「忌々しい“平民風情”がッ!」
そう叫びながら、自身の拳を砂袋に叩きつける彼女。モーヴィル伯爵家の第一夫人にして、長男タルクト、三男ザーンの母であるトクシアだ。
外では貴族然とした振る舞いを崩さない彼女ではあるが、怨敵の眼の前と、愛用のサンドバッグの前。その2つと相対した際は、拳をもって全てを粉砕する“貴種”の姿を曝け出していた。どちらも彼女を構成する一要素ではあるが、夫や子の前では滅多に見せない 『感情を全面に出した』姿が、それだった。
そんなトクシアのすぐ傍にある机に置かれているのは、2通の手紙。軍部長官であるランツァルからの密告と、皇位継承者であるエドモンドが手渡した手紙だ。前者は丁寧に開かれており、もう片方は乱暴に破かれている。
それだけでも彼女にとって書かれた内容が“不味かった”のが推察できるだろう。
(ネヴァークと平民の同盟ッ!? 冗談じゃない!!!)
彼女が所属する陣営。長男タルクトが率いる武力に重きを置いたその陣営は、ほぼ第一夫人である彼女の管理下にあった。
これは偏に、“人材不足”によるものである。
確かに彼女たちは500という決して無視できない私兵集団を抱えており、その練度も高く纏っている。三男ザーンは少々心もとないが、長男タルクトの武勇や、私兵集団を取りまとめる指揮官など、戦術的な目線から言えば領内最強の集団と言っても良いレベルだ。
勿論部隊維持に必要な資金を止められてしまえばすぐに動けなくなるという欠点を抱えているし、正規の常備兵たちの数には及ばない。欠点が無いというわけでは無かったが、それでもこの『伯爵位争奪戦』において最強の武力を持っていることは間違いない。
(……えぇ、そこは認めましょう。単に攻め込めば勝つことは出来ますが、その後が続きません。こちらは相手を殴り殺せる力、相手は我らを飢え死にさせる力。それを持つからこそ均衡が取れていた。……けれど。)
しかし頭脳労働となれば話は別。
相手の腹を探り合い細かな調整を行いながら、敵を蹴落としていく政治。それを行えるだけの人材が、彼女の手元には存在しなかった。正確に言えば元々はいたが、乱入者によって引き抜かれてしまった、というのが正しいだろう。
貴族同士の“おままごと”のような政争ではなく、もっと深くて暗い、底なし沼のような陰謀渦巻く“皇室”からやって来た存在によって、だ。
つまり、今起きている政争などの管轄は全てトクシア自身が行っているというわけだ。他にも能力的に任せられる人員がいないことも無いが、“信用ならない”ゆえに彼女一人で行うしかなかったのである。
(こうなるのなら、“協定”など結ぶべきでは……!)
彼女が思い浮かべるのは、第二夫人であるオリエール。
ずっと自室に引きこもる存在であり、口数も非常に少なく何を考えているのか欠片も解らない相手。
元々彼女たちは、とある約束を結んでいた。
(……互いに産んだ子の適性は、当時からある程度解っていました。だからこそその長所を伸ばす養育を行い、最大限の結果をこの伯爵領に齎す。誰が“後を継ぐか”も、あの時は決まっていたのに。)
最初にこのモーヴィル伯爵家に嫁ぎ子を孕んだのは第一夫人トクシアだったが、そこからあまり時間が経たずに嫁いできたのが第二夫人オリエールであった。
炎のような苛烈さを持つ彼女と、氷の冷たさと気だるさを持つオリエール。この近くの大貴族家出身の娘と、帝国中央の貴族官僚の娘。2人はあまり気は合わなかったが、それでも夫のため、領地の為に行動するという意思は共有することが出来ていた。
まぁ第二夫人の方が彼女に押し切られ無理矢理、と言った方が正しいかもしれないが……。それでも比較的良好な仲を保ちながら、前に進めていたのは確かだ。
故に今後『不必要な継承争い』が起きぬよう、様々な取り決めを行った。
(私の子が、武と伯爵位を。あの子の子供が、政を。)
第一夫人トクシア主導で結ばれた、協定。
実家の格や嫁いだ順番から正室をトクシアとし、オリエールは側室。けれど互いの間に上下はないというもの。そして生まれた子の適性に合わせて力を二分し、今後互いが暴走しても止められるようにするという施策だった。何せ彼女が嫁いだモーヴィル伯爵家は、先代が度重なる外征をもって拡大した家だ。強大な力と経済力を持つがゆえに、“増長しやすい”のは彼女も解っていた。
故に軍と政のトップを分けることで、牽制できる状況を作ろうとしたのだ。
(でも、それで無意味な継承争いが起きては堪らない。だからこそ明確に、そして友好関係を築き続けられるようにしようとした。)
トクシアとて、貴族であるからには『継承争い』が自領の力をどれほど弱らせるか、ということは理解していた。
勿論広大な伯爵領を子供たちに均等に分けるという方法もあったが、彼女でさえ『今の帝国が危うい』
ことは解っていた。故に出来るだけ家族全員の時間を増やし、どちらの子にも愛を注ぐことで一族の団結を維持しようとしたのだ。
その協定を結んだ頃に産んだ彼女の最初の子、長男タルクトは自身の眼に入れても痛くない程に溺愛したくなる子ではあったが……。それでも彼女は貴種である。自身の子を溺愛するのであれば、第二夫人オリエールの子も溺愛する。
彼女“だけ”はそう努めようとしたのだ。
(……理解できない。)
本来であれば、彼女も。第二夫人オリエールも。もっと子を産むはずだった。
なにせ貴族にとって子は家同士を結ぶ大事な存在であり、多くいればいるほど活用方法があった。確かに男児が増えすぎると継承争いの危険があったが、婿に送り出せばいいし、女であれば嫁がせればいい。トクシアとしても2人だけでなく、限界まで頑張って後3人は産むつもりだった。そしてソレに関しても、第二夫人オリエールは同意していた。
けれど……。
『こ、これ無理。』
オリエールが、逃げたのである。
彼女からすれば想像以上に出産が苦痛だったのだろう。医者の調べによれば母子ともに健康そのもので何も問題なかったのだが、“面倒”の一言で彼女はこれ以上の子を産むことを拒否してしまった。養育だけはしっかりこなしていた様だし、家族の集まりも当時は参加していた。けれど“妻”としての役割を一切果たさない様になってしまったのだ。
あの時トクシアが感じた思いは、筆舌に尽くしがたいだろう。
けれどまだ“冷静”であった彼女は、“違う価値観”として飲み込むことが出来たのだ。
(だからあの時の私は、他の妻を求めるよう夫に進言した。私だけでこの家をより大きくするだけの数を産むのは無理だったから、人を増やす。まだあの時は“あの人”を信用出来ていたから。……それが、間違ってた。)
そしてやって来たのが、第三夫人ミトラ。皇帝の血と平民の血を持つ存在だった。
当初の彼女は、しっかりと“正妻”の役目を熟そうとしていた。新入りの彼女を迎え入れ、家族の一員とする。その血の問題から色々と扱いが難しくどう対応したらいいのかと思い悩んだものだが、何とか“貴族”としての応対をすることで受け入れる準備を整えていたのだ。
だが、それが不味かった。
彼女達の夫であるアイゼルンがミトラに求めたのは、“皇族”としての働き。次代の皇帝を産むことだったのだ。つまり“貴族”としての応対では、その内実を知らされていなかったトクシアのやり方では、駄目だったのだ。
(しかもあの時、『誰が正室か』という取り決めが夫によって破棄されてしまった。……理解は出来るが、未だに受け入れられない。)
そこから、どんどんと歯車が崩れていった。
初対面で失敗し、正妻としての立場を失ったトクシアは幾つかの選択を誤った。妻として夫が帰る場所、家を取りまとめ守らなければならないと考えていたトクシアは、独自にミトラとの接触を持とうとしてしまった。『皇室での政争で限界まで擦り切れていた』ミトラに、だ。
貴族社会では単なる挨拶になることも、皇室では相手を貶める言葉に成り得る。
中央への理解が薄く、所謂地方貴族出身である彼女では理解の及ばない“致命的な”すれ違いが生じてしまったのだ。当時のミトラはトクシアのことを明確な敵と見定めてしまったし、基本的に自室から出てこないオリエールはこれに関与しようとはしなかった。
家の中に3つの派閥が生まれ始めたのは、この時からである。
(でも私がザーンを、ミトラがエドモンドを孕むことで、少しは緩和した。幾つになっても出産は過酷。だからこそ仲間がいたことは励みになった。……あのまま進めば、もう少しはまともに。)
三男と四男の年齢は、それほど離れていない。腹の大きさの違いはあったが、それでも同時期に妊婦であった2人の関係は、初対面時よりは緩和しかけていた。
政争から離れたことで精神が落ち着いて来たミトラは『地方貴族の基準』を知ることが出来たし、トクシアは実家の伝手を使うことで何とか『中央の文化』を理解しようとしていた。関係性は依然として悪かったが、少なくとも互いに殺し合うような関係では無かったし、何を抱えていたとしても互いの茶会に呼び合う程度の交友は築けていた。
そしてソレが完全に崩壊したのが、エドモンドの誕生である。
(あの子さえ、あの子さえいなければ……ッ!!!)
幼少期、その初めのころは特に問題は無かった。
当時から聡明ではあったが、まだまだ幼児。長男タルクトが長兄としての感情を育み始めていたし、次男ネヴァークもまだ真面だった。三男ザーンはタルクトの後ろにずっと着いていたし、四男エドモンドは異様な程に書物に興味を示していた。まだ、関係は崩壊しきっていなかった。
けれど、ザーンとエドモンド。三男と四男に本格的な教育が施されるようになって来た頃……。
全てが、崩壊した。
(まだ“優秀”だけであれば良かったモノをッ!)
転生者である彼は、その内実を晒すことは無かったが優秀さを示してしまった。
子供の身体に大人の思考力である。元々複数の情報を整理し理解することに長けていたのも理由だったのだろう。彼はあっという間に教育課程を終わらせてしまい、長男タルクトや次男ネヴァークを“追い抜いて”しまった。何故か自己評価が異様に低く、それに関して何も思っていなかったようだが……。
そして同時に、このころ彼の『鑑定』が発覚する。
トクシアからすれば『皇帝が代々受け継ぐ特異な力』までしか判別が出来なかったが、何かしらのスキルを持っていることは把握できた。そしてソレは彼女達の夫、アイゼルンの興味を大きく引くことになり……。すべての家族関係が崩壊したのだ。
(タルクトに決まっていた“次期伯爵”は取り消し。子供たちは互いを敵と思うようになってしまったし、私達妻同士の力関係も壊れた。“協定”は意味を為さなくなったし、オリエールは更に奥に引きこもってしまった。そしてミトラも……)
父の愛と自身の立場を奪われた長男タルクトはエドモンドを強く恨むようになったし、次男ネヴァークはより政治に傾き家族に興味を失うようになった、三男ザーンは自身の母の元に戻ったが“長男との差”を強く理解するようになってしまった。
これでまだ四男であるエドモンドが積極的に関係を取りまとめようとすれば話は違っていたのかもしれないが……。ミトラが彼が持つ独自の価値観を壊されることを嫌い、必要以上の接触をさせない様にした。本人の“やる気の無さ”も相まり、子供たちの関係はより冷え切っていくことになる。
そして妻たちの関係も、子供たちの動きと同期していくことになる。
ミトラは自身の子を守るために皇室から連れて来た護衛部隊を増強し、第一夫人や第二夫人の陣営から根幹となる人員の引き抜きを行っていったし、第二夫人オリエールはより自室に引きこもり独自の“暗部”を生み出すことでその守りを固める様になった。そして第一夫人トクシアは悪化する状況を悟り、自身の足で兵を集め私兵とすることで自身と子を守ろうとした。
対立は明確になり、時間が経過していくことで互いの感情も変化していく。
最初は家族と共に歩もうとしていたトクシアも、今では“自身の子”にしか愛を注げていない。昔は確かに夫を愛してはいたが、今は表面上のものだけ。『壊れゆくソレ』を座して見ていただけの男に対して、よくよく考えれば『最初からどこか壊れていた』存在に対して、思うことは無くなっていた。
たとえ彼が外敵の力を削るために動き回り、中央への影響力を増やすために尽力していたとしても、何もしなかったのは間違い無い。その“恨み”は、正当なモノだろう。
そして時間は、今に戻る。
「ㇱ! ……それ、片づけておいてくださる?」
彼女の拳が砂袋を貫き、破裂。
怒りと共に感情を整理した彼女は静かに頭を下げる実家から連れて来たメイドたちに後処理を任せ、他の部屋へと移っていく。汗を拭き落とし、貴種としての相応しい姿に自身を飾り上げるためだ。それが彼女のルーティンであり、その根幹を保つために必要な手順。
(ともかく、ランツァル。軍部長官である彼からの情報を精査しなければなりません。ネヴァークの陣営も、平民の陣営も動いていないはずが無いのですから。)
そう考えながら、再度手紙を手に取る彼女。
彼女の陣営の支援者とも呼べるランツァルからの報告書と、彼がエドモンドから手渡された『次男から四男への協力要請』の手紙。
「……十中八九、罠。けれどそれを確かめる術が無い。」
彼女の陣営にも暗部、裏から情報を集めたり破壊工作を行う部下たちは存在しているが、非常に少数。
そしてその教育に力を注いだ第二夫人オリエールが抱える暗部や、第三夫人ミトラが皇室から連れて来た護衛部隊との練度の差は大いに開いている。
一応すべての情報を彼女に集め、暗部の警護をトクシアに集中。長男と三男の守りを私兵部隊に守らせることで安全は確保していたが、自陣営の防諜すらままならない現状では手に入れたソレを精査するだけの手が残っていなかった。
「これが事実であった時、かなり不味くなるのは事実。では何故、あの平民は私に繋がっているであろうランツァルにコレを渡したか。……アレが私たちのラインに気が付いていないはずがありません。」
老いを感じさせない額に指をあてながら、思案する彼女。
息子同様エドモンドに強い感情を抱くトクシアも、その能力の高さは評価していた。やる気の無さが大きな欠点ではあるが、何かしらの弱みを握り仕事を投げれば『かなりの成果』を生み出すということも。故に息子が抱く殺意を理解しながら、上手くその能力だけを活用できないか、と考えているのが彼女だった。
だからこそ、そんな手紙をよこして来た“意図”を図りかねている。
これが所謂“助けを求めるモノ”であれば即座に囲い込む算段を立てていたが、彼本人の能力。そしてその裏に付いているであろうミトラという『平民ながら皇室という魔境で生き抜いた』存在が後ろにいるのだ。安易に手を出していい存在では無いことは、確かだろう。
(……財務の方にいる協力者からも、『金貨300枚相当の知識奴隷』をあちらが購入したことは聞いています。その存在も考えるならば、安易な対応をして良いものでは無い。)
故に慎重に事を進めたい彼女であったが、もし本当に次男と平民が力を合わせようとしていた場合、完全に後手に回ってしまうことになる。
単純な戦力では負けないが、それ以外で劣っているのが長男陣営だ。自暴自棄になってただ攻め込むだけで勝てる可能性もあるが、その過程で家自体が吹き飛ぶ可能性も高い。私兵は保険であり、見せ札。それを彼女は理解しているからこそ、自身の子を呼ぶことにする。
「ザーンを連れてきて?」
「すぐに。」
実家から連れて来た信用できるメイドにそう頼みながら、再度思考を回す彼女。
(……皇帝特有の力。夫もミトラも明かそうとせず、皇室も情報を出そうとしない。けれど実家の伝手のおかげで、ある程度の“外郭”は見えてきている。)
彼女が把握している『鑑定』の詳細は、多少の情報を見抜けるということまで。目に関するスキルであり、視線が通ることが発動条件。そして使用者の脳に負荷がかかるため鼻血などの解りやすいダメージが起きることもある、というもの。
(けれどそれだけなら、皇室が隠すには少し弱い。となるとやはり『思考』、もっと言えば『記憶』まで読まれてもおかしくない。……あの場で視線を遮ったのは正解だった。)
多大な武力を持つ陣営に身を置く彼女も、一人の闘拳者としてかなりの経験を積んでいる。
だからこそ相手の視線の“起り”を察知し、陣営が抱えるほぼすべての情報を閲覧している自身。そして私兵集団の指揮を担う長男の防御のため、あの時は机を蹴飛ばしたのだ。机の形状と位置関係から三男だけは防ぐことは出来なかったが……。それは彼女にとって想定済みのこと。
なにせ“スペア”には、与える情報を絞っているのだから。
先程見ていた2通の手紙を焼却処分しながら、更に思考を回していく彼女。
(ザーンには悪いことをしているという自覚はあります。優秀な兄と、異様な弟。その精神が歪んでもおかしくない状況。父の愛はありませんし、私もタルクトに比べ同量の愛を注げたとは言い切れません。……だからこそ活躍できる場があることを、彼は理解してくれるでしょうか。)
彼女は三男ザーンをエドモンドの元に送り込むことで、相手の情報を得ようとしている。
相手が思考や記憶を覗き込めるのであれば、何も知らないモノを送り込めばいい話。最低限の情報を与え『此方に引き入れる動き』を見せることで、相手の動きを確認する。ザーンにはエドモンドの動きや周囲をよく確認し伝えるよう指示することで、より多くの情報を手に入れる。
それに、“既に見られた”彼であれば、これ以上の情報を抜かれることもないだろう。
(最悪、ザーンを失っても構わない。タルクトさえ残れば、家だけは残すことが出来る。……あの子の妻たちは、私達のようにならぬようにしなければ。)
ゆっくりと息を吐き出しながら、メイドが入れた熱い茶を飲み干し心を整える彼女。
過去の自身が今の私を見ればどのように叱責するのであろうかと考えながら、ゆっくりと開かれた扉。入って来る息子を迎える彼女の顔は酷い疲れを覆い隠す化粧によって、彩られていた。
「あぁ、ザーン! よく来ましたね! 早速ですが、お願いしたいことがあるのです! ……母の為に、受けてくれますか?」
〇ご主人くんの“お友達リスト”を使い既に独自諜報網を構築しちゃったエロフの反応
あ~~~~~、うん。
人の真似っこしか出来ない化け物が家庭の構築に失敗して、なおかつそれを理解できてないクソみたいな状況な訳ね! つまり大体パパ上のせい!
い、いやまぁ色々すれ違いとか、細かなミスをそれぞれしちゃってるみたいだけど……。というかミトラ様、エド様の価値観を信じ切れなかったわけね。今後の帝国復興まで考えれば接触させないっていう選択は間違って無かったかもだけど、エド様の『異様に強固な価値観』を鑑みれば、ここで接触を増やしても壊れるどころか変化も怪しかったわけだし……。
ん~、ここで皆殺ししちゃうとエド様の心の闇が肥大化しちゃいそうな気がしてきたから、ちょっとだけ修正しようかしら。殺すのは殺して、生かすのは生かす。三男様とのお話が終わったら、お母様とお話しなくちゃね! 情報共有よ!
…………それはそれとして普通に“美味しそう”ね、この奥様。
エド様~? この継承戦終わったら残ってる男と女食べちゃっていいかしら!
もう私、“お腹”がぺこぺこで……。え、駄目? んじゃご主人様のタネを……。ってライカちゃんけし掛けるのは卑怯よ! 丸ごと食べたくなってきちゃうじゃない!!!
……あれ? どうしたの二人して部屋の隅っこに逃げて。何か“怖い”ことでもあったのかしら?
うふふふふふ……♡♡♡
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どうかよろしくお願いいたします。
次回はご主人君が頑張ります。頑張れ。