大切なもの   作:フューチュラ

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朱乃さんのイメージが変になり、口調も変になっていく。

気分を不快にしたらごめんなさい。


リルラリルハ

side 影村 飛鳥

 

「はぁ〜」

ため息をつきながら、現在学園に登校している。

 

昨日の喧嘩の怪我で鼻の上、右頬、左目尻に絆創膏。頭は後頭部に五針ほど縫う怪我のせいで、ハチマキをするような形の包帯を巻いている。

 

『…………あの子に会ったらどうしよう…』

この姿は彼女に見せたくない。

見せたら怖がるんだろうな…………

 

教室に入ると、すぐにみんなが俺の顔を見て怯えている。

 

「また…喧嘩?」

 

「あの人恐いよ…」

 

…………グスン。

また、ボッチ力を上げてしまったよ…

 

傷つきながら、窓際の一番後ろにある自分の席に座り、席にうずくまる。

 

少し時間が経ち先生が来てホームルームが始まる。

 

顔を上げ先生を見ると目が合い驚いていた。

 

ホームルーム終了後すぐに職員室に呼ばれる。

 

職員室に行き先生と話す。

 

「そ、その、け、怪我は、ど、どうしたんですか?」

 

先生は怯えているのかカミカミだ。

 

それもしょうがないと思う。

自己紹介で、先生は今まで女子校にいたらしい。その上、この学園が初めての職場で更に初の担任。

 

本来なら問題がないクラスに赴任するはずなのに、よりにもよって問題児扱いされる俺がいるクラスに赴任してしまった。

 

更に先生の見た目は、他の生徒と変わらないほど幼い。…………だけど胸は大きい。

 

俺の方が歳上ではないのか?

そう思われてもしょうがない。

 

『本当にゴメン‼︎山田先生‼︎』

心の中で何度も謝る。

 

俺は先生が不安になるのを避けるため、

 

「か、階段で転んだんですよ」

嘘をついた。

 

「そうなんですか‼︎大丈夫ですか?」

先生は信じてくれたうえ、心配までしてくれた。

 

「は、ハイ‼︎大丈夫です」

 

「ふ〜、それなら良かったです。今度から気をつけてくださいね」

 

「ハイ。気をつけます」

そう、言って職員室から出ると、職員室から

 

「山田先生、大丈夫でしたか?脅されませんでした?」

 

「よく頑張りました‼︎」

 

「どう見ても喧嘩ですね。でも、ほっておいたほうがいいですね」

 

酷い言われようだ、俺教師にも嫌われてるんだ…

傷つきながら教室に戻った。

 

 

 

教室に戻り授業を受けるが、チラチラ見たり、ヒソヒソ話しは止まらず、居づらくてしょうがなかった。

 

昼休みになるのと同時に、あまりにも居づらい教室から脱出しいつもの場所に行く。

 

だが…移動してる最中、

 

『あの子に会ったらどうしよう…』

 

昨日会ったあの子にこの顔は見せたくない、そう思うが一人になれる場所は一つしかない。

 

『どうしよう…どうしよう…』

 

そう考え行くかどうか悩んでいたが、結局着いてしまった。

 

「結局来ちゃったよ…」

 

どうしようか悩んでる中で着いてしまったが、よくよく考えれば、あの子とあったのは放課後。

 

昼には会わないだろう。

物好きじゃらなければこんなところ来ないだろう。

 

そう考え、結局ここで過ごすことにした。

 

正直言えば、ここ以外落ち着いて過ごせる場所は無く、選択肢はない。

 

結局いつも通り、木の根元に腰を降ろし昼を済ませ一服していた。

 

side out

 

 

side 姫島 朱乃

 

学園に登校し、一時間目の授業が終了した休み時間の間に、ある噂話しを聞いた。

 

「また、駒王学園のデストロイヤーが喧嘩して怪我人を出したらしいよ」

 

「今度は無差別に喧嘩売って、ボコボコにしたらしいよ」

 

「あの人…本当に恐い人だよね〜」

 

「私たちまだ手を出されてないけど、いつか手を出して来るのかな?ヤダ〜恐いよ〜」

 

他の子達の噂に私は少し怒りを覚えた。

 

『彼はそんなことをする人じゃないですわ‼︎それに私と話す時顔を真っ赤にしてた人が、女の子に手を出すなんてありえないですわ‼︎』

 

私は彼がそんなことをする人じゃない、優しい人だと思い、その噂を否定した。

 

喧嘩をしたのには、理由がある。

 

そう、思っていた。

 

 

 

昼休みになり、私はあの場所に向かっていた。

 

私が会ったのは放課後だが、

 

『居るかもしれない』

 

そう思い、お弁当を持って彼と会った場所に向かっていた。

 

彼には色々聞きたかった。

 

名前

 

好きな食べ物

 

好きな色

 

挙げたら終わらない。

 

そして、彼と会った場所に着くと…

 

彼は頭に包帯を巻こうと悪戦苦闘していた。

 

side out

 

 

side 影村 飛鳥

 

いつも通り食事を終えタバコを吸っていると、風が吹き髪をなびかせる。

 

髪が少し乱れたため、少し髪を掻きあげ直そうとするが、

 

「あ、あれ?」

 

頭についていた包帯に指がかかってしまい、包帯が解けてしまった。

タバコを消し、包帯を巻くが、

 

「えーと、こうなってたんだよな?」

 

包帯はうまく巻けず、傷口を覆えなかった。

 

「どうなってたんだよ?」

 

何度もチャレンジするが、結果は変わらない。

 

悪戦苦闘する中、

 

「あの…大丈夫ですか?」

 

声をかけられ、そちらを向く。

 

そこには…………昨日会った彼女がいた。

 

俺は彼女がいたことに驚きながら、

 

「え、え、え、えっと、だ、大丈夫でしゅ‼︎」

カミカミで答えてしまった。

 

「あの…私が巻きましょうか?」

 

「え…………」

彼女の問いに俺は惚けてしまった。

 

「ダ、ダメですか?」

彼女は言う、

 

「お、お願いしましゅ‼︎」

再びカミカミで答えてしまった。

 

なんでこんな返答をしたんだろう?

彼女には、この顔を見せたくなかったのに…

 

彼女は俺の前に座り、包帯を手に取り頭に巻き始める。

 

『……やっぱりいい匂いがするな〜』

 

膝枕してもらった時に嗅いだ時の匂いを思い出す中で、

 

「……………それにすごいな…」

 

目の前にある二つの大きな膨らみを凝視していた。

 

「あの…何がすごいんですの?」

 

「え……………………い、いやなんでもないです‼︎」

 

彼女は頭を傾けながら、包帯を巻き直してくれる。

 

『変なことを考えるな‼︎彼女に失礼じゃねえかよ‼︎』

 

俺は雑念、煩悩を祓うため、

 

『2.3.5.7.11.13…………』

 

素数を数えた。

 

「はい。終わりましたよ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

包帯は数分で巻きあがった。

だが、俺にはその数分が数時間に思え、永遠に続けば良いなと思った。

 

side out

 

side 姫島 朱乃

 

彼は木の根元に座り、頭に包帯を巻いていた。

 

巻いては解き、巻いては解きを繰り返し、悪戦苦闘しているようだ。

 

「フフ…」

私は彼のその行動が可愛く見えた。

 

少し彼の様子を見た後、あのままでは巻けないと思い、彼に声をかけた。

 

「あの…大丈夫ですか?」

 

彼はこちらを向いて、一度じっと見てから顔を赤くして、

 

「え、え、え、えっと、だ、大丈夫でしゅ‼︎」

 

カミカミで答えた。

 

彼の顔には絆創膏が貼ってあったが、一番気になったのは顔を真っ赤にしていること。

 

『なんで赤いの?』

彼の表情に疑問も持つが、包帯を巻くのを先に終わらせるため、

 

「あの…私が巻きましょうか?」

彼に言うと、彼はぽかーんとしていた。

 

『迷惑なのかな?』

そう思い続けて、

 

「ダ、ダメですか?」

彼に聞いた。

 

ずるい言い方だ。もっと言い方があったはずなのに、私は断りずらい言い方をしてしまった。

 

少し後悔していると、

 

「お、お願いしましゅ‼︎」

彼は慌てながら答えてくれた。

 

『…………可愛いい♪』

本来ならイジメたい。そう思うはずなのに、彼の返答、仕草は、小さい子どもの様に何処かオドオドしていて、守りたいと思わせるものだった。

 

私は彼の返答を聞いて、何も言わずに近づき、包帯を手に取り巻き始める。

 

『本当に子どもみたい♪』

 

彼は何も言わずにじっとしているが、胸を見ているのは分かった。

 

男はみんな胸が好き。

 

それは他の男子を見てよくわかる。

 

彼も他の男子と同じように胸が好きなんだとわかり、何故嬉しくなった。

 

普通なら嫌いになるだろう、だけど私は彼の初めて見た一面、興味があるモノを知り嬉しく思えた。

 

 

「……………それにすごいな…」

彼は胸を見なが言うのが分かっていたが、私は少しイタズラしたくなり、

 

「あの…何がすごいんですの?」

そう返答した。

 

彼の顔は更に赤くなり、彼は視線を少し外して、

 

「え……………………い、いやなんでもないです‼︎」

彼はまるで初めて見た大人のお姉さんに答えるような感じで答えた。

 

『同じ歳、というより年下の子みたいですわ』

彼の返答、仕草に更に可愛さを感じた。

 

その後、彼は黙ってしまい、目を閉じて何かを考えているようだった。

 

『イジメすぎたかな?』

そう思い、反省して包帯が巻き終わるまで話さないようにしていた。

 

『これ以上話したら、彼は何処かに行ってしまう』

そう思ったからだ。

 

包帯は数分で巻き終えてしまった。

だけど、その数分が数時間に思え、永遠に続けば良いのになっと、私は思えた。

 




山田先生のモデルは、ISに出てくる『山田麻耶』です。
個人的に好きで出しました。

読んでくださる方ありがとうございます。

今後とも、よろしくお願いします。
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