鎌斗side
全身に力が漲るのを感じる。
「とりあえず反撃開始だな、いくぜ‼︎ダンシングボール‼︎」
湖畔を超える時に使った鉄球を具現化させて咲夜さんめがけて勢い良く投げる。
「無駄よ‼︎」
咲夜さんは避けると同時にナイフを飛ばしてきた。俺はブーメランで弾き返す。一方飛んで行った鉄球はそのまま壁にぶつかり突き抜けたかと思うと跳ね返ってきた。
「なっ⁉︎」
不可解なことに咲夜さんは驚いている。
こんなことで驚いてもらっちゃ困るんだけど、倒せれば問題ないか。
跳ね返ってきた鉄球は速度が落ちずに跳ね返り続ける。その動きまさに踊っているようだ。まぁいろんなところへ跳ね返るから当然俺のところにも飛んでくる。
「鎌斗危ない‼︎」
アリスの声が聞こえるがこのことも計算済み。飛んできた鉄球を蹴り飛ばし飛んで行く方向を無理やり変えてやる。鉄球が飛んで行く方向には咲夜さんがいる。咲夜さんは避けるがその時に鎖を操り捕獲を狙う。鎖はそのまま咲夜さんの足を捕らえた。
「鎖⁉︎」
「やっと捕まえた。ちょこまかと動くから捕まえづらかったよ。オマケによける瞬間に能力を使ってナイフを飛ばし反撃までするとは恐れ入ったよ」
そして俺は再び自身に向けて飛んできた鉄球を受け止め、弾幕として咲夜さんに投げた。
咲夜side
なかなか反応のいい人間ね。
そんなことを考えてるところに彼は技を使ってきた。
「ダンシングボール‼︎」
その言葉の後に飛んできたのはなんと鉄球だ。それも2mはある大きな鉄球、当たれば一溜まりもない。私は能力を使って鉄球の進路から退き同時に無数のナイフを投げ反撃した。時が動き出すと鉄球は壁に向かって飛んで行きナイフは彼に向かって飛んで行く。しかしナイフはブーメランにより弾かれ、鉄球は壁に反射して跳ね返る。
「なっ⁉︎」
私は驚きで体が一瞬固まった。しかしすぐに動きだし攻撃する。その間も鉄球は広い部屋の中を速度を落とさず飛び交っている。鉄球を見ていた私は跳ね返った時に気付いた。鉄球は彼の後ろから彼を狙っていた。
ふふ、自らの技で自爆するがいいわ。
すると彼は後ろから来る鉄球を私の方向に蹴り飛ばし、狙ってきた。
再び迫る鉄球を避け床に足をつけた瞬間両足に鎖が絡みついてきた。
「鎖⁉︎」
しまった、まさか鎖で動きを封じられるなんて不覚‼︎でも能力を使ってこの鎖から抜け出せば、そう思って能力を使い鎖から抜け出そうとするが鎖はビクともしない。
仕方なく能力を解除すると彼が喋り出した。
「やっと捕まえた。ちょこまかと動くから捕まえづらかったよ。オマケによける瞬間に能力を使ってナイフを投げ反撃までするとは恐れ入ったよ」
そう言うと彼は鉄球を受け止め私に向かって投げてきた。
まさか私が負けるなんて…お嬢様申し訳ありません。
私は飛んで来た鉄球に当たり意識を手放した。
鎌斗side
「よっしゃ、勝ったぞ」
「あなたの技は無茶苦茶ね。よくそれであそこまで持って行ったわね」
「なんか前と違うんだよ。なんていうのかな、能力のバリエーションが大幅に広くなった感じなんだ。だからあんなこともできたんだよ」
「まぁなんにせよかったんだし次に行きましょ」
「そうだな」
俺たちは館の奥へと進んで行った。
それにしても急にどうしたんだろう。なんかこうなるきっかけがあったのかな?うーんわからないや。
俺は考えるのをやめた。
アリスside
さっき私なにもしてなかったなぁ。なにやってるんだろ。鎌斗に頼りっきりじゃない。こんなんじゃ弱い女の子って思われちゃうよ…。
私はさっきの戦闘で戦わなかったことを後悔していた。
「アリス、なに悩んでるんだ?」
すると鎌斗が心を読んだかのように聞いてきた。
「え?いやなんでもないわよ」
「そうか、ならいいんだけど」
なかなか鋭いわね、びっくりしちゃった。でも今は異変解決に集中しなくちゃ。
しばらく2人で館の中を進んでいると豪華な装飾が施された扉が見えた。どうやらここみたいね。
「アリス、準備はいいか?」
「えぇ大丈夫、いつでもいけるわよ」
私は鎌斗についていく。鎌斗は扉を蹴って開けそのまま中に飛び込む。
中に入るとさっきのメイドと戦ってるところよりもさらに広い部屋が目に飛び込んで来た。そしてその部屋の奥、玉座に座る少女が1人待ち構えていた。
「どうやらあいつが元凶のようだな。ビリビリと圧力を感じる」
鎌斗の言うとおりものすごい妖力を感じる。今までとは比べ物にならないほどの存在感。かなり強いわね。
「鎌斗、霊夢を待った方がいいんじゃない?」
「その必要はないよ」
「え?」
「今すぐ決着つける」
「正気なの⁉︎妖怪とガチの戦闘なんて勝てるわけない‼︎」
「随分威勢のいい人間ね。活きのいい人間は好きよ。とても美味しいもの」
その言葉を聞いて背筋が凍った。人間を喰べる⁉︎まさか…
鎌斗side
俺が負けたらあいつに俺は喰われるのか。まぁ負けねぇけど。
「さてやろうか人喰い妖怪さん」
「間違えないでもらえるかしら。私はレミリア・スカーレット、高貴な吸血鬼なのよ。そこら辺の野蛮な下等妖怪と一緒にしないて欲しいわ」
「へー吸血鬼なんだー。それをあんたが言わなければあんたは俺に簡単に勝てたのに」
吸血鬼とかラッキー、使う武器全て銀製にすれば負けないなこれは。そう思い1本のナイフを出す。
「なんですって?人間に正体を教えたところで身体能力の差は歴然。つまりあなたに勝ち目はないわよ?」
「ただの人間ならな‼︎いくぜ‼︎シルバーブーメラン‼︎」
俺は銀のブーメランを具現化させて全力で投げる。
「あらあらおもちゃを使うなんて話にならないわね〜」
「じゃあ受け止めてみな?」
「これくらいどうってことないわよ」
レミリアが受け止めるとさっきまでビリビリ伝わってきた圧力は抑えられた。しかしすぐに離すと再び圧倒するかのように圧力を加えてくる。
なるほど、ようは銀の鎖で拘束すれば後は煮るなり焼くなり出来るのね〜。
「まさか人間が銀のブーメランを使うとは、ならば次は当たる前にトドメを刺す」
するとレミリアは視界から消えたかと思うと背中に激痛が走り俺は壁に向かって飛んでいた。
「なっ⁉︎」
いつの間に⁉︎もしかして逆鱗に触れたか?しかしたった一撃でここまで強いとは正直自分の力を過信してたみたいだ。レミリアは完全に俺よりも格上だ。
壁に激突して倒れこむ。すぐに起きるが体はフラフラしてかなり不安定だ。全身に痛みが広がる。
「軽く本気だしただけでこれとは人間はやはり脆いのね」
「舐めるなよ‼︎シルバー・オブ・ザ・チェンジ‼︎」
俺は地面に手を打ち付ける。すると部屋が一面銀に塗り替えられる。攻撃を当てる前にフィールドから一転させてやる。
「こうなったらとことん苦しませてやる」
「ふふふ、やれるものならやって御覧なさい」
「その可愛い顔を苦しみの顔に変えてやるよ‼︎」
続いて銀の鎖を具現化させる。
「エンドレスチェーン‼︎」
銀の鎖は無数に分かれてレミリアめがけて牙を向ける。レミリアは鎖を全てよける。行き場を失った鎖はそのまま壁に当たり壁と一体化して銀の棒に変化して留まる。
「そんなことしてていいのかしら?」
横から声が聞こえた。咄嗟に向くがレミリアはそのさらに先を読んでいたのか振り向いた俺の真後ろに移動していた。気づいた頃にはもう蹴りが背中に入っていた。
やばいな。これだけやってるのに空中でも自由自在か。霊夢こねぇかな。とりあえず壁の銀を使ってナイフのように形作り撃ち込むか。
地面に手を触れると銀の壁から数え切れないほどの銀のナイフが飛び出しレミリアめがけて飛んでいく。
「数で圧倒しに来たか。だけどまだまだね」
レミリアは魔力の弾を無数に打ち出しナイフをはじき返す。くっ、やっばりこれでもダメなのか。いったいどうすればいいんだよ‼︎
「鎌斗‼︎」
後ろからアリスの声が聞こえてきた。
「あなた一人で無理しすぎよ‼︎私だっているんだから少しは頼りなさいよ‼︎」
「アリス…」
すっかり忘れてた。せっかくアリスもいるんだ。一人で勝てなければ2人でやればいい‼︎アリスだって俺より強いんだ。協力すれば必ず勝てる‼︎
「アリス頼むぜ‼︎」
「もちろんよ‼︎」
「2人で来るのね。いいわ。こんなに月が紅いから本気で殺すわよ‼︎」
戦いは第二ラウンドに突入して行く。
更新遅くて申し訳ありません。
次回紅魔郷完結です‼︎