姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~   作:東雲(しののめ)

4 / 11
第4話:聖装

 重い(まぶた)を開くと、見知らぬ白い天井が見えた。

 

「――ここは学園の保健室です。敵はいませんのでご安心を」

 

 突然声をかけられ、意識が完全覚醒する。

 ベッドから急いで上半身を起こすと、声の主はヒールを鳴らしながら近づいてきた。

 

「お初にお目に掛かります。わたしは養護教諭のゼゼと申します」

 

 銀髪を(なび)かせて深く一礼、切れ長の眼で見つめられる。

 

「えっと、カゲルヤ・ノア……です」

「はい。存じております」

 

 二〇代前半くらいのクールな超絶美人。

 しかし人形のように無表情で、口調も淡々としている。

 白衣の下はタイトな格好で、黒ストッキングが妙に(なま)めかしい。

 

「……ゼゼ、先生が、僕を保健室まで運んでくれたんですか?」

 

 先ほど目上への言葉遣い云々で睨まれたばかり。

 まして彼女は明らかに年上かつ、たぶん自分の命の恩人だ。

 僕はなるべく丁寧な態度でそう問いかける。

 

「肯定です。あのままでは『獄炎卿(ごくえんきょう)』に殺されかねませんので」

「獄炎卿?」

「ヴェルグ・モルドレイドの二つ名です」

 

 物騒な異名だけど、あの恐ろしい先輩にはピッタリだな。

 

「ひとまず応急処置は施しておきましたよ」

 

 見れば制服さえも新品に交換されている。

 もちろんお礼は言うが、人の親切には必ず理由があるもので。

 

「僕を助けたのはゼゼ……先生も、女王を倒したいからですか?」

 

 単刀直入に問うと、彼女はスッと目を細めて。

 

「……理解がお早い。これは期待ができそうです」

 

 そう誉めてくれるが、少し考えれば分かることだ。

 女王の敵である僕を助けるのは、女王の敵だけである。

 

「――わたしは、あなたの『協力者』としてここにいます」

 

 先生はベッドの縁に腰掛けて、事の背景を語り出す。

 

「旧知のマルリスからは、あらゆる(、、、、)面で(、、)サポートをしろと言われています」

「マルリスって……僕の学園入りを提案した老人の……」

「ええ。ちなみにカゲルヤさんを召喚したのも彼ですよ」

「え? でも女王は強い女を求めて……」

「儀式に前もって細工をし、真逆である強い男(、、、)を呼んだのです」

 

 そこでなぜ僕……とは思うが、話は遮らない。

 

「男性が理不尽に虐げられる世界、それを変えるのがマルリスの悲願です」

 

 つまり彼は、僕にあの極悪女王を倒してほしい。

 そのために学園に入れ、粛正までの猶予を作ってくれたわけだ。

 

「世界を変えるって、そんな過大な期待されてもなぁ……」

「しかし男性ながら『聖装(レガリア)』を見事発現させた、と伺っています」

「女王には、大ハズレの能力だと笑われましたけどね……」

 

 実際、獄炎卿の炎も吸収できなかった。

 

「【吸収】能力というのは、相手の能力を吸収する力ですが――」

 

 なぜハズレ扱いなのか、彼女がその欠点を解説してくれる。

 

「一つは、圧倒的格上の能力は吸収できないこと」

 

 (たと)えるなら、子供用の靴に大人の足は入らない。

 僕の鞘は子供サイズで、獄炎卿の炎は大人サイズらしい。

 

「二つ目は、吸収した能力は、時間が経てば使えなくなること」

 

 仮に吸収できても、永遠に自分のものにはならない。

 

「しかし【吸収】における、最大の欠点というのは――……」

 

 明かされた三つ目の欠点に、嫌でも頷くしかなかった。

 そりゃ大ハズレ認定を受けるわけだよ……。

 

「――欠点の話はここまでとして、よろしければ聖装を拝見しても?」

 

 彼女が味方かはまだ怪しいが、少なくとも僕の敵ではない。

 今はとにかく情報がほしいと、例の鞘を出してみるが……。

 

「どうされました? 怪訝(けげん)な表情をされていますが?」

「……なんか、前より、サイズが(、、、、)大きく(、、、)なって(、、、)るような(、、、、)

 

 果物ナイフから、狩猟ナイフが収まるぐらいになっている。

 

「なんで突然変化して……あの、そもそも聖装っていうのは……」

「持ち主の聖気(オーラ)を、具現化した武器です」

 

 女王から聞いた説明と同じだ。となると――

 

「聖気が魔力と同じものなら、その正体は生命エネルギーのはず……」

 

 つまりこの鞘は、僕の生命力を具現化したものだ。

 

「鞘が大きくなったのは、僕の生命力が大きくなった、から……?」

 

 でも生命力が急成長するような出来事(きっかけ)なんて――あ。

 

「その表情、なにか心当たりがあるのですね?」

 

 協力者として口は堅いと、続きの言葉を促してくる。

 

「……その、実はさっき、初めてキスを、して」

「キス? 一体どなたと?」

「……獄炎卿、です」

「は――――?」

 

 先生絶句。無表情でも驚いているのが分かる。

 

「じ、事故でですよ!? したくてしたわけじゃないです!」

 

 言い訳する間、先生は何やら考え込んで。

 

「――オスとして(、、、、、)成長(、、)することで(、、、、、)聖装も(、、、)成長する(、、、、)のでは(、、、)?」

 

 なぜ鞘が大きくなったのか、その仮説を立てる。

 

「聖装の源は生命力。生命力とは生命体としての力です」

 

 筋力、知力、財力、権力など。

 生命体が持つ力と言っても、様々あるわけだが……。

 

「ただ男性の場合、最も重要なのは『性力』だと考えます」

 

 どんな動物も、特に雄個体は、子孫を多く残すことを究極目標とする。

 そしてキスとは交尾繁殖の第一歩だ。

 それを経験し、僕は男として一皮剝けたので、聖装も大きくなった……と?

 

「じゃあオスとして更に成長っていうのは……」

「ハーレムを作れるような男性になること、ですね」

 

 たくさん種付けできる性力を持つこと。

 相手の身も心も堕として、一人でも多く孕ませること。

 そりゃハーレム作れる男の生命力が、弱いわけないよな。

 

「エッチしまくれば、男として強くなれば、僕の聖装も強くなる……」

 

 理屈はぼんやりと分かったけど、だとしてもだ。

 そもそも僕とエッチしてくれる人がいるとは――

 

「相手を見つけるのは簡単です。戦って勝てばいい。そして犯すのです」

 

 勝者が全てを手に入れるのが、この異世界のルールである。

 

「率直にお尋ねしますが、カゲルヤさんの女性経験は?」

 

 僕の渋る顔を見て、察したように問われる。

 

「ない、ですけど……」

「童貞でいらっしゃると」

 

 ハッキリと言い当てられ、気まずさに目をそらす。

 

「――では試しに、まずはわたしとセックスしてみますか」

 

 なにせ友人すらいないんだ。

 童貞卒業なんて一生無理……は? 今なんて言った!?

 

「協力者として、わたしが筆下ろしをいたします」

 

 すると先生はベッドに上がり、僕に馬乗りとなる。

 

「この世界では勝つことに、手段は(、、、)選びません(、、、、、)

 

 女王を倒せるなら自分は何でもやる、と告げられる。

 

「だからって、ここまでしな……くて……も……」

 

 なんとか頭だけ起こすと、短いタイトスカートの中が丸見えだった。

 

「ガーターストッキング、お気に召しましたか?」

 

 刺繡(ししゅう)があしらわれた高級そうなショーツ。

 クロッチ中央には、綺麗な一本筋が浮いている。

 

「あの、ゼゼ先生、ここは一旦冷静に考えて……んぐっ!?」

 

 彼女の上半身が倒れ、キスで黙らされてしまう。

 

「ちゅ……んあ……むっ……ちゅ…… ♡」

 

 さらに舌が蛇のように絡みついてきた。

 互いの唾液が混ざり合い、ピチャピチャと淫靡(いんび)な水音を立てる。

 

「――カゲルヤさんの、これからの行動方針ですが――」

 

 濃厚な密着キスをしながら、その間隙で小さく呟いてくる。

 

「――第一目標は、クラスの(、、、、)頂点に(、、、)立つこと(、、、、)です――」

 

 美しい形をした巨乳が、僕の胸板で押し潰れる。

 

「――その理由はすぐに理解すると思いますが、大前提として――」

 

 先生の腰が、ゆっくりと前後にグラインド。

 下半身を刺激され、(しび)れるような快感が広がっていく。

 

「教室内でも一番になれないようでは、七聖には絶対勝てません」

「つ、つまり、まずは教室でレベル上げしろって――うッ!?」

 

 ひんやりとした手が、服越しに一物へ触れた。

 

「女性に不慣れとのことでしたが……もうガチガチですね」

 

 彼女は軽くキスをしてから告げる。

 

「これは、早急に治療(、、)をした方が良さそうです――」

 

          ***

 

「――お疲れさまでした。本日は手でする(、、、、)までですね。まもなく予鈴が鳴ってしまいます」

 

 情事を経ても、彼女の表情はちっとも変わらなかった。

 聖装(レガリア)を強くするためとはいえ、なぜこんなに優しくしてくれるのか。

 彼女がそこまでして女王を倒したい理由とは?

 

「……あの、ゼゼ先生、()きたいことが……」

「もう時間がありません。急いでご支度をお願いします」

 

 ピシャリと告げられ、僕の言葉は遮られてしまう。

 

「遅刻は校則違反です。獄炎卿(ごくえんきょう)に処罰の口実を与えてしまいますよ?」

 

 怒り狂って殴りかかってくる先輩の姿が浮かぶ。

 もしまた校則違反したら……こ、今度こそ殺される!

 僕は命の危機を感じて、ひどい状態の下着を慌てて替えるが――

 

「残念ながら本番はお預けです。しばし我慢してくださいませ」

 

 その代わりにと、ゼゼ先生が近づいてきて耳元で囁く。

 

「次こそは――最高に気持ち良い筆下ろし、してさしあげますね」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。