駄文ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
side 姫島 朱乃
「飛鳥さんのこと…?」
「ああ…彼の治療と同時進行で彼の
大公は下を向きゆっくりと話し始めました。
「まずは…邪眼のことについてだけど…あれは
「⁉︎飛鳥の邪眼が神器じゃないって!そんなありえないわ!あれは私が文献で見たのと全く同じだったわ‼︎」
リアスは大公の言葉に声を上げて言いました。
私とリアスは神器について書かれた文献を幾つも読み、そこに書かれた神器については全て記憶していました。
アーシアちゃんの『
佑斗さんの『
イッセーさんの『
私達のメンバーが持つ神器を含めて多くの神器について書かれていて、その中には飛鳥さんの邪眼もありました。
リアスと私は初めて飛鳥さんの邪眼を見たときから、あれは神器だと思っていました。
「あれは神器ではなく…かなり昔に何者かの手によって作られた人工物の邪眼。しかも…能力については千里眼だけじゃなくて、邪眼を付けた者の魔力を上げる力まであったよ」
「付けた者の魔力を上げるって⁉︎それじゃ俺の神器と」
イッセーさんは飛鳥の邪眼の力を聞き、驚いた表情で言いましたが、
「いや。君の赤龍帝の籠手よりも能力は劣るよ。だけど…付けた者が強ければその魔力の上がり方は変わるけどね」
言い終わる前に大公が答えました。
「大公…もしかして…飛鳥さんがゲームの途中からいつも以上に魔力が上がったのは…」
「ああ。邪眼の力だと思うよ」
「お兄様。飛鳥の邪眼は神器ではなく何者かが作ったものと言いましたが…それが、どうして飛鳥の中にあったの?」
「理由は分からないよ。…だけど、あの邪眼は人工物。あれを身体の中に入れるとしたら…外科的手術をして入れることになるんだ」
「外科的手術というのは?」
「神器は産まれながらして持つものだけど、飛鳥君の邪眼は人工物。それを身体に入れるとしたら、その場所を切り邪眼を入れるんだけど…その手術は激痛を伴い、途中で死を選ぶ者もいるという程らしいよ」
「そ、そんなにですか…」
「ああ。だけど…飛鳥君はそんな事をした事は無いんだよね?」
「はい。飛鳥さんからその様な話は聞いた事無いですわ」
「ええ。私も聞いた事無いわ」
私とリアスは飛鳥さんからその様な話を一回も聞いた事がありませんでした。
もし、あるとしたら飛鳥さんは絶対に話すはず。
「そっか…君達も聞いた事が無いんだね…」
大公は私達の言葉を聞いて目を閉じて何か考え始めましたが、
「どうぞ…皆様」
カチャ…
グレイフィアさんがみんなの前に紅茶を出して、
「サーゼクス様。今考えてもしかないのでは?それよりも調べて分かった事を全て話すべきだと」
「…確かに今考えてもしかないか…分かった話を続けよう」
グレイフィアさんの言葉で大公は考うるのを止めて、目を開いて話を続けました。
「邪眼の話は一旦終わりにして、次は彼の身体の中にある悪魔の駒についてだけど。彼の身体の中にある駒は
「「「「⁉︎」」」」
「「?」」
サーゼクスの言葉にイッセーさん、アーシアちゃんを除く4人が驚きの表情を浮かべました。
それもその筈、リアスは変異の駒を持っていたけど、既にその駒はギャスパーちゃんに使用していて、変異の駒は無いはずです。
ですが…飛鳥さんの駒は無いはずの変異の駒。
『何故飛鳥さんの駒が?』と私達4人は考えますが、
「驚くのも無理が無いよね。リアスは彼を転生した時、変異の駒は持っていなかったのに…何故か彼の身体にあるのは変異の駒。なら…考えられる答えは1つだけ。飛鳥君が転生するために、彼の中に眠る力が駒を変えた」
私達が答えを出すよりも先に大公が答えを言いました。
「⁉︎お兄様そんな事が可能なんですか⁉︎」
リアスは今日何度目かの驚きの声を上げました。
リアスの驚きも無理はありません。
本来、変異の駒は
ですが、飛鳥さんの悪魔の駒は王の力ではなく、自身の力で強制的に変えた事になる。
そんな事は今まで聞いた事がありませんでした。
そもそも、そんな事が可能なのか。
「分からない。僕もこういうのは初めて見るからね。でも…変異の駒を持っていない筈のリアスがリアス自身の力で駒を変化させるのは不可能。そうなると考えられるのはやはり彼の力…『黒龍』が変えたとしか考えられない。リアス、朱乃さん…彼が転生した時何か感じなかったかい?」
「…私は何も。ですが…リアスは…」
「ええ…。確かにいつもとは違って…変異の駒を使った時と同じ様な感じがしたわ。ですが…飛鳥を転生させた時、私と朱乃は冷静ではなかったので気のせいだと思って…」
私とリアスは飛鳥さんが転生した時の事を思い出して、大公に言いました。
飛鳥さんが転生した時、悪魔の駒だったはずなのに、リアスは、『変異の駒を使用した時と同じ感じが少しした』と言っていましたが、飛鳥さんの転生の時に冷静ではなかったので、飛鳥さんの駒について細かく調べる事はありませんでした。
「飛鳥君が転生した時の話は聞いているよ。あの様な状態では気のせいだと思っても仕方が無いと思う。それに…僕も彼の駒について調べるのを怠ってしまったところがあるからね」
「…大公が?」
「ああ。ポーン1つで転生した彼が、僕や他の上級悪魔に頭を下げて直向きに強くなろうとする姿を見て、彼が成長する姿を見るのが楽しくてしかたなかったからね…」
大公は私達に言う目からは後悔のようなものが感じられました。
「だけど…彼の事を調べていれば…もっと早く飛鳥君の中にいる『黒龍』の事が分かっていれば…」
「お兄様。そんなに飛鳥の中にいる『黒龍』というのは危険なの?」
「ああ。…飛鳥君の中にいる黒龍は…『邪龍』。しかも…トップクラスの力を持つ龍だよ…」
「「⁉︎」」
私とリアスは大公の口から出た『邪龍』と言う言葉を聞いて表情を一変させました。
「「「?」」」
私達の驚き様にイッセーさん、アーシアちゃん、子猫ちゃんは疑問の表情を浮かべる中、
「…お二人は『邪龍』について知っているんですね?」
佑斗さんだけは表情を崩さずに冷静に私とリアスに聞いてきました。
私とリアスは一瞬顔を見合わせました。
『邪龍』について話していいのか?
邪龍は他のドラゴンとは違いあまりにも危険とされ、冥界の者達もその力を危険視し、同じドラゴンからも敵視される存在。
ですが…邪龍の殆どは滅んだはず。
なのに…その内の1匹が飛鳥さんの中にいる。
このことを話せば、この子達は飛鳥さんのことをどう思うのか私達は不安になりました。
飛鳥さんにとってこの場所にいる皆が、ソーナ様や椿姫さん達がいる場所が飛鳥さんにとって大切なもの。
だけど…この話をすれば飛鳥さんを敵と見て、皆が離れていくかもしれない、最悪この中の誰かが飛鳥さんを殺すかもしれない…
私とリアスはそう思って話そうか迷いましたが、
「部長、副部長。飛鳥さんの中に危険な龍がいても、僕は飛鳥さんのことを信じてます。飛鳥さんはどんなことがあっても、いつもの様に笑って僕達と一緒にいてくれる飛鳥さんだと」
「私も同じです。飛鳥さんの中に邪龍というのがいても構いません。飛鳥さんなら邪龍をどうにかすると思います。あの人はそういう人ですから。それに…飛鳥さんがいないと私に奢ってくれたり、プロレスの話をしてくれる人が減って困ります」
「佑斗さん…子猫ちゃん…」
「そうっすよ!俺も信じてます!飛鳥さんならその邪龍って奴をどうにかするって‼︎」
「はい!私も飛鳥さんならその邪龍さんっていうのに負けないと思います‼︎」
「イッセーさん…アーシアちゃんまで…」
皆さん飛鳥さんが黒龍の力に飲まれ私達を傷つけた姿を見たはずなのに…それでも、飛鳥さんことを信じている。
「フフ…無駄な心配みたいだったようね」
「フフ…そうみたいですわね」
『飛鳥さん…貴方は1人じゃない…貴方のことをこんなにも信頼してくれる人達がいる…貴方が邪龍に負けないと信じている人達が…それに…』
「リアス…」
「ええ…分かっているわ。そろそろ入ってきたらどうなの?」
私はリアスの方を向いて言うと、リアスは小さく頷いてドアの方を向いて言うと、
ギィ…
ドアがゆっくりと開き、少しもう分けなさそうな顔をしている、ソーナ様と椿姫さんがいました。
「会長?それに副会長までどうしてここに?」
2人を姿を見たイッセーさんは、ソーナ様の方を見て言いました。
「飛鳥さんの治療が終わったので伝えに来たのですが…彼の話をしていたのが聞こえたので…それで…」
「入り辛くて立聞きしていたと…」
「リアス…ごめんなさい…立聞きするつもりはなかったわ…でも…」
2人はリアスに頭を下げながら言うも、その目から感じるのは、
「貴方達も飛鳥のことを心配しているのよね?」
「…はい」
飛鳥さんのことを心配しているのがすぐに分かりました。
ですが…
「…話を聞いていたなら…飛鳥の中に『邪龍』がいるのは聞いていたわね?…ソーナ…貴女はどうする?」
リアスは少し殺気を混ぜながらソーナ様に言いました。
その殺気を感じ佑斗さん、子猫ちゃん、イッセーさん、アーシアちゃんの4人は少しだけ表情を強張らせました。
ソーナ様はシトリー家。しかも、次期当主という存在。
飛鳥さんの中に邪龍がいるのを知り、ソーナ様はどうするのか?飛鳥さんを討伐するのか?それとも…
もし…ソーナ様が討伐すると言えば…飛鳥のことを信じると決めた私達と闘う事になることは必須。
最悪…両家の戦争にも発展しかけない…
そんな不安に包まれる中で、
「答えは決まっています」
リアスの言葉にソーナ様は顔を上げて、
「飛鳥さんなら邪龍を我が物にするに決まっています。だから、私達は何もせず彼を信じるわ」
迷いも後悔も感じられない表情で答えました。
「それは…シトリー家次期当主として?それとも、ソーナ•シトリー個人として?」
「両方です。私はソーナ家次期当主として、彼の友人の1人として彼を信じていますから」
リアスに答えるソーナ様の表情はいつもとは違い、優しい笑顔を浮かべていました。
「それに…私1人だけではないので」
そう言いながら、ソーナ様は後ろにいる椿姫さんを見ると、
「私も飛鳥さんのことを信じています。あの人が邪龍程度に負けるわけがありません」
椿姫さんはいつもと同じ様な表情で言いましたが、
「はぁ…飛鳥さんがライザーに殺られそうになるのを見て泣きそうになって、先程彼に邪龍がいることを聞いて、私に泣きそうになりながら私に討伐しないように頼もうとしていたのに…」
「ソ、ソーナ様⁉︎」
ソーナ様の言葉に椿姫さんは表情を一変させ、顔を真っ赤にしながら言いました。
「フフ…飛鳥は恵まれてるわね」
「はい。飛鳥さんには最高の仲間が友達がいますわ」
『飛鳥さん…貴方には私達だけじゃないですわ。貴方のことを本当に心配し、貴方のことを信じてくれている友達がいますわ』
これだけの人達がいれば飛鳥さんは大丈夫。
絶対に邪龍に負けないと思いました。
そして、ソーナ様達も加わえて私達は邪龍について4人に話しました。
始めは4人とも邪龍の力や性格に驚いているようでしたが、『飛鳥さんなら邪龍負けない』と信じて、不安や恐怖は感じませんでした。
『これなら…大丈夫』
話を聞いている4人を見ながら私はそう思いました。
ですが…
話を終えた後、大公から出た言葉に状況が一変するとは思いもしませんでした…
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