姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~ 作:東雲(しののめ)
カグヤ先輩と取引を結んだ翌日早朝。
僕は教室に向かいながら、今後のことを考える。
「先輩からお願いされたことは二つ――」
一つ、カグヤ先輩の悪行を秘密にすること。
二つ、とある姫騎士を彼女の代わりに倒すこと。
「――前者は簡単――後者については放課後に教えてくれるって話だし――」
地下七階の存在は、天照卿にとって弱点である。
本来ならこれをネタに、精神的な揺さぶりをかけるべき。
しかし彼女の腹黒さからして、そう簡単にはいかない。
「結論、取引には応じるのが安牌だ。見返りに正々堂々と戦うと言ってるし」
となれば、天照卿の戦闘面での弱点を見つけなくては。
彼女の戦闘スタイルや、聖装の能力などを、早急に調査する必要がある。
部会の仕事もあるし、やることは山積みで――
「――カゲルヤァァァァァァァァァァァァァァ!」
その時、前方から全力疾走の女生徒が、叫びながら迫ってきた。
「あたしたちが大変な時に! なーに暢気に登校してんのよ!」
あたしたち、と言われても一体誰のことか。
眼前の彼女を上から下に観察。
おさげにした髪、太縁のメガネ、長いスカート丈……。
真面目そうなビジュアルをした生徒である。
「……どちら様?」
記憶を探ってみたが、ピンとこなくて首を傾げる。
「は、はぁぁぁ!? あたしをこんな目に遭わせて分からないわけ!?」
女生徒は高速で髪をほどき、メガネも投げ捨てる。
さらにはスカート丈も、パンツが見えるぐらい超短くして――
「え、ウルズ!?」
「一目で気づきなさいよマヌケ! ブチ殺すわよ!?」
真面目風だった生徒が、一気に不良娘に変身する。
女は化粧や髪型でガラリと印象が変わるなぁ……。
「そんな慌ててどうし……まず、なんであんな格好を?」
「あのバカ乳女――うちの風紀部会のトップ、獄炎卿のせいよ!」
そういえば、ウルズは色々あって風紀部会に入った。
ついでにサンディとクルドも道連れ……失敬、同志として。
先の『あたしたち』とは、不良三人娘を指していたらしい。
「もう大変なんだからねマジで!?」
「興奮しすぎだ。一旦落ち着い――」
「今だってしごきがしんどすぎて逃げてきたんだから! あいつ脳みそまで筋肉のアホ女よ! あんなスパルタ指導が今どき許されるわけ!? フツーに死ぬわ!」
よほど溜まっていたのか愚痴が止まらない。
「一番気に入らないのは、真面目ちゃんの格好を強要してくることよ! 他人を律する前に己を律しよって! あんなダサいファッションで授業受けられるかっての!」
服装関係なく、授業はちゃんと受けるべきでは……?
「ウルズゥ――!」「置いてかないでくさいぃ――!」
すると、サンディとクルドも遅れてやってきた。
二人も普段に比べて、随分とおとなしめの格好になっている。
「大変だな、三人とも……」
「全部あんたのせい! 風紀部会を勧めたあんたのせいなんだから!」
残る二人も、その通りだと文句を言ってくる。
「チッ……もっと罵倒してやりたいけど、獄炎卿がもうじき追ってくるわ」
ウルズがそう告げ、サンディとクルドも顔を青くする。
「捕まったら地獄のしごきを受けることになるのは確実ね」
「ど、どうする!? また鉄拳制裁されちゃうよ!?」
「根性論の特訓はもうこりごりですぅ!」
ウルズは少し考え、決めたと面を上げて開口する。
「仕方ないわ。ここは一人生け贄……いえ、囮を立てましょう!」
「「囮!?」」
「囮が獄炎卿を惹きつけて、その間に残りの三人は逃げるの! 始業時刻までどこかに隠れて……授業が始まってしまえば、ヤツも簡単に手を出せないはず!」
「「なるほど! さすがウルズ!」」
一人の犠牲で、三人が助かる。
合理的な判断だろう……って、待てよ、三人助かる?
「犠牲一人。逃げるのが三人。合計で四人いるぞウルズ」
「そりゃあんたも人数に入ってるからね」
「な、なんで僕まで、部会違うし関係な――」
「よし! ここは平等にじゃんけんで囮を決めましょ!」
三人は早々に拳を構え、僕のことをじっと見つめてくる。
「あんまり偉ぶりたくないけど、僕は二つ星で、勝者絶対のルールなら――」
僕が嫌だと言えば、このゲームに参加しなくたっていいのだ。
「ノリ悪いヤツは嫌いよ」「こういう時は勢い!」「運でも勝てばいいんですよぉ?」
彼女らが風紀部会に入ったのは、自分にも責任の一端がある。
……仕方ない、か。
僕が渋々拳を構えると、四人一斉に掛け声で拳を振るう。
「「「「じゃん、けん――ホイ!」」」」
で、結果はというと。
「なんでこのあたしが負けなきゃいけないのよぉぉぉぉぉぉ!」
一発で勝負がついた。ウルズの一人負けである。
自分から勝負を提案した手前、彼女は歯ぎしりするしかなく……。
「あ。ヴェルグ先輩近づいてきてるぞ」
轟音と地響きが聞こえた。火柱も目視で確認できる。
「……やるっきゃないわけね。じゃんけん勝負とて敗者は敗者よ」
ウルズが聖装を召喚、三日月剣を構える。
「ここはあたしに任せて、さっさと逃げなさいあんたたち!」
「「ウルズ……!」」
リーダーの勇姿に、手下二人が嗚咽を漏らす。
ただこの間にも、火柱はグングン接近してきていて――
「じゃ、ウルズに任せて逃げよっか!」「ええ。生きてたらまた会いましょう!」
「あんたたち急にあっさりね!? 一緒に戦うとかないの!?}
というわけで、なぜか僕も混じって三人で逃げることに。
こうなれば最後まで付き合うしかないので――
「――外を走り回るのは目立つ。屋内に逃げ込んだ方がいいんじゃないか?」
一応、それとなくアドバイスもしてみる。
「確かに! クルド! 目眩ましして!」
サンディの言葉に頷くと、クルドは建物の外壁傍で立ち止まる。
しかし入口はなく、唯一ある窓も鍵がしまっていて……。
「超広範囲でいきますから、一分以内に解錠してくださいねぇ」
クルドが聖装を召喚、【蒸気】の能力を発動する。
周囲一帯に白く靄がかかり、人の目が及ぶのを阻止する。
「ホントは窓をぶち破るのが早いけど、後で怒られるし……!」
サンディも聖装召喚、【草蔦】の力を発動する。
剣先から細い蔦を出すと、窓の隙間に侵入させ、内鍵に絡みつかせる。
「あとは途中で切れないように太く長くして……っと!」
自身の剣身に蔦をこれでもかと巻いて、器用に引っ張る。
すると見事に内鍵が開く。こいつら手慣れてるなぁ……。
「さ、早く早く!」
サンディに急かされ、なだれ込むように中に転がり込む。
「……って、またトイレか!?」
デジャブ。先日ウルズに連れ込まれたばかりなのに。
不良はトイレをよく溜まり場にするとは聞くけどさ……。
勢いのまま、角にある狭い個室に三人で隠れる。
「「助かったー!」」
ようやく一息つけて喜んでいるが、唯一の男としては気まずいというか。
一限目まで、ここで一緒にいなきゃいけなのは……。
「てか、走り回ったせいであっつー」
走ってから急に立ち止まると、大量の汗が出てくるのは誰でも覚えがある。
僕は途中合流しただけなので、別に汗はかいてないが……。
「はいー。汗がダラダラで気持ち悪いですねぇ」
「我慢限界! もー脱いじゃお! 制服も汗で汚したくないし!」
「待った。二人がクールダウンしたのは分けるけど……え、もう脱いでる!?」
制止しようとするが、時既に遅しである。
「――サンディ。それ新作の下着ですかぁ?」
「――そだよ! てかクルドの下着エッチすぎない!?」
しかも、ご覧の通りきゃっきゃっととしてる。
……こ、こいつらには羞恥心がないのか?
さすが普段から際どい着こなしをしているだけはある。
「………う」
右にサンディの健康体、左にクルドのむっちりボディ。
目のやり場に困るもそうだが、同じくらい匂いもヤバい。
女のフェロモンと汗、狭い個室が甘ったるい香りに満たされる。
平常心だ。強い心で平常心を保つん――
「そーいえばカゲルヤさ、ウルズとヤったんだよね?」
「ヤ……ごほっ! な、なんだいきなり!?」
思わぬ奇襲に、平常心はあっさり瓦解してしまう。
「せっかくなら話聞かせてよー!」
「ですねぇ。ウルズ肝心なところは教えてくれないですし」
十代の少女らしく、性に興味津々といった様子だ。
「……断固拒否で」
喋ったら学園中に噂されて、今以上に居心地が悪くなるのは目に見える。
しつこく尋ねてくるが、けして口は割らない。
すると彼女らは目を見合わせ、ニヤッと意地悪そうな顔をする。
「じゃあさ――」「強硬手段ですね――」
いきなり僕は押され、強制的に便座に座らされる。
そして右ももの上にサンディ、左ももの上にクルドが座ってきた。
「ウルズから聞いてるよ! 男の子はエッチなこと――大好きだって!」
サンディは僕の右手を取るや、自身の臀部を摑ませてくる。
日焼けした肌、無駄な贅肉がないスリムなお尻――
「喋るだけでなく、本当はお金も貰いたいぐらいですねぇ」
クルドは左手を奪い、自身の巨乳を揉ませてくる。
それは水が詰まってるかってぐらい、たぷたぷの柔肉で――
「――で、セックスってどうなの!? 好きに触っていいから教えてよー!」
二人がニヤニヤしながら僕を見つめる。
「い、嫌だ。喋らないぞ。だって絶対ロクなことにならな――」
抵抗しようとした瞬間、身体の中に成長痛のような感覚が走る。
…………また、これか!
おそらく体内にある聖装、鞘が反応しているのだ。
――僕の聖装はエッチすることで強く成長する。
数日前、ゼゼ先生とヴェルグ先輩と、三人でした後にも味わった感覚だ。
「カゲルヤ、大丈夫?」「なんだかお顔が赤いですよぉ?」
僕の様子が変とみるや、二人が心配そうに覗き込んでくる。
これまでのエッチは、一対一でするだけだった。
まさかだが、複数人で行為すると、僕の鞘は更に強化されて――
「――見つけましたよッッッッッ!」
刹那、巨大な爆発が起きて、炎と怒号が飛び込んでくる。
「ヴェ、ヴェルグ先輩!?」
先輩の鋭い目が、僕にまたがっていた少女二人に向けられる。
「こ、これは……」
「いや貴君は何も言わなくて結構。事態は分かっています。そこの二人に捕まり陰湿な嫌がらせでも受けていたのでしょう。ご安心を。この私が来ましたので!」
統括長の登場に、プルプル震えるサンディとクルド。
「な、なな、なんでこの場所が分かって……!」
「外に不自然に蔦が落ちていました。そして窓も施錠されず開けっぱなしです」
慌てていたせいか、証拠隠滅を失念していたらしい。
ヴェルグ先輩は二人の首根っこを摑むや、強制連行していくのだった。
僕はぽつんと取り残され、気づけば身体の痛みも消えていた。
――その後、教室の窓から、ふとグラウンドの方を見ると。
「もっと声を出しなさい! 根性が足りませんよ!」
ヴェルグ先輩が、部会員たる三人を追いかけながら檄を飛ばす。
「休むな! 走りながらでも声を出す!」
「ひ、姫騎士はぁ――!「常にィ――!」「正々堂々たれぇ――!」
「その調子です! さぁ、あと百周ですよ!」
自分の所の統括長、カグヤ先輩の裏の顔はともかくとして。
「……僕、図書部会で良かったなぁ」