憑依サマーオイルワイの術式が呪霊操術じゃないんだが 作:有象無象のアルカディア
あの後の話をしよう。
やはりと言うべきか、俺以外のクラスメイト8人は全員あの雑木林でバラバラの位置で衰弱死して居たそうだ。
クラスメイト達の死は【山火事に巻き込まれ、パニックに陥って方向感覚を失い、雑木林を空腹で彷徨い続けた事による衰弱死】として処理されたそうだ。
俺はと言うと、亡くなった彼らと共に雑木林に入り奇跡的に生還した少年として処理されたが後に【他の子供たちを見殺しにして自分だけ逃げたクズ】と呪霊に殺されたどっかの子の親族が根も葉もないデマを流した事で住んでいた地域を移動する事となった。
巻き込んでしまった今世での両親が【お前のせいじゃない、お前が無事に帰ってきてくれたことを私たちは幸せに思っている。お前は誰かを見殺しにするような子じゃない】と励ましてくれた事には本当に頭が下がる思いだった。
サマーオイルお前…こんないい両親を【非術師だから】で殺したんか…やっぱイカれてるわお前…。
話が逸れたな。おそらく今回の事件、テレビにも取り上げられた事で呪術界にも話が広がっていることだろう。
そうなるとまず疑われるのは俺になる、あの場にいた犯人である呪霊顔面福笑いは俺が祓ってしまった。
あの場所には俺の呪力(次元力)がべっとりとこびり付いている。まず間違いなく呪詛師として狙われることになるだろう。
チェ○ソーマンのデビルハンターなんかと違って民間という物がない呪術界は【正式な呪術師】と【呪詛師】の枠組みしか存在しない。
勝手に呪霊を祓うと言う事は一見すると呪いを間引いているようで良い行いのように思われるかもしれないが、やってる事は彼ら呪術師に取っての威力業務妨害だ。
だからと言って呪霊を間引く事はしないのか?と聞かれたら答えはNOだ。
あんな連中は残していても百害あって一利なし、見かけ次第間引くのが正解だ。
何より呪術界とて一枚岩じゃない、そういう行いを否定するのは原作五条先生曰く【上の老害共】だ。
逆に下の人ら、夜蛾先なんかの良識ある呪術廻戦の良心枠の人らには好印象を与えられるかもしれない。
いつになるかは分からないが、必ず向こうからの接触はあるはずだ。
それまでに、不意に【オデ呪詛師!オ前丸カジリ!】なんて事や【ハハッ☆コマギレニシテヤルッ!】なんて事にならない為にも
俺の術式は何が出来るのか、何が出来ないのか、どんな応用が効くのか、そういう術式の使い方や基礎的な呪力の使い方を呪霊を実験台にしながら磨いていく必要がある。
故にこの趣味と実益を兼ねたアピールは今後も続けていくつもりだ。
「と!言う事でぇ!俺の術式、【次元力】について説明して行くわよ!」
え?一体誰に向かって説明するのかって?それはもちろん
「まぁ!凄いわ!本当に傑が女の子になっちゃった!」
「この目で見ても信じられんな…いったいどうなってるんだ…?」
今世での私の両親、夏油夫妻に決まってるじゃない
「今のが俺の術式【次元力】の能力の1つだよ、父さん母さん。信じられないかもしれないけど、この世界にはこういう不思議な力を持った人達が一定数いるんだ。俺らはこの力を【生得術式】と呼んでいる。」
そこから俺は、両親に簡単な呪力、術式や呪術師そして呪霊や呪詛師の事を説明した。
話を聞いている2人の表情はとても暗く、そして例の事件で俺が何をしたのか、どうして俺のクラスメイトたちが亡くなったのかを察したらしい。
「父さん母さんごめん、両親として俺を止めるのは当たり前だと思う…。けれど俺は戦うよ。あんな奴らの為に、これ以上誰かの涙はもう見たくないから…。」
色々思う所はあると思う、だが何も説明せずそのまま家を出て呪術高専に行くとなればきっとお互いに悔いが残る。
何より俺は原作サマーオイルのように彼らを、両親を手に掛けるような真似はしたくない。
全てを打ち明ける事はできない、この肉体の魂が既にほぼ別人であることや、俺がこれからどんな戦いに身を置くのか、そしてその戦いの中で、呪詛師を…人を手に掛ける事だってあると言うことを…。
全てを打ち明け、それが彼らの重荷になるくらいなら…否定されるくらいなら、俺は…。
「………。分かった…。」
「…え…。」
「傑、最近夜になるとこっそり部屋の窓から抜け出してたでしょう?」
「1度だけ私たち二人でお前を着けたことがある。そこで私たちが見た光景は、とても信じられないまるで夢でも見ていたかのような光景だった。」
「誰も居ない暗がりの空間に向かった怒るあなたが、緑色の光に包まれて真っ赤な鎧と大っきい斧を手に持って飛び出して行く姿」
「あっ…!」
絶対真ゲッターの試運転してた時だ!
「親としては、お前にそんな戦いだの呪霊だのと訳の分からん事に関わらせるべきじゃないとは当然思うだが…」
「誰かを助ける為に一生懸命戦うあなたの姿がとっても眩しくてとっても生き生きとしていたから。」
「だから、行ってこい。お前があの件で責任を感じて今もしこりになってるなら、それが晴れるまで呪霊とやらがこの日本から消えるまで派手にブチかましてやるといい」
「でも必ず家に帰ってくること、もちろん怪我なんてしたらダメなのよ?ちゃんと無事に帰ってきなさい。」
「……ありがとう…父さん母さん…!」
正直な話を言えば、赤の他人のことなんて構ってやれるほどこの世界は甘くも優しくもない…。
連中は無慈悲に無造作に無作為に人を殺す、殺した意味や理由も考えない。
殺した数も数えないし、殺した人間に家族や仲間がいる事も考えない。
そんな連中を相手取りながら周りのことを考え自分も皆も守るなんて不可能に近い…でも…。
この両親を守る為なら、俺は宿儺にも負ける気がしないと俺はそう強く思った。
………それはそれとして……。
「も、もしかして…」
「「ん?」」
「あの日の戦い…全部見てたりした…?」
「「あぁ/えぇ、もちろん」」
あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)
「まさかお前がハンドルを握ると性格が変わるタイプの人間だったなんてなぁ…」
「ホントびっくりだったわよねぇ、野性味が強いと言うかワイルドな感じだったわね!」
「ち、違う!あれは俺じゃなくてさ!流竜馬って人なんだよ!?俺じゃないからね!?ねぇ!聞いてる父さん母さん!?」
以下、1部抜粋
「テメェらが呪霊ならぶっ殺すッ!式神ならぶっ壊すッ!逃がしゃしねぇぜ芋虫野郎共!」
「バトルウイィィィィングッ!!」
「トマホォォクッ!!」
「図体がデカけりゃ俺とゲッターに勝てると思うなよ!ゲッターレザァーッ!くたばりやがれ!」
「冥土の土産に見せてやるぜ、俺とゲッターの必殺技ァッ!ゲッタァァァビィィィィィムッ!!」
「チッ…アイツらが居りゃあもっと…」
とまぁ、見事なまでの流竜馬っぷりであったがそんな様を最初から最後まで両親に見られていたと知った憑依サマーオイルの心情は
「……シテ………コロ………シテ……。」
そんな訳で、ゲッターやヴィルキスなどを再現する術式【次元力】とは一体何なのか説明に入りたいと思う。
まず大前提として【次元力】とは【スーパーロボット大戦Zシリーズ】にて登場した設定であり、正式名称を【オリジン・ロー】と呼ばれる力こそがこの術式の正体である。
ではそのオリジン・ローとはなんなのか?
これはめちゃくちゃ分かりやすくざっくりと噛み砕いて表すと【願った事が何でも叶う力】である
これは比喩表現などではなく、本当に願うだけであらゆる事象を引き起こしてしまうのだ。
その能力の由来はこのオリジン・ローの誕生に帰結する。
オリジン・ローとは恒星の誕生と崩壊に由来する力、つまり強大な宇宙の中で星々が誕生し、崩壊して行く際に放たれるビックバンをエネルギーとしているのだ。
この力を支配すると言うことは実質的に宇宙を1つ支配するに等しいと言われるほどのエネルギー
そのエネルギーを宇宙の事象の制御・宇宙の法則の変換に使う事により、例えどれほどありえない夢物語のようなものでも宇宙そのものを自身の好きなように作り替える事が出来てしまう。
早い話が因果律の操作、それこそがこの次元力と呼ばれる力の正体だ。
だが必ずしも自分の望んだ通りの世界に作り替えられるのかと言われるとそうではない。
この次元力と言う力は酷く不安定でとても扱いが難しい
極論【呪霊が存在しない世界】を願うのが手っ取り早いのだが、今のまともに制御もできない俺のカスみたいな次元力操作じゃおそらく次元力は【日本人がいるから呪霊が生まれる、なら日本という国そのものがこの地球に存在しなかった事にしてしまえば地球から呪霊は全て消え去り呪霊が存在しない世界になる】と判断し真っ先にこの地球上の歴史から日本と言う国を消すだろう。
そんなリスキーしかないハイリスクノーリターンな真似をおいそれと犯すことはできない。
おそらく、今の俺が引き出せる次元力操作など最終段階に到達した者たちから見たら1割も引き出せていないだろう
あれだけ派手に流竜馬だのアンジュだの、人を見た目どころか性別までも変貌させほぼ完全なスーパーロボットを再現してみせているが、次元力側からしたら【お前まだその程度の出力しか出せないの?w】と鼻で笑われていることだろう。
と言うのもこの次元力と言うエネルギーには幾つかの段階分けがある。
【第1段階 無限エネルギーの抽出とそれによる極小規模での事象変化】
第1段階でこれである。頭がおかしい(褒め言葉)
無限エネルギーの抽出、分かりやすく言えば五条先生の無限バリアを引っこ抜いてソレをエネルギーに変換するということだ。言わば限定的な無下限呪術、本家と違う所は吸い寄せる弾く反発させる等の現象には一切使えずただ莫大な無尽蔵に使えるエネルギーとしてのみ働くというところだろう。
それだけでも十分頭おかしいんだがな、問題は後続にある【極小規模での事象変化】これははっきり言って【極小規模(当社比)】だ。
この時点でコイツは【俺が死んだという事実をなかったことにする】と言って半永久的な不死を実現する。
極小規模とはつまり、自身に限定したありとあらゆる事象変化
これが俺を流竜馬やアンジュに変貌させている力の一旦だ。
ソレを実現させるほどの呪力出力を安定して作り出しているのが前述された【無限エネルギーの抽出】だ。
つまり俺の呪力は時間制限など無く永劫に解呪前の女誑し乙骨先輩リカちゃん全部あげるよモードということだ
頭おかしい(n回目)
では、第1段階でこんだけイカれた力を発揮している次元力先輩の第2段階の説明へ移ろう
【第2段階 周辺規模での限定的な事象の操作と制御】
これは要するに、自分にしか適用できなかった次元力を周りにいる極小数の人々にまで付与できるということだ。
例えば五条先生に【次元力貸し出し!】なんてやったら、五条先生がいちいち六眼なんかで調整しなくても無尽蔵のエネルギーで最大威力の詠唱虚式・茈を無限に連射する固定砲台にできてしまう
乙骨くんに与えたら解呪後でも5分なんて制限時間なく無尽蔵に式神リカちゃんを顕現し続け、純愛砲の出力だって石流のグラニテブラストなんか過去に置き去りにしてしまう威力になることだろう。
あと1番分かりやすい事象として、周りの人間全員を確定で無限回黒閃放てるようにできる。多分真人は粉微塵になる(小並感)
この次元力という力の前では確率という言葉はただの言葉遊びになるのだ。
では更にギアを上げて第3段階の説明に移ろう
【第3段階 超広範囲での事象の強力な制御】
この段階になると次元力はエネルギーとしての仮初の役割から事象操作という本質へシフトする。
無尽蔵のエネルギーを全て事象変化に注ぐ事で、世界規模での有り得ざる奇跡を引き起こす。
死者が蘇り、世界中の人間が不老不死になり、地球上の全人類が人間という枠組みを抜け出し1つ上のステージへと歩み出す。
おそらくこの段階まで引き出すことができるようになれば、日本から呪霊という存在を全て消し去ることができるだろう。
【最終段階 あらゆる事象への完全制御権】
この段階へ到達した存在はもはや人間ではなく、所謂神と呼ばれる存在に等しい。
あらゆる事象への完全制御権とは読んで字のごとく、全ての生命を宇宙丸ごと好きなように扱える
所謂、
とまぁ、長ったらしく語った訳だがコレが俺の術式【次元力】の全容だ。
さてここで問題です!
こんな聞くだけで厄ネタ、持ってること自体が特級汚物のアタオカ術式を持っていながら平穏無事(?)に呪術師として大成できるでしょーかっ!
うんうん!そうだね!それもアイカツだね!(適当)
「できるわきゃねぇだろうがぁ!?」
こんな術式持ってるなんてバレたら秘匿死刑確定!
第2段階くらいまで行ってれば問題なく対処できるがそもそも呪術界と事を構えて呪詛師認定されたら俺は良くても両親に迷惑がかかる。
最悪両親を人質に取って俺をおびき寄せる為の餌にするだろう。
……詰んでないか?呪術師になる以上、術式は絶対開示しなきゃならん
でも術式がバレたら間違いなく秘匿死刑一直線コース
逃げれば呪詛師扱いで両親を人質に取られる
「ほなら、どないせいっちゅうねん!?」
こうなったら、答えはひとつしかない…
「うっ…?
《よぉ、もう1人の俺》
「…………は…?なんで…私が…目の前に…」
30の綺麗なアドヴェントいっぱいちゅき❤︎