王道ロボット戦記小説、血巡る戦場の記憶 作:dwwyakata@2024
ここからが本番です。
攻城戦は城壁を乗り越えた程度で終わるほどあまいものではありません。
特に超巨大ブラックホールが敵の手にある以上、あらゆる不測の事態に備えなければならないのです。
いよいよN176ブラックホール星系の奪取作戦が開始される。この星系は元々誰も所有しておらず、侵略者が保有していた重要戦略拠点だ。そういう意味では正確には奪回ではない。
支援者も、流石に侵略者と同じ理論を口にはしたくないようで。
侵略者に奪い取られたり、星を蹂躙されたりした星系でなければ、奪回作戦とは呼ばないようである。
ミランは最前衛に出る要塞艦四隻の一つ。その最前衛の、第三艦隊所属の要塞艦のドッグにて、出撃を待つ。
しばしして、四つの要塞艦が、回廊を抜け出た。
たちまちにして、敵の集中砲火がたたきつけられる。盾艦が次々と破壊されていく中、奮戦しているのはメタトロン戦で活躍した超大型盾艦だ。メタトロンの非常識な超高出力レーザーを耐え抜いたその出力は、生半可な攻撃では突破できない。位相変換シールドの出力が段違いなのだ。
それを盾に、要塞艦がまずは進出して、周囲の敵をなぎ払いながら橋頭堡を構築。最前衛で壁になりながら、後続をどんどん招き入れる。
旗艦級戦艦が次々に戦場に到着し、その強烈な主砲で敵に反撃を開始する。だが敵も、此処を破られたら終わりだと判断しているのだろう。全ての戦力を投入する勢いで、突撃してくる。
乱戦だ。
当然ミランも出る。
全戦力が苛烈な戦いを繰り広げる中、少しずつ戦線を押し上げていく。要塞艦も猛攻で次々に着弾しているが、その後方にある空母をはじめとした支援艦が、戦闘機を次々に放出。
制空権を奪い取りに掛かる。
当然最初は不利だ。
周りは敵しかいない。
だが、ミランは要塞艦の対空砲火と連携して、ウォーリアの大部隊と戦う。いちいち倒した数なんて数えない。
エネルギーの残量は気にする。
この数だ。
親衛軍がどれだけ出てきても、不思議ではないのだから。
立て続けに二機を撃墜するが、整然と並んだイーターからの射撃が機体を何度も擦る。かすり当たりでもかなりのダメージだ。あの数、あの弾幕は正直洒落にならない。味方も大苦戦している。
だが、必死に壁を作っている効果は確かにある。後続の艦隊が続々と戦場に乱入し、盾艦も次々来る。
破壊される盾艦の代わりはすぐに戦列を埋める。
それに対して、敵の損害は、目に見えて増えている。損傷艦が無理な突撃をしてくるのは前と同じ。
だが、それを想定して味方も動いている。
「敵艦の動力を真っ先に潰せ! 無駄な特攻なんてさせるな!」
「敵、密集隊形を取り始めました! 要塞艦に火力を集中してくる模様!」
「耐えろ!」
ミランは一度帰投。
エネルギーの補給と、機体の修復をして貰う。
記録的な被害が出ているようだが、それは敵も同じだ。敵の兵器工廠からどんどん艦艇が出てきているようだが。
当然被害を補填できる数ではない。
更に、である。
他二つの突破口から、味方艦隊が突入を開始。
敵が防ごうとしているが、第四艦隊の突入が相当に早いようだ。敵が明確に混乱している。
其処にパーミルトン大将は、いくつかの艦隊を追走させる。
程なくして、N176ブラックホール星系に第二戦線が出現。第四艦隊が姿を見せると、整然たる砲火で敵艦隊を次々に打ち砕き始めた。
混乱する侵略者艦隊。
更に少し遅れて、第三戦線も出現。
突破したのは第十六艦隊だ。
三つの艦隊が、敵を押し始める。
既に突破口を作られた敵艦隊は、その連携に対応できない。パーミルトン大将は、交互に攻撃の主軸を入れ替えて、守りに移ろうとする敵艦隊の機先を制した。それによって、徐々にキルレシオが拮抗していく。
ついに敵の防御網が完全に破綻。
味方艦隊が、回廊を通って次々に乱入してくる。
それまでにミランは七回出撃し、七回帰投していた。
流石に疲労が激しい。
二度親衛軍ウォーリアを撃墜し、そのたびに傷ついた。
いずれもあの親衛軍NO3_009116ではなかった。手強かったが、それでも手に負える範疇だった。
だが、疲労が酷くて、横になって深呼吸する。
ハコトが水を持ってくる。
無言で口にして、無言でトイレに行く。
ストレスが酷くて、吐き戻しそうだ。この戦闘、今までの比じゃない苛烈さだ。同時に出撃したウォーリアが、隣で爆散するのをさっき見た。
乗っていたのは新兵だった。
無言でトイレを済ませると、ウォーリア三型を見る。
傷の修復を急いでいるが。
ウォーリア三型も無敵じゃない。
ミランと同じ。
どれだけ敵を倒しても、ウォーリア三型は艦船を倒せる兵器じゃない。戦場に与えられる影響も限定的なのだ。
それを思い知らされる。
栄養剤を貰ったので飲み下す。横になってぐったりしていると、聞こえてくる。
「敵艦隊が戦線を縮小し始めた! 兵器工廠で最後の抵抗をするつもりらしい!」
「勝ち目はもうないのに……」
「ブラックホールを暴走させるとか、そういうことはやってこないよな……」
「あのサイズのブラックホールだと、簡単にそういうことはできないそうだ。 ブラックホール展開機でも、確か万年単位で展開に時間が掛かるとかで、工作艦で輸送するのも現状の技術では不可能らしい」
そんな話が聞こえてきて。
それは良かったと、ぼんやりと思う。
疲れはとれたか。
また出る。
ずっと最前衛で頑張ってくれていた超大型盾艦が、破損が相当に酷いようだ。そろそろ限界らしい。
ただし既にキルレシオは味方有利へと逆転。
後退する敵艦隊を、乱戦状態を維持したまま、味方が追撃している。
敵は兵器工廠に集まり始めた。
既に退路もない。
後は殲滅するだけだが。
本来はこういう戦いでは、敢えて退路を開けるものらしい。
そうすることによって、相手が逃げるのを誘発して、味方の被害を減らせるそうなのだけれども。
しかしながら、侵略者は逃げない。
それもあって、此処からは総力で相手を削りきるしかない。
また。この入り組んだ星系での戦闘だ。
味方に完全な自由がある訳でもない。
妙な戦略兵器を使われる可能性もある。
楽勝、ではない。
そうミランはパドフ中将に聞かされていた。
激しい戦いをまだまだ行う。敵は後退しているが、可能な限り削り取りたい。敵の戦艦が爆沈して、デブリがまき散らされる。
それを受けた盾艦が轟沈するのが見えた。
直撃したらウォーリアなんてひとたまりもない。
味方も一旦追撃を停止。
ミランも要塞艦に戻る。
その途中で、見る。
要塞艦のダメージが大きい。四機投入された要塞艦は、どれも酷く傷ついていた。第三艦隊の損害も、相当なもののようだ。
あれだけの猛攻を受けたのである。
常に最前線で命を張ったのだ。
仕方がないことといえばそうだが。ミランとしては、忸怩たる気持ちもある。
味方が戦力を再編成開始する。
狙いは、最初の予定通り、ブラックホール展開機。狙う箇所も決まっている。
それを達成してから、敵艦隊の殲滅に入る。
出来れば兵器工廠はまるごと奪い取りたいそうだが、簡単にそれができるかどうか。まあ、難しいだろう。
第三艦隊が下がると聞かされた。
まあそれもそうだ。
これだけの被害を受けているのだ。司令部が此処からは最前衛にいても仕方がない。ただし、一部の艦は最前衛に残る。
要塞艦もそうだ。
要塞艦は修理が開始される。応急処置しか出来ないが、それでもマシなはずだ。
敵の艦隊は既に350万隻を割り込んでいるらしい。
だがその過程で、味方も相当な戦力を失った。
先にパドフ中将が提示した被害予想は正確に当たりそうだ。
そう思うと、ミランもため息が出る。
ともかく、今は休む。
最後の戦闘は、遠距離からの火力投射だけでけりがつくかも知れない。接近戦担当のウォーリア部隊は、出番がなければそれでいいのだ。
無言で休んで、指示を待つ。
カルカル大佐から連絡が来たのは、直後だった。
「ミラン中佐、仕事だ」
「はい」
「ブラックホール展開機の無力化の直後、味方艦隊が兵器工廠に突撃する。 その際に、前衛で戦ってほしい」
「分かりました」
ミランは特務として中佐の地位にいる。
ならば、その地位にふさわしい結果を出さなければならない。そのためにハイエンド機であるウォーリア三型が渡されているのだ。
ミランも故郷を守るためだ。
それに異存は無い。
ただ、作戦の詳細については、聞いていく必要もあるが。
「現状では遠距離戦で勝負がつきそうだという話があるようですが」
「敵が面倒な兵器を作り出しているのが観測されてな」
「面倒な兵器というと、ブラックホール投射砲か何かですか」
「重粒子砲だ」
絶句。
あれについてはミランも覚えている。出来れば二度と見たくない兵器だ。
重粒子砲自体は今までも両陣営で使われてきた経緯がある。亜光速ミサイルなどと並んで、中距離での艦隊戦で用いられることがある兵器だ。
ただ、此処での重粒子砲が、それの筈がない。
わざわざ特務が出るのである。
「コヴァルライト星系の戦いで用いられた重粒子砲とほぼ同一の仕組みである事が判明している。 一秒でも早く黙らせない限り、つるべ打ちにされるのはこちらだろう」
「距離を取ることで対応は出来ませんか」
「兵器工廠には、侵略者の一般個体が100億以上はいる。 コヴァルライト星系で姿を見せた、星を砕く生体ナノマシン兵器が出現した場合の事を考えると、重粒子砲だけで済ませてくるとは思えない」
「……分かりました」
確かにそれは必要な作戦だ。
ただし、ブラックホール展開機の無力化をしてからの作戦だ。追い詰めた敵が、死に物狂いの反撃で使ってくる兵器を先に封じる、というわけだ。
作戦の具体的な内容も聞かされる。
なるほど、それは確かに重粒子砲を塞げる。
惑星コヴァルライトを砕いたナノマシン兵器は、膨大なエネルギーを得て、あの巨体を維持していた。
出力をブラックホール展開機に依存している兵器工廠のエネルギー源を切れば、あの重粒子砲の火力も抑えられる。
それでいい。
兵器工廠の電源を完全に黙らせるには、反物質炉を……それも要塞艦に積んでいるレベルのものを黙らせる必要があるが。
それに関しても、作戦の説明を受けた。
後はやるだけだ。
打ち合わせが終わると、後は兵士達に交代での休憩が指示された。ミランも休憩に入る。
これから、ヴァーグラット戦線の戦いを終わらせる最後の局面に入る。
今の時点では、問題はないはずだ。
だが、それでも何が起きるか分からない。
自分の命をなんとも思っていない集団が必死の抵抗をしてくるのである。それこそ何をやらかすか分からない。
休憩を終えた後。
各艦隊は陣形を整え直す。
そして、戦いが始まった。
まずは火力投射から戦闘は開始される、遠距離からの大出力レーザーが応酬されるが、既に反包囲されている侵略者側は、兵器の修理も不十分で、数ももはや足りていない。盾艦は次々に破壊され、艦艇が次々に爆散していく。
それでも350万隻だ。
反撃で味方も被害を受ける。
被害を受けた艦は即座に交代。後方には補給艦、工作艦、それに病院船が多数待機しており、即座に対応をおこなう。
侵略者には病院船さえない。
負傷したら作り直せば良い。
そういう考えであるらしい。
しばらくは、砲撃戦が続く。確実に兵力を削り取りながら、支援者の大艦隊が少しずつ進む。
それに対して、侵略者の艦隊は、兵器工廠を中心に守りを固め、必死に反撃をしてくる。
反撃の密度は高い上に、損傷した艦艇を次々に兵器工廠にあるカタパルトで飛ばしてくる。
亜光速で飛んでくる艦艇には、内部に生存者などいるはずもない。
撃墜も難しく、盾艦が次々に破壊される。その間を抜けた艦が爆沈しながら、支援者の艦艇を酷い時には数隻巻き込んで自沈する。
味方を砲弾に使う。
狂っているが、それが一定の効果を上げているのも事実。
現実だと受け止めて、対応しなければならない。
無茶な反撃に辟易して、少しずつしか前進できない。
そう、今の時点では見せる。
そして、急激に事態が変わる。
不意にいくつかの艦隊が主砲斉射。それは敵の一部をバターのように切り裂いていた。既に盾艦も満足に用意できない敵は、防ぎきれなかった。そのまま火力の集中が行われ、敵の艦隊が切り裂かれる。
切り裂かれた艦隊を、更に火力を集中して削り取る。
孤立した敵艦は圧倒的な火力密度で次々と破壊されていく。
勿論その間も敵は反撃を続けてくるが、その効果も徐々に下がり始めている。
超光速通信で観測しながら、亜光速で射出される敵艦に、要塞艦などから対艦レールキャノンを斉射。
それで相対速度がほぼ光速になった質量体同士をぶつけたことになる。当然両者粉みじんだ。
徐々に味方がキルレシオを一方的な数字にまで上げていく。
敵はそれに抵抗できず、下がっていく。
其処で、作戦が発動した。
第四艦隊が前に出る。
恐らく攻撃部隊を指揮しているのは、キキキルルルキル少将だ。この間少将に昇進したらしい。
第四艦隊とリンクした100万隻以上の艦艇が、一斉に大出力の対艦レーザーを発射。更には、亜光速ミサイルを一斉投射する。
それは艦隊をすり抜け。
そして後方にあるブラックホール展開機の。最初想定されていた地点を正確に狙い撃っていた。
爆発が引き起こされる。
巨大なブラックホール展開機だが、それでも明確な痛打になった。
更に第二射。
敵艦隊がとめようと動くが、それを主力部隊が徹底的な火力投射で食い止める。第四艦隊に向かう反撃も限定的なようだった。
再び、第四艦隊の斉射が炸裂。
ついにブラックホール展開機の最重要パーツが完全破壊される。
巨大なブラックホール展開機そのものは破壊されないが、これで兵器工廠は事実上資源の供与と、エネルギーの半分以上を失ったはずだ。
そして、ここからがミラン達の出番だ。
要塞艦が出る。
他にも旗艦級戦艦、高速機動戦艦等の精鋭部隊が突出。
敵の反撃を、全艦隊で押さえ込む。
兵器工廠に光。
やはり重粒子砲だ。
だが、こちらも備えている。最前衛に出るのは超大型盾艦。また造船されたばかりのものだ。
所詮無人兵器。
物量はこちらが勝っている。
そして重粒子砲は既に第四艦隊から報告が行っている。備えていない筈もない。
敵兵器工廠から光が炸裂。凄まじい大火力の重粒子砲が、敵艦隊を。敵にとっての味方である筈の艦隊すら引き裂きながら、発射される。
火力はあの化け物が撃った奴ほどではないか。
あれは一撃で十万隻が消し飛んだ。
それを、四隻の超大型盾艦が受け止める。そのうち二隻が消し飛んだが、後方の艦隊への被害を減らす事に成功する。
同時に全艦隊が突撃を開始。
重粒子砲を連射は出来ない。
兵器工廠の反物質炉の出力では、どうしてもあの火力を出せない。星のコアを喰った生体ナノマシン兵器だったから、あの火力を出せたのだ。ブラックホール展開機との接続が切れた今、あれは連射できない。
敵艦隊がズタズタに引き裂かれながらも、決死の反撃をしてくる。まだカタパルトで損傷艦を撃ち込んでくる。
だが、それは最後のあがきだ。
味方艦隊が敵艦隊との乱戦に持ち込む。
既に敵艦隊は300万隻を割り込んでおり、反対に味方艦隊は800万隻を大分上回っている。
この状態で乱戦になれば、後はどうあっても勝てる。
油断するな。
そう指示するだけでいい。
ただし、兵器工廠から重粒子砲を無差別射撃されれば、それも分からなくなる。
だから今の射撃で開いた穴に。
超大型盾艦が、全力で突っ込んでいた。
兵器工廠に、もろとも突っ込む。更に、それを要塞艦や、精鋭艦隊が支援。ミランも、このタイミングで出る。
「敵兵器工廠を黙らせる! 同時に兵器工廠内部にいる一般侵略者個体も、全てなぎ払え!」
「相手が相手だ、仕方がない。 全てが自走爆弾だもんな……」
「相手を人間だと思うな! 実際相手は人間として作られていないんだ! それぞれ、情けを捨てろ!」
「了解!」
ミランも分かっている。
そして、要塞艦から、ウォーリア三型で出る。
激しい乱戦だが、制空権は味方がとっている。兵器工廠には猛烈な攻撃が続けられており、対空砲火は既に殆ど沈黙しているようだ。
超大型盾艦が突っ込んだ事で、敵は重粒子砲を封じられた。当たり前だ。発射すれば自爆するのだから。
其処に要塞艦が突撃。
兵器工廠に突っ込むと、直に戦車隊、自走砲隊、迫撃砲隊などの陸戦車両部隊を出す。それらを護衛して、ウォーリアも突入する。
勿論炉を自爆させてくる危険がある。
一刻も早く、巨大な炉に到達しなければならない。
迎え撃ってくる大量の侵略者。
宇宙服もまともに着ておらず、武器も手にしていない。ただ凄まじい数が襲いかかってくる。
それを真っ先に突入した無人ドローン部隊がなぎ払う。その後方から、各部隊が支援。だが、それでも殺しきれず、次々と大爆発が起きる。ドローンはどんどん破壊されていくが。
ありったけ用意してあるのだ。
次から次へ出る。
それに、兵器工廠の内部はかなり広くなっていて、狭苦しい通路の中での戦闘はなかった。
流石に兵器工廠の内部は解析できていなかったが。
これは嬉しい誤算だ。
ミランも中空から、パルスレーザーをたたき込み続ける。
爆ぜ割れる侵略者の一般個体は無視。いつ親衛軍ウォーリアが出てくるか分かったものじゃない。
前衛少し後ろくらいで、羽を広げたまま援護を続ける。今、無駄な消耗をする訳にはいかない。
測量部隊も出ている。
重武装の陸戦隊が護衛しているが、ジャミングがきつくてなかなか兵器工廠の構造を解析できないようだ。
「まだか! 何をしでかすか分からない相手だ! 下手すると陸戦隊が全滅する!」
「急かすな。 最高速度でやっている」
冷静に返したのは、特務の少佐だ。
今回の任務で、測量部隊を指揮している。
作戦前に顔合わせをしたが、ミランと同じような毛皮持ちのヒューマノイドだ。ただかなり体格が新たの民より大きくて威厳があったが。
「前衛の損害、少しずつ増しています!」
「容赦なく火力を……」
「ウォーリア隊来ました!」
「迎撃!」
戦車隊や自走砲隊も、侵略者に掛かりっきりだ。ウォーリアはウォーリアで迎撃するしかない。
それだけじゃない。
なんと無理矢理超低空飛行で駆逐艦が進んでくる。
勿論進路の侵略者をなぎ倒しながらだ。
無茶苦茶をする。
味方の火力が集中されるが、駆逐艦では相手が悪い。しかし、要塞艦の一つが、強引に砲撃。
駆逐艦の位相変換シールドを撃ち抜く。
その過程で大きな被害が味方にも出たが、これはもう諦めるしかない。
味方が火力を集中し、敵駆逐艦を撃沈する。
ブレイカーも出てくる。
イーターも大量に姿を見せる。
まずい。
消耗戦だ。
「戦闘機隊は入れないのか!」
「無理だ! 戦闘機の特性をいかせない!」
「畜生、命を無視してやりたい放題しやがって! あいつらには命を大事にするって価値観がないのかよ!」
「奴らとの陸上戦をしたことがないのか? 奴らは他の生物は全部肉って考えているんだぞ。 そんな連中だ。 命なんてゴミでしかないんだろうさ」
誰かが皮肉を言う。
前線でミランは、突貫して来たブレイカーを横一文字に切り裂くが、狭い。狭いこともあって、回避は難しい。
ウォーリアが飛び回れるといっても、戦闘機が飛び回れるほどではない。
どうにか橋頭堡は確保できているが、それ以上はどうしても厳しい。
歯を噛むと、前衛に出て、イーターの群れの中に無理矢理着地。好き放題水平射撃をしているイーターを、片っ端から近距離から斬り伏せて回る。敵はそれに対応できず、互いに撃ち合って自爆する機体までいた。
わっと歓声が上がって、ミランがいる場所は敵を押し返す。だが、敵はそれこそ無尽蔵に襲ってくる。
イーターやブレイカー、ウォーリアを打ち倒しても、どんどん侵略者の一般個体が全力疾走してくる。
連中も酸素が必要なはずで、壁をぶち抜かれて酸素がどんどん漏れ出しているのに、お構いなしだ。
死のうがどうでもよく。
こちらを殺せればいいという雰囲気である。
しかも皆がそろって同じつなぎを着ている。
見ていて異様な光景だ。
ミランのウォーリア三型の整備チームだって、それぞれつなぎには個性を出しているのに、である。
大量の侵略者が飛びかかってくるので、全速力で飛び下がる。其処に、覚えのある赤い機体が襲いかかってきた。
「やはり来たなミラン!」
「親衛軍NO3_009116……!」
「此処では狭かろう。 こちらにきたまえ。 私としても、成長を続ける君とは全力でやりあってみたくなったのでね」
「……言葉に嘘を感じる。 何か企んでいますね」
此奴は危険な相手だが、肉呼ばわりしてこない。
それもあって、口調は丁寧になる。
ふっと笑うと、親衛軍NO3_009116はそのまま誘導するように飛ぶ。ミランは味方に連絡を入れる。
「あいつは尋常な親衛軍ウォーリアではありません。 暴れられると記録的な被害が出るでしょう。 私が何があっても倒してきます」
「分かった! グッドラック!」
カルカル大佐の言葉に頷くと、ミランはウォーリア三型を繰る。
そして、親衛軍NO3_009116を追って、兵器工廠の奥へ飛んだ。
親衛軍NO3_009116とミランの決戦は、意外な形で結末を迎えることになります。
いずれにしても侵略者の超巨大兵器工廠を如何に被害を小さく抑えるかの戦闘。
ついに詰めの段階に来ました。
本作にどういった要素がほしいですか。要望があれば遠慮なくどうぞ。
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詳細なマシンデザイン
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圧倒的な武力による蹂躙
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緻密な人間ドラマ
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種族や文明の描写
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近接した力量のライバルとの死闘