英雄讃歌 第一章 作:如月@カクヨムとなろうでも投稿しています
今日はアリスちゃんとスラちゃんをお共に初心者の洞窟・下層に挑む日である。中層に挑んだ日から相応の時間が経っており、何回も初心者の洞窟に向かったこともありそこそこレベルも上がっている。
そんな俺のステータスはこちらである。
CNイリア=ローズベルLv16/100 Rank:2
Race:天使族Lv20/30 Job:村人Lv27/30
HP 1293/1293 MP 1068/1083 SP 1284/1284
STR 56 VIT 59
INT 61 RES 90
AGI 69 DEX 78
そして、こちらがアリスちゃんとスラちゃんのステータスである。
CNアリス=クライツLv17/100 Rank:2
Race:悪魔族Lv22/30 Job:魔術使いLv9/30 村人ALv8/50
HP 1417/1417 MP 1393/1393 SP 1321/1321
STR 69 VIT 73
INT 88 RES 83
AGI 79 DEX 81
CNスラちゃんLv12/100 Race:スライムLv16/30 Rank:2
HP 1187/1187 MP 1116/1116 SP 891/891
STR 47 VIT 74
INT 70 RES 44
AGI 68 DEX 73
中々強くなったのではないだろうか。レベル1の時に見たステータスとは雲泥の差だ。これくらいの能力値があれば初心者の洞窟は簡単に攻略できるだろうし、冒険者になってもすぐに鉄級には上がれるだろう。
そうそう。この時代にも冒険者ギルドはあるようで、昔と変わらず商業ギルドや工業ギルドの小間使いみたいなことをさせられているらしい。
で、冒険者ギルドにはランクがあり、石級、銅級、鉄級、銀級、金級、白銀級、魔銀級の順らしい。一応、その上にもランクが定められており、黒鋼級というものがある。
ただ、実質的に黒鋼級は死亡した冒険者に与えられるランクとなっており、生きているうちにそのランクに付いたものはいないらしい。
ということで下層に着いた俺とアリスちゃん、スラちゃんである。何故、下層に付いたか分かったかって?当然、アリスちゃんの説明が入ったからだよ。
「ここからは下層だね。一気に魔物が手強くなるから気を付けなくちゃね。ランクが上がった魔物も出るようになるから油断しているとひどい目に遭うよ。」
とのことらしい。いつもながら中層と下層の判断をどうしているのか、説明をしないと落ち着かない身体なのか、と疑問は多々あるものの、これこそアリスちゃんかと安心感を覚えるまである。
ランクと言えば、アリスちゃんとスラちゃんの二名がどちらともランクが上昇している。
アリスちゃんの方は基礎職のレベルがマックスになったことがきっかけで、壁を越えたと判断されたのだろう。それに伴って一時的に固有レベルが低下したが、これからさらに強くなるだろう。
対してスラちゃんの方はよく分からない。魔物のことは俺に分かるものか。予想という話であれば、種族のレベルが15に到達したことだろうか。タイミング的には一番近い気がする。
「さて、今日も張り切っていくか。」
「イリアちゃんはちゃんとご飯食べてきた?あと、お花摘みもした?それとハンカチ持った?あとあと……。」
「あれ、いつからアリスちゃんはお母さんになったんだ……?」
君の中で俺はどういう扱いなんだ。俺も一応大人だからな。あ、いやイリアちゃんの年齢を正確に知っているわけではないけれど、中身は元英雄だからな。
ちゃんと迷わずにお家に帰れるし、村に何があるかとかも把握している。同い年っぽい女の子から幼い子扱いされるのはきついわ。
。俺も初日から二回も気を失ったり、家の場所が分からないと言ったり、装備をせず村人の服で冒険に出たり、色々としちゃったけど。あれ?俺、やらかし過ぎではないか?
「いてっ!!」
「あっ、ブラックバットだね。イリアちゃん大丈夫?」
「ああ、平気。さっさと倒しちゃおう。」
魔物の巣で思考を回している場合ではなかったか。魔物の奇襲にあってしまったではないか。ということで、鑑定!!
CNーLv9/100 Race:ブラックバットLv11/30 Rank:2
HP 768/768 MP 817/817 SP 915/915
STR 52 VIT 58
INT 46 RES 54
AGI 63 DEX 60
Skill
吸血の牙
さっそくランクの上がった魔物じゃないか。ステータス的にはこちらの方が高い?でも、スキル持ちの魔物らしいな。吸血の牙ってなんだ?
「今のは吸血の牙というスキルだね。ダメージと共にHPを回復する厄介なスキルだよ。下層からはスキルを使う魔物も出てくるから用心しなくちゃね。」
はい。ここでいつものアリスちゃんガイドがカットインされました。どうやら今の攻撃が吸血の牙というスキルだったらしい。
HP回復スキル持ちとは面倒だな。初心者の洞窟に出ていい魔物ではない気がする。もう少し後に出てくるような魔物ではないのだろうか。
なんて、現実はそう上手くはいってはくれない。それに正直この程度なら俺たちの敵ではない。三人がかりで戦うのはもはややりすぎというものだろう。
ということで、さっくりと倒します。
「ギギィ……。」
魔法攻撃を僅か五回当てただけで討伐が完了してしまった。まさかの結果である。俺ら強くなり過ぎた……?
もう少し前に下層に来ても問題なく戦えただろうな。そうしたら、もっと早くレベルも上がっていただろう。が、万全を期したということで、今日はさくさくと初心者の洞窟を攻略してしまおう。
魔素に還る魔物は何処か哀愁が漂っているようで、目でこんなはずではと訴えているようだった。しかし、そんな魔物も何も残すことはなく宙に消えて行ってしまったのだった。
「安らかに眠れ。」
「イリアちゃん、どうしたの?」
「ふっ、哀愁漂う男を見送っただけさ。」
「……そうなんだね。」
こんなやり取りにもすっかり慣れてしまったアリスちゃんは俺の言葉に生暖かい目線を送ってただ頷くのだった。
コホン。とりあえず、気を取り直して先へと進んで行こう。初心者の洞窟のボスよ。今行くぞ!!