海防艦 犬島   作:重装甲空母信濃

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犬島の誕生日(進水日基準の8月9日)の大事故の話。
事故理由は適当なものを(ただし、今回も犬島の過失は無し)

また、誕生日に事故がおきた犬島の投稿と反応


犬島誕生日(進水日)事故

海防艦・犬島

 

――誕生日に事故りました――

 

8月9日・犬島進水日記念日、大規模海底地すべり事故

 

8月9日。

 

犬島にとっては、少し特別な日だった。

 

進水日を基準にした、犬島の誕生日。

 

朝から犬島公式SNSには、多くの祝いの言葉が届いていた。

 

午前七時三十分。

 

犬島自身も一件投稿した。

 

«今日8月9日は、うちの進水日です。

 

誕生日みたいなものとして毎年祝ってもらっとります。

 

ありがとうございます。

 

今日は午後まで護衛任務なので、普通に仕事して帰ってきます。

 

帰ったら白桃があります。たぶん。»

 

反応はすぐに増えた。

 

«「犬島お誕生日おめでとう!」»

 

«「白桃確保されてるといいね」»

 

«「今日は事故なしで帰ってきて」»

 

«「河口には近づくなよ!」»

 

犬島公式。

 

«今日の航路に河口はありません。»

 

さらに、

 

«「じゃあ安心」»

 

犬島。

 

この時は、その返信に「いいね」を付けていた。

 

---

 

一 誕生日でも任務

 

午前九時四十分。

 

犬島は呉鎮守府を出港した。

 

護衛対象は、小型輸送船二隻と中型補給船一隻。

 

目的地までの沿岸輸送護衛で、往復して夕方には呉へ戻る予定だった。

 

天候は晴れ。

 

風は南西から毎秒四メートル程度。

 

波高は約〇・七メートル。

 

視程も良好。

 

台風なし。

 

雷雨なし。

 

潮流も予報範囲。

 

犬島は十二ノットで船団前方を航行していた。

 

「今日はほんまに普通ですね」

 

提督からの通信。

 

『誕生日だからといって何か起きるわけではない』

 

犬島は少し笑った。

 

「それ、わざわざ言わんでもええです」

 

『帰ったら白桃だ』

 

「あります?」

 

『ある』

 

犬島。

 

少しだけ嬉しそうになる。

 

「なら、早めに帰ります」

 

---

 

二 最初の異常

 

午後一時四十二分。

 

輸送地点からの帰路。

 

犬島は沖合約七海里を航行していた。

 

海底水深。

 

約百二十から百四十メートル。

 

浅瀬でもない。

 

航路上に危険物もない。

 

突然。

 

犬島が顔を上げた。

 

「……何?」

 

海面。

 

それまで西から来ていた小さな波とは違う。

 

進行方向右前方。

 

海面が、不自然に盛り上がっていた。

 

最初は大型船の航走波にも見えた。

 

しかし、近くに大型船はいない。

 

さらに。

 

犬島の艦底。

 

遠く。

 

低い振動。

 

ごごごごご。

 

機関ではない。

 

犬島自身の船体から出ている音でもない。

 

海の下。

 

「提督」

 

『どうした』

 

「海底から変な振動があります」

 

その直後。

 

水路警戒網。

 

異常水圧。

 

検出。

 

だが。

 

警報が出た時には。

 

もう遅かった。

 

---

 

三 海底地すべり

 

犬島の右前方、約三・八キロ。

 

海底斜面。

 

長さ約一・六キロ。

 

幅約八百メートル。

 

大量の海底堆積物が、一度に崩れた。

 

原因は後で分かる。

 

過去の小規模地震によって内部に亀裂が形成され、そこへ長期間海水が浸透。

 

堆積層の強度が少しずつ低下していた。

 

8月9日。

 

ついに自重へ耐えられなくなった。

 

地震。

 

なし。

 

爆発。

 

なし。

 

人為作業。

 

なし。

 

海底地すべり。

 

崩れた大量の土砂。

 

それが海水を押し退け。

 

局地的な異常波を作った。

 

高さ。

 

最初の推定。

 

約四・八メートル。

 

しかも。

 

通常の風浪とは違い。

 

短時間で。

 

犬島と船団へ到達した。

 

---

 

四 犬島の判断

 

犬島はすぐに船団へ無線を飛ばした。

 

「全船、艦首を波へ向けてください!」

 

輸送船。

 

『波?』

 

「右前から大きいのが来ます!」

 

犬島自身も右へ変針。

 

異常波へ艦首を向ける。

 

波を横から受ければ、小型輸送船は危険。

 

犬島は自分だけではなく、後続船の姿勢も見ていた。

 

「一番後ろ、もっと右!」

 

『了解!』

 

補給船。

 

変針。

 

輸送船二隻。

 

追従。

 

犬島。

 

「間に合って」

 

その数秒後。

 

最初の波。

 

到達。

 

---

 

五 第一波

 

犬島の艦首。

 

大きく。

 

持ち上がる。

 

「っ……!」

 

艦橋。

 

海面が一瞬。

 

視界下へ落ちる。

 

次。

 

犬島の艦首が。

 

波の向こう側へ。

 

強く落下。

 

どん。

 

艦首底部。

 

海面へ衝突。

 

前部構造。

 

衝撃。

 

第一主砲。

 

基部。

 

大きく揺れる。

 

前部甲板。

 

一部変形。

 

しかし。

 

犬島は耐える。

 

後続輸送船。

 

一隻。

 

大きく傾く。

 

「右へ戻して!」

 

犬島。

 

叫ぶ。

 

船団。

 

持ち直す。

 

だが。

 

終わっていなかった。

 

第二波。

 

最初より。

 

高かった。

 

---

 

六 第二波で起きたこと

 

二波目。

 

犬島は艦首を完全には向けられなかった。

 

第一波でわずかに左へ振られていた。

 

第二波。

 

右前方から。

 

船体。

 

斜め。

 

直撃。

 

犬島。

 

一気に左へ傾く。

 

「うわっ……!」

 

最大傾斜。

 

約三十度。

 

右舷側。

 

海水。

 

甲板上へ。

 

流入。

 

中央十二糎砲周辺。

 

冠水。

 

救命艇架台。

 

破損。

 

通風筒。

 

二本。

 

折れる。

 

犬島自身も艦橋で踏ん張る。

 

そして。

 

波に乗せられた一つの物体が。

 

犬島へ向かってきた。

 

海上ブイ。

 

ではない。

 

海底地すべりによって切断された。

 

大型の海洋観測浮標。

 

重量。

 

約四十二トン。

 

本来。

 

海底へ係留されていたもの。

 

係留鎖ごと。

 

浮上。

 

波に押され。

 

犬島の左舷中央部へ。

 

激突。

 

どん。

 

犬島。

 

声が止まる。

 

左舷中央部。

 

外板。

 

大きく。

 

内側へ。

 

押し込まれる。

 

局所最大凹み。

 

約一・一メートル。

 

甲板。

 

座屈。

 

中央十二糎砲。

 

基部。

 

歪む。

 

左舷側。

 

水密区画。

 

二か所。

 

浸水。

 

犬島。

 

しばらく。

 

呼吸。

 

整える。

 

「……誕生日なんですけど」

 

誰に言ったわけでもなかった。

 

---

 

七 まだ護衛する

 

提督。

 

『犬島、状況!』

 

「左舷中央に大きいのが当たりました」

 

『浸水』

 

「あります。でも隔壁で止まっとります」

 

『船団は』

 

犬島。

 

すぐ後ろを見る。

 

輸送船二隻。

 

補給船。

 

三隻。

 

浮いている。

 

一隻。

 

甲板貨物。

 

一部ずれ。

 

しかし。

 

沈没危険なし。

 

犬島。

 

「三隻ともおります」

 

『犬島は任務離脱』

 

「まだ波が」

 

『犬島』

 

「第三波の可能性があります」

 

少し間。

 

「船団を先に」

 

提督は短く答えた。

 

『分かった。ただし無理はするな』

 

犬島。

 

「はい」

 

この時。

 

犬島は誕生日のことを。

 

もう忘れていた。

 

---

 

八 第三波

 

第三波。

 

高さ。

 

約二・六メートル。

 

第一、第二より。

 

小さい。

 

犬島は今度。

 

艦首を向けることに成功。

 

船団も。

 

同じ。

 

波。

 

通過。

 

大きな損傷。

 

追加なし。

 

犬島。

 

しばらく。

 

海面を見る。

 

「……終わりましたかね」

 

提督。

 

『水圧変動は落ち着いている』

 

犬島。

 

息を吐く。

 

「なら」

 

「帰ります」

 

『曳船を出す』

 

「自力で動けます」

 

『最大速力は』

 

犬島。

 

機関。

 

確認。

 

左舷。

 

正常。

 

右舷。

 

正常。

 

軸。

 

異常なし。

 

舵。

 

正常。

 

ただし。

 

左舷中央。

 

大きく変形。

 

「八ノットくらいなら」

 

『六ノットにしろ』

 

犬島。

 

「……はい」

 

---

 

九 呉へ戻る

 

犬島。

 

船団。

 

全艦。

 

低速。

 

帰投。

 

犬島。

 

いつもなら先頭。

 

今回は。

 

一番後ろ。

 

浸水監視。

 

しながら。

 

帰る。

 

途中。

 

提督から。

 

『白桃は逃げない』

 

犬島。

 

少しだけ。

 

笑う。

 

「そういう問題じゃありません」

 

『誕生日はまだ終わっていない』

 

犬島。

 

左舷を見る。

 

「かなりへこんどりますけど」

 

『それも今日中に直す必要はない』

 

犬島。

 

少し間。

 

「じゃあ」

 

「帰ったら食べます」

 

---

 

十 呉到着

 

午後五時五十八分。

 

呉鎮守府。

 

犬島。

 

入港。

 

本来。

 

誕生日なので。

 

一部の艦娘。

 

岸壁。

 

待っていた。

 

時雨。

 

雪風。

 

秋月。

 

大和。

 

瑞鶴。

 

翔鶴。

 

矢矧。

 

しかし。

 

入ってきた犬島の姿を見る。

 

左舷中央部。

 

大きく凹んでいる。

 

前甲板。

 

歪み。

 

通風筒。

 

折損。

 

中央十二糎砲。

 

斜めで停止。

 

大和。

 

「……」

 

雪風。

 

「犬島ちゃん……」

 

犬島。

 

岸壁。

 

着ける。

 

機関停止。

 

そして。

 

最初に。

 

言った。

 

「ただいまです」

 

提督。

 

「おかえり」

 

少し間。

 

犬島。

 

「誕生日なのに」

 

時雨。

 

「うん」

 

犬島。

 

「大事故でした」

 

瑞鶴。

 

「言わなくても分かる」

 

---

 

十一 犬島公式SNS・事故第一報

 

午後六時二十分。

 

犬島公式SNS。

 

朝の誕生日投稿から。

 

約十一時間後。

 

更新。

 

«誕生日ですが事故りました。

 

今日13時42分ごろ、輸送船団護衛中に沖合で海底地すべりが起き、局地的な大きな波を受けました。

 

犬島は指定航路を航行しており、海底地すべりは事前に予測されていませんでした。

 

波で切れた大型観測浮標が左舷中央部に当たり、かなり凹んでいます。

 

前部甲板などにも損傷があります。

 

輸送船3隻に死亡者・重傷者はいません。

 

犬島も呉まで帰ってきました。

 

詳しい原因は調査中です。

 

白桃はこれから食べます。»

 

SNS。

 

一瞬。

 

誕生日祝い。

 

事故反応。

 

混ざる。

 

«「誕生日ですが事故りました、で始まる投稿初めて見た」»

 

«「お誕生日おめでとうと言っていいのか事故お見舞いと言えばいいのか」»

 

«「白桃は食べて」»

 

«「朝『普通に帰る』って言ってたのに……」»

 

«「犬島の誕生日まで事故が追ってくるのか」»

 

そして。

 

«「誕生日プレゼントが修理予定表なのひどい」»

 

犬島。

 

それを見る。

 

少し。

 

むっとする。

 

«修理予定表はまだもらってません。»

 

返信。

 

«「そこなの?」»

 

---

 

十二 事故後の写真

 

軍令部から。

 

公開許可。

 

犬島公式SNS。

 

写真。

 

一枚目。

 

左舷中央部。

 

大きく。

 

内側へ凹んだ外板。

 

二枚目。

 

折れた通風筒。

 

歪んだ甲板。

 

三枚目。

 

第一岸壁。

 

損傷した実艦の前。

 

白桃を一つ持っている犬島本人。

 

投稿。

 

«事故後です。

 

1枚目が観測浮標が当たったところです。

 

最大で1mくらい内側へ入っています。

 

2枚目は波で傷んだ甲板です。

 

3枚目は白桃です。

 

白桃は無事でした。»

 

SNS。

 

«「3枚目だけ情報の種類が違う」»

 

«「白桃無事でよかった」»

 

«「1m凹んでるのに本人が桃持ってる写真との温度差」»

 

«「犬島、誕生日を諦めてない」»

 

犬島。

 

«事故があっても誕生日は誕生日です。»

 

かなり。

 

拡散された。

 

---

 

十三 調査

 

数日後。

 

海底調査。

 

結果。

 

事故海域。

 

海底斜面。

 

大規模崩落。

 

推定土砂移動量。

 

約七百五十万立方メートル。

 

原因。

 

海底堆積層内部。

 

長期間の強度低下。

 

過去数か月の微小地震。

 

間隙水圧。

 

自然変動。

 

複合。

 

当日。

 

直前の明確な前兆。

 

なし。

 

犬島側。

 

航路。

 

正常。

 

速力。

 

正常。

 

船団間隔。

 

正常。

 

見張り。

 

正常。

 

回避判断。

 

適切。

 

輸送船団。

 

犬島の早期警告により。

 

三隻とも船首を波へ向けた。

 

重大損傷。

 

回避。

 

大型観測浮標。

 

海底地すべりによって係留系が破断し。

 

事故時。

 

犬島へ衝突。

 

誰かの整備不良。

 

なし。

 

犬島。

 

過失なし。

 

---

 

十四 犬島公式SNS・調査結果

 

«8月9日の事故について調査結果が出ました。

 

原因は海底斜面の大規模な地すべりでした。

 

犬島の航路、速力、見張りに問題はなく、犬島側の過失なしです。

 

観測浮標の係留設備にも整備上の問題はありませんでした。

 

海底地すべりで係留そのものが切れたそうです。

 

輸送船3隻が無事だったので、そこは良かったです。

 

ただ、誕生日に起きんでもええと思います。»

 

反応。

 

«「最後ほんとそれ」»

 

«「海底に日付の配慮はない」»

 

«「犬島の8月9日だけは平和にしてやって」»

 

«「来年は事故なしで白桃食べよう」»

 

一件。

 

«「犬島、誕生日でも犬島だった。」»

 

犬島。

 

しばらく。

 

返信しない。

 

その後。

 

«来年は普通の犬島でいたいです。»

 

---

 

十五 艦娘たちの誕生日会

 

事故当日。

 

結局。

 

誕生日会。

 

中止にはならなかった。

 

工廠。

 

応急処置。

 

終了。

 

犬島本人。

 

食堂。

 

時雨。

 

雪風。

 

秋月。

 

大和。

 

矢矧。

 

瑞鶴。

 

翔鶴。

 

白桃。

 

ケーキ。

 

犬島。

 

椅子。

 

少し疲れた顔。

 

雪風。

 

「お誕生日おめでとうございます!」

 

犬島。

 

「ありがとうございます」

 

瑞鶴。

 

「今日くらい事故なくてもよかったのにね」

 

犬島。

 

「ほんまです」

 

時雨。

 

「でも帰ってきた」

 

犬島。

 

少し。

 

笑う。

 

「はい」

 

大和。

 

「それなら、誕生日のお祝いはできますね」

 

犬島。

 

白桃。

 

一口。

 

食べる。

 

「甘いです」

 

提督。

 

「良い誕生日か?」

 

犬島。

 

長く。

 

考える。

 

「事故のところを抜いたら」

 

「かなり良いです」

 

全員。

 

笑った。

 

---

 

十六 修理

 

損傷。

 

左舷中央外板。

 

約十八メートル。

 

大規模変形。

 

最大凹み。

 

一・一メートル。

 

フレーム。

 

六本。

 

交換。

 

中央十二糎砲。

 

基部。

 

交換。

 

左舷通風設備。

 

二系統。

 

新製。

 

前部甲板。

 

約九メートル。

 

局部交換。

 

艦首底部。

 

衝撃変形。

 

修正。

 

浸水。

 

二区画。

 

隔壁内で停止。

 

機関。

 

推進軸。

 

舵。

 

問題なし。

 

修理期間。

 

三十七日。

 

犬島。

 

工程表。

 

見る。

 

「誕生日プレゼント」

 

工員。

 

「何だ?」

 

「ほんまに修理予定表になりました」

 

工員。

 

笑う。

 

「SNSに書くなよ」

 

犬島。

 

端末。

 

持つ。

 

工員。

 

「待て」

 

---

 

十七 書いた

 

犬島公式SNS。

 

«修理期間は37日の予定です。

 

前に「誕生日プレゼントが修理予定表」と言われましたけど、本当に今日もらいました。

 

予言せんでください。»

 

SNS。

 

大笑い。

 

«「本当に来た」»

 

«「ごめん犬島」»

 

«「予言成立」»

 

«「事故は笑えないけどこれはちょっと面白い」»

 

犬島。

 

«うちもちょっと面白いです。»

 

---

 

十八 一年後

 

翌年。

 

8月9日。

 

午前七時三十分。

 

犬島公式SNS。

 

写真。

 

白桃。

 

現在の実艦。

 

傷は。

 

直っている。

 

投稿。

 

«今日は8月9日です。

 

去年は誕生日に海底地すべりで大事故になりました。

 

今年は今のところ何もありません。

 

今日は任務なしです。

 

呉におります。

 

白桃もあります。

 

今年はこれで終わってほしいです。»

 

反応。

 

«「犬島を港から出すな」»

 

«「今日は係留索も全部確認しよう」»

 

«「海底も確認した?」»

 

«「鹿は?」»

 

犬島。

 

«鹿は関係ありません。»

 

そして。

 

その年の8月9日。

 

事故。

 

なし。

 

停電。

 

なし。

 

河口。

 

なし。

 

貨物列車。

 

なし。

 

潜水艦。

 

なし。

 

海底地すべり。

 

なし。

 

夕方。

 

犬島公式SNS。

 

«今日は何も起きませんでした。

 

誕生日でした。

 

白桃がおいしかったです。

 

こういう8月9日がええです。»

 

その投稿には、前年の事故報告よりも多くの「いいね」が付いた。

 

犬島自身も。

 

それが。

 

一番嬉しかった。

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