の威力も上がり、
パリン!
光の槍を消滅させた。
「貴様何ヤツだ‼︎」
オッサンは再び光の槍を出しリアスに向かって投げるが、
「オォォラ‼︎」
俺は炎の剣を出してリアスの前に跳び槍を弾いた。
弾いた槍はオッサンの手に戻り、
「貴様らぁぁぁぁ‼︎」
槍を持って攻撃を仕掛けてきたが、
ズドン‼︎
急にオッサンの前に雷が落ち、
「グゥゥゥ!」
堕天使は後ろに跳んで避けた。
朱乃か…
俺は後ろを見ると、
「うふふ♪」
右手を上げてを帯電しながら朱乃が笑顔でリアスの前に現れた。
オッサンは体勢を直し俺達を見て、
「紅い髪…そうか…グレモリー家の者か?」
やっと気付いたようだ。
「リアス・グレモリーよ。御機嫌よう堕ちた天使さん」
「ふふふ…まさかこの町がグレモリー家次期当主の管轄とは…」
オッサンは余裕そうに言いながら、落ちた帽子を拾い汚れをはたき落としながらかぶり直した。
え…知らずに来たの?
しかも…なぜ余裕な顔してんの?
俺達の実力がわからないのかこのオッサン…馬鹿か?
俺はオッサンの発言に心の中でツッコンだ。
オッサンから感じる魔力はここにいる三人よりも低い。
なのにオッサンは俺達に勝てると思っているらしい、
相手の力も見抜けずに今まで生き残ってこれたのか……
雑魚だな…
俺は一歩前に出てオッサンを殺そうとしたが、
「飛鳥…今はまだいいわ」
リアスは小声で俺を止めた。
俺は振り返りリアスの顔を見て、
『あの顔…何か企んでるな…』
リアスに何らかの考えがある事が分かり、
「分かったよ…」
俺も小声で言いリアスに従った。
俺達のやり取りに気づいていないオッサンは、
「そいつはそちらの眷属か?」
話を進めた。
「この子にチョッカイを出すのら容赦しないわ」
「ま…今日のところは詫びよう。だが…下僕は放し飼いにしないことだ。私のような者が散歩がてら狩ってしまうかもしれんぞ」
「ご忠告痛み入るわ…」
「ホントだよ……」
俺は小声で言ったが、
「貴方は黙ってて」
パン!
「痛!」
リアスに頭を叩かれた。
「いや…オマエが気付いてたらこうは…」
ギロ!
最後まで言う前にリアスに睨まれ、
「はいはい…分かりましたよ…」
俺は口を閉じた。
「あらあら♪うふふ♪」
朱乃はこのやり取りを見て笑っていて、
「オマエ達、巫山戯ているのか…」
一方オッサンは怒っているようだ。
「ごめんなさいね。ウチの下僕は馬鹿だから」
「おい…リアス」
リアスの一言に怒りが込み上げて来たが、
リアスはそれを無視し、
「でも…」
話を進めやがった。
「今度手を出してきたらその時は躊躇無く殺らせてもらうから…そのつもりで」
リアスは殺気の篭った目をしてオッサンに言った。
「その台詞そのままそちらに返そう。グレモリー家の次期当主」
オッサンは容赦たっぷりに言い返しながら、背中から黒い翼を出し空に飛んで行き、
「我が名はドーナシーク。再び目見えないことを願う…」
捨てゼリフを吐き消えた。
「いいのか行かせちまって?」
俺はドーナシークが消えた方を見ながら言うが、
「今は別にいいわ。実力に気付かないような雑魚ならいつでも殺れるわ」
「ま…確かにそうだな」
俺は納得しながら倒れている兵藤のところに向かった。
「この子…このままでは死にますわね」
先にいた朱乃は兵藤の容態を見ながら言うが、
「この子は死なせないわ。だって…この子は私の大切なものだから」
リアスは優しい笑みで兵藤に手を差し伸べ魔力を与え応急処置を始めた。
応急処置が終了した後、
「私はこの子を治療するから今日はここで」
リアスは使い魔を出し兵藤を担がせ魔法陣を出した。
「よろしく頼むわ」
「お疲れ様でしたわ。部長」
朱乃と俺はリアスに手を振り、
リアスは兵藤の家に転移していった。
「あいつ…明日驚くだろうな…」
「そうですわね」
リアスの治療方法。
それは裸で抱き合って治すというものだ。
俺は話だけしか聞いたことがなく、やってもらったことはない。
だけど…朝起きた時に、『学園の二大お姉様』の一人であるリアスが裸で寝ていれば間違いなく驚くことだけは分かっていた。
俺は少し明日の兵藤のことを心配した。
アニメを確認しながら書いているんですが…
原作とズレていたらと不安になります。
原作からズレないように書けるように頑張ります。