姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~ 作:東雲(しののめ)
「――おはようございます、カゲルヤさん」
入室すると、氷の養護教諭が出迎えてくれた。
「本日もお元気そうで何よりです」
「元気って、フラフラなんですけど僕……」
先ほど謎のお嬢様に絡まれたし、ここに来る前にも――
「早朝から獄炎卿と致せる活力があるのです。十全健康な証拠ですよ」
ゼゼ先生は、めざとく先輩との情事を看破する。
「キスマークが見えてますから。消えるまでネクタイはしっかり結ぶべきです」
無表情で淡々と釘を刺してくるが……。
さすがは元七聖。すごい洞察力である。
このように、人柄だけでなく能力的にも頼りになる人物だが――
「ところで朝食はもうお済みですか? 軽食の用意をしておきましたよ。食事する間に寝癖も直してさしあげます。それとシャツにもシワが寄っているので――……」
ただ、僕をダメな弟とでも思っているのだろうか。
ご覧の通り、ものすごい世話焼きな面がある。
「ゼゼ先生、そんなに気を遣ってもらわなくても……」
「まずは恒例の、おはようハグからしましょうか」
「お、おはよう、ハグ……?」
そんな恒例、今まで一度もなかったんですが。
それにヴェルグ先輩然り、この人も僕の話を全然聞いてないし。
「獄炎卿と一緒にしないでください」
「こ、心を勝手に読まな――うわっ!?」
表情変えないまま、いきなり正面から抱きつかれた。
巨大な胸の感触と、薬品の匂い混ざって大人の甘い香りが漂ってくる。
「しっかり
「チャージって何の……まぁいいですけど……」
協力してもらう以上、僕からも彼女に協力するのが筋だ。
言われたとおり腕を回し、ゼゼ先生を抱き寄せる。
彼女はしばし目を瞑り、この時間に浸っているようだったが――
「先生、そろそろ離れてもらえると……」
「まだ時間に余裕はありますよ?」
「時間とかじゃなくて……その、生理現象が発動というか……」
こんな綺麗なお姉さんと密着しているのだ。
朝に一度抜きはしたが、やはりどうしても……。
「……十代の男の子の性欲とは、すさまじいものですね」
先生も僕の下半身の変化に気づき、感嘆したように呟く。
「後でしっかり処理してさしあげますのでご安心ください」
「いや離れてもらえれば済む話で……」
「
「これだけハグしてまだ一割!? いつ終わるんですか!?」
そんなわけで、しばらく抱き合うことになり……。
それが一段落すると、本来の目的だった作戦会議が始まった。
「――つい先ほど、女王から新たな発表がありました」
二人並んでベッドに腰かけ、当面の動きを整理する。
「女王がカゲルヤさんに施した呪い。その延長期間を一週間とするそうです」
「一週間……前回と同じだけの猶予があるのと……」
「その期間内に、新たな七聖を倒さなくてはいけません」
なるほど。でもちょっとだけ意外だ。
てっきり今日明日中とか、無理難題をふっかけられるとばかり。
「七聖にも事情があるのです。獄炎卿から聞いているかもしれませんが――」
「新入生総会、でしたっけ?」
ここに先輩と一緒に来なかったのは、彼女に用事があったらから。
それが新入生総会とかいう謎行事。
これを今日の一限目にやるそうで、その準備があるらしい。
詳しい内容を聞く暇はなかったけど……。
「一週間も猶予を与えた理由は、七聖が職務多忙だからでしょうね」
彼女たちは学園の管理運営を担う。
カゲルヤ・ノアだけにかまけていられるほど暇でないのだ。
「肝心の新入生総会ってのは? 伝統行事とは聞きましたけど」
「それを説明する前に、前提知識として『部会』の話をすべきかと――」
先生曰く、姫騎士学園は七つの組織によって運営されるそう。
その組織のことを、ここでは『部会』と呼ぶ。
「王剣七聖をまとめる『七聖部会』を筆頭とし、『財政部会』『総務部会』『風紀部会』『図書部会』『祭事部会』『特戦部会』――以上、合計で七つの部会が存在します」
これだけ巨大な学び舎なのだ。
そういった複雑な組織体系がないと、円滑に学園運営するのは難しいのだろう。
「そして七聖は、そのどれかの責任者を務める決まりです」
「なら風紀統括長、ヴェルグ先輩の場合は……」
「彼女は風紀部会のトップということになります」
ならば結局、新入生総会が何かというと――
「この総会は、カゲルヤさんたち一年生を、部会に勧誘する行事です」
「勧誘、ですか?」
「ええ。入る入らないは自由です。ただ大抵の新入生はどこかに所属しますね」
多くの生徒は入る、その言葉に僕は疑問を持つ。
――この学園は、勝者が絶対正義だ。
――なら、馴れ合うことに何の意味がある?
部会に入って奉仕活動なんて ここの生徒たちには最も似合わない。
「ちなみに、部会を別の言い方にするなら、派閥です」
「派閥……あぁ……そういうことか……」
ゼゼ先生の補足に、疑問が解消される。
これは政治と似た話なのだ。
「部会に入る理由は、七聖の後ろ盾を手に入れるためにある、と」
学園での星の数が、卒業後の進路を決定する。
そのために生徒たちは階級戦を頑張っているが――
「……こいつは将来出世しそうだなって七聖に、今のうちから取り入っておくわけだ」
影響力のある人物に従えば、後で様々な恩恵を受けられるから。
「カゲルヤさんはご存じないでしょうが、学園内の権力闘争はかなり激しいのです。よって七聖側も一人でも多くの部会員を欲しています」
七聖同士の実力が拮抗しているならばこそ。
あとは手下の数と質の勝負。わざわざ勧誘イベントがあるのも頷ける。
「あれ、待てよ、なら七聖に勝ったら……」
今の僕に足りないものの一つが、味方の頭数。
もし手下の多い七聖を倒せば、一気に大戦力を確保できるのでは?
「その七聖の部会、つまり手下の生徒も、カゲルヤさんのモノになりますね」
「やっぱり……!」
「それゆえ、七聖同士ではめったに階級戦も決闘もしません」
「優劣がつくと、大きく権力構造が変わってしまうから、ですね」
しかし、これは面白い話が聞けた。
現在、僕はヴェルグ先輩へ自由に命令ができる。
なら当然、彼女の管理下にある、風紀部会も好きに動かせて――
「残念ながら、風紀部会で動かせるのは獄炎卿だけです」
「え? でもヴェルグ先輩に頼めば――」
「というのも、風紀部会に所属しているのは、獄炎卿だけなのですよ」
「へ?」
他の部会員は? 先輩の影響力をほしい生徒いるでしょ?
「スパルタ指導すぎて、全員初日に辞めるのは有名な話です」
「初日で、全員、辞める……?」
「分かりやすく申し上げると、風紀部会は彼女のワンマンチームですね」
部下が一人もいないのに統括長を名乗ってらしたと……?
「ぼ、ぼっちで、七聖の仕事が回せるんですか?」
「獄炎卿のことですから、気合いとか根性で何とかしているのでは?」
なんだそれ! そりゃ忙しいわけだよ!
「カゲルヤさんは、どこかの部会に入られますか?」
「七聖は全員敵になるわけですし、今のところは無所属でいいかなと……」
とりあえず、風紀部会だけは絶対ないですね。
それからゼゼ先生とは、雑談しつつ今後の話もして――
「では、最後に性処理をして終わりましょうか」
「け、結構です、もう収まったので……」
「大変です。その冷たい言葉を聞いて充電量が半分になりました」
「さ、さっき満タンにしたばかりでは……!?」
燃費悪すぎるし、減った割には随分平然と言うし。
先輩含め、女というのはとことんよく分からない。
「ちなみにいま性処理をすると、私の急速充電をすることが可能です」
とってもお得ですよ、なんて先生は言ってくる。
「はぁ……もう何が何だか……じゃあ、お願いします」
「ありがとうございます。ちなみにコースはいかがしますか?」
「コース……?」
「お任せコースですね。承知しました」
僕、何も言ってないんですが……。
もうツッコミを入れる暇さえなく、勝手に先生が動き出す。
「十代の小娘たちとは違う――大人のやり方、身体で教えてさしあげますよ」