英雄讃歌 第一章   作:如月@カクヨムとなろうでも投稿しています

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「あっ、イリアちゃん、おはよう。」

「おはよう……。」

 

 今日もアリスちゃんは元気だな。最初は根暗な幼馴染とか思っていたけれど、意外とお転婆と言うか、ハキハキしている。

 そして、俺は朝から死にそうだ。いや、昨日から死にそうだった。夜も眠れないくらいにガーターベルトの悪夢と戦っていた。

 結局、観念した俺は昨日の防具をきちんと装備してきていた。上半身だけ見ればカッコいい印象を与えるかもしれないが、下半身はミニスカにガーターベルト。白タイツという。……なんて羞恥プレイなのだろうか。

 

「うん。武器や防具は必ず装備しなくちゃね。持っているだけでは意味ないよ。」

「ソダネ。」

「イリアちゃんはやっぱりその防具だね。似合っているよ。」

 

 本来なら嬉しいその言葉も、今の俺にとっては凶器も同じだ。やめて欲しいな、恥ずか死ぬ。

 でも、お揃いの格好を着れてご満悦そうなアリスちゃんを見ると、この装備を着ない選択肢はないし、この装備は強いのだ。

 

 EN:聖天使の鎧上+5 Rank:3

 防御力 15(+1)

 

 Ability

  1.聖天使の加護Ⅰ

   物理攻撃のダメージを5%削減して、ダメージを1減少する。

 

 EN:聖天使の鎧上+5 Rank:3

 防御力 15(+1)

 

 Ability

  1.聖天使の加護Ⅰ

   魔法攻撃のダメージを5%削減して、ダメージを1減少する。

 

 この装備二つで防御力32確保出来て、かつ物理・魔法のダメージをどっちも5%削減。初心者に渡す装備じゃないな。アリスさん。あなたは何者なんだ。

 ちなみに婆さんに貰った聖剣の能力値。

 

 EN:祝福の聖剣“エルメシア” Rank:1

 攻撃力 15

 

 Ability

  1.属性攻撃強化Ⅱ

   属性ダメージを*1.2する。

 

「アリスちゃんも似合っているよ。とりあえず、洞窟に行こうか。周りの目が気になるし。」

「んふふ、恥ずかしがっているイリアちゃんも可愛い。」

 

 ひぃ~、足がスースーする。ミニスカだからその下が見えそうで恥ずかしい。アリスちゃん。絶対領域をガン見するのはやめてくれませんか?視線が痛いほどに感じる。

 

 

 

 さて、道中のアリスちゃんからのガン見を耐えながら、どうにか初心者の洞窟にやってきた。先日来た時より戦力は大幅に上がっている。今日はもう少し深くまで進めると信じよう。

 それでは今日も始めようか。

 

「お、スライムか。“ライトボール”」

「“ダークボール”。」

「ぷよぷよ。」

 

 洞窟を少し進むとさっそくスライムがおり、遠く離れた位置から先制攻撃だ。動きが鈍いスライムは大した抵抗をできず、魔法を合計五発当てることで討伐が完了したのだった。

 魔素の粒子に消える様子を眺めていると何も残ってはいなかった。残念ながらドロップアイテムはないようである。

 

「余裕だな。」

「うん。これならもう少し奥に行ってもいいかもしれないね。」

「ああ、ブラックバットと戦ってみたいな。スライムよりも手ごわいからな。こいつも簡単に倒せるならもう少し奥に行こうか。」

「いいと思うよ。」

 

 二人で洞窟の中を歩いていくと、ちょうど話していたブラックバットが目の前から飛び出してきた。聖剣“エルメシア”を片手に先制攻撃を行う。

 

「“ライトボール”。」

「“ウォーターカッター”。」

「キキキ。」

 

 くっ、攻撃はどちらも当たったものの、ブラックバットによる反撃を受けてしまった。二日前からどれだかダメージが下がっているだろうか。鑑定だ。

 

 CNイリア=ローズベルLv3/100 Rank:2

 Race:天使族Lv5/30 Job:村人Lv6/30

 HP 382/413 MP 341/412 SP 471/480

 STR 24 VIT 29

 INT 30 RES 46

 AGI 38 DEX 37

 

 わずか31ダメージ。使っていないSPが減っているということは、レベルアップをしたのだろう。レベルアップによるHPの上昇を考えると、おおよそ24程のダメージだろうか。

 40ダメージ程度当たっていた昨日に比べると雲泥の差だな。これならもっと洞窟の奥に進んでも問題なさそうだ。

 

 その後、六回攻撃を行い、ブラックバットの討伐は完了したのだった。そして、蝙蝠の牙(下級)が残っていたのだった。

 

「ドロップアイテム付きとはラッキーだな。ブラックバットも討伐は難しくなさそうだし、洞窟の奥に向かおうか。」

「うん。洞窟は奥に進むほど強い魔物が出るからね。油断大敵だよ。でも、初心者の洞窟はスライムとブラックバットしか出ないから、そこは安心だね。」

 

 今日もガイドさんは絶好調のようだ。この調子でガンガン奥に進んでいくとしよう。

 

 

 

 ということで、洞窟の中層にやってきた。で、なんでここが中層だと分かったかというと、ガイドさんの説明によるものだ。

 

「ここからは初心者の洞窟、中層だね。魔物も手ごわくなるから気を引き締めなくちゃね。それにここからは魔鉱と呼ばれる鉱石を採集できるようになるよ。採集できる場所があればとっておこうね。」

 

 ということらしく、中層に入ったことが分かった。で、何故アリスちゃんはここから中層だと分かったのだろうか。

 壁の色が変わるとか、雰囲気が変わるとかそんなことはないのだが、これがガイドの特殊技能というものなのだろうか。不思議である。

 

「早速魔物が現れたみたいだよ。ここからは複数で魔物が襲ってくるようになるから気を付けてね。」

「あ、うん。そうみたいだね。」

 

 CN―Lv8/100 Race:スライムLv7/30 Rank:1

 HP 683/683 MP 705/705 SP 533/533

 STR 36 VIT 55

 INT 50 RES 39

 AGI 37 DEX 43

 

 うわっ、滅茶苦茶ステータスが上がっている。これが二体?結構きついな。スライムが鈍い動きしかしないとはいえ、複数を同時に相手するとなると被弾もしかねないし、戦闘時間も長くなるからな。

 苦戦しながらも魔法十一発+十発でスライム二体の討伐を成功した。どちらもドロップアイテムはなく、苦労したわりには残念な結果に終わったのだった。

 第二回洞窟探索はその後何事もなく終了したのであった。

 

 

 今日の成果。

 浅層

  スライムの討伐数、七体。

  ブラックバットの討伐数、三体。

 中層

  スライムの討伐数、八体。

  ブラックバットの討伐数、二体。

 ドロップアイテム。

  スライムの魔石(下級)、一個。

  蝙蝠の牙(下級)、二個。

  マナメタル(下級)、十三個

 総収入。

  アイテムの売却額、50*3+100*13=1450。半々で725。

 支出。

  回復薬、一個。

  魔力回復薬、二個。

  アイテムの補充額、50+100*2=250。半々で125。

 

 利益・損益

  725-125=600。

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