初代B小町にアイ超えスペック持ちTS転生者が入ってから始まる話 作:るつまと
(自称アイドルと元アイドルのアラサーじゃあ)次元が違うんだよ。
「それじゃあ今回の企画を説明しましょうか。簡単に略すのなら、【新生B小町に初代B小町との格の違いを教えてみた】って感じですかね?」
「えっと…私たちが月姫さんをボコボコにするの?それはちょっと気が進まないんだけど…。」
「アハハハ、逆ですよ逆。私がルビーちゃんたちをボコボコにするんです。自称アイドルのユーチューバーが変な自信を持たないでください。まぁいつか…アイドルを引退する頃あたりには、ボコボコとまではいかなくても、私に勝てるくらいにはなって欲しいですけど。」
ルビーちゃんと有馬ちゃんが困惑混じりのぽかんとした表情をしている。
まぁこれからしっかりとした説明をするから、今は理解できてなくても大丈夫(まったくの見当はずれ)。
「なにをするのかと言いますと…簡単に説明するのなら、ダンス勝負というべきでしょうね。B小町の曲をお互いに踊って、どっちのほうが上手だったかピエヨンさんに決めてもらうという感じです。」
ピエヨンさんはかつて、プロのダンサーやってたらしいので適任と言えるだろう。
アイドルのダンスの振り付けを考えたりもしてたし、アイドルとしてのダンスの審査も申し分なくできるはずだ。
企画の内容を理解してくれたらしい二人は、好戦的な笑みを浮かべて僕に宣言する。
「私たちが一矢も報いれずに終わると思ってるのかしら?」
「ロリ先輩の言う通りだよ!!目指すは完・全・勝・利だから!!」
うんうん、いい心意気だ。
さっきと言ってることが真逆になっちゃうけど、自分自身に絶対の自信を持っているというのは、アイドルをやる上で素晴らしい才能になる。
だけどそうだね─────
「ふふっ…口ではいくらでも言えますからね。まぁ、さっそくやってみましょうか。」
今回は相手が悪かったとだけ言っておこう(言ってない)。
新生B小町(舞台を一度も体験したことのない自称アイドル二人組)VS初代B小町(かつてドーム目前まで至った伝説的アイドルグループの元センター)
……ファイっ!!
✦★*★✦
「ハァハァ、これでどうよ!?80点は確実に超えたでしょ!!」
「マァさっきマデ頑張ッテたことを考慮して、ソレデ高く見積もってモ、40点ぐらいカナ?」
「嘘だあぁぁぁ!!」
大粒の汗を流しながらも、なんとか五曲目のダンスを終えたかなちゃん。
彼女的には、なかなかいい出来だと思っていたみたいだけど、ピエヨンさんにはあんまり通じなかったみたいだね。
なかなかの酷評を食らって、アイドルにあるまじき悲鳴を出している。
……その姿がネットの海に放出されるかもしれないことをお忘れなく。
まぁなにが言いたいのかっていうと……ネットミームになっても知らないよってことね。
「今のかなちゃんには、アイドルに必須の満面の笑みが足りていません。もっとナチュラルに、すっとファンの心に届けられるようにしないとダメですね。」
たぶん、めちゃくちゃ動いたせいで疲れてるっていう理由があるんだろう。
でもさ…キミたちはこれからアイドルをやるんだから、そんなのは言い訳にならないんだ。
どんまいってヤツだよ!!
「それじゃあ最後に私が踊って終わりにしましょうか。だいたいの感覚が戻ってきましたし、90点は超えれると思いますよ。」
僕は今のところ、ピエヨンさんから90点以上の評価を引き出せていない。
低くて70ちょい、高くて九十にギリギリ届かないという感じだ。
新生B小町の二人は50点すらも超えられなかったけどね…。
そんなんでいいんすか、自称アイドルさんや…。
「それじゃあ見ててくださいね。貴女たちがいつか超えていくべきアイドルの姿を。」
あぁ…この感じ、すごく懐かしいなぁ。
ただひたすらに輝きを放ち、周りの眼のすべてを自分へと惹き寄せるこの感覚。
これこそが、僕をトップアイドルのすぐ近くまで持ち上げてくれた才能なのだろう。
圧倒的なスター性とでも言うべきか。
今はもう亡くなってしまったけれど、かつての仲間であるアイさんも同じようなモノを持っていたような気がする。
彼女のスター性も、僕からすれば微々たるものだったけどね。
その後の採点で、容赦なく93点を叩き出す僕であった。
────勝者…初代B小町(次世代に一度も華を持たせようとしなかった鬼畜の鑑)!!