前回、5000文字にすると言っておきながら、約7500文字です…。すみません…。
駄文ですが、どうかお付き合いください。
それでは本編へ。
ポケットモンスター、縮めてポケモン。この星に暮らす、不思議な不思議な生き物。空に、海に、森に、街に、世界中の至る所で、その姿を見ることができる。
ひとたび海に出ればコイキングが元気に顔を覗かせ、サクラビスやチョンチー、メノクラゲなんかが泳いでいるのを目にすることができる。そんな自然豊かなセイラン地方には、今まさに、大きな夢への一歩を踏み出した少年少女たちの姿があった。
ミサキ島から意気揚々と出航したマンタイン号。地方の大陸部を目指すその大型客船には三人の新米トレーナーが乗っていた。
そんな彼らは今——。
船酔いに苦しんでいた。
————
朝早くに出港したマンタイン号は大海原を進み続け、あっという間に太陽はてっぺんに到達していた。博士が取ってくれた豪華客船を満喫——しているわけでもなく、俺は船室のベッドに横たわって天井を睨んでいた。
「……気持ち悪い」
「ハル、大丈夫?」
ベッドの横で、リナが心配そうに顔を覗き込む。旅立ちの興奮のあまり、酔い止めを飲み忘れてしまったのだった。
「うう……」
「だから寝てなって言ったのに」
マカロンが呆れたように腕を組んでいる。元気であどけなさの残る彼女でも、意外にもこういう仕草はさまになる。
「大冒険の始まりのはずだったのに……」
「現実は船酔いでダウンか〜」
「うるさい……」
いつもの調子でからかってくる彼女に言い返す気力もなく、俺は枕に顔をうずめた。――こんなはずじゃなかったのだ。甲板を駆け回って、船内を探検して、知らないトレーナーとバトルして……。
形は違うが、ある意味での『マンタインサーフ』を満喫するつもりだったのに。それなのに今の俺は、ベッドの上でぐったり。
「……俺、ポケモントレーナー向いてないのかな」
「そこまで話が飛ぶ!?」
想像以上に弱っている俺を見て、リナが思わず笑う。
大人しそうに見える彼女だが、騒がしい俺やマカロンと長年いたからか、思いのほかノリがよかったりする。だからといって、元気のない人を見て吹き出すのはどうかと思うが。
「船酔いとトレーナーの才能は関係ないよ」
「でも、船に乗れないトレーナーなんていないよ……」
「まだ旅に出たばっかりでしょ」
リナが俺の手を取って優しく笑った。
不安になった時に、こうして手を暖めてくれるのは昔から変わらなかった。
「今は全然出来ないことでも、少しずつ出来るようになっていけばいいじゃない。それが旅っていうものだと私は思うよ」
「……ありがと」
「はいはい!一緒に頑張ろうね!!」
完全に出鼻をくじかれて落ち込んでいたのに、リナのそんな一言でこの鬱蒼とした気分が和らぐような気がした。
ありがとう、リナさん。
「じゃあちょっと寝る」
「結局寝るんかい!」
「初めから寝てればよかったじゃん!」というマカロンのツッコミはよそに、俺は目を閉じた。
——————————
「……ん」
「おはよう、ハル」
「リナおはよう……」
どれくらい眠っていたのか。気づけば空はオレンジ色に染まり始めていた。
脳が目覚めはじめてくると、さっきまでの気持ち悪さが嘘みたいに消えていることに気づく。
「……あれ?」
試しに上半身を起こしてみるが、なんともない。
「ついに俺は船酔いを克服したぜーー!」
「ほんと!?よかったぁ……」
リナが胸を撫で下ろす。この二、三時間ずっと見守ってくれていたのだろう。
リナさん、本当にありがとう。この恩はいつか必ず返します。
「お、やっと復活か?」
マカロンは椅子に座ってサルノリと戯れていた。
もうすっかり仲良くなったみたいで、サルノリがマカロンの頭に乗って、えだでリズミカルに叩いていた。……いやそれ仲良いのか?
「おまえ、ずっとここにいたのか?」
「まあね」
「船内の探検、先に行ってくればよかったのに」
「気が変わっちゃったんだよね〜……って、サルノリちょっと痛い!」
サルノリを仲間にしてさらに騒がしくなったマカロンを指さしながら、リナが耳元に顔を寄せてくる。
「マカロンね。探検に行くなら三人でー!ってハルが元気になるの待ってたんだよ」
「……ふーん」
そうだったのか。
いつも些細なことでケンカしてばかりだったけど、あいつなりに俺のことを思って待っててくれたんだろうな。
ありがとな、マカロン。これからは俺も優しくするよ。
そう言って慈愛に満ちた目で、彼女の方を見ると。
「ぶふっ……。ヌオーみてえな顔」
前言撤回。あいつとのケンカはもうしばらく続きそうだ。
「ねえねえ、せっかくハルも元気になったことだし、ちょっと船内見て回ろうよ!」
「さんせーい!」
「二人とも待っててくれてありがとな!」
ずっと楽しみにしていたものが、ようやく始まる。
そんな俺の高鳴る気持ちを感じたのか、ヨーテリーがボールから飛び出してきた。
「きゃんきゃん!」
「おうおう、おまえも一緒に行くか!」
ヨーテリーとともに、俺たちは部屋の扉を勢いよく開けた。
そして横から飛び出していったマカロンが軽く見得を切る。
「マンタイン号、探検開始だ!」
「俺のセリフとるなよ!」
三人の小さな大冒険が始まった。
⸻
マンタイン号の中は、想像していたよりずっと広かった。
長い廊下。数え切れないほどの客室。人で賑わうレストランに、タッツーのぬいぐるみなんかがある売店。中世風の大きなラウンジ。
窓の外には、どこまでも続く青い海が広がっている。
「すっげぇ……!」
窓の向こうを、鳥ポケモンの群れが飛んでいく。その中には、ミサキ島では見たことのないポケモンの姿もあった。
「あっ、あのポケモンはなんだ!?」
「あれはコアルヒーじゃないかな。そうだ、ハル、図鑑出してみたら?」
「おっ、それいいな!」
俺は鞄からポケモン図鑑を取り出して、コアルヒーに向けてみる。
『コアルヒー。みずどりポケモン――』
「へぇ〜」
機械から読み上げられる情報を一言一句逃さず拾う。
どんなポケモンでも、実際にこうして旅の途中で出会うと、なんだか特別なものに感じられた。
⸻
俺たちは先ほど通り過ぎたレストランに戻ってきていた。
さっき来た時よりは空いていたものの、それでもクルーたちが忙しなく料理を運んでいた。
「どれも美味しそ〜!!!」
あらゆる方向から漂ってくる料理の匂いに、リナが目を輝かせる。
足元のヨーテリーも、しっぽを、ちぎれてしまうんじゃないかってくらいぶんぶん振っている。
そんな二人を見てると俺までお腹がすいてきてしまった。
「よし!なんか食べるか!」
「ハル、さっきまでダウンしてたのに食欲あるの?」
「もうばっちり」
「じゃあ、色んなもの食べよ!いっぱい買ってくるから待ってて!ヨーテリーもおいで!!」
リナとヨーテリーが人混みに消えていく。
近くのお店のキッチンを見ると、夕食が近いこともあり、スコヴィランやクイタランがせっせと料理の仕込みを始めていた。
「おいマカロン!ポケモンが料理してるぞ!」
「すごいね!」
目に飛び込んでくる情報の何もかもが新鮮だった。
ただそこにいるだけなのに、胸がどんどん高鳴っていく。
(旅ってこんな楽しいことの連続なのかな)
俺がそんなことを思ったとき、船内アナウンスが鳴り響く。
『ただ今、デッキの自由開放を行っております。海上のポケモン観察や、プールなどのアミューズメント施設、トレーナー同士の交流をお楽しみくださいませ』
「おいマカロン、デッキだってよ!」
俺は勢いよく立ち上がる。
「行こうぜ!!」
「ちょ……待てよ、ハルーー!」
しばらくして、そんなところに一人と一匹。
「おまたせー!美味しそうなもの多くて、たくさん買ってきちゃったー!……ってあれ?二人は?」
——————————
デッキに出ると、潮の匂いがこれでもかというくらい鼻を突いた。
島にいた頃と同じ海の匂いに、一瞬だけ故郷に戻ってきたかのような錯覚を覚えた。
しかしマカロンに急に脇腹を小突かれ、現実に引き戻される。なんだかいつもよりニヤニヤしていて、やかましいな。
「……って、あ痛!なにすんだもー!」
「悪い、つい衝動に駆られた」
おっと、いかん。つい反射的に彼女の頭を叩いてしまった。これはサルノリが叩きたくなるのも頷ける。
「確かに、私はスーパーウルトラ超絶美少女だから、少しでも触れていたい気持ちは分かるけどさ〜。レディーを叩くとかなにごと!?」
「言ってない言ってない」
さっきからやけにマカロンのテンションが高いな。冒険の始まりにこいつも浮かれているのだろうか。
しかしそれを深く考えるより先に大事なことをひとつ思い出す。
「……やべえ、リナさん置いてきちゃった……。」
やっちまったー、と顔を手で覆う。
さっきまであんなに面倒を見てもらってたのに、待ちぼうけにするのは申し訳ない。それに、リナは怒ると少々めんどくさいのだ。彼女にバレる前にさっさと戻るとしよう。
「ほらマカロン、リナさん待ってるから戻るぞ!」
「えー、待ってよ!ハル!こっちに来いって!」
「なんだよ、もー!」
そう言われ手を引かれるがままに、ついていく。
辿り着いた場所は、デッキ上の簡易的なバトルコートだった。そこでマカロンがいたずらな笑みを浮かべながら、振り返る。
「せっかく博士にポケモンもらったんだ……」
マカロン、いや、一人のポケモントレーナーと目が合う。
「ちょっとわたしの相手してよ!!」
「っ……!」
『ポケモントレーナー足るもの、売られたバトルは全て買え。』
これが姉ちゃんのモットーだった。
だからこそ俺は、迷うことなくマカロンに言葉を返す!
「望むところだ——マカロン!」
『ポケモントレーナーのマカロンが勝負を仕掛けてきた!!』
「初めての勝負だけど、勝つのはわたしだよ!」
『マカロンは、サルノリを繰り出した!』
「いいや、勝つのは俺たちだ!」
『ゆけっ!メッソン!!』
「いっけー!サルノリ!『ひっかく』!!」
「メッソン、かわして『みずでっぽう』!」
勢いよく飛びかかってくるサルノリを、間一髪で後ろへ飛び退いて避ける。
そのまま口元に水を集めーー
「今だ!」
バシュッ!
放たれた水の塊がサルノリを正面から捉えた。
「当たった……!!」
思わず拳を握る。
「やったー!メッソン、ナイス!!」
「ぐぬぬ、先手は取られたか。」
マカロンが悔しそうに歯を食いしばる。
だが、すぐにニヤリと笑って。
「だけど、相手は空中だ!」
「っ……!」
「サルノリ!落ちてきたところに、『えだづき』!!」
「着地狩りとか容赦なしかよ!!」
空中のメッソンに向かって、サルノリは枝を構える。
「メッソン、『なきごえ』でサルノリを牽制しろ!」
「メッ!」
なんとか『なきごえ』が間に合ったおかげで、サルノリの勢いは削がれ『ひんし』になることは避けることができた。
だが、それでも大きなダメージを受けメッソンは盛大に吹っ飛び、彼の小さな体がバトルコートの床を跳ねる。
「大丈夫か!?」
メッソンはふらつきながらも、なんとか立ち上がった。
「まだまだやれる!」
「ふふっ!」
楽しそうにマカロンが笑う。
「でも次の攻撃で終わりだっ!」
「……!」
「『なきごえ』で攻撃は下げられちゃったけど、タイプ相性はこっちが有利!いけー、サルノリ!『えだづき』!!」
サルノリが駆け出した。
速い。
メッソンの体力は、もうほとんど残っていない。
あれを受けたら――『ひんし』になってしまう。
「くそっ……!」
どうする?避けるか?
いや、いくら素早いメッソンでも今の状態じゃ間に合わない。
他に何か――。
その時だった。
頭の中に、何度も見てきた光景が浮かんだ。
スタジアム。
歓声。
そして、絶体絶命の状況から何度も勝負をひっくり返してきた、姉ちゃんの姿。
――そうだ。姉ちゃんの試合で、何度も見てきた。
追い詰められたときこそ――
「メッソン!」
「メッ!」
「前に飛べ!」
「んなっ……」
まさか弱った相手から向かってくるとは思っていなかったのか、予想外の動きに一瞬サルノリの動きが固まる。
そのチャンスを俺たちは逃さない。
「今だ!」
メッソンがサルノリを飛び越える。
「『みずでっぽう』!」
「メッ!」
バシュッ!!
真上から叩きつけられた水の塊が、サルノリを直撃する。
「キーッ!」
水の塊を頭から被り、地団駄を踏むサルノリ。
「なんで!?」
マカロンが目を見開く。
「なんで『効果はいまひとつ』なのに、こんなにダメージが入るの!?」
「……まさか!」
「気づいたか!」
メッソンの体が淡い水色の光を帯びていた。
「特性——『げきりゅう』さ!」
自身がピンチのときに、みずタイプの技の威力を高める特性。
水タイプ使いの姉ちゃんの十八番の戦法。追い詰められてからが、本当の勝負だ!!
「よく覚えとけよマカロン!」
拳を握る。
「俺たち姉弟のポリシーはな……!」
メッソンと視線が交差する。
「みずタイプのポケモンで――」
一歩、踏み出す。
「攻めて!」
メッソンが駆ける。
「攻めて!!」
口元に水が集まる。
「攻めまくることだ!!!」
「メッソン! 『みずでっぽう』!!」
バシュウウッ!!
放たれた水流が、サルノリを吹き飛ばした。
砂埃が、コートいっぱいに舞い上がる。
「サルノリ!」
マカロンが叫ぶ。
やがて砂埃が晴れる。そこには――
目をぐるぐると回したサルノリが倒れていた。
「ん〜……!」
俺は拳を突き上げる。
「やったあーーー!!!」
「サルノリ、お疲れ様。いいバトルだったよ」
マカロンはサルノリを優しく撫でる。
「メッソンもお疲れ様!ナイスファイト!!」
「メッ!」
メッソンが小さな手を伸ばす。
パチンッ!
初めてのバトル。初めての勝利。俺とメッソンは、笑いながらハイタッチを交わした。
⸻
「お疲れ様、サルノリ」
バトルを終えたわたしたちは、それぞれのポケモンをボールへ戻した。
そのボールを見つめて、戦い抜いた相棒に声をかける。
「……負けちゃったね」
初めての勝負だったのに、相棒に勝たせてあげられなかった。タイプ相性ではわたしたちが有利だったし、途中までは間違いなく自分がリードしていた。だというのに、負けた。
「悔しいなあ……」
唇を尖らせる。このまま不貞腐れてしまおうか。
そんなことを考えた、その時だった。
「二人とも、いいバトルだったぞー。」
「ナイスファイトー!」
「ナイスバトル!!」
「え……?」
びっくりして思わず顔を上げる。
いつの間にか、わたしたちの周りには人だかりができていた。みんな、さっきのバトルを見ていたのだ。
楽しそうに笑っている人。興奮した様子で身振り手振りを交えながら、バトルの話をしている人。そして――。
「惜しかったなぁ、お嬢ちゃん!」
「次は勝てるって!」
まるで自分のことのように、悔しそうな顔をしてくれている人。
「……ふふっ」
さっきまで胸の中にあったわだかまりが、少しずつほどけていくような気がした。
負けた。それはやっぱり悔しい。
でもそれ以上に——。
「……楽しい」
たった一度の、しかも駆け出しトレーナーの、言ってしまえば、おままごとみたいなバトル。
それなのに、こんなにもたくさんの人が一緒に盛り上がって、笑って、悔しがってくれる。
これが――ポケモンバトル。
勝つことだけが、バトルの全てじゃない。ポケモンと一緒に戦って、相手と全力でぶつかって、その瞬間をみんなで楽しむ。
気づけばわたしは、勝負の世界の魅力にすっかり心を奪われてしまっていたのであった。
「楽しいバトルだった、マカロンありがとう!!」
ハルが笑顔で手を差し出してくる。わたしはこの胸の高鳴りと、少しばかりの悔しさをこめて、その手を力強く握り返す。
「次は絶対わたしが勝つ!」
「望むところだ!!」
わたしたちの熱い握手に、その光景を見ていた人々から、自然と拍手が巻き起こった。
パチパチパチパチ――。
デッキいっぱいに響く拍手。その中で、わたしはもう一度、サルノリの入ったモンスターボールを見つめた。
「……これからもっと強くなろうね!」
返事の代わりに、ボールが小さく揺れた気がした。
——————
「じーーー。」
「うわあ、リナさん!!」
振り返ると、そこには腕を組んで俺たちをじっと見つめるリナと、俺の靴に噛み付いているヨーテリーがいた。
「私たちを置いてけぼりにして、どこに行ったかと思ったら……ずいぶんと二人で楽しそうですねー」
「きゃんきゃん!」
そうだそうだ!と言わんばかりに、ヨーテリーが鳴く。
リナは、ニコニコという効果音が聞こえるくらい笑っている。だけど、俺たちを見つめるその目に、まったく光は宿っていなかった。
「リナさん、ごめんよ!ちょっと外の空気吸ったら、戻るつもりだったんだよ!」
「……。」
これは、まずい。完全に俺たちが悪い。マカロンとバトルすることに夢中になって、リナのことをすっかり忘れていた。
さて、どうしたものか。
「……やって」
「え?」
リナが頬を膨らませながら、俺にジリジリと歩みよる。
「私ともポケモンバトル、やって!」
「はいい!」
至近距離で言われたその圧に、考えるより先に言葉を返してしまう。
しかし、その返事がリナの顔をぱっと明るくする。
「よし!次はヨーテリー、おまえの番だ!!」
「きゃん!」
「よっしゃ、リナいくぞ〜」
その時だった。
『まもなく夕食のお時間となります。お食事のお客様は、三階ビッフェ会場までお越しください』
「……。」
なんとまあ、タイミングの悪いことだろう。
既にマカロンが顔を青ざめているのが見えるが、気付かないふりをして、おそるおそるリナの方を見る。
リナは黙っていた。そして――
「むっすーー」
頬を膨らませ、思いっきり拗ねてしまっていた。
「あちゃー。これは……」
マカロンと顔を見合わせる。
「怒ってるね」
「怒ってますなあ……」
リナがぷいっと顔を背ける。
「私、まだ一回もバトルしてないのに……!」
「ご、ごめんって!」
「次は絶対、私とバトルだからね!いい!絶対だよ!」
「わかってるよ!」
「約束だからね!」
「もちろんです!」
一通り感情を出して落ち着いたのか、リナはいつもの優しい女の子に戻っていた。
「じゃあ、二人とも。ビッフェ、食べに行こうか。」
「はーい!……あれ?そういえば、さっきキッチンで色々買ってたやつは?」
歩き始めようとしたリナの動きが止まった。
「え?まさかリナ……」
「こらハル、しっ!」
マカロンが慌てて俺の口を塞ぐ。
「乙女には知られたくない秘密があるものなのよ……」
——————————
翌朝。
『――まもなく、ハマナ港へ到着いたします。お客様は下船の準備をお願いいたします』
船内アナウンスの後、ゆっくりと、マンタイン号が港へと入っていく。
いよいよだ。
俺たちは今、故郷の島を離れ、本当の意味で新しい世界へ足を踏み入れる。こうして俺たちは――
セイラン地方の大陸部へ、降り立つのであった。
To be continued……
読了ありがとうございます!
《手持ち》
【ハルジオン】
・メッソン 特性:げきりゅう
はたく、なきごえ、みずでっぽう
・ヨーテリー 特性:やる気
にらみつける、たいあたり、ふるいたてる
【リナリア】
・ヒバニー 特性:もうか
たいあたり、なきごえ、ひのこ
【マカロン】
・サルノリ 特性:しんりょく
ひっかく、なきごえ、えだづき
《裏話》
このコーナーでは裏話を少し話そうかと。
ストーリーに関わる大事なことは書かないので、気になる方だけのチェックで大丈夫です!!
【サブタイトル】
私のネタが尽きるまで、HUNTER×HUNTER風で行かせていただきます!
【冒頭部ナレーション】
やっぱりポケモンといったら、これですよね!!また「夏はポケモン!」の予告が聞きたいものです。
【ポケモン図鑑】
イッシュ地方の図鑑をイメージしていますが、もしかしたらスマホロトムに切り替わるかも…?
【マカロンの勝負前セリフ】
赤緑で初めてポケモンをもらった後に戦うグリーンのセリフに寄せています!作品最初のバトルなので彼しかいないかな〜、と!
【ハルのポリシー】
こちらも初代から、カスミさんのセリフを拝借しました。お気づきいただけたでしょうか?
それではまた次回!