前作がエタったのでリトライします
無気力系主人公を書きたい、書きたかった(ときこ感)
俺の名は『
転生者だ
神様の不手際により死んでしまった俺は、転生特典と十分すぎるほどの謝罪を神様から貰ってこの世界に産声を上げた
「ねぇ、聞いてる?可愛い幼馴染が献血に誘っているんだけど?」
「はぁ…だから最初に言ったろ。献血なんてダルいことしないって。ちゃんと聞いてた?
"自称"可愛い幼馴染の『
先ほどから俺をしつこく献血に誘ってくる目の前の燈髪の女は、名を『藤丸立香』
そう、大人気ゲーム『Fate/Grand Order』の主人公である
『Fate/Grand Order』略して『FGO』、この『FGO』というゲームは...まぁ、うん。
一般人である主人公が"ひょんなこと"から世界を救うとかいうクソゲーに巻き込まれるというストーリーだ
誤解を招きそうなので言っておくが『FGO』がクソゲーという意味ではない、一般人に世界救う大役押し付けちゃう世界ってクソだよねってこと
そしてこの"ひょんなこと"のきっかけは今日この日立香が行く献血にある
実はこの献血はとある悪の組織()が偽装したものであり、これを受けると立香は拉致られ世界救済ゲームにレッツゴーマー〇オ(配管工感)である。
やっぱ悪の組織だろこれ
「自称じゃなくてじ・じ・つ!あと献血をダルいって言うのは流石にどうかと思うよ?それに...」
立香は俺と目を合わせ、何でもないように口を開いた
「私にできることで誰かの命を助けるかもしれないってとっても素敵なことだと思わない?」
その言葉を聞いた俺は一言
「え?どしたんゲームの主人公みたいなこと言い出して、なんか変なものでも拾って食べた?」
:
:
:
:
:
:
:
:
:
こんにちは廻人です
スタジオのみなさーん!
私がどこにいるか分かりますかー
正解はここ!
「あ!あれだよ!私が見つけた献血カー!」
そう献血カーの目の前でーす(絶望)
何故あんなに行きたくないと駄々をこねていた俺がこんなところに来てしまったのかというと
幼馴染のゲロ吐くほど甘ったるいセリフに大失言をかましてしまい、それにキレた立香が邪知暴虐の王と化し、俺の母親という大魔王と結託して俺を都心の献血カーがあるここまで連行されたのである
お母さんには勝てないよ仕方ないね
まぁいいでしょう(マスロゴ感)
焦ることはない、ここで何が何でも献血を受けずに俺が拉致られる可能性を排除し、立香だけに行かせればいい
彼女は主人公だ。きっと世界を救ってくれる
俺という
「というかそこまで献血に行きたかったんなら一人で行けばよかったじゃん。一人で行くのが心細かったとかじゃあるまいし」
「うっ...」
図星を突かれましたと言わんばかりに立香は顔を逸らす
「え?マジ?あんなこと言っておいて怖かったの?献血」
「だって献血したことないし、針痛そうだし、お菓子もらえるって聞いたし」
最後のは俺を誘う理由になっていないと思うが、どうやら立香は献血に行くのが怖かったらしい
全然知らんかった。まさか行動力オバケが献血で怖がるとは
だからあんな必死に俺を献血に誘ってきていたのか
「立香お前...一般人だったんだな」
「廻人は私をなんだと思ってんの?」
まぁいくら立香が献血が怖いからといって俺が献血をする理由はない
心細いなら付き添いで立香が献血するのを見ておけば良いだけだし
よし、そうと決まれば早速立香に…ガシッ!
ん?
「あの立香さん、手を離していただけると嬉しいのですが」
「今どうやったら献血をしなくて済むか考えていたでしょ?そんなの許すわけないだろ、私と一緒に血を抜かれろ」
「ヒェッ」
おい周りの奴ら生暖かい視線を向けてないで助けてくれ
見ろよこの顔、さっきの献血に怖がっていた女の子はどこへやら、大変凄みのある般若がいるぞ
クソ!力が強い!
帰宅部の俺とバレー部の立香のSTR対抗では俺は勝てない!
ヤメローシニタクナイ
いや!冷静になれ!俺が献血をしたからと言って悪のs…カルデアに拉致られると決まったわけじゃあない!
献血が終わって帰宅して寝たら『何故か』一年が経っていて、『何故か急に』南極に行った幼馴染に大丈夫かなと思いを馳せる
そんな物語には一切出てこない脇役が俺だ!
そうに決まっているはずなんだァァァァァァ!
:
:
:
:
「どうか!人類の未来を守るために君達の力を貸してほしい!」
そう言って『ハリー・茜沢・アンダーソン』と名乗った男は俺と立香に頭を下げる
知ってた
完璧にフリになってたよね。フフ、死にたい。
チクショウ、呼ばれた時に立香を置いて逃げれば良かった
「え?え?人類の未来を守る?力って何?」
「なにこれ、献血ドッキリ?」
突然の出来事に混乱する立香に便乗してすっとぼける
そんな二人にハリーという男は顔を上げ、首を横に振る
「残念ながらドッキリではない
深くは言えないが、我々は人類の未来を守るためにとあるプロジェクトに取り組んでいる。
しかし、そのプロジェクトには君たちのような才能を持っている人間が必要なんだ。それも大勢。」
その大勢がシルクハットのボンバーマンにボンバーされるんだけどね
「機密性の高いプロジェクト故に現時点で話せることは少ない、だが決して悪いようにはしない!頼む!我々を助けてくれ!」
ハリーはもう一度頭を下げ、俺たちに懇願する
はぁ...ダル
こんなに要点を隠しまくってごり押しでスカウトする奴の話を一体誰が信じるというのだろうか
もし、この男の話を聞いて「はい、やります」と言う奴がいたら、そいつは大のお人よしだろう
「分かりました。その話、お受けしたいと思います」
そう俺の幼馴染は
「...!本当にありがとう!」
ハリーは、顔をバッと上げ、立香に感謝を述べる
よし、じゃあ話は以上というわけ…にはならないですよねー
2人の目線が俺へと移ったのを感じる
だが目は口ほどに物を言う
2人の向けている目線に含まれている感情は異なっている
ハリーは期待、立香は…期待と不安?それと少しの諦め
あぁなるほど、俺が断るだろうと思っているのか
フッ、正解だ
俺はお一人よしでもないので普通に断る
じゃあな主人公、頑張って世界を救ってくれたまえ
俺がハリーに対して口を開こうとした...
...その時
「すみません、ちょっと彼と話したいことがあるので時間をくれませんか?」
立香がそう言うとハリーは「分かった」とこの献血カーから出て行った
「それで話したいことって何?」
俺は立香に問う
嫌な予感をジリジリと感じながら
「...廻人はさ、ハリーさんの話。きっと断ろうとしてるよね?」
「うん。人類の未来を守るとか本当かどうかも分からないし、仮に事実だとしてもそんなダルいこと俺はしたくないね」
「そう、だよね...」
不本意ながら普段ほとんど隣にいる相手だ、立香は俺がそう答えると分かっていたのだろう
「でも私は廻人にもこの話、受けて...ほしい、かな?」
「...はぁ?」
不味い、この流れは本当に不味い
このままでは、俺の呪いと言ってもいい悪癖が発動してしまう
立香はパンっと両手を合わせ、ギュッと目を瞑る
「お願い!自分一人だけだと心細いから廻人も一緒に受けて!」
俺の悪癖、その一つに『立香のお願いを断れない』というものがある
『ショートケーキのイチゴをくれ』、『夏休みの宿題を手伝ってくれ』、『バレーの試合の応援に来てくれ』
などなど、俺は小さいころから立香のお願いを最後の最後には断れずに聞いてしまう
おかしいな、俺の転生特典は『完全耐性』だから洗脳の類は効かないはずなんだが...
え?なんでそんな特典にしたのかって?
健康に人生を謳歌したかったからだが?
おかげで転生してから風邪にも病気にもなったことがない、最高である
...話を逸らして現実逃避をするのはやめよう
もう俺の選択は邪知暴虐の幼馴染によって決まってしまった
これはもうあれである。どんなに理屈を捏ねて断ろうと思っても俺の魂がそれを否定しているのである
キッショ、なんで断れないんだよ
その後、献血カーに戻ってきたハリーに俺はそれはもうダルそうに話を受けることを伝えた
その瞬間、ハリーの早業によって俺と立香にアイマスクとヘッドフォンをかぶせられ無事()に拉致られたのであった
これもう絶対悪の組織だろ
転生特典:完全耐性
効果:自身が受けたあらゆる外的・内的干渉に対し、その●●を基準として無制限に耐性を獲得する。獲得した耐性は蓄積され、同一または類似する干渉を受けるほど強固となる。最終的には完全無効化に至る。
ゲームのストーリーを軸に書けていけたらなと思います
感想・エミュのアドバイス・質問・考察等なんでも大歓迎です
是非気軽に感想欄に書いていってください