誰かを殺して、未来を奪って。
誰かを無視して、希望に縋って。
そうやって手に入れた【誰か】がくれた幸せを。
俺は許せるのだろうか。
その答えはいつもわからないまま。
この世界が
だから罪を重ね、命を喰らって息をした。
『ふ〜ん? じゃー死ななきゃ良いんじゃん? カンタンカンタン〜♪ 息して、マガツヒを食べて、息すればイーんだよ!』
あの子の言葉は、叩けば音が鳴りそうなほどに軽くて空虚だったのに、結局はそれが真理でしかなかった。
あれから。
俺の【
当然のようにガキに殺され、上手く進めて、万全の用意をして登ったオベリスクでは即死魔法の1発で昇天した。
何度も死んだ。
何度も巻き戻った。
アマラ経絡を見るだけで吐くようになったし、何一つ進まない現状を見かねた閣下がお情けで用意してくれたレベリング空間に挑んで普通にミタマにすり潰されたりもした。
俺がもし、このゲームのプレイヤーだったなら、きっと耐えられなかっただろう。
諦めて、匙を投げ、アニメや動画でも眺めて酒を飲んだに違いない。
そんな事を考えながら、今日もガキを殴った。
「死ね…!!」
本当にコイツらは害悪だ。
初回イベント戦闘後は楽勝だ…などと油断してはいけない。相棒との初の共同戦となる2回目のガキイベントでは敵の火力が抑えられているため問題は無いのだが、その後の通常戦闘に出てくるガキは初回版と同等の性能。
それが複数体で強襲してくる。
コダマさえ未加入の序盤。
少し気を抜いただけで相棒が2連撃に沈み、その後は数の暴力で喰い殺される。
それだけのポテンシャルを秘めたクソ悪魔だ。
絶対に気を許してはいけない。
容赦なく殴り殺し、次に控えるコダマの頭を千切って捨てる。血生臭い世界で、今回はようやく、あの子のもとへ向かえる。
◇
「お〜っす!」
いつもの場所に居る悪魔。
俺はそのピクシーを知っている。
顔も、声も、仕草も、マガツヒの流れも。
あらゆる全てを覚えている。
「まってた〜! 遅いよー!!」
小さな桜色の唇をへの字に曲げて不満を伝える。
それを見て、毎回思うのだ。
こんなにも、この子は小さかっただろうか。
いや…?
あの子は、こんな笑い方をしただろうか…と。
待っていた悪魔だ。
俺が願っていて、俺を待ってくれていて、俺を覚えてくれている、俺の大切な…唯一の。
そっと…指先で触れるようにマガツヒの経絡が繋がる。
…やはり、わからない。
この悪魔が俺の大切な悪魔なのか、それともあの時の神に良いように騙されているのか、それはわからない。
───けれど。
「行こっ、号鬼!」
くるくると目まぐるしく変わる表情。
怒り、喜び、驚き、恐怖。
そんな君と、なにもわからない俺。
「あぁ…行こう」
けれど、俺の心は、
この…彼女の、細くて小さくて、儚いのに温かいマガツヒの脈動を受けて、自分でも信じられないほどに。
「相棒」
わからないまま、何度目かもわからない旅が始まる。
◆真◆・◆女◆神◆転◆生◆Ⅲ◆
そんな訳で本作はここがエンディングとなります。
本当に、リアルで吐きそうになったので…。
自衛のためにフィナーレしておく。
気が向いたら挑戦再開する可能性もあるけど、たぶん年単位で気が向くことは無い。
(本当に擦り切れた)
ただせっかくのゲームなので縛り関係なく遊ぶくらいはすると思うし、まだ見ぬエンディングを見てやる気が再燃する可能性もゼロではないので、そこは個人的にも楽しみな部分です。
つか…パズスが害悪なんだよ、このゲーム。
死ぬほどレベリングして鬼退治して、精神無効まで覚えて必死で登った先で一撃死やで?
折れるって…心。
アトラスは本当に…アトラス。
アトラスぅぅぅぅぅ!!
そんな訳で。
ここまでのご視聴有り難う御座いました。
またいつか再会する日を願って。