姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~ 作:東雲(しののめ)
カゲルヤがゼゼと共に、今後の目標を定めていた頃。
女王ルフェリアは拳を玉座に叩きつけた。
「カゲルヤが、二つ星に勝利しただとぉ……!?」
部下からの報告に、苛立ちを露わにする。
『自分の学園は、男には絶対に攻略できない』
常々そう豪語していたのに。
彼に与えた一週間という短い猶予期間。
その半分以上を残して、二つ星を倒されてしまった。
「ヤツの能力は【吸収】だぞ? 百戦錬磨の姫騎士になぜ勝てる?」
経験差による必敗、それを覆す術があるとは信じられない。
「よもや――聖装が覚醒したのか?」
女王が跪く部下へと問う。
「そ、そのような事実は確認していません……ただ……」
「ただ?」
「……なんでも、聖装の大きさが変わっていた、と聞いております」
「大きさぁ?」
一番最初は、果物ナイフが収まるサイズだった。
それがウルズ戦では、ショートソードほどに成長していたという。
「覚醒なしで、聖装の形が変わるとは……」
まさかセックスで成長させたなど、夢にも思わない。
しかし女王たちが気づけないのは仕方ないのだ。
なにせこの異世界では、聖装や聖気は、神秘的なモノと扱われる。
「……意味が、分からんな」
カゲルヤのいた元の世界では、魔力や魔法は学問として徹底研究された。
聖気の正体が生命力であること――
聖装が生命力を源として動くこと――
男の生命力は生殖行為で高まること――
彼はゼゼの協力のもと、知識と論理によって、聖装の可能性を引き出したのだ。
「が、学園より先に、聖装そのものを攻略した……ということでしょうか?」
対して女騎士たちの文化では、聖装の科学的研究は異端とする。
――聖装とは未知で神聖で、とにかく崇高なもの。
だから全能たる女王でも、カゲルヤの成長を予見できず……。
「……今夜、ヴェルグをここに呼べ」
「お、王剣七聖の、モルドレイド卿を?」
女王の中に、段々と焦りが生じ始める。
――まさかこのまま階級を上げるのでは。
――まさか七聖を倒し、自分に挑戦するのではないか。
もしも己の全能さえも、いつか吸収できるとしたら、と。
「あやつは余に忠実。何を命じても、犬のようにすぐ尻尾を振るからな」
「い、犬…………」
ヴェルグは女王を尊敬している。
女王もまた彼女を可愛がっているのは周知の事実。
――しかし女王からポロリと漏れた、冷たい本音。
――彼女はヴェルグを微塵も愛していない。
二人の関係が一方通行だったと知り、部下はたじろいでしまう。
「しばらく様子見のつもりだったが、余の策を実行に移すぞ」
カゲルヤの成長の不気味さに、危機感を覚える。
確率が僅か一%だったとしても。
自分への下剋上の可能性があるなら、早急に手を打たなくてはいけない。
「策……というのは、具体的にどのような?」
「もう忘れたか? カゲルヤを収容所の
収容所で洗濯など、刑務作業をさせた一件である。
「聞けば随分と親しくなったようではないか。であればそやつらを人質として、カゲルヤには軽く拷問でも受けてもらおう」
「ご、拷問、ですか!?」
「殺しはせんよ。まともに階級戦ができない程度に痛めつけるだけ。風紀を乱したとか何とか名目を用意して拷問――もとい、ヴェルグに特別指導させるのだよ」
階級戦のフィールドには結界が張られ、どんな怪我をしても後で元通り。
しかし、
当然ながら、すぐに治るようなことはない。
「適当に骨の何本か折ればいい。そのハンデを抱えては七聖にも勝てまい」
それはさすがに卑怯な策ではないか。
女王の部下さえもそう思うが、口には出せない。
「これで余は盤石……いや学園全体にも追加命令を……生徒も教師もカゲルヤとは接触禁止としてみるか……これなら精神的にもさらに追い込めて…………」
ルフェリアの周到な悪巧みは止まらない。
「すこぉし勝ったぐらいで、いい気になるなよカゲルヤ――」
彼の苦しむ姿を想像し、邪悪な嗤いを浮かべる。
「――余に楯突いた男には絶望と死あるのみ。結末が愉しみよのぅ!」