TS外道人外ロリは怖すぎ聖女に遊ばれる   作:適当うなぎ

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オリ日間ランキング11位が気持ち良すぎるので、2話連続投稿します! ありがとうございます!


5. 『魔法』

 

 なんだ? 腹を触られている感覚がある。くすぐったいな、妙にいやらしい動きをされていて……俺はすぐに目が覚めた。

 

 当然のように女が俺の服に手を突っ込んで、ニヤニヤしながら撫で回している。

 

 「ワタちゃん、可愛い寝顔でしたよ」

 

 そう言いながら、女の手はゆっくり上へ移動してきた。俺は不愉快なので、優しく腕をつかんで止めた……ゆっくりと外に出す。

 

 「おはよう。くすぐったい」

 

 朝から俺を触りたい欲求が爆発している女は、興奮気味に口を開いた。

 

 「ちっちゃくて温かいお腹好き……今は酷いことしないので触りたいです」

 

 相変わらず気持ち悪いな、ずっと寝てろよ。この俺がお前なんかと寝てやってるんだからな……女は、どうにかして触ろうとめちゃくちゃ手を動かしている。

 

 「わた、ねむい」

 

 俺は女の腕を胸あたりに押し付けて、顔を見つめて囁いた。抱きついてきて、ありえないぐらい吸ってくるが、気持ち悪い動きを封じれるなら俺的に問題はない。

 

 「え? ワタちゃんに誘われてる」

 

 俺はそのまま寝ることにした……

 

 

 再び目覚めると、女が俺の胸に顔を押しつけている。そんなことあるか? 最悪の起床をしてしまった。

 

 「……何を、してるの」

 

 「ふーっ……嗅いでるだけです。もしかして無自覚ですか? わざとですよね」

「こんなに私を誘惑してきてっ! 最近、えっちな匂いがしてます!! 痛いの嫌だからって媚びてるの分かってますよ!!」

 

 気持ち悪すぎる。俺はどうしてこんなに不愉快な生活を送っているんだ。意味が分からない。

 当然、俺には何をしても良いと思っているので……可愛がっていても、女の要求は普通に過激ではあるし、理不尽だ。

 

 悲しい気持ちになってきた……クソ。

 

 「……」

 

 何が正解だ。言葉が出ない……痛いのが嫌なのは当たり前だろ。

 

 確実に面倒な方に進まれる気がする。

 

 「違う。私は……ワタはアリスが好きだから、ね?」

「優しい方が、嬉しいのは当たり前だよ」

 

 ……失敗した。寝起きで脳が腐っていた。

 

 考えられる中で最悪の文章構成だ。全てを否定しなければならなかったのに、『誘惑』『媚び』の部分が……いやこれ不可避だろ。

 

 「素晴らしい笑顔も大好きですけど、だからこそ……絶望してるお顔がより効きます」

「ワタちゃんが、泣いて乱れて助けを求めているのが見たいんです」

 

 「きょ、今日は約束通りに『魔法《マジア》』を教えてほしい」

 

 話題を変更しなければ、俺の身が危ない。

 

 「そうやって逃げようとする所も()()んですよね。やっぱり賢いし、だからこそ無様に喚いてほしい♡」

 

 無理だ。何か起死回生の一手はないか? 足掻かなければ、最悪の暴力が俺を支配しようとしてくるはずだ。

 

 俺は女を突き放して起き上がる。

 

 「アリスのいじわる」

 

 背中を向けて言い放った。

 

 「うわ、それ余計に興奮します!」

 

 最悪からの最悪……意味が分からない。お前は嫌われたくないはずだろ? 関係を修復できなくなるとか考えもしないのか? 相当『ワタちゃん』を気に入ってるだろお前は。

 

 俺は二度寝してしまったことを後悔している。どうしてそんなことも許されないんだ。

 

 クソ、女が許すことが増えてきたので甘えが出たのだろう。こいつは俺を癒しのペット兼、性的対象にしているようだ……しかし露骨に態度を変更もできない。

 

 そんなことを考えていると、そっと抱きつかれる。

 

 「でも嫌がられすぎるのも悲しいです。だからまずは、約束通り魔法から教えますよ」

 

 あまり意味が分からない。だが、拷問までのタイムリミットが設定されている。それは確かだろう。

 

 「……うん」

 

 クソ、教わった瞬間に覚醒して殺せたりしないのか?

 

 

 

 

 

 

 どうやら、魔力とかいうものが存在しているらしい……その程度しか分からなかった。なんか世界を構成する要素の一つで、それは俺にも扱えると。

 

 そしてこの女は魔法関連は超エリートで、良い学校にも通っているとのことだ。こんなやつが?

 

 「ワタちゃんは賢いし魔物なので、感覚的に使えると思いますけど」

 

 使えねぇよ。自分の中には何もない気がするし、特に感覚なんて……

 

 そうだ、こいつが光を出すときの予兆。それを口に出す。

 

 「光る時、空気が揺れてた」

 

 「あー、魔力の共鳴を感じてるんですかね。本当ならすぐできると思います」

「ワタちゃん、そんなに魔法に興味ありますか?」

 

 当たり前だろ、お前に同じことをしてやりたいからな。

 

 「でも残念ですが、ワタちゃんは少ないと思いますよ。魔力」

「使えても、指先から何か漏れる程度になりそうです」

 

 そういう感じなのか?

 

 「ここらへんのを扱えたりしないの」

 

 「ものすごくお勉強しないと無理ですね。魔物はみんな蓄えたものを使ってます」

 

 蓄えたものだと? それはつまり……

 

 「魔物は大抵、人を食べることで魔力を蓄えますから……可愛いワタちゃんには足りないんですよ」

 

 なら何だ。俺には使えないってか? クソ、考えが甘かったのか。

 こいつを殺すために魔法を使えるようになろうとしても、人を食わなきゃいけない……それはペットにされたままじゃ不可能だ。そもそも感覚的に使えるかも怪しいときた……

 

 「もしかして、私に反撃しようとしてました?」

 

 女はニヤニヤしながら、俺の顔を見つめている……そこまで分かりやすいか。いや当たり前の思考か?

 

 「そんなことない。アリスのが、綺麗だったからで……」

 

 腹立つな。適当なことを言うのは……黙り込むのが正解だった可能性もあるが、この答えは全くの空振りでもなかった。

 

 「ふふっ、悪い子ですね。こういう時だけはすごく分かりやすいです」

「まぁ良いです。私は愛してますからね」

 

 謎の寛容さを見せた女は、俺の左手の薬指に何かをはめた……何だこれは? 指輪?

 

 「少しでも魔力を放出することさえできれば、これでもう魔法は使えますよ。この中には私の魔法が込められていますからね」

 

 本当かよ、怪しいな。そう思いつつ指輪に目を向けると……少し輝き始めた気がする。

 

 「せっかくですし補助してあげますね」

 

 そう言った女は俺の後ろに回って腕を掴んでくる。その瞬間、身体中に何かが流れ込んでくる感覚に襲われた。

 

 「おぇ……」

 

 気持ち悪い。車酔いに近いものが押し寄せる。するとすぐに、指輪が強く震えたように見えた。

 

 目の前に、細い光の柱が立った。

 

 「どうですか? 少し分かりましたかね」

 

 確かに……何か自分の中を流れているような気がしなくもない。

 

 なるほど、これが補助輪ということだな。俺だけでは発動できないであろう女の魔法、使いこなせたらこれで殺せたりしないか? 

 

 流石にそんな物を渡してはこないか……

 

 「なんかちょっとだけ」

 

 俺が女に振り返って伝えると、嬉しそうに笑っている。お前、そんな優しい顔ができたのか……

 

 「約束、守りましたよ。私はご飯を食べてくるので……その後はお願いしますね?」

 

 死ねよ。前言を撤回する、悪辣な顔だ。

 

 

 女が出ていった部屋の中でふと思い至る。もしかして学校に通っているということは、やけに長く拷問(スキンシップ)をしてくる日は休日だったのか?

 

 なら、長期休みなんてものがあったらどうなるんだ。

 

 最悪だ。何も考えないようにしよう……

 

 俺がアリス人形と大量のクマを戦わせていると、扉が開く気配がした。即座に攻守を逆転させてクマをやられ役にする……

 

 「すごい、可愛い! 私はこういう瞬間を何度も見逃しているんですか?!」

 

 当たり前だ、やることがないからな。そう思ったが、よく考えたら指輪とかいう新しい玩具も与えられていた。

 

 俺はお人形遊びを優先する一般幼女……そんな綺麗な存在に見えたに違いない。興奮している女は駆け寄ってくる。

 

 「今日は、すごいこと思いつきました」

 

 カスが何かを渡してくる。

 

 それは……

 

 「短剣?」

 

 女は目を輝かせながら、笑って言う。

 

 「それで自分のお腹を刺してください!」

 

 「今日は、私が満足するまで続けてもらいますよ。可愛くおねだりしてもダメです」

 

 ……は? こいつ、正気かよ。気持ち悪くなってきた。すでに手が震えている、悪趣味すぎるだろ。

 

 「えっと、冗談だよね?」

 

 「そのお顔が好きなんですよ。これからもっと可愛くなるなんて、最高すぎます」

 

 女が泣きそうな俺に抱きついてきて、短剣を手からこぼす。

 

 かくして地獄は始まった。

 

 

 

 

 




誤字脱字報告、めちゃくちゃ助かります。ご都合指輪も喜んでます
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