TS外道人外ロリは怖すぎ聖女に遊ばれる   作:適当うなぎ

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3. 『おかえり、さようなら』

 

 目が覚めると、女が俺を覗き込んでいた。気持ち悪いな。

 

 「あ、起きた。寝起きの不機嫌そうなお顔も可愛いですね♡」

 

 不機嫌なんだよ。

 

 「私、昨日のお風呂で分かりました。ワタちゃんは賢くて良い子です」

 

 急にどうしたんだ……この女は。何かあるのかと警戒していると、そっと持ち上げられて床に置かれた。

 

 「きっと、トイレも自分でいけない子じゃないですね」

 

 は?

 

 「それに……ワタちゃんからも抱きしめてもらいたいなって、思っているんです」

 

 「だから私の前で、ちゃーんと上手にトイレができたら、それは()()()あげることにします」

 

 女は笑顔でそう言った。戻す? 何を? そんなの、手足に決まっている。来た、これがチャンスだ。

 

 「食べなくてもお水は飲むから、いっつも漏らすじゃないですか……」

 

 当たり前だろ、お前が柵の中に放置するんだから。だが、俺は上機嫌だ。

 

 「実はそれ、恥ずかしいことです。賢いペットなら、自分で決まった位置にするものなんですよ」

 

 その程度で手足が戻るなら喜んでやる。お前の寿命と引き換えになるがな。

 

 「可愛い白いの脱ぎましょうね」

 

 俺を持ち上げて、下着を取り上げた女は呼吸を乱している。救いようのないロリペド野郎のようだな……すぐに処分してやるよ。

 

 青いシートに乗せられた俺を、女が後ろから見つめている。

 

 「……これで手足を戻さなかったら自殺してやる」

 

 俺は女に静かに言うと、デカい声で返ってくる。

 

 「約束しますから! はやく!!」

 

 気持ち悪すぎるだろ。

 

 

 

 

 

 

 「いいものを見ました。やっぱりワタちゃん、見た目だけは良いですね」

 

 ……すぐに戻せよ。俺は女を見つめている。

 

 「拭くために擦り付けたのも美しいです」

 

 死ねよ。戻してから死ね。すぐに俺が殺してやる。

 

 「約束通り、戻してあげますよ」

 

 女は俺を持ち上げると、切断された手足の側面に、何か鉄の輪のようなものを取り付けた。冷たくて気分が悪い。

 

 「反抗的だと……本当にすぐ取り上げますからね?」

 

 女が杖を俺の頬に押し当てながら言う。また俺はそっと地面に置かれ、女に杖を向けられる。

 

 熱さを感じた瞬間だった。俺の手足が生えていた。だが、少し立ち方を忘れているのか起き上がれない。

 

 「今つけたのは、奴隷や囚人につける特殊な拘束具です。見せたほうが早いのでやりますけど、驚かないでくださいね」

 

 女がそう言って、鉄の輪が少し光ると……揺れるように手足が消えた。感覚もない。

 

 「は?」

 

 「安心してください。ちゃんとあります」

 

 女がそう言うと手足の感覚が戻っており、目をやると元通りになっている。

 

 「もう四足歩行はしなくてもいいです。今のワタちゃんは立ってるほうが可愛い気がしたので」

「女の子らしく振る舞って、可愛くお返事できる子なら……痛いことも減らします」

 

 何だこいつ。関係ない、お前は今から死ぬんだよ。

 

 「自由に動けるからって、私を襲うのはやめましょうね? ワタちゃんは弱いので意味ないですよ」

 

 ……確かに、今は力が足りなくて殺せないのか……? 体力は、森で女に会った時と同じかそれ以下……すぐに行動するのは得策じゃない可能性が高い。

 

 怒りで自分をコントロールできない所だった。冷静になると、分からないことが多すぎるのでまだ耐えだな。

 

 「分かってそう……賢いですね」

 

 女の子らしかったら痛いことも減らす……つまり俺の体力も無駄に消費されないだろう。なんなら、コイツを喜ばせたら食事も増えるんじゃないか?

 

 俺はゆっくり立ち上がる。懐かしい感覚に、俺は涙が溢れそうだ。

 

 今だけは喜ばせてやろう。確実に吠え面かかせるためにな。

 

 俺は女にそっと腕を伸ばして、手を握る。わざとらしく尻尾も振って、敵意を抜いた声を出す。耳もピコピコさせるおまけ付きだ。

 

 「……ありがとう。ちょっと好き」

 

 「え! え!」

 

 女は今までにない笑顔を見せている。間抜けが、そんなわけないだろ。

 

 「ぎゅって、してもいい……よ」

 

 俺は握っていた手を離し、腕を広げる。女は震えて口を押さえていた。

 

 好きなんだろ? この変態は俺みたいな子供に愛されたい様子……関わり方も最悪だし、向けてくる感情も露悪的。こういうのにも興奮するようだ。

 

 『加害欲』をただ愛でる方向にシフトさせれば最短で女の命に届く気がする。

 

 「可愛い……え、本当に良いんですか? 嬉しい。幸せです」

「すごい、いい匂いがします。青い髪も長くて綺麗……」

 

 女は膝をつき、俺を抱き寄せる。ありえない嗅ぎ方をしてきて心底気持ち悪いが、許してやろう。

 

 あれだけ狙った首が目の前にある。

 

 多分、殺せない。油断しているように見えて警戒してるはずだ……また手足を失うわけにはいかない。

 

 「うわ、攻撃もしてきませんね。我慢してるんでしょうけど、普通は我慢できる魔物なんていませんよ……」

 

 試されていたのか? 知能テストみたいなふざけたことしやがって。

 

 より強く抱きしめてきた。痛いぐらいだ、指が身体を刺してきている。

 

 反射で喉が鳴っていた。

 

 まずい……

 

 「もう、かわいいですね。今日も泣いて欲しいです」

 

 俺は女の肩を押さえて突き放した。

 

 「……さっき、痛いことしないって言った。やめて」

 

 できるだけ柔らかい言葉にする。不愉快だが、やり方が分かってきた。

 

 「あ、我慢できません。減らすだけです! こんなに可愛いのに酷いことしないなんてダメです!!」

 

 は? やばい。知っていたがクソ女すぎる……だが、ここで諦めたら意味がない。

 

 「落ち、ついて……あ、名前」

 

 ここで完璧な解答(アンサー)が降ってきた。この女の名前を知らない。

 お前としか呼んでいない俺が、いきなり名前で呼ぶのは……この女にとっては凄まじい破壊力だろう。

 

 「名前おしえて」

 

 「あ、そういえば知らないんですね。確かにワタちゃんなら覚えられそうです」

 

 「……私の名前は『アリス』ですよ」

 

 「アリス、酷いことしないで」

「はぅわっ!」

 

 決まった、確実に射止めた。女は気持ちよさそうに震えている。分かりやすく態度を変えすぎなんだよ……

 良く考えたら可愛いばっかり言ってたしな。そんなに好みならそうしてやるよ。

 

 「そしたら……もっと好き」

 

 上目遣いで言う俺を、気持ち悪いお前が無視できるのか?

 

 答えはすぐに返ってきた。

 

 「こんな良い子を泣かせるなんて、戻れなくなってしまいます!」

 

 杖を向けてきて、すぐに俺の腹が横に裂けた。

 

 は? ありえないだろ……耐えろ。せっかく作ったキャラを崩すな……

 

 「いたっ……アリス、やめて」

 

 しゃがんで腹を押さえる。めちゃくちゃ血が出てる……痛い。痛い痛い痛い。クソ女が。

 

 「あー、ぐちゃぐちゃにしたい」

 

 全身を見えない何かに浅く切られる。これも魔法(マジア)ってやつか……やばい。ここまで血を流すと怖い。せっかく身体も戻ったのに、コイツを殺さずに死にたくない。

 

 多分殺されないんだろうが、半分になっても治せる力だ。身体も精神もどこまで削られるか分からない……

 

 「やめっ」

 

 喉を切られた。無を吐いた。何なんだコイツは、絶対に許さない。

 

 俺は小さく(うずくま)る。痛い、熱い……最悪だ。なんで? どうして? こうならないために、頑張ったのに。

 

 「ちゃんとしたじゃん。痛いことしないでよ……」

 

 小さく声が漏れた。自分でも信じられないほど弱い声だった。

 

 切られる感覚がなくなり、少し身体が痒くなる。きっと傷が治っている。床の血溜まりもいつの間にか消えていた……

 

 頭を撫でられる。最悪だ、悍ましい。

 

 「あっ、そうですよね。もうやめました、これでもすごく我慢したんですよ……?」

 

 こいつ謝らないんだよな。

 

 「ワタちゃんのことを考えました……今までで、一番気持ちよかったのにです」

 

 「まだ好きでいてくれてますよね?」

 

 一回も好きになった覚えはねぇよ。だが、今はこいつの気分を下げても良いことはないだろう。

 

 「うん。ちょっと……好き」

「あー、気持ちいいです」

 

 ……勝手に気持ちよくなってろ。

 

 「もっとちゃんとした寝る所を用意しますね。前の悪い子がこの部屋だったので」

 

 俺以外にも被害者がいたのか。安心しろ、こいつは殺す。

 

 「ご飯もたくさんあげます」

 

 女は恐らく魔法で人差し指を切ると、それを俺に向けてきた。

 

 「床なんて、ばっちいですからね」

 

 ……ふざけるなよ。俺はその血を静かに舐める。

 

 「ふふっ、可愛い♡ 音を立てないなんて、上品ですね」

 

 音ではなく歯を立てたい気持ちを殺し、俺は飲み込み続ける。少しして、指は口元から離された。

 

 「明日は、絶対ワタちゃんにとっていいことがありますよ」

 

 女はそういって、部屋からゆっくり出ていこうとする。いいことだと……?

 

 なんだ? 死んでくれるのか?

 

 「うれしい。ばいばい」

 

 俺はできるだけ可愛い声を作って言う。馬鹿みたいに跳ねる女を、心のなかで見下して……俺は床で寝ることにした。

 

 

 

 

 

 




ご都合四肢ワープ拘束具くんと、メス堕ち(演技)ワタちゃん
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