世界の人間の半分がポケモンになりました   作:フォッサ

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暴走

 結菜にはすぐに追いついたが、あの隕石を放しそうにもない。

 仕方がないので、私はムーンフォースで攻撃することにした。あっちもやったんだからお互い様だろう。

 私は泳ぐフォームを解く。

 

「ムーンフォース!」

 

 ムーンフォースが、アシレーヌに見事直撃。

 結菜は隕石を落とした。すかさず私は急いで泳ぎ隕石を拾う。そして、そのまま泳ぎ船に戻った。

 

「はぁ……はぁ……」

「どうした?」

「今すぐ出してください! なんか知らないけどこの隕石ポケモンを凶暴化させるみたいで……!」

「なんだと!?」

「レーヌッ!」

 

 アシレーヌはうたかたのアリアを放ってきた。

 私はハイドロポンプを放ち、攻撃を相殺する。

 

「今すぐ船を出せ! 水元 結菜たちは凶暴化して自我を失っている! あとで回収に来るので急いで船を岸へ!」

 

 私は飛んでくる技を相殺していく。

 ニョロトノとアシレーヌの攻撃が止まない。まるでこの隕石を寄越せと言わんばかりの威圧感。

 気を抜いたら船が転覆する。私だけならまだしも他の人たちは人間ですぐに死ぬ。私が守らねば……!

 

「悠! どうなってんの!?」

「わからない! とりあえず危ないよここは!」

「む〜……。私も力になるんだよ! 悠、左!」

「ドロポン!」

 

 キリがないぜ。

 というか、このまま続くとジリ貧だ。どうする?

 

 そう考えていた時だった。ネムがどこかに行ってしまった。まさか落ちたか!? いや……そうだとしたらまずい。

 でも確認してる余裕はない……。

 

「なんだよこの石はァ!」

 

 私はドロポンを放つ。が、出ない。

 

「PPって概念あんの……!?」

 

 出ない理由はおそらくPPが切れた。

 そういう概念あるんすか!? いきなり初見の概念持ちこんでくるなや! 確かにゲームではあるけど現実はそうそうないじゃん!

 仕方がないのでまだ放てる吹雪を放つ。が、あまり威力は出ず、二人の攻撃を相殺出来ない。

 

 こうなったら……。

 

 私は隕石を船の内側に投げ、そのまま二人の放つ技目掛けて飛んでいく。

 自分の身で防ぐしかない! 私は二人の攻撃がモロに当たった瞬間、そのまま意識を投げ出した。

 投げ出した瞬間、どこからともなく網が放たれたのが見えたのだった。

 

 

 

 

 

 そして、目が覚めたのは研究施設だった。

 身体の節々が痛む。ひんしというのはこういう状態になるのか。

 

「目覚めたか」

「はい……。あ、二人は!?」

「いまだに自我を失って暴れていたから二人とも瀕死状態にした。今は回復中だ。目覚めた後どうなるかはわからない」

「そうですか……。でもなんでいきなり暴れたんでしょう」

「変わった様子はなかったか?」

「えっと、あの隕石を見せたら魅入ったような感じになって暴れ始めまして」

「ふむ……」

 

 なんであんなふうになったんだろう。

 原因としてはあの隕石だというのは分かるのだが、二人がああなったのに私は自我を失うことはなかった。

 

「とりあえず回復してから確かめたいことがある。今は回復に専念してくれ」

「は、はい」

 

 私は痛む身体を休めることにした。

 傷薬とかかいふくのくすりとか、そんな便利なものはないので地道にゆっくり安静にするだけである。

 さすがに2体のポケモンから集中攻撃を受けるのはキツかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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