アヴェンジャーで往く第四次聖杯戦争 作:めめめ
(次話の投稿予定は)ないです。
それはちょっとした運命の悪戯から始まった。
「――告げる。汝の身は我が下に。我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄る辺に従い、この意この理に従うならば応えよ」
衛宮切嗣は来る聖杯戦争に向けて、聖剣の鞘を触媒に英霊の召喚を行っていた。アインツベルンが望むは最優のサーヴァント、伝説に謳われるアーサー王だ。
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者。我は常世総ての悪を敷く者」
しかし、そんなことは切嗣にとってはどういでもいいことだった。英雄とはいえ、それらは常に争いの中に身を置いていたのだ。殺し傷つけ、数多の戦場を生んできた存在達を世界の平和を望む彼が好むはずもなく、召喚されるのは誰でもいいと思っていた。
「汝三大の言霊をまとう七天」
「痛っ......!」
とは言っても、アインツベルンに最高峰の触媒を用意してもらった手前、儀式を見守っていたアイリスフィールの小さな声が聞こえたとしても今更中断するわけにもいかず。
愛する妻の異変を確認したい意思を押さえつけ、召喚のための最後の一節を唱える。
「抑止の輪より来たれ。天秤の守り手よ――!」
その瞬間、陣が輝き
(アイリはどうなって......待て、
妻の安否を確認しようと一瞬目を向けた先に見えるは、サーヴァントへの絶対命令権たる令呪。そして、召喚されたサーヴァントはおそらく二体。
つまり、だ。
「サーヴァント、セイバー。召喚に応じ......む?」
「こんばんは、僕はアヴェンジャー。召喚に......あれ?」
かたや青の鎧に身を包んだ、アホ毛が特徴的な金髪碧眼の少女。
かたや白い衣装に身を包んだ、アホ毛が特徴的な白髪碧眼の青年。
「えっと、僕たちは味方ってことで......いいのかな......?」
一瞬の沈黙の後。
右手を抑え二体のサーヴァントを見るアイリスフィールと、突然の出来事に困惑を隠せない切嗣、そしてこれまた困惑して三人を交互に見やる少女。そんな少女を数時間ぶりに見て懐かしく思いながらも、話を進めようと困ったように笑う青年であった。
「つまり......彼女は本当にアーサー王で、あなたは彼女に縁があったから召喚されたってことなのね?」
「うん、その通りだよ。僕が保証する」
切嗣はその会話には参加せず状況の把握に努めていた。あのアーサー王が少女だったことは意外だったが、突然マスターになった妻と、触媒も無しにエクストラクラスであるアヴェンジャーが召喚されたことの方が気がかりだったのだ。
アヴェンジャーとは復讐を望む者のはずだが、この青年はまるで
それに、マスターであるアイリスフィールはこれまで城の中で過ごしてきた。ある意味純粋な彼女が、復讐という血生臭い行為と関係したサーヴァントを呼び出すものなのだろうか?
「アヴェンジャー、先ほど縁があると言ったが、私はあなたのことを知らない。誰かと間違えているのではないか?」
そしてセイバーのこの発言。アーサー王に関連した人物でなく、触媒も無く、妻の性格とはまるで似つかないクラスで現れたこの青年はいったい誰なのか。
「えっと、話すと長くなりそうなんだけど......とりあえず簡潔に言おうか。僕はファイノン。こことは別の世界で、未来の君と一緒に聖杯戦争に参加したんだ」
真名を突然明かしたり、
「エクストラクラス『アヴェンジャー』として現界すれば...」という胸が躍る一文、そりゃもう書くしかないよなと。
なお、Fateエアプ勢なのでノリと勢いと独自設定で乗り切る所存です。ついて来れるか?