アメリカ海軍駆逐艦フレッチャー 河口進入事故
――とうとう海外の河口事故まで呉に届いた日――
犬島と藍島が河口へ入った。
時津風まで河口へ入った。
その結果、呉鎮守府にはいつの間にか妙な立ち位置が生まれていた。
正式なものではない。
軍令部が指定したわけでもない。
しかし他の鎮守府では、
「河口への緊急進入事故なら、とりあえず呉にも資料を送っておけば参考になるのでは」
という認識が、少しずつ広まり始めていた。
犬島はそれを嫌がっていた。
藍島も嫌がっていた。
犬飼藍人はもっと嫌がっていた。
そんなある朝。
その範囲が、日本国内を越えた。
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一 アメリカ西海岸
現地時間、午後十一時四十八分。
アメリカ西海岸。
オレゴン州沿岸にある民間・軍共用港、ハーバークレスト港。
アメリカ海軍所属の駆逐艦フレッチャーは、この港で一泊していた。
翌朝には沖合演習海域へ向かう予定だった。
フレッチャーの実艦は港内第六埠頭に停泊。
機関は停止。
係留状態も正常。
風も弱く、波もほとんどない。
フレッチャー本人も艦上で翌日の予定を確認していた。
「よし。明日は朝七時出港ね」
特に問題はなかった。
港の約一・八キロ東側には、ハーバークレスト川という比較的大きな河川が流れ込んでいる。
ただし第六埠頭から河口までは十分離れており、通常ならフレッチャーが川へ入ることなどない。
事故が起きるまでは。
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二 港内曳船の暴走
午後十一時五十六分。
港内で大型貨物船の接岸支援を行っていた無人補助曳船一隻に、推進制御系統の重大な故障が発生した。
曳船は遠隔操作式だった。
ところが左右二基の推進器のうち、右舷側が最大出力近くで固定。
左舷側は停止。
曳船はその場で急激に旋回したあと、第六埠頭方向へ向かって暴走を始めた。
管制室。
「Remote shutdown!」
停止信号。
送信。
反応なし。
非常遮断。
反応なし。
曳船は約十ノットまで加速していた。
その真正面。
フレッチャー。
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三 フレッチャー、気づく
警報。
鳴る。
フレッチャーが顔を上げる。
港務管制から緊急通信。
『Fletcher! Tug out of control!』
「What?」
右舷を見る。
暗い港内。
航海灯。
異常な速度。
近づいてくる。
フレッチャーの表情が変わる。
「ちょっと待って、こっち来てるじゃない!」
距離。
約五百メートル。
真正面。
このままなら、無人曳船がフレッチャーの右舷中央部へ突っ込む。
機関停止状態。
ただし緊急始動は可能。
フレッチャーはすぐに始動操作へ入った。
「主機始動! 係留解除準備!」
しかし時間がない。
曳船。
約三百五十メートル。
港務側から指示。
『Fletcher, emergency departure authorized!』
「もうやってる!」
係留索。
緊急解放。
フレッチャーは岸壁を離れる。
片方の主機が先に立ち上がる。
艦尾を振る。
無人曳船。
フレッチャーの後方約五十メートルを通過。
衝突。
回避。
フレッチャー。
「危な……!」
そこで終わればよかった。
だが。
緊急離岸したフレッチャーの前方には、大型コンテナ船が入港していた。
左側には浅瀬。
右側には防波堤。
そして、その間にある最も広い水域。
ハーバークレスト川河口。
フレッチャーは一瞬で判断した。
「……そっちしかない!」
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四 アメリカ海軍駆逐艦、河口へ
午前零時二分。
フレッチャーは約七ノットで河口へ進入した。
川幅。
十分。
水深。
河口中央部なら問題なし。
ただし夜間。
もちろん予定航路ではない。
フレッチャーは自分でも状況が信じられなかった。
「なんで私、川に入ってるの?」
港務。
『Fletcher, maintain current heading. Tug is now stopped.』
「了解。でも今、私川の中なんだけど!」
河口から約三百メートル。
速度四ノット。
さらに減速。
約四百九十メートル地点。
停止。
座礁なし。
接触なし。
艦体損傷なし。
人員被害なし。
無人曳船も最終的には港内防護索へ接触して停止した。
フレッチャーは静かな川面を見回した。
深夜。
アメリカ。
駆逐艦。
河口の中。
本人はしばらく黙っていた。
そして一言。
«「……これ、日本のあの二人に知られたくないんだけど」»
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五 知られる
約十三時間後。
日本。
呉鎮守府。
広報室。
犬飼藍人。
出勤。
机の上。
英語。
書類。
置かれている。
表紙。
U.S. NAVY INCIDENT INFORMATION
その下。
日本語。
参考訳。
「米海軍駆逐艦フレッチャー ハーバークレスト川河口緊急進入事案」
犬飼。
完全に動きを止めた。
職員が入ってくる。
「おはようございます」
犬飼。
書類を持ち上げる。
「これ何?」
「アメリカ海軍からの事故情報です」
「それは分かる」
犬飼は表題を指差した。
«「何で俺の机にあるの?」»
職員は真顔で答える。
「河口進入事故なので」
犬飼。
「アメリカだぞ」
「はい」
「横須賀どころじゃないぞ」
「はい」
「太平洋の向こうだぞ」
「はい」
犬飼は椅子にもたれた。
«「国際化するなよ……」»
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六 共有理由
資料の添付文書には、さらに恐ろしい一文があった。
«過去に日本側で発生した複数の河口緊急進入事案、とりわけ海防艦犬島・藍島および駆逐艦時津風に係る事案との比較研究のため共有する。»
犬飼。
読む。
もう一度読む。
その時。
犬島と藍島が広報室へ入ってきた。
犬島。
「担当官さん、おはようございます」
藍島。
「おはようございます」
犬飼。
二人を見る。
「おはよう」
少し間を置く。
「二人にニュースがあります」
犬島。
「何です?」
「アメリカで河口進入事故が起きた」
犬島。
「……」
藍島。
「……」
犬飼。
「フレッチャー」
犬島。
「フレッチャーさんが?」
「うん」
藍島。
「何でその情報がここに?」
犬飼。
資料を見せる。
犬島。
読む。
藍島も読む。
犬島。
顔を上げる。
«「何でうちらが比較対象なんです?」»
犬飼。
「俺もそれを聞きたい」
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七 犬島、真っ先に確認する
犬島。
資料をさらに読む。
「フレッチャーさん、損傷なし?」
「なし」
「座礁は?」
「してない」
「接触?」
「なし」
犬島。
少し安心する。
「なら良かったです」
藍島。
「無人曳船を避けて入ったんですね」
犬飼。
「そう。緊急離岸後、港内の大型船を避けるため河口へ入ったらしい」
犬島。
「判断としては普通ですね」
藍島。
「うちらと似たところあります」
犬島。
すぐ。
「藍島さん」
「何です?」
「似とるって認めたらまた言われます」
藍島。
「あ」
犬飼。
「もう遅いと思う」
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八 フレッチャー公式SNS
アメリカ海軍。
事故概要。
公表。
フレッチャー本人。
公式SNS。
投稿。
日本語訳も掲載される。
«昨夜、ハーバークレスト港停泊中、無人曳船の推進制御故障による衝突危険が発生しました。
緊急離岸後、港内の他船舶および浅瀬との接触を避けるため、ハーバークレスト川河口へ一時的に進入しました。
最大進入距離は約490mです。
接触・座礁・艦体損傷はありません。
事故原因は曳船側の推進制御装置故障であり、フレッチャーの操艦に問題はなかったとされています。
なお、日本で河口進入事故が多い二隻については、今回の事故とは関係ありません。
I was in the United States. They were in Japan.»
日本。
ネット。
最後。
見る。
大爆笑。
«「先に犬島藍島の否定入ってる」»
«「アメリカ海軍まで学習した」»
«「距離的に関係あるわけないだろ」»
«「でも書かないと疑う人がいる」»
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九 犬島の反応
犬島。
フレッチャーの投稿。
見る。
最後の二行。
しばらく。
無言。
犬飼。
「どうした?」
犬島。
«「アメリカの事故報告でうちらの無関係を説明されとるんですけど」»
藍島。
「国際的になりましたね」
犬島。
「嬉しくないです」
犬飼。
「俺も」
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十 犬島公式SNS
問い合わせ。
当然。
来る。
«「犬島、フレッチャーの事故知ってる?」»
«「河口事故仲間増えた?」»
«「何かコメントは?」»
犬島。
投稿。
«アメリカ海軍のフレッチャーさんが河口へ緊急進入した件について、公開されている事故概要を確認しました。
フレッチャーさんは無人曳船との衝突を避けるために緊急離岸し、その後の安全確保のため河口へ入ったとのことです。
損傷がなくて良かったです。
フレッチャーさんに過失はないと公表されています。
犬島は事故当時、日本の呉鎮守府第一岸壁にいました。
藍島さんも第二岸壁にいました。
アメリカで起きた事故なので、当然うちらは関係ありません。
それでも問い合わせが来たので書いておきます。»
ネット。
«「『当然』に若干の圧を感じる」»
«「さすがにアメリカまで疑うな」»
犬島。
«ほんまにそうです。»
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十一 藍島公式SNS
«フレッチャーさん、無事で良かったです。
河口へ約490m入ったそうです。
うちらとは違う原因です。
事故当時、犬島さんとうちは呉にいました。
太平洋を挟んでかなり離れています。
河口事故だからという理由だけで犬島さんとうちの名前を出すのは、そろそろやめてもええと思います。»
一般ユーザー。
«「ごもっとも」»
別。
«「でも河口490mって数字見ると犬島思い出した」»
藍島。
«距離で思い出さんでください。»
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十二 ネット上では「世界進出」
真面目。
事故原因。
確認。
された。
後。
当然。
冗談。
始まる。
«「日本:犬島、藍島、時津風」»
«「アメリカ:フレッチャー」»
«「河口進入事故、海外進出」»
犬島。
«事故は進出しません。»
«「国際河口部」»
藍島。
«そんな部署ありません。»
«「世界河口艦隊結成」»
フレッチャー。
英語。
«No.»
犬島。
日本語。
«うちも反対です。»
藍島。
«同じです。»
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十三 フレッチャー、日本側の反応を見る
時差。
ある。
フレッチャー。
翌朝。
日本側。
反応。
見る。
大量。
犬島。
藍島。
名前。
ある。
フレッチャー。
頭。
抱える。
アメリカ海軍。
広報担当。
「どうした?」
フレッチャー。
「日本で私が“河口仲間”になってる」
「何それ」
フレッチャー。
犬島。
藍島。
過去事例。
説明。
広報担当。
しばらく。
聞く。
「……日本ではよくあるのか?」
フレッチャー。
«「よくあったらダメでしょ」»
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十四 犬島とフレッチャー、直接連絡
後日。
フレッチャーから。
犬島。
連絡。
入る。
『Hi, Inushima』
「フレッチャーさん?」
『うん』
犬島。
「怪我ないです?」
『ないよ。艦も無傷』
「良かったです」
フレッチャー。
少し。
言いづらそう。
『それでさ』
「はい」
『なんか私の事故のせいで、そっちまで騒がれてるみたいで』
犬島。
「フレッチャーさんのせいじゃないです」
『でも河口だったから』
犬島。
「河口は誰の物でもありません」
フレッチャー。
笑う。
『それ犬島が言うと説得力あるね』
犬島。
「どういう意味です?」
『ごめん』
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十五 藍島も入る
犬島。
スピーカー。
切り替える。
藍島。
隣。
『フレッチャーさん』
『Aishima?』
「はい」
フレッチャー。
『二人に聞きたいんだけど』
犬島。
「何です?」
«『川の中で停止した時、妙に落ち着かない感じしなかった?』»
犬島。
黙る。
藍島。
黙る。
そして。
犬島。
「分かります」
藍島。
「分かります」
フレッチャー。
«『やっぱり!?』»
三人。
変なところで。
意気投合。
する。
犬島。
「海の艦なのに、両側が陸なので」
藍島。
「しかも川の流れありますし」
フレッチャー。
『そう! それ!』
犬飼。
後ろ。
会話。
聞いている。
«「何で河口経験者座談会が始まってるんだ」»
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十六 犬飼担当官、アメリカ資料を読む
犬飼。
正式。
事故報告。
最後。
確認。
フレッチャー。
過失なし。
曳船。
電子制御ユニット。
重大。
故障。
遠隔停止系統も。
同時。
無効。
整備不良。
ではなく。
内部部品。
製造欠陥。
可能性。
高い。
港側。
手順。
問題なし。
フレッチャー。
行動。
適切。
犬飼。
資料。
閉じる。
「まあ、これは本当に避けようがないな」
犬島。
「はい」
藍島。
「フレッチャーさんも大変ですね」
犬飼。
「そうだな」
少し。
間。
犬飼。
「ただ一つだけ」
犬島。
「何です?」
犬飼。
«「なんでこの報告書が俺の机に来てるんだろうな」»
犬島。
「まだ言っとるんです?」
「気になるよ」
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十七 アメリカ海軍から正式な回答
犬飼。
半分。
冗談。
半分。
本気。
日本側。
連絡担当。
通じ。
問い合わせ。
「今回の事故情報が呉鎮守府にも共有された理由は?」
数日。
後。
回答。
«日本側に河口進入事案の蓄積が複数あり、類似状況下での判断比較に有用と考えたため。»
さらに。
«特に犬島および藍島の事例について、緊急回避先として河口を選択した複数の記録が参考になる。»
犬飼。
回答。
読む。
「正式に参考事例になってる……」
犬島。
横。
「嫌ですね」
藍島。
「でも役に立ったなら」
犬島。
考える。
「まあ……それなら」
犬飼。
二人。
見る。
«「お前ら結局そこは受け入れるんだな」»
犬島。
「事故減るならええです」
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十八 時津風も反応
以前。
河口。
流された。
時津風。
フレッチャー。
投稿。
見る。
日本語。
SNS。
«フレッチャーも川入ったの!?
無事ならよかった!
でもこれであたしだけじゃなくなったね!»
犬島。
返信。
«何の仲間を増やそうとしとるんです?»
時津風。
«河口組?»
藍島。
«作りません。»
フレッチャー。
翻訳。
読む。
«What is “Kakou-gumi”?»
犬島。
«知らなくて大丈夫です。»
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十九 最上位コメント
事故から一週間。
最も。
拡散。
された。
投稿。
«「犬島と藍島の河口事故が多すぎて、横須賀の時津風が川に入った時は呉へ資料が送られ、ついにアメリカのフレッチャーが川に入ったら米海軍からも資料が届いた。
本人たちは別に専門家になりたかったわけではない。」»
犬島。
いいね。
藍島。
いいね。
フレッチャー。
いいね。
時津風。
いいね。
犬飼。
最後。
いいね。
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二十 呉鎮守府の資料室
それから。
しばらく。
経つ。
呉鎮守府。
資料室。
新しい。
ファイル。
一つ。
作られる。
表題。
「河口・河川域への艦艇緊急進入事例」
犬島。
見る。
「……ほんまに作ったんです?」
港務担当。
「資料増えたから」
藍島。
「何件入っとるんです?」
「犬島、藍島、時津風、フレッチャー。それ以外にも数件」
犬島。
「うちらだけじゃないんですね」
「もちろん」
犬島。
少し。
安心。
藍島。
ファイル。
見る。
「でも一番多いの誰です?」
担当者。
返事。
しない。
犬島。
«「言わんでええです」»
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終章 太平洋の向こうでも
数日後。
フレッチャー。
修理。
必要なし。
通常任務。
戻る。
犬島。
第一岸壁。
藍島。
第二岸壁。
いつもの。
日常。
犬飼。
広報室。
いる。
そこへ。
通知。
フレッチャー。
新しい。
SNS。
«Today I stayed in the ocean.
No rivers.»
日本語。
翻訳。
«今日は海にいました。
川には入っていません。»
犬島。
見る。
しばらく。
黙る。
藍島。
横。
覗く。
「犬島さん」
「はい」
「これ、うちらが前にやった投稿と同じですね」
犬島。
「……はい」
犬飼。
後ろ。
画面。
見る。
笑う。
«「とうとうアメリカまで同じ報告するようになったな」»
犬島。
少し困った顔をしながら、それでも笑った。
そして返信する。
«それが普通です。»
フレッチャー。
数分後。
«I know.»
藍島。
さらに。
«普通に海におるのが一番です。»
時津風。
日本から。
«わかる!»
四隻。
別々。
場所。
それでも。
妙なところだけ。
共通。
する。
犬飼はそのやり取りを見てから、深くため息をついた。
«「本当に国際化したな……」»
犬島。
«「うちらのせいではありません」»
藍島。
«「フレッチャーさんのせいでもありません」»
そして太平洋の向こうのフレッチャーからも、ほぼ同時に返事が来た。
«Exactly.»
河口へ入った。
ただそれだけで。
アメリカと日本の駆逐艦・海防艦が妙な共通点を持ってしまった日だった。