キミとアイドルプリキュア♪~魂と輝き~ 作:Ryo02913
朝
響が教室に入ると、いつもとは少し違う空気が流れていた。
「なあ、昨日の見た?」
「見た見た! あの子すごかったよな!」
「キュアアイドルだっけ?」
「そう! めちゃくちゃ可愛かった!」
教室のあちこちから聞こえてくる言葉。
響は鞄を机に置きながら、何気なく耳を傾けた。
「……キュアアイドル?」
そして――自分自身に起きた異変。
響は、あの巨大な怪物の姿を思い出した。
白い仮面
人間とは思えない身体。
そして、自分の手に現れた巨大な刀。
「……斬月」
無意識に呟く。
「ん? 何か言ったか?」
隣の席の友人に声をかけられ、響は我に返った。
「いや、何でもない。」
「それより聞いたか? 昨日のキュアアイドル!」
「……ああ。」
---
一方、その頃。
うたはプリルンと一緒に街を歩いていた。
「キュアアイドルになったこと、まだ夢みたい……」
「プリ!」
プリルンが嬉しそうに跳ねる。
うたは昨日の戦いを思い出していた。
怖かった。
けれど、人々を守ることができた。
そのことが嬉しかった。
「もっと頑張らなきゃ!」
そう決意したうたの前に、異変が起きる。
「ブルっときたプリ!マックランダープリ!」
『プリキュア! ライトアップ!
キラキラ、ドレスチェンジ! YEAH!
キミと~! YEAH!
一緒に~! YEAH!
キミと歌う、ハートのキラキラ! 笑顔ニッコリ、キュアアイドル!』
光に包まれ、
キュアアイドルへと変身する。
「みんなをキラッキランラン♪にするよ!」
マックランダーが暴れ始める。
キュアアイドルは果敢に立ち向かった。
「大丈夫! 私がいるよ!」
攻撃をかわし、マックランダーへと迫る。
昨日よりも動きがいい。
戦い方にも少しずつ慣れてきている。
そして最後には、キュアアイドルの力でマックランダーを浄化する。
「クライマックスはわたし! 盛り上がっていくよー!」
突然辺りがアイドルのステージに変わり、ライブが始まった。
「プリキュア! アイドルスマイリング!」
「やった……!」
戦いを終えたキュアアイドルは、ほっと息を吐いた。
しかし――。
その直後だった。
「……え?」
背後から、異様な気配がした。
ぞわっ。
空気が変わる。
キュアアイドルが振り返る。
「何……?」
建物の影。
そこから巨大な白い仮面が現れた。
「グオオオオオオッ!!」
「きゃあっ!?」
同じ禍々しい霊圧を放つ存在。
ー虚ー
キュアアイドルには、その正体が分からない。
「な、何なの……この怪物……!」
虚が腕を振り上げる。
「危ない!」
咄嗟に逃げる。
しかし、虚は執拗に追いかけてくる。
キュアアイドルは応戦するが、先ほどのマックランダーとの戦闘直後。
疲労が残っている。
「くっ……!」
攻撃を受け、地面に倒れる。
「きゃっ!」
虚が迫る。
その瞬間――。
斬撃が飛んできた
虚が振り向く
建物の屋上から、一人の少年が飛び降りてくる。
黒い着物
巨大な刀
「……!」
キュアアイドルは目を見開いた。
「誰……?」
少年――咲良響は、斬月を構える。
「昨日の奴と同じか」
響には、目の前の怪物が「虚」であることが分かっていた。
そして、昨日と同じ感覚。
胸の奥から湧き上がる霊圧。
虚が咆哮する。
響は地面を蹴った。
「はぁっ!」
斬月が虚の腕を弾き飛ばす。
「グオッ!?」
響はそのまま懐へ入り込む。
一閃。
虚の身体が大きく切り裂かれる。
しかし虚は倒れない。
「まだか……!」
響は距離を取る。
斬月を握り直した。
すると、刀身に黒い霊圧が集まっていく。
「これなら……!」
「月牙――」
「天衝!!」
青白い斬撃が放たれ、虚を真っ二つに切り裂いた。
虚は断末魔を上げながら霊子へと変わり、消滅する。
静寂
響は刀を下ろした。
「……終わったか」
その後ろでは、キュアアイドルが呆然と立っていた。
「……すごい」
自分とはまったく違う戦い方
そして、あの黒い着物
巨大な刀
「あなた……誰なの?」
響は振り返る。
「俺は死神だ それより、あんた大丈夫か?」
「う、うん……」
キュアアイドルは答える。
「助けてくれて、ありがとう」
「気にするな」
響は斬月を肩に担ぐ。
「俺は、ああいう怪物を倒してるだけだ。」
「怪物……?」
響は彼女を見つめる。
しかし、その正体に気付くことはなかった。
まさか目の前にいる少女が――
自分の妹、咲良うただとは。
「じゃあな」
響はそのまま立ち去っていく。
「待って!」
キュアアイドルが声をかける。
だが、響は振り返らなかった。
「……また会えるかな。」
---
しばらくして。
キュアアイドルの変身が解け、うたは元の姿に戻った。
「…………」
うたは先ほどの少年のことを考えていた。
黒い着物
大きな刀
そして――
自分を助けてくれたこと。
「……あの人、誰だったんだろう?」
プリルンが心配そうに見つめる。
「プリ?」
「ううん。なんでもない。」
うたは笑った。
しかし、胸の中には一つの疑問が残っていた。
あの少年。
どこかで見たことがある気がする。
声も
雰囲気も
そして――
「……お兄ちゃん?」
---
その頃
響は一人で帰路についていた。
斬月はすでに消えている。
「……あの子」
今日助けた少女の姿を思い返す。
「どこかで見たことがあるような……」
だが、答えは出ない。
そして響はまだ知らない。
自分が命懸けで守った少女が、妹のうただということを。
同じように、うたもまだ知らない。
自分を救った死神が、兄の響だということを。
兄と妹
二人は互いの正体を知らないまま――
それぞれの「守る力」を手に、同じ敵へと向かい始めていた。
評価どうぞよろしくお願いします!
これから週1投稿以上目指して執筆していきます。
キミプリの推しは?
-
咲良うた/キュアアイドル
-
蒼風なな/キュアウィンク
-
紫雨こころ/キュアキュンキュン
-
プリルン/キュアズキューン
-
メロロン/キュアキッス