世界の人間の半分がポケモンになりました   作:フォッサ

24 / 27
海に落ちた隕石

 補習は今日で終わりらしく、終わった後ネムは解放されたかのように、大きく伸びをした。

 

「これで一学期休んだ分はチャラだな。これから夏休みだ。明日、戻るんだったか? それまで遊ぼうぜ」

「いいよ。今日は徹夜で遊ぼー!」

「おー」

 

 と意気込んでいると、ネムのスマホに着信があった。

 ネムのスマホの画面には観音崎 茂治という文字が浮かび上がっている。観音崎さんから何の用事だろうか。

 夏休みは前倒しになっているので、残り15日程度しかない。そしてネムには補習とは別に夏休みの宿題もまだ残っているらしいのでバイトしている暇はないが……。

 

「はい、では伝えておきます」

 

 そういって電話を切っていた。

 

「ごめん、今から施設に戻ろう」

「今から?」

「うん。ちょっと手伝ってほしいことがあるんだって」

 

 というので、夕方5時、今から研究施設に向かう。

 研究施設についたのは8時頃だった。バスを降りた先には観音崎さんの車があり、手伝ってもらいたいことを説明しながら現地へ向かうのだという。

 

「実は新潟の海で何かが海に落ちたという報告があった」

「何かが海に? 人?」

「ではない。隕石のようなものらしいのだが……。昨日ポケモン化した人が隕石から紫色の光が見えたと言っていた」

「その隕石の回収作業ですか」

「そういうことだ。一応ほかの水タイプのメンバーにも来てもらったのだが……。なにがあるかわからないからな」

「人間が潜らないんですねそういうの」

「も考えたのだが……。紫色の光が出ていた隕石だ。人間ではなくポケモンにしか近づけないという可能性も大いにある。なにせまだ何もわかっていないからな」

 

 だから最初からポケモンになった人に拾わせるってことか。

 海につき、モンスターボールからほかのメンバーを解放していた。

 

「あ、悠ちゃん!」

「あ、結菜」

 

 アシレーヌの結菜も手伝うようだ。

 ほかの人たちは早く泳げて手があるポケモン。

 

「ニョロトノの人とは初めましてですね」

「だねぇ。僕は足立 唯人。よろしくねぇ」

 

 私、ニョロトノ、アシレーヌの三人で潜っていくらしい。

 私たちは船に移動し、隕石が落ちたと思われる地点まで移動していく。レーダーには何の反応もないが、落ちたと思われる場所につく。

 レーダーに反応しない隕石なのだろうか。というか隕石が落ちたとてレーダーに反応するのかな? 知らんけど。

 

 私たちは海の中にもぐっていく。

 

「冷たくて気持ちいい~」

「深いなぁ。えっと、深海ってまだ人間が探索できてないらしいね。僕たち深海の水圧に耐えられるのかな」

「わかんない。痛くなったらあがろね」

 

 下に、下にもぐっていく。

 周辺にそれらしきものはないし、まぁまぁ暗い。光が届かなくなってきている。結構深い……。

 暗いが、なんとなく見えている。光がないはずの深海でも問題なく見えているのは私だけなのか、他二人は見えないと騒いでいた。

 

「みんな見えないの?」

「うん。手探りで今潜ってるけど……」

「そっか。じゃ、これ以上はみんな危険かもしれないからさ、私一人で行くよ!」

「大丈夫?」

「私は問題なく見えてるし、大丈夫!」

 

 私は深海へ一人で潜っていく。

 隕石と思わしきものは見当たらない。海底にやっとたどり着き、私は周辺を探してみることにした。

 深海は見たことのない生物ばっかいる。本当に見たことがないのでどういう生物かはわからないが、なんか見た目がめっちゃ怖い。

 

「それにしても……私はどこまでも潜れるんかな」

 

 そういうことを呟きながら、歩いているとなにやら変な石が海底に転がっていた。

 ダイヤモンドのように透明でな球体の形をした石。こんな変な形の石が海底に転がっているというのは変だよな。おそらくこれが隕石だろう。

 私は石を拾い上げる。なんか変な感じがする石だった。持ってみるとなんだか変な感じがして微妙に気持ち悪い。

 

 まあ持って帰るのが任務なので、その石を手に持ちながら浮上していく。

 ニョロトノの足立さんが泳いでいる姿が見えた。

 

「あ、来たぁ。どおだったぁ?」

「変な石があったよ。こんなん」

「うわ、綺麗……」

 

 足立さんはその石をじーっと眺めていた。

 

「とりあえず茂治さんに……」

「……ゲロォ」

 

 その瞬間、私の背後から水が飛んでくる。

 ニョロトノの足立さんがハイドロポンプを放ってきたようだった。

 

「なにするのさ!」

「ゲロ!」

 

 ニョロトノは再びハイドロポンプ。

 私は石を抱えながら避ける。いきなりなんなんだ? 穏やかな人だと思ってたのにこんなことする人じゃないと思ってたんだけど。

 

「どうしたの!?」

「なんか襲いかかってきた!」

「足立さん! しっかり……ってその石なに?」

「海底で拾った隕石らしきもの」

「へぇ……綺麗で……とても……」

「とりあえず私は茂治さんのところにこれ持っていくから足立さんを……」

「…………」

 

 私は浮上しようとしたら瞬間、背後から再び攻撃を受ける。

 ハイドロポンプはあまり効かなかったがこれはフェアリータイプのムーンフォース! 等倍である。

 あまりの痛さに思わず石を落としてしまった。

 

 そして、結菜がその石をキャッチしたかと思うと、勢いよく遠ざかっていく。

 

「ま、待て……!」

 

 よく知らない足立さんならともかく結菜まで私を攻撃するなんて絶対におかしい。

 あの石が影響してるのだろうか。とりあえず追いかけないと。

 

 私は泳ぐモードになり、アシレーヌの結菜を追いかけることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。