王道ロボット戦記小説、血巡る戦場の記憶 作:dwwyakata@2024
※α443-33星系
中心部にクエーサーを持ち、12連星の恒星が回っているという宇宙の難所です。
連星系でも惑星があるケースは普通にある事が分かってきているのですが、流石にこのレベルの複雑怪奇な連星系となると、そうもいきません。
此処は敵艦隊も少なく圧勝ムードだったのですが、アンノウンの出現で全てがひっくり返りました。
12個の小規模な恒星とクエーサーがそれぞれ連星を構成しているα443-33星系は、複雑な重力が絡み合って、非常に動きづらい星系である。中心のクエーサーはともかく、他の恒星は単純に1から11までの番号を割り振って呼ぶ事に決まった。
この星系は、ずっと侵略者の支配下にあった。
故に地の利もない。
支援者が押されている時代に、ほぼ無血で放棄した星系なのだが、死守する価値すらなかった。
一応小型の恒星から資源を取り出す技術も存在はしているのだが。
しかしながら問題として、12個も連星になっている星系で、一つの星に下手に手を出したりしたら。
それこそ歯車を一つ抜いたような有様になる。
どのように恒星が動くか、予想は出来るが。
それも下手な動き方をすると、別の星系に向けて飛んでいくことだってあり得る。
天の川銀河にも、遊星というものはいくらでも存在していて、たまに星系に入り込むのだ。
それが惑星程度だったら良いのだが。
恒星となると、星系の星々の軌道を大きく乱したり、或いは惑星を破壊してしまうこともある。
12連星になっているこの星系は、そういう意味でも下手に手を出すのはまずい。
どの恒星もそれほど寿命は長くはないが。
それでも下手なことは出来ないのだ。
そういう厄介な星系なのである。
「敵の艦隊は」
「α443-33、恒星1、恒星4、恒星6の間の軌道上にそれぞれ分散しています。 アンノウンはそれらの間をゆっくり回遊している模様」
「拙者が見る限り、やはりあれは生物としか思えぬ。 しかし粒子で出来た生物というのも、また不可解なものよ……」
「参謀部から作戦が来ました!」
ミランはやりとりを聞いていた。
まだ出番ではない。
今は英気を養って、いつでも動けるようにするべき状態だ。
それもあって、ミーティングを待つ。
作戦が提案されたとして、それを採用するのは当然ミザラット准将である。
ミランは所詮特務。
意見を求められたら応じるが。
そうでないなら黙っているのが筋というものである。
しばしして、ミーティングが開かれた。それで、作戦が提示されるが、ごくオーソドックスなものだ。
それでいいとミランは思う。
そもそも彼我の戦力差は十倍。
余程の事が無い限り、平押しで問題ない。
奇をてらった作戦なんて、そもそもとして別に優れたものでもなんでもない。基本は兵力をそろえて、平押しするのが一番勝率が高い。
複雑な作戦なんて立てても、一度何かしらのトラブルが起こればそれで混乱を引き起こすだけだし。
そもそもとして、単純明快な方が実は対応もしづらいのである。
それに、侵略者はあの指導者が噛んでいない場合は機械的に動く、ということもある。
つけいる隙を与えないためにも、力で押しつぶせる時は、そうした方が良い。
判断は正しいと、ミランは思った。
作戦はこうだ。
5000隻が、予備として控える。
これは遊兵ではなく、基本的にアンノウン対策だ。
15000隻は敵艦隊に正面から襲いかかり、叩き潰す。
仕掛けるタイミングは、三つに分かれている敵艦隊の側から、アンノウンが離れたタイミングである。
三つの分艦隊に別れた15000隻は、敵の一部隊ずつを包囲して潰して行く。それぞれ複雑な連星の影に隠れているとは言え、これで恐らくは問題なく始末できる筈だ。
すぐに作戦が動き出す。
ミランは高速機動戦艦ガルバーリアムで、予備の5000隻とともに待機。
戦況を見守りながら、状況に応じて動くことになる。
勿論、それも色々な状況に合わせて作戦案が提示されているので、行き当たりばったりではない。
ともかく、他でも遅滞戦術を使っている敵の始末に時間が掛かっている。
それらを支援するためにも、この星系でいつまでももたついている訳にもいかないのである。
作戦開始。
15000隻が、一気に動き出す。剽悍な動きは、指揮官が替わったことを明確に示していた。
ミザラット准将は猛将タイプではないが、理詰めで敵艦隊を追い詰めていく。恒星6に潜んでいた敵第三集団600隻を、一気に囲みに掛かった。
だが、その瞬間。
小型の恒星6と、それと対になっている恒星8が、重力の影響からか。太陽フレアを起こしたのである。
今時の宇宙艦艇が、太陽フレア程度で機能停止することはないが、何しろ恒星6と8は相互の距離が近い。
それもあって、フレアで放出された熱は両者の間に橋のように渡り。
更には強烈な電磁波が相互に飛び交って、包囲に掛かった第108小艦隊の第二分艦隊を翻弄。
そして敵艦隊は、すっとその隙を突くようにして、恒星6を離れると。そのまま恒星8の影に移動し。
ついでにスウィングバイを利用して、恒星10まで一気に逃げていた。
「問題ない、地の利がない星系だ。 一度引いて、体勢を立て直すのだ」
「了解!」
「被害は」
「電子機器などをかなりやられましたが、艦艇に被害はありません」
これは、見た目より厄介かも知れない。
すぐに調査チームが動いて、恒星のそれぞれのデータを取る。
以前放棄した時よりも、更に恒星系が不安定になっているようだ。
特に恒星4がまずいらしい。
「恒星4の内部で、大きな反応が発生しています。 これは、近いうちに寿命を迎えるかもしれません」
「それはまずいな。 寿命の時期は何時頃だ」
「想定される爆発の時期は10万期後ですが、これだけ不安定だと、低確率で今起きる可能性もあります」
「ふむ……」
しかもだ。
この星系の星はどれも高熱で、どれも寿命が短い。
それに不安定極まりないので、どれかが爆発したら、それに連鎖してまとめて爆発する可能性もある。
そうなってしまうと、流石に第108艦隊も、全滅に近い打撃を受ける可能性が極めて高いだろう。
「一度後退しますか」
「いや、連絡を総司令部に入れてくれ。 そのまま、先に取り逃がした敵集団を追撃。 早々に仕留めるように」
「了解」
15000隻の艦隊が、態勢を整えて動き出す。
判断も即座に行われたことで、動きも明確に良くなっている。前の司令官は、やはり前線向きではなかったのだろう。それで兵士達が混乱していた側面もありそうだ。
敵がどう動くか分からないので、これ以上兵力を分散はしない。牙を研いだ15000隻が、恒星10の影に潜んだ敵を追って動く。
だが、このとき。
別の動きがあった。
いきなり、アンノウンが加速したのである。
亜光速で、一気に恒星10に向けて移動を開始。念の為、仕掛けようとしていた15000隻は即座に退避。
アンノウンは活発に活動している恒星10から放出されたプロミネンスに擦るように動くと。
あからさまにその熱エネルギーを啜ったようだった。
「くそ! 俺たちの戦艦と同等かそれ以上の速度だ!」
「攻防走そろっているって訳か。 しかも何考えて動いているかさっぱりわからん……」
「おい、一度後退だってよ」
「これじゃあ仕方がない。 あのアンノウンに、戦艦が一瞬で撃沈されて、前の交戦ではパニックになったんだ。 変に刺激したら、何が起きるか分かったもんじゃねえんだ」
兵士達の会話を拾っておく。ミランとしても、兵士の士気が作戦に影響しているのは、幾度も見てきたからだ。
作戦には納得してくれているが。
それでもあまり良くない。
このままぐだぐだな展開が続けば、いずれ信頼もすり減るだろう。
参謀部のヴァッハー少佐がミザラット准将に言う。
「い、意見、よろしいでしょうか」
「聞かせてみよ」
「は、はい。 今のアンノウンの動きが、敵によって操作されたものなのか、或いはアンノウンが勝手にやった結果敵艦隊を守ったのか、見極める必要があるかと、ぼ、いえ私は思います」
「そうだな。 拙者も同意見だ。 それでどのような方法がある。 統計を取っている余裕はないぞ」
その通りだ。
ヴァッハー少佐は、ミザラット准将の言葉を聞いて、それで付け加える。
「アンノウンはデブリを捕食する話がありましたが、今回プロミネンスの熱エネルギーを吸収しています。 この星系の星々は悪い意味で活発に活動している事もあり、嫌でもプロミネンスは発生します。 艦隊を動かして敵の小集団を狙いつつ、状況を見ていくしかないかと思います」
「色々やりながらデータを取れと」
「はい。 5000の即応部隊がいるので、その気になればアンノウンを仕留める事は出来ると思いますが。 それでも敵が操作しているのか、アンノウンがただ生物であるのかは、見極めなければまずいかと」
「……分かった。 そうだな。 よし、作戦行動続行。 今度は恒星1の影に隠れている敵艦隊を狙え」
「了解!」
別にエネルギーの残量に問題はない。
15000隻がきびすを返すと、全力で恒星1に隠れている敵艦隊を狙いに動く。
星系は別に広くもない。
支援者の艦隊も亜光速くらいは普通に出るので、すぐに恒星1に到達。敵艦隊を捕捉して、包囲に掛かる。
敵艦隊は700隻程度。
先の艦隊よりは少し多いが、15000隻から見れば誤差だ。
いっきに包んで壊滅に取りかかるが。
その瞬間、まるではじかれた小石のように、勢いよく敵艦隊が動く。それと同時に、恒星1が派手な太陽フレアを発生させる。
これは、偶然か。
味方艦隊が恒星1から距離を取ると同時に、敵艦隊が逃げる。その背中を砲撃が貫くが、敵の被害は限定的だ。
その状況を丁寧に観察しろ。
そうミザラット准将が指示を出し、敵艦隊を分析。恒星1を逃れた敵艦隊は、100隻ほどを失ったが。
恒星7に今度は隠れていた。
「連続で太陽フレアを受けたことで、小型艇などは少しずつ調子が悪くなってきています」
「よし、一度合流する。 星系外縁まで戻って、修理と補給を済ませてくれ。 味方の被害は」
「被害ありません」
「……分かった」
敵は100隻を失い、味方は被害無し。
上々とみるべきか。
貴重な時間を浪費させられたとみるべきか。
ともかく、こんな危険な星系で無理はさせられない。
すぐに艦隊を引き上げて、修理と補給に入る。アンノウンはゆったりとした動きで、恒星10の周囲を周回している。
「今のデータから分析できたことがあります」
「頼む」
「敵艦隊は太陽フレアなどの高熱、高出力の電波障害などに対応する装備で艦隊を固めています。 恒星側での戦闘は、不利とみるべきです」
「ひょっとして、此処でこちらを足止めするためだけの編成か」
恐らくは、と参謀部の中佐が言う。
ヴァッハー少佐は、黙り込んでいた。
「こう不安定な星系だと、亜光速ミサイルなどの誘導機能がうまく働かない可能性があります。 無人艦艇も、信頼性が落ちるでしょう」
「そうだな。 それで何か策は」
「今の交戦を基に、策を練り直します」
「分かった。 策が練り上がり次第、持ち込むように」
休憩の指示が出た。
ミランは出る事も出来なかった。ともかくこれでは、何もしようがない。
背伸びをすると、困ったなとミランはぼやく。
アンノウンは、近づきすぎた無人ドローンなどを容赦なく攻撃しているようだが、それ以外には無反応。
デブリを積極的に食べると言うこともなく、むしろ気持ちよさそうに恒星の側を周回している。
大型の海生生物だなまるで。
そうミランは思った。
ただ、アレがパドフ中将のいる第四艦隊を苦戦させているのも事実だ。とてもではないが、油断は出来ない。
調査部隊が必死に動いてくれている。
それも、今は手伝える状態にない。
「ミラン大佐」
「はい」
「艦隊の修理が終わり次第、第二次攻撃を仕掛ける。 貴殿は今度は、攻撃に加わっていただきたくてな」
「勿論出ます」
当然だ。暇だとかそういう話ではない。この状況では、兵士の士気が落ちていくばかりである。
修理が終わるまで、しばし掛かる。
その間に、コンディションを整えておかなければならなかった。
第二次攻撃が開始される。
編成は最初と同じ。
相変わらず恒星を盾にして分散している敵艦隊は、こちらを引きつけてから、巧みに動き回って逃げる。
そしてアンノウンが、勝手気ままに近づいてくる。
無害ではない。
無人機が近づくと、粒子砲で容赦なく消し飛ばしてくるからだ。艦隊が近づかれても、結果は同じだろう。
幸い、あれは遠距離攻撃は……出来るか出来ないかはともかく、あまりするつもりはないようで。
離れてしまえば、今の時点では一度も攻撃を受けていない。
ミランは今回は第二分艦隊に加わって、敵艦隊の追撃を続けているが。敵はとにかく巧妙に逃げ回る。
ミランは艦隊運動に口を出すつもりはないし。
それに問題があるとも思えない。
ともかく接近戦が出来ないのでは、ウォーリア四型の出番はない。敵艦隊は、本当に時間稼ぎだけをしているのだ。
「アンノウン接近!」
「相手にするな。 距離をとれ」
「了解!」
「くそっ! ちょろちょろ逃げ回りやがって!」
誰かが悪態をつく。
ハーネイ准尉が来た。話があるらしい。ミランとしても、出撃しようが無い状態だ。話を聞かせて貰う。
「この星系はともかく、他の星系でも同じような状態なのでしょうか」
「今の時点で、七つの星系でアンノウンが確認されていますが、他の星系では味方の占領活動がうまく続いているようですね。 アンノウンを極力無視する方向で作戦を進めているようです」
「アンノウンの出現には何かしらのパターンがあるのでは」
「それは情報を集めないとなんとも言えません」
しばし考え込んだ後。
ハーネイ准尉が提案してくる。
「此処は無理矢理にでも敵艦隊に接近戦を挑むべきでは」
「今の時点では無理ですね」
「この戦艦を用いても?」
「敵にも大型艦がいます。 いくらガルバーリアムが最新鋭艦だとしても、一隻で数百隻には勝てません」
あのメタトロンのような例外だったら話は別だろうが。少なくともガルバーリアムは平均的な戦艦に、機動力と火力を上乗せしただけのものだ。敵艦隊に無理に突っ込んでも、瞬く間に袋だたきにされて撃沈だろう。
ハーネイ准尉は、それは分かっていると言って、提案してくる。
「私も催眠学習でデータを見ましたが、加速用のブースター装備がある筈です。 それを用いて、百隻程度でもいい。 高速機動艦隊を作れませんか。 それで相手艦隊に食いつけば、味方が追いついてくるまで足止め、くらいなら出来るかと思います」
「……なるほど」
ミランの専門はウォーリア戦だ。
艦隊戦については、専門外と言うことで、聞かれない限り口を出すつもりはないのだが。確かにこのままでは埒があかない。
それに全く動きが読めないアンノウンの事もある。
プロミネンスをうまそうに啜っていると思えば。
完全に無視して、敵艦隊の側に張り付いている事もある。
参謀部も頭を抱えているようだ。
このままでは、まともなデータなどとれない、と。
ならば、無理矢理にでも交戦状態を作り出し。それでアンノウンがどう動くか、データを取るべきか。
幸い、三つに分かれた敵の艦隊は、相互連携する様子は見せていない。仮に相互連携したところで、一つの分艦隊にも及ばない程度の戦力しか無いのだから、脅威にはなり得ない。其処は気にしなくても大丈夫である。
問題はその先だ。
先にまた逃げられた艦隊も、追撃を多少入れて、100隻ほど削った。
今、敵の三つに分かれた艦隊は、それぞれの規模が600隻を少し割り込んでいる。ミザラット准将が到着してから、一割以上を削ったことになる。
これがせめて五百隻を割り込めば、百隻程度の高速機動艦隊で強襲、というのもアリかも知れない。
それにはもう少し、敵を追い回さないといけないだろうが。
とりあえず、作戦はミザラット准将に提案しておく。参謀部で検討してくれると、前向きに受け取ってくれた。
さて、まだしばらく敵を追い回す。
敵艦隊を追い回しているうちに、また多少隙が出来る。ガルバーリアムの主砲が火を噴き、駆逐艦を三隻ほど貫いて粉砕していた。
ウォーリアでは単騎撃破はまず無理な駆逐艦を、位相変換シールドごと三隻まとめて。
凄まじい火力の硬X線ビーム砲だ。通常の戦艦よりもかなり火力が高い。最新鋭艦なだけはある。
ただし、深追いは避ける。
今ので他の艦も攻撃を当てていて、更に50隻ほどを削ったようだ。この調子で、少しずつ敵を削り取っていけば、或いは。
アンノウン接近の連絡。急いで距離を取る。
アンノウンは亜光速で飛び回りながら、距離を取ったこちらの艦隊は無視して、恒星7に。
派手な太陽フレアが発生して。
その太陽フレアの側で、ゆったりと動いていた。
「馬鹿にしやがって……!」
誰かが怒りを吐き出すが。
ミランにはそうは見えなかった。あれは、どちらかというと。ただのんびり気ままに餌を食べている。
そうとしか見えなかった。
数度の追撃で、敵艦隊を合計1500程度まで削り取った。特に敵第一集団は、480隻程度にまで減っている。
そろそろ試すタイミングかも知れない。
ちなみに、ハーネイ准尉の提案は採用された。
140隻ほどの艦艇に、加速用ブースターが取り付けられる。
これでガルバーリアムと同等程度の速度での機動が可能になるはずだ。
この小規模艦隊を、ヨムという中佐が率いる。
作戦指揮は、ミランとしても一任する。
「敵艦隊の足止めをするとしても、三倍程度の艦隊と真正面からやり合うことになります。 くれぐれも気をつけてください」
「はい。 どうにかします」
ミランも当然出る。
ハーネイ准尉は戦闘機隊として出る。これは試験に受かって、正式にメンバーとして認められたからだ。
敵艦隊には戦艦は少数しかおらず、持ちこたえるだけならそれほど問題はない。
問題があるとしたら、アンノウンだ。
出来るだけアンノウンが離れている状態で、足止めの好機を狙わなければならないだろうが。
修理と補給を済ませてから、また艦隊が出る。
今度は恒星5に隠れた敵第一集団480隻が狙いだ。敵は修理も補給もしていないが、それでも三倍。
足止めには大きな被害だって出るだろう。
だが、さっさとこの星系の戦闘を終わらせる必要があるし。
アンノウンのデータだってとらなければならない。
出来るだけ急いで。
全て終わらせる必要がある。
最悪、時間をあまりにも稼がれると、前線が破綻する可能性すらある。大攻勢で一気に敵の領域を5%ほど削ったが、それが台無しになりかねないのだ。
もしこの大攻勢が失敗したら。
それだけ侵略者との戦いが長引く。
相手が会話が出来る存在だったらまだ色々と手段を模索できる。そしてそれは、侵略者との間でずっとされてきたそうだ。
その全てが無駄に終わっている。
あの指導者が侵略者にいる限り。
少なくとも戦いは終わらない。
メタトロンに指導者が乗っていたという話もあるのだが。その割にメタトロンが沈んだ後も侵略者が抵抗を続けている所から見て。
あの指導者は、どこかしらで健在だと見て良いだろう。
作戦行動開始。
分艦隊に混じって移動を開始する。
恒星はどれも不安定だ。だからどんなトラブルが起きるか知れたものではない。だから、一度で必ず成功させようとは考えず、機会をうかがう。
それについては、作戦の段階で打ち合わせが済んでいる。
経験が少ない指揮官だったら先走ったりするかも知れないが、幸いヨム中佐はミザラット准将が派遣してくれたベテランだ。
相応の経験を積んでいて、信頼して良いだろう。
さて、いつでも出られるように。
ミランはウォーリア四型に乗り込む。
目を閉じて集中。
いつものように。
厳しい戦いになるのは、確実なのだから。
アンノウンの存在に加えて、徹底したゲリラ戦に転じる侵略者。
極めて厄介な戦況です。
しかもアンノウンの実力が未知数である上に、百万℃を軽く超えるプロミネンスを平然と啜るような状況からも、常に最悪の事態を想定しなければならないのです。
感想評価などよろしくお願いします。励みになります。
本作にどういった要素がほしいですか。要望があれば遠慮なくどうぞ。
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詳細なマシンデザイン
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圧倒的な武力による蹂躙
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緻密な人間ドラマ
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種族や文明の描写
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近接した力量のライバルとの死闘