王道ロボット戦記小説、血巡る戦場の記憶 作:dwwyakata@2024
無茶な侵略者の攻勢に辟易していたのは支援者の地上部隊だけではありません。
艦隊戦をしている宇宙軍も、でした。
マーザン中将は艦隊の指揮を執りながら、うんざりしていた。敵の後方にある人工惑星に多数の工場が作られ。
そこから連日工場の落着ユニットが生成されているのが確認されるのだ。
無人惑星での戦闘は一進一退。
どうしても惑星アラタを守らなければならないから、無人惑星は後回しになる。実際、無人惑星の敵なんて、後で数を武器に押しつぶしてしまえば良い。だが、その無人惑星でも、工場の落着ユニットを生成している様子が確認されている。
どれだけ被害を出しても。
惑星アラタを落とす。
そういう侵略者の意思が見て取れる。
配下の参謀から、提案がある。
一度、惑星アラタからは、民を避難させるべきではないか、と。
この間の地上戦で、140万以上の人的損害を出した。敵にはコストという観点ではもっと何割も多い被害を出させたし。
物量ではこちらが遙かに勝っている。
今回の戦線でどれだけ侵略者が力を入れても、総合的にはこちらが有利になるのは目に見えている。
だが、惑星アラタに住んでいるのは、新たの民であって。
支援し、ともに歩むべき存在だ。
士官学校出のマーザンは習ってきているが。支援者も、最初は一枚岩ではなかったし、悪辣な侵略に近い行動をする事もあった。
知的生命体なんていっても所詮はそんなもの。
ましてや見かけが生理的に無理な相手とか、どんな種族にも存在しているのだから。
それは対立は起きるし。
優れた文明を持っているとか驕れば、相手に対して高慢になるケースだって出てくるのだ。
その目を覚まさせてくれたのが、侵略者という絶対的恐怖と暴力だった。
連中のやり方を見て、考えを改めた。少なくとも支援者の上層が、あれと同じになってはいけないと、全ての存在に示すべく行動しなければいけなくなった。
そういう観点では、「敵」が団結の要になったと言える。
宇宙最悪の侵略性外来種。
それが侵略者だ。
だから、同じになってはいけないのである。
故に新たの民は、守り抜かなければならない。今の段階では、それが出来るとマーザン中将は判断していた。
敵がまた攻勢に出てくる。
この星系にも惑星外縁に膨大な小惑星は存在しているが、そのいくつかにブースターをつけて押し出してきたのだ。
最大のものは直径八キロもある。
勿論、工場の落着ユニットを後方に待機させているというわけだ。
惑星アラタには援軍をどんどん送り込んでいるが、これ以上工場ユニットを落着させるのはまずい。
全力で阻止しなければならない。
幸い、連日の戦闘で、敵の疲弊は目に見えて大きくなっている。
兵力はこっちが多いのだ。
それで無理な攻勢を掛けてきているのだから、当然だろう。
敵の攻勢は失敗する。
これ以上、各地から兵力を割くことも出来ないはずだ。
勿論、侵略者の指導者が、合理とはほど遠いというか。理解不能な行動をするのはマーザン中将も分かっている。
だからこそに。
油断はしないし。
常に最悪の事態に備える。
本当に相手が何をしてくるか分からない。専門家だからこそ、対応できない事態になる可能性があるからだ。
「味方艦隊、攻撃開始! 小惑星を砕きます!」
「よし。 最悪反物質砲を使っても構わん。 とにかく一つも近づけさせるな」
地上ではズヴァールラ提督が頑張ってくれている。
よりにもよってあの解体屋が出たらしいと言うのにだ。
宇宙でも、面倒な親衛隊砲艦が出ているが。
それも戦力差を覆すほどではない。
激しい戦いの中、敵が大量のウォーリアを出してくる。宇宙戦闘では当たり前だ。親衛軍がまざっているかも知れない。
それも、この規模の戦闘であれば、当然想定しなければならない事だ。
作戦指揮を続けながら、マーザン中将は報告を受ける。
また、惑星アラタに親衛軍ウォーリアが姿を見せた。
解体屋とは別の奴らしい。
厄介だな。
腕組みをして、マーザン中将はぼやくほかなかった。
あちらにいるエースも、解体屋には手を焼きそうだと言っているそうである。更に親衛軍ウォーリアが出たのだとすれば。
こちらも、思い切った増援を出さなければならないかもしれない。
ワーカーが攻め寄せてくる。防衛線でそれを撃退し続ける。
その間に、注文をしておく。
いくつか仮説を立てたのだ。
その上で作るべき武器。
あの親衛軍ウォーリアは、普通に攻撃しても恐らくは倒せない。今までの撃破例は全て飽和攻撃の結果。
だとすれば、それが鍵になるはずだ。
味方の被害は出る。
しかし、ズヴァールラ提督が戦線を整理してくれている筈。
それが終われば、大挙して部隊を出してくれるか。或いは。
押し寄せるワーカーの波に終わりが見えてきた。味方がそろそろ下がるか、という時だった。
戦車に、戦闘機に、ウォーリアに。
例のドラゴンキラーだかが襲いかかり、瞬く間に車体を、翼を、手足を切り裂く。
阿鼻叫喚のさなか、中空に姿を見せたのは。
解体屋だった。
まだ多数のドラゴンキラーを追加で展開できるという様子を見せているが。あいつが同時に扱えるのは十二機までだそうだ。
それでも恐るべき脅威だが。
「僕は戦いたくないのに。 肉の分際で抵抗するのがいけないんだよ。 君たちがさっさと加工されれば、すぐに平和になるのに」
「勝手なことをほざいてくれる……」
「皆、予定通りに動け! 被害を受けた機体をカバーしながら後退!」
「今回は仕留めに来た。 悪いが逃がすつもりはないよ」
またドラゴンキラーを放ってくる。
二機がミランの乗るウォーリア二型にも襲いかかってくるが、紙一重で回避。凄まじい速度、鋭さ。
以前よりも更に速いが。
この速度は想定済み。
こちらも資料を見て、データからその速度が出ることは分析済みだ。大気圏内で出る速度も、最悪の予想を分析して、対応できるようにしてある。
味方がまたスパスパと切り裂かれる。
ハコトに連絡を入れた。
「例の武器は」
「今輸送中です」
「了解しました。 時間を稼ぎます」
空中にいる解体屋に、パルスレーザーを撃ち込みながら接近。相手は残像を作りながら余裕で回避。
そして立て続けに、ドラゴンキラーを放ってくる。
速い。
だが、ミランは分かっている。
当たる寸前で、スラスターで最大加速。
それで、掠りはするが、切り裂かれはしない。三つ目、四つ目を回避。やはり予測の最悪を極めてくる。
だが、その予測でも、回避は出来る。
「僕にかなうわけないだろう? どうして抵抗する?」
「そんなことはやって見なければ分からない」
「いらつく肉だな。 なら、もっとぶつけてやるよ。 よけてみろ。 肉なりに面白く踊ってみろよ」
よし、予定通り。
此奴は自分に絶大な自信を持っている。その点では、指導者と同類だ。自分のやることは絶対に正しいし、それで勝てるとも確信している。
飽和攻撃以外では負けたことがない。
それもその自信を裏付けているのだろうし。
飽和攻撃で倒された場合は、「仕方がなかった」で反省もしていないと見て良いだろう。
これは楽観ではない。
ただの客観だ。
移動しながら、ドラゴンキラーを冷静に見る。右、左、左右、左左。口にしながら、順番に回避。
背後から旋回して襲っても来る。
それも全て、丁寧に一つずつ回避していく。
徐々に解体屋の口調が荒くなってくる。
「ちっ、あの二人を殺ったってのはまぐれじゃないみたいだな。 確かに攻撃をこんなによけられたのは初めてだよ。 今まで一番よけた奴だって、三回目が限度だったのに」
「そうか。 それで」
「じゃ、追加でいこうかな」
解体屋の親衛軍ウォーリアが、巨大な銃火器を取り出す。
恐らくは荷電粒子砲だ。エネルギーが収束していく。同時に、四方八方からドラゴンキラーが襲いかかってくる。
こういうのをオールレンジ攻撃、というのだったか。
全方位から攻撃しつつ、更には本体からの大火力攻撃でとどめ、と。
宇宙戦闘用の艦船には火力という観点で通じなくとも、対ウォーリア、対軍勢という観点では充分。
ウォーリア百数十機分のコストを費やしているフラッグシップ機だ。
そのくらいの性能が出るのは、不思議ではないのかも知れない。
だが、それにも限度がある。
よし、見えた。
ドラゴンキラーの一つを、長槍で切り伏せる。爆発。
更に続けてもう一機を斬り伏せた。
それを見て、解体屋が喚く。
「オイ肉! 僕の装備に傷をつけるんじゃねえっ!」
「貴方の装備? 違うね。 これは貴方が貴方の狂ったボスから与えて貰った装備だ。 貴方が得たものでも、考えて作ったものでもない。 人形に過ぎない貴方に、その身を固めるために与えた玩具だ」
「おい、ふざけるなよ、この……」
「ふざけているのは貴方だ」
更に三つ目を斬り伏せる。既に速さに慣れてきた。
問題は、エネルギーの残量。
冷静に計算しながら、最低限の動きで回避を続ける。エネルギーを無駄に使えば、即座にバラバラにされる。
ワーカーは味方が撃退を終えてくれている。
だから、既に周囲は気にしなくてもいい。
あいつの。
解体屋の頭に、血を上らせていけばいい。
それで仕留めやすくなるはずだ。
「僕は遺伝子レベルで最高の選別をされ改造も受けた、最高の遺伝子改造人間だ! 遺伝子改造人間をも超える超遺伝子改造人間なんだよ! その僕にふさわしい装備だ! それを、巫山戯たことをほざくなこの肉!」
「確かにこんなコストの掛かった装備をまとめて動かせるのは凄いな。 だが、それも所詮与えて貰った力だろう」
「だ、だま、だま……! だまれ……っ!」
「屑の手下は屑だ。 お前もそれに変わりはないな」
喚き散らしながら、解体屋が荷電粒子砲をぶっ放そうとする。
その瞬間、横殴りにその機体を対親衛軍ウォーリアレールキャノンの一斉射が襲う。まずは、これで一手。
一瞬で潰し屋を戦闘不能にした攻撃だが、解体屋の親衛軍ウォーリアは恐らく耐える。それも計算の内。
高笑いしながら、解体屋が叫ぶ。
「くだらない手だ! そんな手が、僕に通用……」
「しないだろうな」
全力で、前に出る。
そして、襲いかかってきたドラゴンキラーを二つ、まとめてたたき割る。
荷電粒子砲を放とうとして、失敗する解体屋。
今の攻撃の狙いは、解体屋の親衛軍ウォーリアだけじゃない。構えている馬鹿でかい武器だ。
武器が爆発して、それで解体屋が揺れる。
それでも恐らくは、ドラゴンキラーを通して周囲を把握しているのだろう。
エネルギー残量、レッドラインに突入。
最後の一滴まで絞り尽くす覚悟だ。
喚きながら、解体屋が手持ちの小型火器……恐らくはレールキャノンを連射してくる。だが、ドラゴンキラーと同時の操作だ。かなり狙いは雑。それでも機体を何発かが擦る。それだけで、衝撃が来る。
既にアラームが鳴っている。
ドラゴンキラーの残りが、一斉に襲いかかってくる。
そこでブースターを噴かしながら、跳躍。
長槍を捨てる。
長槍を、殺到したドラゴンキラーが一斉に切り裂く。そして、反転しつつ、ミラン機に高出力のレーザーを放ってくる。
それを、全力で回避。
ミラン機の足から下を両方とももっていかれたが、どうでもいい。
「素手で何が出来……」
手にしたのは、飛来した槍。
大型のカートリッジが着いていて、其処には既に炸薬が装填されている。同時に、対親衛軍ウォーリアレールキャノンが一斉に咆哮。それを回避しようとして、むしろ解体屋は前に出てきた。
追い込むための射撃だ。
解体屋が喚く。
「何だってんだよ! こんな事したって、僕に勝てるわけないだろ!」
「その自信、へし折ってやる」
残りの力全てをかけてチャージ。
長槍で、親衛軍ウォーリアを一気に押し込む。
相手はブースターを噴かして逃げようとするが、全身をレールキャノンに滅多打ちにされる。
舌打ちした解体屋が、ドラゴンキラーの残りに対親衛軍ウォーリアレールキャノンを掃除させようとした瞬間。
ミランは槍に込められたギミックを発動させていた。
槍は強烈な磁力で解体屋の親衛軍ウォーリアに吸い付きながら、炸薬を炸裂させ。一気に先端部分を押し出していた。
それだけではない。
押し出した先端部分は、連続して二度の爆発をしたのである。
次の瞬間。
飽和攻撃以外にはあらゆる攻撃が通用しない……少なくともウォーリアの持てる火器では……とされていた解体屋の親衛軍ウォーリアが。
内側から激しくひび割れ。
次の瞬間には、獰猛に飛び交っていたドラゴンキラーが、まとめて力を失い、地面に突き刺さっていた。
既にミラン機もエネルギー残量はほとんどない。
そのまま、一気に地面に向けて、解体屋を押し込んでいく。
砕けた解体屋の親衛軍ウォーリアの手足が、次々に滑落していく。解体屋が、血でも吐いたのか。
喚き散らすのが聞こえた。
「な、何を、何をやりやがったああああああっ!」
「さあ、なんだろうね。 そんなに素晴らしい頭を持っているんだから、自分で考えたら?」
「ち、畜生、畜生ぉおおおおおおっ!」
地面に、そのまま串刺しにする。
コアごと貫き、そして、最後に残ったブースターのエネルギーを用いて、離れる。
爆発。
最強とさえ噂されていた、解体屋の最期。
勿論、そのクローンと記憶を引き継いだ奴が、すぐにでも出てくるかも知れない。
だが、少なくともこの瞬間で。
こいつは最強でもなんでもなくなったのだ。
「回収をお願いします」
「見事!」
しかも今回は、解体屋の兵器が全破壊されたのではなく。コア部分は消し飛んだが、他が残されている。
駆逐艦が来た。
タータス大佐の座乗艦だ。
すぐにミランも回収して貰う。味方の被害は大きいが、解体屋を倒した。これは非常に意義がある勝利。
そのはずだった。
ミランが回収された直後、見覚えがあるものが飛んでくる。
ドラゴンキラーだ。
そしてそれは、残されていた解体屋の親衛軍ウォーリアの残骸を、ことごとくレーザーで焼き払い、爆散させていった。
「なっ!」
「今報告があった。 別の親衛軍ウォーリアが来ているという報告だ。 あいつか……」
ミランは、ぼろぼろのウォーリア二型から降りて、その映像を見る。
そいつは、今倒した解体屋とほぼ同じ姿をしていたが。
白と青をベースにしていた解体屋と違って、全身を赤く塗装している。
ドラゴンキラーを装備しているところからして、兄弟機だろうか。
しかも、である。
淡々と仕事をしていった。
あっちの方が厄介なのではあるまいか。
「親衛軍ウォーリア、引いていきます!」
「破壊された残骸だけでも回収しろ。 戦闘データと併せれば、解体屋の解析を進められる。 あいつ相手に出していたうんざりするほどの被害を減らす役に立つはずだ」
冷静にタータス大佐も指示を出す。
それにしても兄弟機。
しかも行動からして、明らかにあいつの方が格上だ。ひょっとして、ミランの戦闘を分析するために、敢えて当て馬からぶつけてきた。
可能性はある。
しかも、だ。
確か親衛軍ウォーリアは同型機がけっこういると聞いている。ひょっとするとだけれども、さっきまで交戦していた奴は最初から当て馬。
普段姿を見せて、大きな被害を周囲に出させていたのは、あの赤い奴なのではないのだろうか。
塗装なんていつでも出来る。
だとすると、全く同じ姿の親衛軍ウォーリアだ。
その危険性を常に考えなければならないだろう。
「残骸を回収しましたが、徹底的に破壊されています。 またコア内部でも、親衛軍は死ぬと同時にナノマシンが爆発して、細胞どころか遺伝子も残さず消し飛んだようです」
「いつもの死に様か。 ナノマシンを活性化させない手段はどこかにないものか」
「……難しいかと」
侵略者が使っているナノマシンは、偏執的なまでに設計されているそうだ。
侵略者にしか適合しない。
それ全てが通信機能と分析機能を備えている。
侵略者の指導者からの通信を超光速ネットワークで常時受け取り、また親衛軍などの戦闘データも送っている。
ナノマシン一つですらネットワークから切り離されれば自爆するし。
ネットワークの欺瞞なども今まで成功したためしがない。
とにかくこれは恐らく指導者にとって支配のために作り上げた究極のくびきで、しかも開発と改良を常にしている。
つまり攻略は、現時点でする手段がない。
タータス大佐が聞いてくる。
「ミラン大尉」
「はい」
「ウォーリア二型に、どのような武装が必要だろうか。 あの大型の槍は結局なんだったのだ」
「敵は恐らくですが、二段階の守りを持っていると判断しました」
解体屋の親衛軍ウォーリアは、攻撃がほとんど通じないが、飽和攻撃では倒すことが出来る。
これには二つの理由があったと見る。
一つ目。
ウォーリアでは考えられない防御能力。
だが、それには穴がある。
実際、味方ウォーリアの自爆に巻き込まれた直後の攻撃で倒されている。それは、つまりだ。
「恐らくは、あのウォーリアには艦艇などに積む位相変換シールドが搭載されていると見て良いかと」
「なんだと……!」
「しかし、そもそも位相変換シールドは艦艇のような大動力がなければ扱えません。 だから防御の瞬間だけ、発動しているのでしょう。 つまり……」
連続して大火力の攻撃を浴びせると、貫通することが出来る。そういうことだ。
勿論相手は親衛軍ウォーリアだ。
それを簡単に許してはくれないが。
今回は中身がアホだからどうにでもなったが。もっとも、相手がアホですら、これだけ苦戦させられた。
本命らしいあの赤い奴。
どれだけの実力があるのか、想像も出来ない。
「それともう一つ。 操縦者が乗るコア部分の対G性能を極限まで上げているのだと思います」
「そういえば、確かにコアを破壊しない限り、平然と高速機動を続けていた記録がいくつもあるな」
「しかし、それには欠点もあります。 コア部分は守れても、二度の連撃に、機体内部が耐えられないのです」
これらの結論は、事前に出したものだ。
ハコトと検証して、矛盾はないことを確認。
そこで、連続して連撃を打ち込める、あの槍を開発して貰った。開発自体は、既存の兵器の応用である。一から作るわけでもないカスタマイズ品なので、3Dプリンタでさっと仕上げておしまいである。
もっとも、槍一つで相当なコストが掛かってしまうが。
「なるほど、理解した。 それでこれからどうすればいい」
「同じ槍が必要です。 更に……」
問題は継戦能力だ。
何度か親衛軍ウォーリアと戦ってみて分かったが、ウォーリアとしての出力とエネルギーの残量が違いすぎる。
これもあって、いつもギリギリの勝負を強いられる。
今までは運良く勝てたが。
シミュレーションマシンでは何度も負けている。
実際問題、運が悪ければやられると見て良い。幸いと言うべきか、恐らくあんな性能の親衛軍ウォーリアを、更に強化するのは難しいはずだ。
相手が即座に弱点を克服できるとも思えないし。
克服できるのなら、ミサイルの飽和攻撃で討ち取られている時に、改善をしている筈である。
そもそも宇宙空間で支援者のウォーリア相手に戦うには、過剰すぎるくらいのスペックであり。
それは現在も変わっていない。
そういう点では、支援者のウォーリアに決定的に侵略者のウォーリアが力負けするようなブレイクスルーでも起きない限り。
あのまま敵は親衛軍ウォーリアを改良しないとみていいだろう。
「出来れば動力炉の出力を上げられませんか」
「……難しい。 動力炉は反物質炉だが、例えばもう一機積むとなると、コストが跳ね上がる」
そうだ。それが最大の問題だ。
ウォーリア二型でさえ相当なコストが掛かっていて、親衛軍ウォーリアとやりあうたびに大破しているのだ。
これ以上のコストが掛かった場合、それは確かに難色を示されるのも納得である。
ただ、タータス大佐は言う。
「このまま君が戦果を積み上げて、更に階級が昇進すれば話は違ってくるかも知れない」
「分かりました。 現状の手札でどうにか生き残れ、ということですね」
「心苦しい話だが、そういうことだ。 それに先の親衛軍ウォーリア、恐らくはすぐに仕掛けてくる。 あれを相手にしたら、一軍が壊滅する。 君以外には、相手を任せられない」
そうか。そうだろうな。
ミランは頷くと、とにかくウォーリア二型の修理。
奴に効果がある槍の生産。
それを頼むと。
後は一休みを入れるのだった。
とにかく休んでおかないと、どうにもならない。ただでさえ、ストレスがたまっている。これ以上は、厳しいのも事実だった。
※解体屋2
解体屋を恐るべき存在にしているその特徴は、なんとウォーリアであるにも関わらず、位相変換シールドを装備していることです。
位相変換シールドは本来艦船レベルの反物質炉で作り出すもので、しかも長時間発生させることは艦船でも難しいものです。戦艦クラスになってくると話は違ってきますが、戦艦クラスの炉となるとウォーリアが何機も中に入るようなサイズになってきます。それが複数連結して運用されているのが戦艦です。
解体屋はごく短時間だけこの位相変換シールドを機体に展開する事によって、大火力の攻撃を一瞬だけ防ぐ事が出来ます。
更に問題なのがコアで、これもまた類を見ない強力な対G性能を有していて、なんと千G以上のGを無力化します。
飽和攻撃ではないと倒せない……その理由がこの二つだったわけですね。
今回ミランが此奴をほぼ独力で(中身は本人ではなかったとは言え)倒したのは、それだけ凄い事だった、ということです。
本作にどういった要素がほしいですか。要望があれば遠慮なくどうぞ。
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詳細なマシンデザイン
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圧倒的な武力による蹂躙
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緻密な人間ドラマ
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種族や文明の描写
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近接した力量のライバルとの死闘