大切なもの   作:フューチュラ

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いつもより短いですが、切りが良いので投稿しました。

楽しんで頂けたら嬉しいです。


戦争の始まり

side 姫島 朱乃

 

リアスが魔法陣で移動した後、私は小さな魔法陣を出して大公に連絡をしました。

 

『君から連絡が来るなんて珍しいね。何かあったのかい朱乃?』

 

「はい。エクスカリバーが堕天使側に落ちました。」

 

『エクスカリバーが?』

 

「はい。これで間違いなく幹部のコカビエル動くと思います。」

 

『分かった。こちらも動くよ。だけど、準備に時間がかかるからそれまでの間は…』

 

「私達で何とかします。大公。宜しくお願いします。」

 

『ああ。直ぐに準備するよ。絶対に無理はしないでね。』

 

「はい。また何かあったら連絡します。」

 

『頼むよ。』

 

「これで準備は整いましたわ。後は…」

 

プーちゃんが飛んでいった方を見上げて、

 

「飛鳥さん…貴方が帰ってくるまで絶対に守りますから!!」

 

私は決意を固めて、魔法陣を出してリアス達の元へ飛びました。

 

side out

 

side 兵藤 一誠

 

イリナを見つけ、部長とソーナ会長が俺達に合流した直後、俺達の目の前に、逸れ神父フリードと首謀者である堕天使の幹部コカビエルが出てきた。

 

そして、コカビエルは今回の目的を俺達に言った。

 

「長く続く退屈な日々を終わらせ、再び戦争を始める。」

 

ただ自分の退屈な日々を終わらせるために、戦争を起こすなんて。

 

しかも、場所は駒王学園。

駒王学園には部長や会長と魔属のトップクラス達がいることで魔力が立ち込めているらしく、戦争をやるにはもってこいの場所らしい。

 

「イカれてやがる…」

 

「戦争をしよう…魔王サーゼクス·ルシファーの妹!リアス·グレモリー!!」

 

コカビエルはそう言って、俺達に攻撃を仕掛けて姿を消した。

 

「アイツ等は何処に消えた!?」

 

「あそこに行きました。」

 

匙の言葉にコカビエルの攻撃を避けて木の枝の上に立ち指差しながら子猫ちゃんが答えた。

 

「駒王学園です。」

 

子猫ちゃんが指差した先は駒王学園だった。

 

「アイツ等マジで学園を!?」

 

「いえ…学園を中心にと言っていたんで、それだけでは済まないかと…」

 

「そうね…」

 

「それって!?」

 

「あのクラスの堕天使なら…この程度の地方都市なら滅ぼすのは容易いでしょう。」

 

「この町が…」

 

『町が消滅する…クラスメイト、仲間、家族が死ぬ…』

 

俺は自分の頭の中でそれを想像し、怒りが込み上げ左手を力一杯握りしめた。

 

「ざるな…ふざけるなよクソ堕天使!!テメエの好き勝手にさせるか!!」

 

「イッセー。学園に向かうわよ!」

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

学園に向かうなか俺は、

 

『聞こえるか?』

 

頭の中で自分の神器(セイグリット·ギア)赤龍帝の籠手(ブーステッド·ギア)に話しかると、

 

『何だ相棒?』

 

俺の頭の中に神器の声が聞こえてきた。

 

声の主は赤龍帝の籠手の中に魂を封印された赤龍、『ドライグ』。

 

俺がドライグと話せるようになったのは、ライザーとレイティング·ゲームをした時。

正確に言うと、飛鳥さんが黒龍の力に目覚めた後だった。

その時からドライグは俺に、

 

『黒龍の力はヤバイぞ。アイツが完全に覚醒する前に黒龍の宿主を殺せ!でなければ世界が終わるぞ。』

 

言ってきていたが、

 

「飛鳥さんが黒龍に負ける筈がねえ!飛鳥さんなら絶体に自分のモノにする!」

 

飛鳥さんの事を信じてドライグに今まで言ってきていた。

 

『何だ…やっと黒龍を』

 

『違う!!ドライグ…オマエから見て俺達はあの堕天使に勝てるか?』

 

『はぁ?そんなの知ってどうする?それよりも黒龍を』

 

『黙れ!!………ドライグ。答えろ俺達は…俺は勝てるか?』

 

黒龍の事で一点張りだったドライグは俺の真剣な声で静かになっり、ゆっくりと答え始めた。

 

『……今のオマエ達の戦力では無理だろうな。あっちにはあの堕天使以外にエクスカリバーまであるんだ。万に一つ相棒達が勝つことはないだろう。』

 

ドライグの答を聞いた俺は、目を閉じて覚悟を決めた。

 

『……ドライグ。俺に……』

 

side out

 

side 姫島 朱乃

 

私が到着すると、ソーナ様達、生徒会のメンバーの方々が学園の周りに結界を張っているところでした。

 

「すみません。遅くなりました。」

 

私がリアスの元に行き謝ると、

 

「まだ始まっていないから構わないわ。」

 

リアスは学園を見ながら答えました。

 

「コカビエルは学園に…」

 

「ええ…。堕ちた天使さんはここでやることを望んだのよ。」

 

「そうですか…」

 

私とリアスが話すなかで、結界を張っているソーナ様がリアスに言いました、

 

「リアス。今からでも遅くはありません。貴女のお兄様に連絡を」

 

私はそれを聞いて、

 

「それについては、私が先に打診しておきました。」

 

二人に言いました。

 

「朱乃!?何を勝手に!?」

 

私の勝手に取った行動にリアスは驚きと怒りを込めながら答えましたが、

 

「リアス。貴女がサーゼクス様に御迷惑を掛けたくないのは分かります。ですが、相手は堕天使の幹部。貴女個人のレベルを超えていますわ。」

 

「…………」

 

リアスは何も言わずに私の言葉を聞いていた。

 

「リアス。貴女の気持ちは分かりますが…」

 

私はイッセーさん達を見ながら、

 

「飛鳥さんが帰ってくるまで皆が生き残っていなければいけないんです。もし…誰か一人でも居なくなれば彼は私達の元に帰ってきても、自分を憎み私達の前から居なくなってしまいますわ。」

 

飛鳥さんが帰ってくるまで誰も欠けずに笑顔で迎えること、それが私達の役目だと。

 

「ふぅ…。確かにそうね…」

 

リアスは小さく息を吐いて頷いて答えました。

私はそれを見て、

 

「ご承諾ありがとうございます。」

 

笑顔を見せて答えながら、学園の方を見て、

 

『何があっても私はここを…皆さんを絶体に守り通します。だから…飛鳥さん絶体に帰ってきてください!』

 

全てを守り通すことを心に誓い、学園に入りました。

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ???

 

朱乃達が学園に入っていたのと同時刻、青い大きな鳥が学園に向かって空を飛んでいた。

その鳥の大きさは人の数倍あり、そして、その背に、

 

「急いでくれ!」

 

一人の男が乗っていた。

その男は初夏だというのに、腕捲りをしているがパーカーを着ていてフードを深く被っていて、右手の指先から肘の辺りまで包帯を巻き、手の甲の包帯の上には何か書かれた札が付いていて、手首には小さい鎖が巻かれその先には鈴があり、肘の直前の場所には細いベルトが巻かれていた。

巻かれた包帯は歪に巻かれているように見えた。

 

「頼む!急いでくれよ‼」 

 

背に乗る男が声を張って言うと、

 

「プゥゥゥゥ!!」

 

鳥は大きな鳴き声を上げて答え、羽を大きく動かして、更にスピードを上げた。

男はスピードを上げた鳥から振り落とされないように、掴んでいる左手に力を入れながら包帯を巻いている右腕を見ながら、

 

『俺はアイツの力に負けて大切な仲間を傷付けた。…だけど…皆俺のことを信じてくれたのに……俺は…それを裏切った。ホントにすまねえ。けど…俺は…』

 

「今度は道を間違えねえ!だから…朱乃、リアス、皆!無事でいてくれよ‼」

 

右手を力一杯握りしめて前を向いた。

 

side out

 

 

 

side ???

 

駒王学園から遠く離れた島で、

 

「飛鳥…」

 

空を見ながら飛鳥の名前を言う男がいた。

髪は腰辺りまであるロングの銀髪に白装束。姿はイケメンの人間のよう姿だが、頭には獣耳に腰には狐のような尻尾があった。

 

「…………和真君、雪菜さん……飛影。あの世から彼を見守ってくれ…」

 

男はそう言いながら下に顔を向けると、男の足元から煙のようなモノが出てきて男の全身を包んだ。

煙が完全に男を包んだ直後、そこには先程までいた男の姿は無く、半袖のYシャツにネクタイ、スーツのズボンを履き、腰辺りまで伸ばしたロングヘアーの赤髪の男がいた。

 

「飛鳥君…この闘いが終わったら君に全てを話すから……絶体に生きて帰ってきて下さい。」

 

再び空を見て言い森の方に歩き始めて姿を消していった。

 




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