鎌斗side
外は日が差していてとても暖かい。そんな陽気に包まれた中俺とアリスは外に出た。
「じゃあアリス、やるからアリスはこれに座っててよ」
ゆったりとした椅子とパラソルを出してアリスを呼ぶ。
「ありがとう鎌斗」
よし、それじゃあやるか。
俺は最初に鎖を出した。ジャラジャラと音をたてて積まれて行く。
「えっと、鎖の用途どうしようかな〜どうせ武器にするなら伸縮自在の鎖の方がいいよな。あ、この先に鉄球つければ武器になりそう」
すぐに鎖に鉄球を繋ぎ持ちあげる。
「じゃああそこに現代の物で硬いものを作ってこれの威力を確かめてみるか」
最初の的は木の中でもかなりの硬さを持つ樫の木を出す。そしてそれに向かって鉄球を勢い良く投げる。まぁこの程度は造作もない、簡単に砕ける。鎖を引き鉄球を手元に戻すが取る時に手が痺れる。
ちょっと痛えなこれ、でもこれは使えるぞ!
遠くでみてたアリスは、
「その鉄球すごい威力ね〜」
「練習すればかなり使えそうだよ」
「そういえば貴方って弾幕打てるの?」
「弾幕?」
「ようは霊力や魔力で作った弾のことよ。この世界ではそれで勝負の勝敗を決めるのよ」
「へぇー面白そうだな、例えばどんな弾幕があるんだ?」
「そうね〜、霊夢なら札ね」
札でも弾幕になるのか、てかあの札殺傷力あったよな?ってことは勝敗を決めるのってどっちかの死?そんなの困るだろ、と考えているとアリスが再び口を開く。
「でもスペルカードってのがあるんだけどそれを使えばお互い怪我することなく勝敗が決するわ」
スペルカードか、どんな感じなんだろう。
「アリスもスペルカード持ってるんだろ?ちょっと見せてよ」
「いいわよ。その代わり残機はふたつよ」
「残機?なんだそれ」
「残機は弾幕に当たったら一つ減るの、全てなくなったら負けってルールよ、簡単でしょ?」
「それならいけるね、じゃあよろしく頼むぜ」
するとアリスはこちらに来て人形を出し、スペルカードを唱えた。
「行くわよ、赤符ドールミラセティ」
すると五体の人形が弾幕を放って来た。アリス自身も細かい弾幕を放ってる。
アリスのはともかく人形の弾幕全て俺に向かって来てる⁉︎アリスのにも当たっちゃいけないんだろ?これきつくね?
そう考えながらもアリスの弾幕に注意しながら人形の弾幕を避けていく。
「くっそ、霊夢の時の方がまだ優しかったな」
俺はひたすらよけるしか出来なかったが段々と追い込まれていった。
「やべっ‼︎」
ピチューン‼︎弾幕が当たると同時に音が鳴った。
「なんだ今の音は」
「それは被弾した時に鳴る音よ後一回その音が鳴ったら貴方の負けって事ね」
うわーもうピンチじゃねぇか‼︎なんとかして攻撃をしたいけどスペルカードなんて持ってないし後で教えてもらうか。
そうこう考えている間にも弾幕は迫って来ている。兎に角一度でもいいから攻撃を当てなくちゃ、そう思い走りながらブーメランを出して投げつける。もちろん弾幕を想像して作ったからダメージはないはず。
「ブーメラン⁉︎」
アリスの声が聞こえた。その直後…
ピチューン‼︎どうやらブーメランが当たったみたいだ。これでアリスも残機1だ。すると弾幕が止んだ。
「まさかあの状況でブーメラン飛んで来るなんて思わなかったなぁ」
「ねぇアリス、お願いがあるんだ」
「どうしたの?」
「俺に弾幕の作り方教えてくれ‼︎」
「弾幕なら出来てるじゃない」
「え?」
弾幕が出来てる?そんなはずはない。だって霊力や魔力なんて持ってないんだもん。そう思った。
「貴方のさっきのブーメラン、当たったけど弾幕と同じように痛みはほとんど無かったわよ」
「本当?」
「折角聞かれてるのに嘘をいってどうするのよ」
「確かに」
「そこまで出来ればスペルカード作れば準備はオッケーね」
「がんばって考えてみるよ」
それを聞いたアリスは頷き笑った。
空は少しずつ暗くなり日も傾いていた。
鎌斗side
まさかあの短時間で弾幕作れるようになるなんてさすが鎌斗ね。これなら後は鎌斗自身の想像で好きなスペルカードを作れば完璧ね。みてみたいわ、ふふふ。そう思ってると鎌斗に呼ばれた。
「なぁアリス、日も暮れてきたから今日はうちに泊まって行きなよ」
「いやそんな悪いわよ」
「遠慮しないでさ、ほら」
「あっ」
私は鎌斗に手を引かれそれに逆らうことなく再び鎌斗の家にお邪魔させてもらった。
「とりあえず晩御飯作るから待ってて」
「ねぇ鎌斗、私に作らせて」
「アリスは客なんだから座っててよ」
「お願い、私にやらせて」
ちょっと自分でもやばいと思う位かわいく言ってみると、
「そんなかわいい顔で言われたら断れないなぁ、じゃあアリス作ってもらっていい?」
「うん‼︎」
やった、許可もらった〜鎌斗のために美味しいもの作ってあげなくちゃ‼︎
私は調理に取り掛かった。
鎌斗side
お、待ってる間に風呂でも沸かしておこうかな。アリスも弾幕使って疲れただろうし。俺は風呂の準備をしてリビングに戻った。
あ〜それにしてもまさかあんなにかわいい顔でお願いされるとは、反則だよアリス〜絶対断れないよ。でもこれはアリスの手料理を食べれるチャンス‼︎まぁアリスだから絶対美味いだろうし楽しみだなー。
するとアリスの声が聞こえた。
「鎌斗〜出来たよ〜」
「今行くよ」
呼ばれたのでキッチンに行くとテーブルには綺麗にもられた料理の数々が美味しそうな匂いを醸し出していた。
「ちょーうまそうじゃん‼︎」
「さぁ食べましょう」
「あぁ、いただきます‼︎」
一口食べると口の中に優しい旨味が幾層にも重なり最高の味だった。俺には絶対こんな料理出来ねぇや。そう思い感謝しながら食べた。
「アリス美味いよ‼︎」
「ふふふ、ありがとう」
その後2人で全部完食しリビングへ移った。
あ、そうだ風呂出来てるかなぁ。
「アリス、お風呂沸いてると思うから入って来な。弾幕出して疲れたでしょ?」
「いいの?先入っても」
「あぁ、ご飯も作ってもらったからね」
「それじゃお言葉に甘えて先に入らせてもらうわね」
「ゆっくりつかっておいで」
アリスにタオルを渡してお風呂へ案内する。
俺は食器を洗うことにした。それにしても今日はなかなか出来ない経験をしたなぁ。弾幕にも慣れたしスペルカード使ってくれたアリスのお陰だな。
「弾幕使えるなら異変起きても問題ないかもな〜」
「あらもう準備出来たの?」
後ろから声がした。不意を付かれたのでものすごい驚いた。
「うわっ‼︎いきなり出てこないでよ紫さん」
「ごめんなさいね、それにしてもいいうちね〜」
「そんなこと言いに来たんじゃないはずですよね?」
それを言った直後紫さんは扇子で口元を隠すと、
「そうよ。スペルカードルールについて話に来たの」
「生憎だがルールはもう知ってるよ」
「霊夢も教えてないって言ってたのになんで知ってるのかしら?」
「今は風呂に入っててここにはいないがアリスに教えてもらった」
「あら、あの子って結構人と話すの苦手なはずなんだけどどうしてかしらね〜」
「それは本人しかわからないだろう」
「それもそうね。まぁルール知ったならいいわ。異変が起きたらよろしく頼むわね」
「わかってるよ」
話が終わると紫さんはスキマの中へ入っていった。全く、あの人はどこから来るのか検討もつかねぇなぁ。まぁいいか。
俺は考えるのをやめてアリスのベッドを用意した。
そしてアリスが上がって来たのでささっと風呂に入って来て寝ることにした。
「おやすみアリス」
「おやすみなさい鎌斗」
こうして風呂で疲れをとりゆっくりと眠りにつくのだった。
そろそろ異変が起きてもいい頃ですかね〜
因みに異変では登場キャラが少しだけ変わったりするので予めご了承ください。
それでは次回もお楽しみに。