姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~   作:東雲(しののめ)

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第14.5話:女王の間章Ⅱ

 カゲルヤがゼゼと共に、今後の目標を定めていた頃。

 女王ルフェリアは拳を玉座に叩きつけた。

 

「カゲルヤが、二つ星に勝利しただとぉ……!?」

 

 部下からの報告に、苛立ちを露わにする。

 

『自分の学園は、男には絶対に攻略できない』

 

 常々そう豪語していたのに。

 彼に与えた一週間という短い猶予期間。

 その半分以上を残して、二つ星を倒されてしまった。

 

「ヤツの能力は【吸収】だぞ? 百戦錬磨の姫騎士になぜ勝てる?」

 

 経験差による必敗、それを覆す術があるとは信じられない。

 

「よもや――聖装が覚醒したのか?」

 

 女王が跪く部下へと問う。

 

「そ、そのような事実は確認していません……ただ……」

「ただ?」

「……なんでも、聖装の大きさが変わっていた、と聞いております」

「大きさぁ?」

 

 一番最初は、果物ナイフが収まるサイズだった。

 それがウルズ戦では、ショートソードほどに成長していたという。

 

「覚醒なしで、聖装の形が変わるとは……」

 

 まさかセックスで成長させたなど、夢にも思わない。

 しかし女王たちが気づけないのは仕方ないのだ。

 なにせこの異世界では、聖装や聖気は、神秘的なモノと扱われる。

 

「……意味が、分からんな」

 

 カゲルヤのいた元の世界では、魔力や魔法は学問として徹底研究された。

 聖気の正体が生命力であること――

 聖装が生命力を源として動くこと――

 男の生命力は生殖行為で高まること――

 彼はゼゼの協力のもと、知識と論理によって、聖装の可能性を引き出したのだ。

 

「が、学園より先に、聖装そのものを攻略した……ということでしょうか?」

 

 対して女騎士たちの文化では、聖装の科学的研究は異端とする。

 ――聖装とは未知で神聖で、とにかく崇高なもの。

 だから全能たる女王でも、カゲルヤの成長を予見できず……。

 

「……今夜、ヴェルグをここに呼べ」

「お、王剣七聖の、モルドレイド卿を?」

 

 女王の中に、段々と焦りが生じ始める。

 ――まさかこのまま階級を上げるのでは。

 ――まさか七聖を倒し、自分に挑戦するのではないか。

 もしも己の全能さえも、いつか吸収できるとしたら、と。

 

「あやつは余に忠実。何を命じても、犬のようにすぐ尻尾を振るからな」

「い、犬…………」

 

 ヴェルグは女王を尊敬している。

 女王もまた彼女を可愛がっているのは周知の事実。

 

 ――しかし女王からポロリと漏れた、冷たい本音。

 ――彼女はヴェルグを微塵も愛していない。

 

 二人の関係が一方通行だったと知り、部下はたじろいでしまう。

 

「しばらく様子見のつもりだったが、余の策を実行に移すぞ」

 

 カゲルヤの成長の不気味さに、危機感を覚える。

 確率が僅か一%だったとしても。

 自分への下剋上の可能性があるなら、早急に手を打たなくてはいけない。

 

「策……というのは、具体的にどのような?」

「もう忘れたか? カゲルヤを収容所の(ゴミ)どもと会わせたであろうが」

 

 収容所で洗濯など、刑務作業をさせた一件である。

 

「聞けば随分と親しくなったようではないか。であればそやつらを人質として、カゲルヤには軽く拷問でも受けてもらおう」

「ご、拷問、ですか!?」

「殺しはせんよ。まともに階級戦ができない程度に痛めつけるだけ。風紀を乱したとか何とか名目を用意して拷問――もとい、ヴェルグに特別指導させるのだよ」

 

 階級戦のフィールドには結界が張られ、どんな怪我をしても後で元通り。

 しかし、その外(、、、)で負傷すれば話は別。

 当然ながら、すぐに治るようなことはない。

 

「適当に骨の何本か折ればいい。そのハンデを抱えては七聖にも勝てまい」

 

 それはさすがに卑怯な策ではないか。

 女王の部下さえもそう思うが、口には出せない。

 

「これで余は盤石……いや学園全体にも追加命令を……生徒も教師もカゲルヤとは接触禁止としてみるか……これなら精神的にもさらに追い込めて…………」

 

 ルフェリアの周到な悪巧みは止まらない。

 

「すこぉし勝ったぐらいで、いい気になるなよカゲルヤ――」

 

 彼の苦しむ姿を想像し、邪悪な嗤いを浮かべる。

 

「――余に楯突いた男には絶望と死あるのみ。結末が愉しみよのぅ!」

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