私が社長でタイプ・グリーン   作:兼永一真

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佐渡侵攻

「あ~、疲れた」

正午には帰ってこれたが、バルカンとビルドを同時使用したこともありとにかく疲れた。司波達也の目の前であの大立ち回りは胃が痛すぎる

 

なにをしようか。明日のために体力は温存しておきたいが何かしたい

だが、何をする?フルボトル用の増幅器はすでに出来てる。あとは細かい調整ぐらいだ

 

「腹、減ったな」

 

そういや朝から何も食ってない。breakfast(朝食)の時間をとっくに過ぎてbrunch(ブランチ)どころかもはやlunch(ランチ)だが

 

「飯食うか」

 

部屋の戸を開け、廊下に出る。

 

 

今はなに作るのもめんどくさいし、自動調理機を使うか

「何食おっかな。チャウダーはマストとしてピザでも食うか」

 

 

数分後、出来たチャウダーとピザをテーブルにおいて食べ始める。

 

「まぁ美味いな」

 

正直俺とか母さんが作った方が美味い気はするが手軽さ、ということにおいては他の追随を許さないのがこれだからな

 

「ご馳走様でした」

 

食後のミルクティーはミルクを先に入れる。ミルク後入れ派は便所に顔突っ込んで水でも飲んどけ

 

 

 

「お昼は食べました?」

「あぁ。今は食後のティータイムだ」

 

隣に座ってきた愛梨は普通の紅茶を飲んでいる。曰くフランス人はミルクティー飲まないらしい

その後、いくらか話し込んだ後に明日の話になる

 

「ーーそれで、確実なんです?佐渡島への侵攻」

 

「沖縄海戦が実際起こってるしな。可能性は高いだろ」

 

帰りのヘリでの情報的には新ソの頭がよっぽど終わってない限りは侵攻は確定みたいなものらしい。同時に超常実体の投入も確定したとか

 

「なら、あなたも義勇軍に参加するつもりで?」

 

「俺はGOCの任務で防衛行動に参加しなきゃなんないから」

 

どうやらGOCと一条家との間でなんかがあったらしく水面下で義勇軍の招集が行われている。

軍としない理由は分からんが一つ仮説を立てるなら原作では佐渡侵攻に軍は間に合っていなかった。それが関係してるとかか?

 

「死なないことを祈ってますよ。アルト」

「は、俺が負けるわけないだろ。タイプグリーンだぞ」

 

「それでも.......いえ、ちゃんと帰ってきてください」

 

「ーー任せとけ」

 

縋るように手を握ってくる愛梨にそう返す。どうしてこんないい女がこんな奴を好くんだろ。はなはだ疑問でならない。

前聞いた時は恋の魔法が云々ではぐらかされたし

 

「ーーあぁ、んん。お取込みのとこ悪いんだけど、アルト君、今から佐渡島行くよ」

 

「すみませんね、有栖姉さん。今行きます」

 

彼女は一色有栖。愛梨の姉だ

 

 

 

「よぉ、将輝。首尾はどうだ」

 

「クレッフィーか。防衛陣地の構築はうまくいってるぜ」

 

流石十師族屈指の武闘派の一条家だ。GOCの訓練を受けた俺からしても高度な陣地構築が出来ている

この分だとただの上陸兵相手は任せていいか。というか原作じゃ義勇兵だけで佐渡島奪還してるから当然と言えば当然か

 

 

 

一色家の邸宅。その一室、一色愛梨の自室にて物思いにふけっていた。

 

私もできることならアルトと共に戦いたい。でも、アルトはきっとそれを嫌がるだろうし私に実戦経験は無いし、それ用の訓練もほとんど受けてない

 

「それでも.......」

「戦うことを願うのでしたら考えがあります」

 

突然の声に振り返るとそこには思い人の秘書、イズが居た

 

「こちらを」

「これは.......」

 

そんなことを知ってか知らずか、夜が更けていく。

 

 

 

 

 

8月12日、午前9時過ぎ。ついに新ソの軍艦が沖合で確認された

研究員の避難は完了している。今、佐渡に残っているのは死ぬ覚悟を持った者だけだ

 

「俺は軍艦狙うからイズはこっちを頼んだ」

「承知しました」

 

ハチ!潜水艦!

ベストマッチ!Are you ready?

 

「変身」

 

深海の仕事人!ハチマリン!

イエーイ!

 

そのまま海に飛び込み、軍艦に向かって前進していく

 

「これか」

 

ドリルクラッシャー・ガンモードに潜水艦フルボトルを装填し軍艦へと放つ

 

ready go!

【ボルテックブレイク!】

 

魚雷型の小型弾が船底で爆発し、竜骨に多大なダメージを与える。

 

「あともう一押しってところだな」

 

ready go!

ボルテックフィニッシュ!

 

船底へと一気に接近し、右手の人差し指に備わった針を巨大化させ竜骨を一突きにする。

 

「あいつか?」

 

崩壊する船から大きな人影が佐渡へと跳び去っていった。

 

『アルト様、水際防衛が崩壊しつつあります』

『すぐ向かう。あと多分そっちに超常実体行った』

 

パンダ!ロケット!

ベストマッチ!Are you ready?

 

「ビルドアップ」

 

ぶっ飛びモノトーン!ロケットパンダ!

イエーイ!

 

左腕のコスモビルダーで急加速し、佐渡へと突撃する

 

 

「タイプレッド:再生能力者ですか」

 

3mほどの巨体に銃どころか一条家秘伝爆裂をくらっても再生する様子からそう推察する。

 

「私も戦わねばなりませんね」

アルト様から渡された飛電ゼロワンドライバーを腰に巻き、プログライズキーを懐から取り出す。

 

ジャンプ!

オーソライズ!

 

「変身」

 

プログライズ!

飛び上がライズ!ライジングホッパー!

A jump to the sky turns to a rider kick.

素体となるブラックスーツの上からバッタ型のライダモデルが分離したアーマーが装着される。

 

そのまま跳びあがり、タイプレッドを蹴り飛ばす。

 

「ここは私にお任せください」

 

爆裂をくらっても再生していたところから推察するに限定的な再生能力者、及び一部の完全再生能力者である可能性は低い。

アタッシュカリバーを展開し、構える。

タイプレッドにはいくつかの対策があるがこれはその一つ。高速移動で翻弄し、頭蓋骨の付け根から脳組織及び頭蓋骨を貫く

 

だが、倒れない。体格から予測される地点へとアタッシュカリバーを突き立てたのにもかかわらずだ

 

「イズ!避けろ!」

 

 

加速をそのままに右腕に装備された強靭な爪ジャイアントスクラッチャーで攻撃する。

 

超常実体は吹き飛ばされ、地面を転がるが起き上がる。そしてその背中からは複数の腕が生えだしていた。

 

「まさか、拡大再生能力か」

 

タイプレッドの中でもかなり稀な存在で失った組織、四肢を再生する能力に加え、追加の四肢、臓器を形成し、再生の間、その大きさを劇的に増加させることができる。

 

「いずれにしろ、コイツじゃ不利だな」

 

ラビット!タンク!

ベストマッチ!Are you ready?

 

「ビルドアップ」

 

鋼のムーンサルト!ラビットタンク!

イエーイ!

 

一旦はバランスのいいラビットタンクで様子見。

 

背部から生えた腕が即座に伸びて、攻撃してくる。

 

「よっと」

 

跳びあがって躱し、ガンモードの銃撃を浴びせるが瞬時に再生する。

 

「脳破壊が通用しないってなると火炎放射だよな」

ハリネズミ!消防車!

ベストマッチ!Are you ready?

 

「ビルドアップ」

 

レスキュー剣山!ファイヤーヘッジホッグ!

イエーイ!

 

すぐさまタイプレッドへ左腕の放水銃マルチデリュージガンから放たれた可燃性の液体を利用し、火炎放射を行う。

 

すぐさま全身に火が回るがタイプレッドは苦しむどころか怒りを露わにしこちらへと向かってくる。

 

全身に回った炎、燃え続け遂には5mほどにまで膨れ上がった巨体。それらが合わさったタックルの破壊力はビルドであろうと受けきれない。

 

咄嗟に躱し、右腕の鋭いトゲで覆われた球状のグローブ、BLDスパインナックルで殴りつけるがダメージがあるようには見えない

 

「アルト様!」

 

ブリザード!

オーソライズ!

 

プログライズ!

 

Attention freeze! フリージングベアー!

Fierce breath as cold as arctic winds.

 

イズがフリージングベアーへとハイブリットライズし、前腕部装甲ベアーガントレットに内蔵されたフリーズユニット、ポーラーフリーザーから凍結剤を放出し、タイプレッドを凍結させる。

 

「やって、ねぇな」

 

タイプレッドの周囲の氷にひびが入り始める。氷結すら効果なし、となれば

 

「これしかないよな」

 

二つのフルボトルを取り出すが、それを見たイズは俺をなだめる

「アルト様、それは危険です」

 

「気にすんな。秒で終わらせる」

 

ドラゴン!ロック!

ベストマッチ!Are you ready?

 

「ビルドアップ」

 

封印のファンタジスタ!キードラゴン!

イエーイ!

 

右腕に備わった鋭利な刃ファングオブレイドに蒼炎を纏わせ、強化形態ブレイズアップモードに移行。ひびの入った氷ごとタイプレッドの腹を突き破る。

 

カウンターを放とうとするタイプレッドを左腕のバインドマスターキーから放たれた鎖で拘束し、追撃を放つ

 

「このまま、押し切る!」

 

が、刹那全身に激痛が走る。このフォームはドラゴンフルボトルの強大な力をロックフルボトルで抑え込んでいるがそれでも制御できていない。

 

「ちんたらやってる暇はねぇか」

ready go!

ボルテックフィニッシュ!

 

巨大な蒼炎弾を発生させ、タイプレッドへと放つ。

 

ーーが、その寸前で負荷に耐え切れず安全装置ロックフェイスモジュールが作動し、変身が解除される

 

「まじかよ」

 

タイプレッドの拘束も解け、真っ先にこっちに向かってくる。

 

「アルト様!」

イズが凍結剤を噴射するが直前の蒼炎のせいでうまく凍らない。

 

こぶしが振り下ろされ、それよりも先に現実改変を発動させる。だが、それよりも先に誰かが俺を窮地から救い出した

 

「愛梨?なんでここに」

 

「あなたを助けに来ました。次会う時が死体なのは御免ですから」

 

その返しのせいでますます理解が追い付かない。俺の方こそ愛梨の死体なんて見たくないんだが

 

「アルト、あなたが私を愛してるように、私もあなたを愛してる。だから死んでほしくない。」

 

「そういう問題じゃ.......いや、そうだね。」

 

愛梨の手を取り、立ち上がる。新ソの侵攻部隊は壊滅、あとはあいつだけだ

 

「あいつを殺しきるには必殺技を合わせるしかない。サポート頼めるか」

「私も放ちますから、ほかの方に任せてください」

 

は?そう思ったのもつかの間、その手にはクローズドラゴンとドラゴンフルボトルが握られていた

 

「いや、待て。確かにそれはビルドドライバーをタイプグリーン()用からタイプブルー(お前)でも使えるようにするためのものだよ?でもまだ細かい調整が済んでないんだよ?」

 

「大まかな調整は済んでいるんでしょう?ならいけますわ」

 

言っても止まんねぇなこれは。俺がそうだから分かる

 

「危なそうだったらアポーテーションするからな」

「大丈夫ですよ。私は一色家の次女ですから」

 

「OK。行くぞ!愛梨、イズ!」

 

「任せなさい!」

「承知しました」

 

俺はビルドドライバーにゴリラフルボトルとダイヤモンドフルボトルを装填し、更に右腰のホルダーにセットしたショットライザーにパンチングコングプログライズキーを装填する

パワー!

オーソライズ!

ゴリラ!ダイヤモンド!

ベストマッチ!

 

愛梨はドラゴンフルボトルをクローズドラゴンに装填し、ビルドドライバーにセットする

Wake up!CROSS-Z DRAGON!

 

イズはゼロワンドライバーにフレイミングタイガープログライズキーをオーソライズする

ファイヤー!

オーソライズ!

 

Are you ready?

 

「変身」

「変身!」

「変身」

 

ショットライズ!

パンチングコング!

Enough power to annihilate a mountain.

輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!

イエーイ!

 

Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON!

イエーイ!

 

プログライズ!

Gigant flare! フレイミングタイガー!

Explosive power of 100 bombs.

 

 

周囲の物体をダイヤモンドへと変換し、一斉に放ってタイプレッドを拘束する。

 

「行くぞ!」

 

パワー!

パンチングブラストフィーバー!

ready go!

ボルテックフィニッシュ!

 

ready go!

ドラゴニックフィニッシュ!

 

フレイミングインパクト!

 

パンチングコングとゴリラモンド三種のエネルギーを合わせた右ストレート、蒼炎弾と共に放つ飛び回し蹴り、高熱の炎を纏い、赤熱化させたタイガークローによった切り裂き。

 

その攻撃に耐え切れず、タイプレッドは消滅する。

 

「俺たちの勝ちだ」

 

その時、ガコンっと大きな揺れが来る。地震か?と倒れかけた体を叩き起こすがそのタイミングで秘匿回線から通信が入る。

 

『どうしました?タイプレッドなら終了しましたが』

 

『佐渡島を固定していた鎖が外れました。今、佐渡島は海に浮かぶタライ船です』

 

『?????????。すいません、分かるように言ってください』

 

『佐渡島の異常性が発現しました。現実改変能力を用いてすぐに佐渡島をもとの座標へ回帰、固定させてください』

 

『承知しました。それでは』

 

フィンガースナップと共に現実改変を発動させ言われたとおりの事をやる

 

 

 

かくして、佐渡侵攻は終わった。しかし、佐渡島の異常性と現実改変によった回帰がのちの世へと多大な影響を与える

 

これが世に名高き「イベント・ペルセポネ」の顛末である




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