超能力者のプロ野球人生   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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契約更改

「これで皆も中2日! 飲むだけで元気いっぱい働けます!」

 

「はい、オッケーです」

 

 契約更改の数日前。

 

 秋季キャンプが終わってから俺はヤクエナ本社のCMに出ていた。

 

 エナジー飲料の広告塔に抜擢されたが、このCM流して大丈夫かって思っていたが、放送開始後案の定燃え上がった。

 

 俺を起用したことで、労働基準法違反するだろとか過労死させる気かって……俺が普通の投手の2倍以上投げたから、エナドリの効能が絶大すぎるとしていろんな意味で炎上。

 

 ちなみに俺はネットでエナドリと過労死っていう別称が付けられてしまった。

 

 クソウケる。

 

 そんなこんなで契約更改の日。

 

 しっかりスーツを着込んで、球団事務所に乗り込む。

 

 契約更改が終われば直ぐに記者会見が出来るように、記者会見場がセッティングされていた。

 

 早く終わらせろっていう圧力かな? 

 

 まあいいや。

 

 事務所に入るとオーナーと球団社長が座っていて、ソファーに座るように促される。

 

 まるで面接をしているかのような重圧で、めっちゃ胃がキリキリする。

 

「さて、大久保君は入団時に条件として提示していた5勝を達成してくれたから、出来高の5000万は来年の1月には満額支払おう」

 

「ありがとうございます」

 

 ここまでは予定調和。

 

 いよいよ本題に入る。

 

「さて、じゃぁ本題に入ろう。大久保君の来年度の年俸は……ずばり1億だ!」

 

「おお!」

 

 多くの予想では8000万っていうのが多かったが、オーナーがあまりにも突出した成績であったことで、俺が中2日未満の登板を制限する際に年俸の暗黙の了解であるボーダー8000万を突破するって他球団のオーナーにも伝えていたらしい。

 

 俺が40勝もしているから、2年目から1億円プレイヤーになるには打者なら三冠王、投手だと沢村賞プラス先発全タイトル独占くらいじゃないとダメよと定めたに等しい。

 

「それだけでなく、追加条件を達成すれば、来年度の年俸を上げることも考慮しよう」

 

「追加条件……何でしょう」

 

「まず1つ目……2年連続の沢村賞達成でプラス1億」

 

 まあこれはわかる。

 

 というか俺の場合だと沢村賞は絶対取らないとダメだろう。

 

「2つ目……20勝達成」

 

 これも目標にしている200勝は海外FA獲得まで最低20勝はしないといけないのでね。

 

 20勝達成でプラス5000万、それに他の成績をプラスして年俸を決めてくれるとのこと。

 

「……」

 

「できればこれで判子を押してもらいたいけど」

 

「ちょっとお願いがありまして……」

 

「……なんだい?」

 

「いや、口約束でいいんですが」

 

 俺は年俸は1億5000万がMAXでいいと伝える。

 

 その代わりに来年沢村賞と20勝を達成したら3年1億5000万の契約を結んでくれませんかって事をお願いした。

 

「代わりに他に活躍した選手の年俸を上げてほしいんですが……」

 

 そんなに球団側に好条件を出して良いのかって聞かれるが、幾つか許してほしい事をお願いした。

 

 まず1つ目が今年の冬季にアメリカに短期野球留学をしたいこと。

 

 これはできれば嫁も連れて行って新婚旅行も一緒にしたいというのをお願いした。

 

 これは直ぐに了承してくれた。

 

 野球留学じゃなくて新婚旅行代渡すから楽しんできなさいとのこと。

 

 2つ目が今年ドラフトで入団する井端と巴の2人を付き人として色々指導したい事を伝えた。

 

 これには少し難色をオーナーは示したが、球団社長からロビカスの覚醒きっかけを俺が与えたと言うと、最終的には折れてくれた。

 

「3つ目なんですけど……本社の株をもう少し買ってもいいですかね?」

 

「株をかい?」

 

「はい、職員の人には話してるんですが……」

 

「今どれくらい買ってるんだ?」

 

「えっと1000株ほど……」

 

「……余裕で株主総会出席できるじゃないか! え! そんなに自社株を買っていたのかい?」

 

「はい、ダメでしょうか」

 

「いやぁ……別に良いけど……常識的な範囲にしてくれよ」

 

「はい! それはもう!」

 

 球団社長がパソコンで簡単に計算して俺が300万近くを突っ込んでいるってわかると、ゾッとされた。

 

「総会に出席するようだったらほどほどにな」

 

「わかりました」

 

 最後に俺はオーナーと握手をして契約更改は終了するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 部屋から出てくると、直ぐに記者会見が始まる。

 

 俺はとにかくニコニコした表情で取材に応じる。

 

『大久保選手! 契約にはサインしたんですか!』

 

「はい、サインさせてもらいました」

 

 カメラのフラッシュがたかれ、めっちゃ眩しい。

 

『金額を伺ってもよろしいでしょうか!』

 

 俺は両手を開く。

 

 指1本を1000万、両手を開いたってことは……と記者達に分かってもらう。

 

 おお〜っとその場で歓声が起こる。

 

 暗黙の了解で1年目の選手の上限金額は契約金の5倍までというのだったが、オーナーは誠意の1億円の提示をしたのである。

 

「それにオーナーはポケットマネーでアメリカへの新婚旅行に行ってこいって俺と奥さんの分の旅費を出してくださいました!」

 

『『『おお〜』』』

 

 緊縮財政中で渋めの査定が多いけど、俺の活躍のお陰で、俺が投げる日はチケットが飛ぶように売れたらしいので、球団側としては、2軍施設の建設費用のおおよそを今年の利益でペイできたらしい。

 

 来年も同じくらいお客さんが入るようならグッズ収益も合わせて大幅な黒字に持っていける故の俺に対しての年俸の大幅アップであった。

 

 その他に来年の目標も聞かれ、来年は最低20勝はしたい。

 

 狙うは全試合完封勝利のみ! 

 

 そして奪三振数を1200奪三振数はいきたいと話す。

 

 その他にも来季こそは優勝をして日本一を目指したいとか色々話して記者会見は終わるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本格的なオフシーズンが始まり、多くの選手がオフシーズンに合同自主練習をするのであるが、ヤクエナオーナーが3週間分の新婚旅行を許してくれたのと、ありがたいことに球団職員の通訳まで帯同させてくれるらしい。

 

 そしてオフシーズンが始まったらテレビ番組の収録が行われる。

 

 まずは大食い番組である。

 

「今日はよろしくお願いします」

 

「よろしくね〜」

 

 女性の大食いタレントやスタッフに挨拶をする。

 

 ちなみに俺以外に寺門さんも一緒に出演する。

 

「大久保だけだと放送事故起こすかもしれないからな。お目付け役だよ」

 

「ありがとうございます寺門さん!」

 

 番組の1コーナーであるが、人気の大食い企画で、女性大食いタレントの人と、芸能人、そしてゲストが大食いに挑むって番組で、ゲスト枠で俺が呼ばれたのである。

 

 芸能人枠の人は何度か完食したことがあるベテランで、俺に対しても負けませんよ〜って言ってきた。

 

「ジャイアンズの敵討ちとさせてもらいますよ〜」

 

 どうやらこの芸能人はジャイアンズファンらしい。

 

 番組の収録が始まり、お店の紹介と店員さんから料理についての説明が始まる。

 

「目標はギャルさんに勝つことです!」

 

 女性大食いタレントのギャルさんに勝つことを俺は宣言し、完食は通過点だと意気込み、良い感じに芸能人からツッコミを入れられる。

 

 そしてお出しされるお子様ランチを超巨大にしたみたいなプレート。

 

 総重量は4.2キロ。

 

 寺門さんは流石にこれは厳しいぞ……ってコメントをして、食べ始める。

 

 チャーハン、ハンバーグ、スパゲッティ、コロッケ、焼き肉、ポテトサラダ……それぞれゾーンに分かれていて、普通の人が食べるのは厳しそうであるが、いただきますと言うと俺は勢いよく食べ始める。

 

「大久保選手って毎日どれくらい食べているんですか?」

 

 芸能人から質問が飛んでくるが、俺は冷静に、

 

「毎食3から4キロは食べてますね。だからこれくらいなら朝飯前ですよ」

 

 と、笑って食い続ける。

 

 実際制限時間50分のうち、15分経過時点で俺の飯は半分が消えていた。

 

 大食いタレントのギャルさんも同様のペース。

 

 ギャルさんは滅茶苦茶食べ方も綺麗なので、テレビ的にも絵になる。

 

 俺も綺麗に食べるようには心がけるが……。

 

 30分が経過すると、俺はもう残りが少なくなり、完食は時間の問題。

 

 ギャルさんとのデットヒートを繰り広げるが、やっぱり本職には敵わずに、ギャルさんと2分差で負けてしまった。

 

「いやぁよく食べるねぇ!」

 

「5キロまでは行けるんで!」

 

 互いに食べっぷりを健闘したことを称え合うが、芸能人と寺門さんはグロッキー状態になっていた。

 

 

 

 

【朗報】大久保(神)毎食4キロ近く食べることが発覚

 

1:神を崇める民

 どんだけ食べるねん

 

2:神を崇める民

 神! 流石です! 

 来年もヤクエナを導いてください

 

3:神を崇める民

 ヤクエナは神のグッズをもっと作ってくださいまし! 

 

4:神を崇める民

 大食いのギャルさんと競ってたけど神は食い方も綺麗だな

 

5:神を崇める民

 テレビ映えする食べ方していたな

 

6:神を崇める民

 4.2キロをペロリ

「いやぁ美味しかった。1万円払ってでも食いたいメニューですわ」

 店的にも大久保選手からそんなことを言われたら嬉しいだろうな

 

7:神を崇める民

 食い終わってからちゃっかり店にサイン書いていたしな

 

8:神を崇める民

 しっかし神の年俸1億かぁ

 暗黙の5倍ルールを破ったなぁ

 

9:神を崇める民

 ヤクエナオーナーが他球団オーナー説得したらしい

 

10:神を崇める民

 コミッショナーも動いたとかなんとか

 

11:神を崇める民

 しっかし30勝どころか令和でシリーズ40勝投手が見られるとは

 

12:神を崇める民

 高中監督は責任取らされたけどな

 

13:神を崇める民

 球界の宝に投げさせすぎや

 ガチで壊れたらどうするねん

 

14:神を崇める民

 それは確かに

 

15:神を崇める民

 サクセン新監督と桑葉投手コーチなら登板過多はないだろう

 投手運用上手い2人だし

 

16:神を崇める民

 怪我で離脱していた投手も復帰目処が立ったのが6人も居るから、来年はなんとか成りそうかな? 

 

17:神を崇める民

 成ってもらわんと

 

18:神を崇める民

 いや厳しいでしょ

 活躍してたペロスとグラスノーの契約が今年で切れて、他球団移籍が確実だからなぁ

 

19:神を崇める民

 ペロス 打率.296 29本 83打点

 グラスノー 打率.301 30本 91打点   

 

20:神を崇める民

 2人とも行かないで……

 

21:神を崇める民

 ペロスとグラスノーは普通に当たり外国人だったからな……

 寺門がこの穴を埋める感じになるのか? 

 

22:神を崇める民

 寺門 打率.288 26本 102打点(打点王)

 普通の年なら寺門が新人王なんだけどなぁ

 

23:神を崇める民

 いや西住も周りが低い成績の年なら新人王よ

 西住 打率.275 8本 58打点 12盗塁

 

24:神を崇める民

 キャッチャーの西住が打線の穴になってないから凄いわ

 普通の年なら新人王争いしてる選手だし、盗塁阻止率が4割近くなのがいいわ

 

25:神を崇める民

 強肩でリード上手い……なんでドラ6でこんなの取れたんだ? 

 

26:神を崇める民

 ネコちゃんズを崇めよ

 

27:神を崇める民

 抑え候補のロビカスは当分居るし、あとは主軸となる大砲候補の外国人を1人でも引っ張ってくれればなぁ

 

28:神を崇める民

 ヤクエナの海外スカウトだからどうだろ

 

29:神を崇める民

 とにかく来年こそは優勝したい

 

30:神を崇める民

 というか大久保が壊れないうちに投手整備してくれ

 

 

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