【よくぞ参った猛き悪魔よ!!】
相変わらず、身体が、ミシミシと、締め上げられる、ような、途方もない、霊圧。
しかし…。
「遅参致しました…ご無礼を、お許し願います」
身体はあの頃と変わらない。
けれど、中身は違う。
彼我の差を知り、未来を知り、その先を追い求める俺がこんな場所で膝を折る事はもう、有り得ない。
【ほぅ…良いな、実に良いぞ!!】
彼の神がその内に封じた憤怒が暴れる。
漏れ出した僅かな神気に脳がビリビリと痺れる。
頼れる相手が居たのなら、俺も簡単に折れる事が出来たのだが………。
その後は以前と同じく新たな力を授かり、俺はマントラの軍門に降った。
そしてニヒロ機構へと侵攻するよう仰せつかる。
【時に汝よ、混沌の悪魔よ】
扉を開け、場を後にしようとした時だった。
【何故、貴様は足掻くのか】
足掻く。
素晴らしく的確な言葉に、つい笑ってしまった。
足掻く、地獄のような世界で。
見えもしないような
………
「さて…たぶん───」
その時、俺はなんと答えたのだっか。
至近距離で爆薬が炸裂し続けるような哄笑が俺の背中を押したのだから、きっと悪い答えではなかったと思うが。
◇
それから長い間ニヒロの悪魔を殺し続けた。
正直ニヒロだろうがマントラだろうが、俺からすれば違いはない。違うとすれば、ニヒロの悪魔の方が肉が柔らかくてマガツヒを喰らいやすい…と言う程度。
「旦那ぁ〜、いつまでココで同族殺しを続けなきゃならんのですかぃ?」
マハラギと羽ばたきを巧みに使い分ける我がチームのエースアタッカー。コッパテングの通称『コッパ』がもう2桁回数になる問い掛けを俺に投げた。
「お前以外を殲滅するまでだろ」
「………いや…ね? 最初こそ嘘だ〜って思ってやしたが。えっ………と、マジで?」
「マジマジ」
───まぁ、悪魔なんてのはマガツヒさえあれば一度死んでも自然と復活するイキモノなんだし、このニヒロでマガツヒが尽きるなんて事はあり得ない=永遠に敵は居なくならないのだが。
「とりあえず、お前が進化してモムノフニキも進化して、それからゴソゴソ合体したら進むって」
「おッ!? ヤッター!! て、言うわけないでしょーがぃ!! 進化したらってコタぁアッシの自我が消えたらって事でやんしょ? つまりアッシは一生この小部屋で同族殺しし続けるって事になるじゃねーですか!?」
「せやな〜」
「せやな〜…じゃねくって!?」
元気なコッパをからかいつつ。
俺はただ悪魔を殺し続けた。
◆真◆・◆女◆神◆転◆生◆Ⅲ◆
2066.8.29-2
その後、モリモリとレベリングして号鬼くんがレベル30に到達した。
色々語ることがあるので、順番に。
鬼衆 無限 号鬼 レベル30
ステータス体力バカ。
スキル
一分の活泉
アイスブレス
タルンダ
スクンダ
ヒートウェーブ
放電
心眼
耐氷結
そう言えば語ったことが無かったのでスキルオープン。
基本的にコウなる。
アイスブレスはベリスを倒したら捨てても良いけど、それ以外は捨て難い。
特に心眼(バックアタックの確率低減)と一分の活泉(HP1割増し)は絶対。まぁ一分は上位互換あるけど。
ヒートウェーブ・放電は使い道が広くて長い。
耐氷結はお守り………呪いとも言う。
あとはモムノフニキがアラハバキに進化して、コッパだったコッパテングがムキマッチョお兄さんなカラステングに進化。
少なくもとレベリング会場となるニヒロ機構入り口では普通に機能する優秀パーティーとして正立した。
───でだ。
レベリングした結果サラスヴァティが作れるようになったのだが、このサラスヴァティさんは火炎弱点の悪魔なんだよね。
火炎…このあと…ハイウェイ…魔人…号鬼は………逃げられなかった………!!
あのゴミと対峙する事を考えた場合、サラスヴァティの高い魔力によるメディアは必須だと想定した(この時点ではメディラマ持ちが見当たらないので妥協した)けど弱点を抱えたままあのクソに立ち向かうのはあまりにもリスクが高い。
なら…どうするのか?
答えは簡単。
『火炎耐性をつけましょう』だ。
簡単な答えではあるんだよ。
ただ…その道程がクソだって事を除けば。
耐火炎のスキルを持ってる悪魔は俺が知る限りシーサーのみ(宝石屋のミタマも怪しいと思ってたが、11週目のデータでザックリ確認した所、火炎耐性持ちは居なかった*1)。
レベル13のシーサー、コイツを5回レベルアップさせれば耐火炎を覚えるが、一回目で軽く2.000もの経験値を要求してくるクソ犬がシーサーとか言う悪魔なのだ。
こんなザコを引き連れて一万オーバーの経験値を稼ぐ……?? 現実的では無い。
あまりにも爺の忍耐力を度外視している。
耐性を無視して運任せに魔人に挑む事も考えたが…やはりそれはリスクが大き過ぎる。
1時間近く悩んで出した答えは合体。
ユニコーンをイケニエとして経験値をシーサーに譲渡。これによりレベリングの手間とリスクを排除する。
欠点は合体失敗のリスクとユニコーンを悪魔全書から補給する金銭的な損失。
合体事故だけは勘弁してくれ…。
そう思いながら計画を進めたのだが、まずその土台作りでまた1時間は消費した。
シーサーからサラスヴァティを作る為にはエンジェルとイヌガミを組み合わせてシーサーをつくり、そのシーサーにネコマタかイヌガミを組み合わせてカイチを作って、そこからまたシーサーを作ってシーサーとカイチを組み合わせる必要がある。
フツーに疲れる。
そりゃ疲れるよお前コレ何時間やってると思ってんだよレベリングだけで許してくれよなんでこんな永遠と賽の河原で石積むような真似をしなきゃならねーんだよ巫山戯んなよバカか誰のせいなんだってそりゃ〜もちろん俺が諸悪の根源なんだよバカヤローがよぉ…………と。
イライラを堪えながらカイチの作成は完了。
次に問題のエンジェル×イヌガミ+ユニコーン=レベルマシマシシーサーのイケニエ合体は無事に成功。
本気で疲れ果てたが、合体の女神だけは俺に微笑んでくれたらしい─────────うぉい。
え…………?
あ…?
う…。
嘘だろ…??
俺、合体事故、怖いから、え??
静天だよな?
今…静天だよ??
静天は合体失敗率ゼロに近いハズやろ?
サラスヴァティ…サラスヴァティ??
なんで…お前…牙生えてんの?
なんで…お前…腕が無いの?
なんで…お前…チンコついてんの…???
う…そ…だ…ろ……………。
最後の最後に合体事故とか。
タケミナカタとか……………なんで。
なんでこんな酷い事が出来るの…???
タスケテ…
あまりにもショックだったので調べた。
合体事故について。
『静天・煌天時は1/16、その他のときに1/256の確率で合体事故が発生する』
【静天】……煌天時は……1/16…………??
静天…え、あれ?
アレ………??
…ちょっと疲れたので毎日更新ストップします。
またストックが溜まったら再開するんで、そん時はヨロシクお願い致しますわー。