寝取られされた主人公が幼馴染に見つかって尻叩かれるやつ。
シチュエーションボイスみたいな感じじゃないので注意です!

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外ではクール美女で通ってる幼馴染が自分にだけ大口開けて笑うタイプで、かつちょっと重めな雰囲気を出してくる女の子で、自分が卑屈で面倒くさくなった時に尻叩いて行ってらっしゃいしてくれるのって良いよね

 

 

 

俺はひ弱だ。

身長も低い。筋肉も付きづらい。かといって体が綿のように軽い訳でもない。

そこまではまだ致命傷ですむ。だが、顔も特段良くは無いのが俺の命を奪う介錯人だ。

まだ前半までなら辛うじて「可愛い」売りでも行けたような気がする。

だが実際の顔は散々。強いて言うなら鼻筋が通ってると祖母から言われる程度だろう。それも「孫と祖母」という採点基準急転直下の激甘ハードルを超えた先にあったわずかばかりのオアシスがそれだ。本当に良くない、なんなら悪い方なのだろう。鏡は見たくないからここ数年見てない。

 

しかし、いやなればこそ、勉学は人より時間をかけた。

才無き者が才有す者に、時間と労力を費やせば唯一肩を並べられるものだと信じていたからに他ならない。実際地元に名が轟く高校大学へと進学叶って友人からは拍手喝采、満員御礼、大盤振る舞いだったのは覚えてる。そこ自体は素直に俺は俺の事を誇れる。凄いことをやり遂げた、俺。

 

それに、バスケで全国まで進めた。これは本当に、揺るぎなく凄いことだと、胸を張れることだと思う。うちの高校は進学校だけれど近くにクラブチームが大量にあったり都心部に近い立地なこともあってスポーツも盛んだったのもある。それに俺はキャプテン!これだけ見たら輝かしい栄光で何物にも変え難い経験だと皆が思うだろう。実際俺もそう思う。ただ実のところ言えば、俺は控えも控え。身長が男性平均に大きく劣るくせに足も遅くてスキルもない。メンタルも弱いし度胸もない。ただ「皆のメンターである」と言うだけで選ばれた仮初のキャプテン。そりゃそうだ。まあ別にその役割に不満がある訳じゃないけど、試合には出たかったなぁ。

でも、それを口に出したら憚られる気がしたし、お情けでチャンス貰うのは絶対に嫌だったから言わなかった。

 

 

自信がある振りをした。

誰でもできることを誰よりも積み重ねて、誰もはできないことを成し遂げた。

その功績は自信に値するのかもしれない。

 

ただ、身に染み付いた負け犬根性はそう簡単にその魔手を放してくれない。

 

が故に人前では気丈に振舞った。誰よりも明るく、明朗快活に、教師の前では品行方正に、友人の前では八方美人に。

こと人間関係という面で俺に隙はなかったと断言出来る。

まさに面向不背。傍から見れば俺は、言うなれば「陽キャ」の部類だったのかもしれない。

 

それでも俺の劣等感は拭えない。

他人への不信感は消え去らない。

 

そんな俺に、7日で世界を作り給うた創造主様はまだ試練を与えようと言うのか。

 

 

 

「彼氏くん…ごめんね」

 

 

俺は今ゴミ箱の中にいる。

 

 

比喩ではなくリアルで。

 

 

 

 

彼女が他の男に取られた。

 

 

 

 

まぁ…考えてみれば当然だったのだろう。

 

ガワだけ取り繕った中身も一貫性もない人間を、あんな可愛くて性格も良い天使が好いてくれたこと自体奇跡に近かったんだ。神様の悪戯、思いつき、酒に酔った勢いだったのだろう。神が酒なんか飲むなよ。ふざけんな。

いや、神は酒飲まないか。仮にも神だもんな。みんなに愛配んので忙しいんだもんな。じゃあなに飲んでんだろ。はは

 

 

いやもう何に縋っても意味ないな。ハハ…

 

 

実の所ホッとしてる自分もいる。

こんなウジウジうずくまって、社会から孤立して、閉鎖空間を追い求めるようなやつにあんな娘は勿体なかったんだ。

 

悔しくないといえば嘘になる。

俺が幸せにしたかったとも思う。それほど大切で、なによりも輝いていた。万物の森羅万象、どれに聞いたとしても同じ回答をすると思う。

 

だから俺じゃ幸せにできなかった。

俺に幸せにしてもらうより、俺よりかっこよくて強そうで賢そうなやつに幸せにしてもらう方がよっぽど幸せなんだ。

俺はそれを傍から見てるだけでいい。せめて結婚式には呼んで欲しいなぁ。

 

本当に、彼女には幸せになってほしい

 

彼女を、自分の手で幸せにできない俺は消えてしまえばいい。

 

なのに

 

ゴトッ

「もう…なにやってんのよ」

 

なんで俺なんかに構う。

 

────────────────────

 

居酒屋にて

 

「それでぇ?なーにがあったのよ」コトン

 

…?聞いてないの?

 

「なにを」

 

いや…俺がフラれたって話

 

「えっ!!??あんたフラれたの?!ウケる〜笑笑笑笑笑笑」

 

そんな笑うなよ…てか知ってたから俺を探しに来てくれたんだと思ったんだけど?

 

「え?違う違う笑

お母さ…あっあんたのお母さんの方ね?そっちにあんたが2日も帰ってこないから探してきて〜頼まれちゃってね。」

 

ふーん…そっか。なんかありがとね

 

「えっえっ、辞めてよ!急にそんな素直になって!笑そんなあんた見たことないよ!?笑

え、オモロ笑ちょっと写真撮らせてよ笑」スッ

 

別にいいよ撮っても。面白くもなんともない俺の顔なんてフォルダに入っても意味ないだろ。

 

「……ねぇあんたホントにおかしいよ。てか正味ちょっとウザイかも。

なに、そんな好きだったの?」

 

!!!

好きじゃなかったらこんなになんないだろ…それくらいわかれよ…。

 

「へぇ〜???なになに、そーんなに好きだったんだ〜?」ニヤニヤ

 

ッ!ニヤニヤすんなよ!

そうだよ!悪いかよ!!ちょ〜好き!めちゃ好きだったよ!!人生で一番好きだった!!!!あんな良い子他に居ないよ!!!!!

 

「!!あはは!すごいね〜あんた笑笑

自分がフラれた相手のことすぐ褒めれるやつってそう居ないよ?笑

そういうとこは素直に尊敬しちゃう笑笑」

 

…バカにしてんのか?

 

「してないしてない!笑ホントに思ってるって〜!笑

でも、ホントにびっくりした。結構長いことあんたと付き合いあるし…なんなら生まれた時からだっけ?ずーーーっと、飽きるくらいあんたと喋ってきたけど、あんたから恋人とか、〇〇のこと好き!みたいな浮かれた話なんかこれっぽっちも無かったからほんと意外。

今度紹介してよ」

 

…する訳ないだろ…。俺よりかっこいいやつ、しかも幼なじみに。余計惨めになるわい…!

 

「まーね〜あたしカッコイイからね〜!笑高校の頃からずーっと女子からモテてたし。あたしも女なのにね〜笑

巷じゃ今大学内で王子様って言われてるらしいよあたし!!なんもやってないのに〜!笑凄くない?!笑笑

 

ちょいちょい〜!!褒めすぎ褒めすぎ〜!!!笑笑」

 

なんも言ってないだろ。

てかなんかお前今日テンション高いな?なに、酔っ払ってる?

 

「うん!絶賛あんたの失恋話を肴に1杯ご賞味中でありますよ〜」

 

そのテンションホントウザイからやめて

 

「……はぁ、作ってやってんだから乗れよ…つまんないの。

 

なにそんなショック?こっぴどいフラレ方したとか?」

 

ショックだよ、ちょ〜ショック。

あれだあれ、寝盗られってやつだ。笑えるよな〜ハハ

 

まぁしゃあないよな笑俺よりかっこいいし背ぇ高いし多分賢そうだし器も広そうだった。なんか清々したよ。あんだけかっこいいヤツに取られるなら本望かもなハハ

 

「あ〜どーりで」

 

?どゆこと?

 

「いや、あんた昔からテストで1番になれなかった時とか、部活でキャプテンになれなかった時とか、こーなんて言うの?『自分の価値が他人に負けた』みたいな時に限ってあーやってゴミ箱に隠れるじゃん?気付いてない?」

 

………気づいてなかった

 

「え?ガチ?笑オモロ笑

 

んで、多分そーいうのって潜在意識に組み込まれてるからなかなか抜けないんだよ。だから、今回もそうなんかな〜って思っただけ。」

 

なるほどね…見てくれてるんだな。ありがと。

なんか俺より俺の事理解してそう

 

「え、辞めて?なんか小っ恥ずかしい!笑 別に見てなくてもわかるよ。あんたとあたしは幼なじみ。これだけで他に理由いる?」

 

!…なんかやっぱ安心するわ。お前と話してると。自分よりイケメンと話す時はいっつも心構えが必要なのに。

 

「ま〜あたしくらい飛び抜けてるとね〜

てか別にあたし、あんたのことブサイクだと思ったことないよ?」

 

お世辞とかいいよ。勘違いするだろ

 

「いや、ガチガチ。だってあたしが世界一カッコ可愛いから、あたし以外はみーんな同じ顔に近似できるんだよね〜」

 

お前近似って言葉最近知ったろ

 

「バレた?笑

文系でも理系科目ってやるんだね〜ビックリ。あんた理系だったよね?今度教えてよ」

 

いいよ、俺が教えれることならなんでもござれ

 

「頼もしー!持つべきものは幼なじみだね〜笑」

 

 

「」

 

 

「」

 

 

「ねぇ」

 

なに

 

「あんた今良くないこと考えたでしょ」

 

…………別に

 

「大方あれでしょ。

 

俺はやっぱりダメなんだ、俺には価値はないんだって考えて大人しく身を引いて、ウジウジウジウジ縮こまる気でしょ。」

 

 

「ほら図星。そういうあんた世界で1番嫌いだから、やめてね?」

 

…お前、慰めに来たのか貶しに来たのかどっちなんだよ

 

「ん〜?別にどっちでもないよ?ただあたしはお母さんに頼まれたからあんたを探しに来てあげただけ。こうやって居酒屋でぺちゃくちゃ喋ってるのはなーんにも関係ない成り行き。高尚な目的も、下賎な下心も一切ない。」

 

じゃあもうどっか行けよ、目的は済んだだろ。母さんにはちゃんと謝っておくし、お前にも謝礼はするから。

だから今はひとりに「やだ」

 

……は?

 

「だから、やだ」

 

……文脈が掴めてないのか?お前の言い分ならもう俺に構う必要なんてないだろ。それともなにか?謝礼の内容か?申し訳ないけど今はそんなことまで気にする余裕な「違う」

 

「違う」

 

…だったらなんで

 

「このままだとあんたが良くない事になる」

 

は?なんだよ急に。占いとか心理学ってやつか?最近の大学は凄いな〜人の未来までわかんのかよ!笑

 

「なんとでも言えばいいけど、あたしは今あんたから離れることは絶対しない。1人になんかさせない。あんたにもう籠もれる殻なんてないし、安息の地なんてないの。」

 

…はっ…

 

そうかもなぁ…彼女の横がやっぱ1番だったよ…ハハ…

もうこの世に俺の居場所なんてない。生きてる意味なんて「おい」

 

「それ以上言ったら縁切るから」

 

ッッッ!! なんだよ…急に自分で言ったじゃんか…

 

「そーいう意味で言った訳じゃない。ただ、今のあんたはまだ隠してる。

心の根っこの奥の奥。自分でさえ気づかないのを無理矢理押し込めてる。環境のせい?生まれ育った道のりのせい?まぁどっちでもいいんだけど。

 

結論から言おうか?あたしがどこにも行かない理由、それはね

 

今のあんたが世界で1番嫌いだから矯正してやらなきゃ気が済まないの」

 

 

ッッッッッッ お前まで…

 

「別に追い詰めたい訳じゃないんだよ?あんたが今一番きついだろうからね。それにあたしには関係ないし。だからこんなこと言うメリットなんか1ミリもない。

 

けど言う。あんた自分を押し殺してるでしょ。」

 

!そんなことない!!

 

「いや、ある。だって今のあんたは、目の奥が閉じてる」

 

……は?

 

「1番大事で、あんたの核で、行動指針の絶対的なモノ。

 

まどろっこしいの嫌いだし言っちゃうけど、あんたまだ付き合いたいんでしょ」

 

…。

 

「まだ付き合ってたい癖に、無理矢理納得した風にして切り替え擬きを敢行しようとして失敗中なんでしょ。」

 

わかった風な口効くなよ!!

 

「わかってるから言ってやってんのよ。今のあんたは不幸への道をただ漠然と歩いてるだけ。もしその道を行くってホントに決めたなら真っ直ぐ進みなよ。そんなナヨナヨ中途半端でみっともない。一貫性がなくてフラフラしてるあんたはホント、見ててイライラする。そんなんじゃ見てるあたしが可哀想。」

 

なんだよさっきから…!!冗長で的を射ない事ばっか言って!!

隠してることなんてないよ!!!!別にしょうがないって言ってんだろ!!!

俺が情けなくメソメソしてたのが悪いんだよ!!自信がないのに自信があるフリして、なんにもない癖になにかを持ってる雰囲気出して、何者かであるように思われたかったんだ!!!そんなみみっちぃ男よりあっち選ぶのなんか至極当然だろうがよ!!

 

「知らない、そんなの興味ない。あんたの言葉以外聞きたくない」

 

…ホント何言ってんだよお前…。どっからどうみても俺が喋ってるだろうが

 

「本心じゃない。」

 

だから!グッ

 

 

頭を抱えられて胸元に引き寄せられた。柔らかい。

しかし、母のそれとよく似た抱擁はなにか別の、懐かしい感覚があった。

 

「あんたはいっつもそう。

辛いことがあったら泣いて喚く癖に誰にも見せないし、誰も見てあげられないからずーっとひとりで抱え込む。

だからみんなから「カッコイイ」だの持て囃されて。別にそれで良い気になるならそれでもいいし、なりゃいいのにそこだけは譲らない。

 

あんたは誰よりも泥臭くて、コンプレックス塗れで、その癖自我は強いから自分ができる事は全部やる。なのに自分を認められない。

 

そんなやつほっとけると思う?」ナデナデ

 

そ…そんなことな…

 

「胸の中で喋らないで、こしょぐったい。

 

あたしが嫌いって言ったあんたはね。

そういう醜いところとか自分のしたいこととか全部隠して飄々と振る舞おうとする出来損ないのあんただよ。

 

あんたは今まで、ずっと頑張ってきた。それもちゃんと見てる。凄かった。頑張ってた。カッコよかったよ。

 

でも、それだけじゃない。あたしが見てきたあんたはそれだけじゃ作られてない。悩んで苦しんで泣いて叫んで、不安なことに戦いて、それでも全部ひっくるめて頑張れるあんただよ。

 

そういうところを隠そう隠そうとしてどっか消えていっちゃいそうなあんたがいちばん嫌いなの。

 

あんたの顔とか声とか、能力も勉学も運動も身長も人望も名声も関係ないの。そんな外付けパーツにこだわらないで。あんたはあんただから価値があるんだよ。

 

 

…もし、情けないところも弱いところも、他で見せられないならあたしには見せてよ。

 

見たいし、知りたいから。」

 

ッッッ…くそぉ…なんでだよ…なんでお前が…

 

「なに、あたしじゃやだった?」

 

…………正直、あの子が良かった

 

「あんたカスだね〜」

 

うるさい!…あの子が良かった…!!もっと付き合いたかった!!!

俺なら誰よりも幸せにできる自信があった!!今でもある!!!

でも、選んだのはあいつだった…!!!俺じゃどうしようも出来なかった!!!!!!あぁそうだよ!納得なんかしてない!

 

 

でも現実は俺が納得しようがしまいが変わんないんだよ!!!!

 

「じゃあ諦めるの?」

 

あぇ…

 

「今までのあんたは諦めてきたの?

中学ではバスケ部のキャプテンになれなかったけど、高校じゃなれたでしょ?

高一の時全国逃して、めちゃめちゃ泣いてその後周りが引くぐらい頑張って、3年でやっっっっと全国に進んだ。多分、全校生徒が無理だって笑ってたんじゃないかな笑

でも、あんたはそれをやってみせた。別に、それであたしの中のあんたの評価がうなぎ登りになるなんてことないけど、あんたは出来るやつだって改めて思った。

 

しかも勉強もこなしながらなのが凄いよね〜笑笑

うち結構な進学校なのに実力テスト、大体一桁には入ってたよね?ガチ尊敬〜笑

しかもみんながノート見せてもらいに来た時はあれでしょ?みんな分のノートも作ってたんだってね?性格とか勉強の進み具合に合わせて。あれ、めちゃ好評だったよ!自分の勉強で手一杯の癖に、あたしが止めようと思ったら『自分の勉強にもなって一石二鳥だよ!』って満面の笑みで断られて笑

 

あっそういえば、忘れてたけどあんたって根っからの引きこもりくんだったよね笑

友達なんてあたしくらいしか居なかった…いやまぁゲーム友達くらいは居たか。それなのに中学…いや、高校入ってからだっけ?めちゃ頑張ってみんなの輪に入って、いつの間にか人気者になってた。あれもちょーすごいと思う。ホントに。放課後にクラスの人の名前と顔と性格の大雑把な分類分けを必死でやってたのはちょーっとビックリしたけどね笑

でもそれを苦とも思ってなくて、笑いながら『良い奴いっぱい居るんだよ!』って言ってるあんたは…凄い良かった。

 

あんたは今まで諦めたことなんてないんだよ。

なにかを諦めてあんたが成功できた試しなんてないんだよ。

 

ってか成功とかホントはどうでも良くて、あんたは何かに向かって泥だらけでみっともなく頑張ってる時が一番カッコイイんだから諦めるな。」ナデナデ

 

…ほんとうかなぁ…。

まだ俺、諦めなくていいかな…。

まだ俺、あの子のこと、幸せにできるかなぁ…。

 

「なに、あたしから言って欲しいの?」

 

……うん。

 

「…フフ

 

顔、上げて」

 

…?はい。ガシッ

 

頭を捕まれ、強制的に視線を交差させられる。

 

こいつ…やっぱ顔いいなぁ…。でもなんか、顔良いけど、なんか…他の人とは違う気がする…。ただ顔が良いだけじゃなくて、温もりがある感じ…。

 

「じゃあ言ってやる。

 

あんたなら出来る。女の子1人幸せにできなくて何ができるの?」

 

……………。わかった。

 

俺頑張るよ。

 

「うん!行ってらっしゃい!」

 

─────────────────────

 

 

「ふぅ、危なかった。危うく全部パーになるとこだった。

 

あっ!すみません!生ビール1つ貰えますか?」

 

ここまで丁寧に整えてきたんだ。今更つまらない事で台無しにされてたまるか。

 

 

あんたは頑張り続けて、壊れそうになったら私に寄りかかればいい。

好きな人間も沢山作って沢山経験値を積めばいい。

色んな経験をして色んな価値観を経て色んな人間と出逢えばいい。

どんな事があっても私はどこにも行かないし、行ってやらない。

離れて欲しくても無駄。私はあんたから離れない。

全部を幸せにして、全部を手に入れて、全部掴み取れ。

やりたいと思うこと、夢、希望。全部叶えろ。全部手に入れろ。

 

この世で唯一私の目を見て逸らさないあんたが、何からも逃げるな。

私はあんたを絶対甘やかさないし「もう止まっていいよ」なんて言ってやらない。無根拠全肯定なんてくれてやらない。

そうやって、どの時間軸で見ても一番の「あんた」になった時に

 

私が全部貰ってあげる。

 

だからまだこの気持ちはおあずけ。

あんたが全員幸せにするなら、私はその分あんたを幸せにしてあげる。

あんたをこの世で1番幸せにできるのは

 

私しか居ないんだから

 

「あっ!ありがとうございます!」コトン

────────────────────

その後、めちゃめちゃなんだかんだあって寝取り男と彼女の2人を両方とも、2人だけじゃ叶えられなかったであろう特大の幸せを与えて無事主人公の成長となったとの事でした。

 

 

 

────────────────────

 

主人公…全才能凡庸。ただ、努力の才能はあるし根っからの善性と、生まれついての性善説主義者の為、自分が思ってる以上に人に好かれてるし、それ以上に変なやつに偏愛を向けられる。その癖自己評価は有り得ないほど低いため、たまに奇行に走る。その度に幼馴染ちゃんの手練手管で復帰させられるし、復帰したあとのバイタリティの高さは異常。

なんかウダウダ言ってるけど友達として話すなら気の良い奴だし、賢いしバスケも上手いのに鼻につけてないひたすら良い奴。そんなんばっかだと惨めになりそうだけど、良い感じの所でポカやらかすからなんだかんだほっとけなくてついて行っちゃう。

相性の良い相手…幼馴染ちゃん(運命がねじ曲がった)

 

寝取り男…筋骨隆々、長身、イケメン、利発で運動神経MAXのフルステータス完璧男。なによりそれに見合うために努力してきた男。

実は主人公と同じ高校のサッカー部。裏からも表からも死ぬほどモテてたから有頂天になってたところに、自分とは全く違う人種の主人公を見つけて生まれて初めてのコンプレックスを発症。更に、主人公以外眼中に無い幼馴染ちゃんに告白してキッパリ断られ、天狗の鼻がねじ曲がり、かつ主人公の名前が理由に上がったことで完全に劣等感が根を張る。以後高校大学で膨れ上がり続け、今回の凶行を実行。その後主人公と仲良くなり、コンプレックスも解消。自分の人生の第1歩目を踏み出し始めたらしい。

相性のいい相手…無根拠でも甘やかしてくれる人。

実際この子も世の中の世知辛さに当てられ続けた被害者なんです…。この子目線も書きたいけど知らない世界すぎて書けない。

 

 

元彼女ちゃん…純朴、清楚、清廉。真っ白なキャンバス。白T。故に染まりやすいかと思いきや意外に我は強いらしい。

主人公の事は結構好きだったし、幸せにもしてもらってたがあまりに主人公が甘えてこないから自分の魅力の低さ、頼りがいの無さに辟易→失望→絶望してた所に寝取り男くんが来襲。

寝取りって言ってもまだヤることヤッてないし貞操観念バッチリだから普通に寝取り男くんの言い分を聞いて身を引いただけ。なんなら寝取り男くんの方がパワーバランス的には弱いらしい。可愛いね。

『彼氏くん…ごめんね』もただガチで謝ってただけ。←ちなみにこれで寝取り男くんはホントにスッキリしてたからやっぱ悪いやつだぞ!

相性の良い相手…最後の最後で支えが必要な人

 

 

 

幼馴染ちゃん…主人公君に引っ付いて来た変なやつの最たる例。独占欲と自己肯定感と行動力をALLカンストにしたヤベー奴。

言わずもがなこの世の美の集合体みたいな顔とスタイルと声とetc。

ルックスはあなたが今思い浮かべた「可愛い人」と同じくらいです。

 

主人公くんの初体験とか初デートとか要りませんよ〜みたいな顔してるけど実はとっくの前に、本人にも気付かれないうちに奪ってるやつ。(多分思春期始まった頃狙ってるから中二くらい)

 

クールと言われる原因は、本当に世界中のどの人間を見ても同じに見えるし、主人公くんが放つ魅力に当てられすぎた結果、その他の老若男女相手に感情が出なくなってしまったから。ある意味主人公のいちばんの被害者。

 

主人公とは同じ病院で生まれて、主人公の泣き声を聞いた瞬間恋に落ちたらしい。(本人談)

 

この感じで176cm、65kgの恵体。ちなみに主人公は160前後。

加えて、本編のようなやり取りは3回目。

1回目は中学の時。その時に主人公は勉強に目覚めた

2回目は高一の時。その時に主人公は全国を目指した。

 

1回目に初めて主人公くんを胸に抱き寄せて撫でようとしたら流石に主人公くんが恥ずかしくなって拒否したところ思ったよりそれがダメージでかくて泣いちゃってたら、主人公くんが自分から胸に顔を埋めてきてくれた事をきっかけに「守護らねば」精神が開花。以後主人公を陰から絶対に護るためのビッグシスターになる。

中学まで主人公くんに恋人がいなかったのはそのせい。

 

2回目はいつも通り公園のブランコで遊んでたところ、急に主人公が泣き出してびっくりしつつも狼狽えちゃダメだで一念発起して主人公の顔を掴み、元気を出させる。その時泣き顔を間近で初めて見た時に写真記憶を会得。今でもそれを思い出して夜を明かすこともしばしばあるらしい。

尚、ここで人生賭けた目標を主人公くんが初めて持ったため「守護らねば」から「育成(そだ)てねば」にシフトチェンジした。それ故、以後ほんのちょびっとだけ主人公くんにキツく当たるようになった。(そのせいで主人公くんが嫌われたと勘違いしたので、避けようとしたところ家に押しかけられて3日間くらい耳元で「好き」と言われ続けたので誤解解消。主人公くんが他人に好かれることはどうでもいいけど、自分のせいで嫌いになられるのは流石に聞いてないから何がなんでも軌道修正したかったがための荒業らしい)

 

 

尚主人公が他の誰かと付き合う事になったら一応相談にのるが、内心「こいつを幸せにできるのはあたしだけ」と本気で信じてるし実際そうなので仏のような顔で送り出してるらしい。

 

 

もしこのふたりが「恋人」になったら多分、縁側でずっとお喋りしてるんじゃないかな。

相性の良い相手…主人公くん

 

 


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