六道青年のモンコレ道   作:みょこすけ

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一気呵成の第三弾!!


無駄に熱いのもモンコレファイターの特徴!!
とにかく本文を読みたまえ!!


1-3、出会い3

 大男は背中越しに六道のカードを眺めると、馬鹿にしたように鼻で笑った。

「へっ! なんだァ? その紙クズはァ?」

「ん? ああ。これはな――」

 兄貴の部屋に捨てられていたカードで、まあ、実質ゴミみたいなもんなんだけど。

 そう説明しようとした六道より先に、カードを手にしていた宮村がキッと眉を吊り上げて怒鳴っていた。

「紙クズじゃないよ! 六道くんの大事なデックだよ!」

「そんなザコカードの集まりはデックとは呼べねぇなァ。ただの紙クズだろォ」

「ちがう! 紙クズじゃない!」

 肩を怒らせて大男に食って掛かる宮村。

 その後ろ姿を眺めながら、六道はわずかに苛立ちを感じ始めていた。

 べつにカード自体はどうでもいい。そもそもただの拾い物だし、思い入れもない。だが、宮村にとって、モンコレのカードはすごく大切なものらしい。もしかしたら、中学のころに自分がバスケに対して抱いていた情熱と似たようなものなのかも知れない。

 それを、こうも頭から否定するとは……

 六道は立ち上がり、宮村越しに大男を睨みつけた。

「お前、名前は?」

「んン? おめぇ、喧嘩を売ってんのかァ?」

「いいから答えろよ。デブ」

 デブという単語に大男の眉がピクリと動いた。

 どうやら、鍛え上げた自分の肉体にそれなりに誇りを持っているらしい。

「おれは堂籐だァ。おめぇは六道とか言ったなァ」

「売ってやるよ、喧嘩」

 六道は狼のような笑みを浮かべて拳を構えた。

 互いの闘志に火がついた。

 二人の男は殺気を剥き出しにしたまま睨み合った。いつ殴り合いが始まってもおかしくない。さっきまでそわそわしていた教室に、緊張の糸がピンと張られる。それまで話し合っていた生徒たちも口を閉じ、一触即発の二人に目を向ける。

 ――と。

 その二人の合間に立っていた宮村がばっと両手を広げた。

「待って六道くん!」

「あん?」

 オレはお前の代理としてだな。

 そう説明する間もなく、宮村は続けた。

「喧嘩はダメだよ! 六道くんも退学になっちゃうよ! 自分のデックがバカにされて悔しいのは分かるけど、やっぱり暴力はダメ! 私、そんな野蛮な六道くん見たくない! お願い! 今は抑えて!」

 六道は拳を構えたまま宮村を見つめた。

 きっと宮村も悔しいことは悔しいのだろう。できることなら、あの堂藤をブッ飛ばしてやりたいことだろう。ただし、暴力はマズイらしい。確かに入学初日で退学処分にはなりたくない。そんな社会不適合者みたいな経歴は背負いたくない。

「わかった。暴力は止そう」

 六道は拳の構えを解いて腕を下げた。

 ホッと安堵の息がクラス中から漏れ聞こえた。喧嘩を未然に防げたからか、宮村は嬉しそうに、手に持っていたデックを返してきた。そのカードの束を受け取り、六道は闘志を漲らせたままの鋭い目で再び堂藤を睨みつけた。

「おいデブ。勘違いするなよ」

「うんン? 暴力はやめたんじゃなかったのかァ?」

「ああ。だが、お前は蹴散らす」

 そこで言葉を区切って、六道は自分の手元に目を向けた。

 手元には五十枚のカードがある。

 これがデック。

 堂藤に紙クズと言われたカードたち。

 よくわからないが、宮村が庇いたくほど好きらしいカードたち。

「まさか、おめぇモンコレでおれに勝つつもりかァ?」

「お前に勝つ。このデックでな」

 六道はデックを構え、声高々にそう宣言した。

 ざわっ!!

 二人のやりとりを見物していた野次馬たちが騒ぎ始めた。「入学初日からモンコレファイトが見れるなんて!」「しかも、相手はあの堂藤だぞ!」「聞いた話によれば、堂藤って何度もショップ大会で優勝しているんだろ?」「つ、強そうだぁ……」

 

 




悪役はむかつく。

だからこそ悪役なのだ!!
真面目なイケメン悪役なんぞデブマッチョメンに潰されちまえ!!


あ、シブい中年は別ですよ。



次回はついにデュエルスタートッ!!
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