第一話は投稿してすぐに感想が来て驚きました
アニメや漫画で、同じペットボトルの中身飲んだり、コップ使いまわしても間接キスとかでドキドキしない幼馴染の関係っていいよね
「フォウ!」
ベシンと右頬を叩かれる
目を開けると目の前には猫...犬...第四の獣...リス...ようわからん生き物がいた
「やっと起きたね、廻人」
見上げると幼馴染の立香そして...薄紫色の髪をした少女がこちらを見下ろしていた
「...もう一回寝たら全部なかったことになんないかな?」
「...先輩、この意味不明なことを口にして二度寝を試みようとしている方とはどのような関係なのでしょうか?」
「廻人とは幼馴染。腐れ縁なんだよね」
「幼馴染...」
もう一度寝ようとしたらフォウが突撃の準備をしていたので仕方なく立ち上がる
「それで立香、このリスとも犬とも言えない怪生物と、お前を先輩と呼ぶこの女の子はどなた?」
「えーと、この白いフワフワした子が『フォウくん』で...あれいない。ねぇマ「マシュ、ここにいたのか」」
立香が目の前の少女の名前を言おうとした瞬間、この場の誰でもない声が廊下に響いた
コツコツコツと革靴の鳴る音が聞こえ、その方向を向く
「だめだぞ、断りもなしに移動するのはよくないと...おっと、先客がいたんだな。君たちは...そうか、今日から配属された新人さんだね」
時代錯誤なシルクハットをかぶった独特な雰囲気を持っている男は、こちらに右手を差し出してきた
フォウがいなくなったから予想はしていたがやっぱりいるか
「私は『レフ・ライノール』。ここで働かせてもらっている技師の一人だ」
「藤丸立香です」 「灰野廻人です」
俺と立香はレフと名乗った男と握手を交わす
握手した瞬間爆破されるかと思ったが、どうやらレフは念●力者でもス●ンド使いでもなかったらしい
「それで君が確か...マシュ...さん?よろしく」
俺はマシュにレフがやったように右手を差し出す
「えっ、いえわたしはそんな...か、廻人さんがおっしゃる通りわたしの名前は『マシュ・キリエライト』...です。よ、よろしくお願いします」
「ねぇ廻人、やっぱり慣れないことはしないほうがいいよ」
「...ダル」
マシュと名乗った少女から握手拒否をされた俺に立香は慰める風の追い打ちをかけてきた
マシュは、俺の方をチラッと見て目が合うと逸らされた
...なんで?
レフは「随分親しげだね」とにこやかに笑っている
おいレフこの一連の流れのどこが親しげに見えたんだよ?節穴かお前は
「そういえば...君たちの訓練期間はどれくらいだい?一年?半年?それとも最短の三か月?」
「ご、ご想像におまかせします」
レフの問いに立香は顔を背ける
俺は、立香に応答を任せて気配を薄くしている
あんま話したい相手でもないからね、仕方ないね
「おや、早くも競争意識に目覚めたのかな?他のライバルたちに向けて情報は隠匿するのかい?」
「レフ教授。先輩と廻人さんの訓練期間は数時間レベルです。単に恥ずかしがっているだけかと」
「うっ」
マシュの指摘に立香は図星を突かれたと肩を跳ねる
「おや。それは...そうか。数合わせのために緊急で採用した一般枠があったな。君たちがそうだったのか。申し訳ない。配慮に欠けた質問だった。
けど一般枠だからって悲観しないでほしい。今回のミッションには君たち全員が必要なんだ」
レフは俺たちに二コリを笑みを浮かべる
全員を一か所に集めてボンバーするんですね、分かります
「魔術の名門から38人、才能ある一般人から11人...なんとか49人のマスター候補を集められた。これは喜ばしい事だ。
この2015年において
本当は48人だけど俺がいるから49人なんだよね
存在しないはずの49人目...うん全く嬉しくない、できることならいますぐ帰りたい
その後俺たちが眠っていた理由をレフから教えられ、五分後にカルデア所長の説明会が始まるらしい
レフは俺たちに最後に何か質問は無いかと聞いてくる
「あの...一つ気になったんですが、なんで私のことを先輩と呼ぶんですか?この子」
立香は自身の思った疑問を投げかける
普通に考えれば、出会ったばかりの同年代の女の子から先輩と呼ばれるのには違和感がある
「あぁ、気にしないで。彼女にとって、君ぐらいの年頃の人間はみんな先輩なんだ。でも、はっきりと口にするのは珍しいな。いや初めてかもしれない」
レフは言われてみればと顎に手を置いて考えている
「私も不思議になってきたな。ねぇマシュ。なんだって彼女が『先輩』なんだい?」
レフの問いにマシュは一考したのち話始める
「理由...ですか?先輩は、今まで出会ってきた人の中でいちばん人間らしいです」
「ふむ。それは、つまり?」
「まったく脅威を感じません。ですので、敵対する理由が皆無です」
「なるほど、それは重要だ!カルデアにいる人間は一癖も二癖もあるからね!」
三人がいい雰囲気になっている
マシュの口振りからすると、俺には脅威を感じて敵対するかもしれないって思われていることになるのだが...
まぁいいでしょう(マスロゴ感)
マシュに怖がられているからといってどうでもいいし
別にカルデアの皆と仲良くなりたいとも思っていない
俺は俺の命さえ安全であるのならば他はどうだったっていい
俺は特に三人の話に入ることなく黙っていた
理由はダルいから
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「ここが中央管制室です。先輩と廻人さんの番号は...一桁台、最前列ですね」
隣にいる立香は、マシュの話を聞いてはいるがうつらうつらとしている
「一番前の列の空いているところにどうぞ。...先輩?顔の色が優れないようですが?」
「...眠い。...すごく眠い...」
「シミュレーターの後遺症ですね。すぐに医務室にお連れしたいのですが...」
コツコツコツと、マスター適正者たちの前に一人の女性が立つ
「無駄口は避けた方がよさそうだ。これ、もう始まっているようだからね」
レフはそう言うとマシュを後方へ案内したのち、自身の持ち場へと戻っていった
立香は今にも夢の世界へと飛び立とうとしているが、俺は無視する
俺が生き残るためには、何が何でもコイツとこの場を離れる必要がある
ここで立香だけをこの場から離れさせて、俺はコフィンの中に入って爆破に巻き込まれるという作戦も考えたが
運悪く木っ端微塵に爆散してしまえば目も当てられない
全くどうして俺がこんなダルいことを考えなきゃならんのだ
俺は隣で舟を漕いでいるコイツに翻弄され続ける人生なのだろうか?
...だるすぎる
「時間通りとはいきませんでしたが、全員そろったようですね。特務機関カルデアにようこそ。所長の『オルガマリー・アニムスフィア』です」
はい、親の顔より見た所長です
気の強そうな見た目してるのに、内面はよわよわなの笑っちゃうヨネー
隣を見てみると、立香はもう完全に夢の世界に旅立ってしまった
おい、寄りかかってくるな。重い。
「あなたたちは各国から選抜、あるいは発見された稀有な___
さて、立香がオルガマリーに追い出されるまでにここからどうやって生き残るかを考えよう
考えうる最も最悪なパターンは、立香と一緒に特異点Fへとレイシフトされてしまうこと
運動神経はバレー部の立香に劣り、後輩もいない俺の特異点での生存率は極めて低い
今俺たちが着ているカルデアの制服は魔術礼装ではあるが、これを使いこなしたところでシャドウサーヴァントには勝てることはもってのほか、逃げぎれる確率も低い
あれ?これ特異点行ったら俺死ぬくね?
だっていくら転生特典の『完全耐性』があったって別に攻撃無効ではないからね
徐々に耐性を獲得していくのだから、その前に首ちょんぱでゲームオーバーである
なので俺は少しでもレイシフトに巻き込まれる可能性を下げるため、爆破が起きても管制室には戻らないでおこう
マシュや立香が心配じゃないかと言われれば全く持って心配ではない
だってマシュはシールダーに大変身するし、立香はどうせバカだから管制室に戻ってマシュの手を掴むでしょ
あ、オルガマリー所長の視線が立香を捉えた
カツカツカツとどんどん怒り心頭の所長がこちらに近づいてくる
「わたしの目の前で居眠りだなんていい度胸ね!」
所長は眠っている立香の目の前まで来ると腕を振り上げそのまま立香の頬に向けて思い切り振りぬく
パァァン!!
おお、凄い。作品が違えば黒い火花が出てもおかしくない程綺麗なビンタであった
これには流石の立香も
何が起きたかはまだ理解していないようだが
「このミッションの重要性、人類の置かれた状況を理解しているの⁉」
立香の肩を掴みながらオルガマリーは怒号を飛ばす
「所長、彼女は一般枠で今はシミュレーターの影響が...」
マシュはオルガマリーを宥めようとなぜ立香が眠ってしまっていたのかの理由を説明する
まぁ激昂している相手に説明したところで火に油を注ぐだけなのだが
「一般枠...?それもシミュレーターでへばるような素人⁉」
オルガマリーは腕輪のような装置を操作し、ホログラムから立香の情報を閲覧する
あ、横にスワイプした
オルガマリーが俺の方をキッと睨む
「貴方、このマスター候補と一緒にカルデアへ来たと書かれているのだけれど」
「えぇ、まぁ。俺はコイツに連れられてきたみたなものなので」
「だったら!どうして彼女を眠らせたままにしていたの!」
ごもっともである。俺が起こしていればオルガマリーはキレずに、立香もビンタを喰らう必要はなかった
まぁ、いろいろな理由があるが第一に言えることは...
「まぁ、起こすのダルかったんで」
あれ?、俺が一番火に油を注いでね?
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「...大丈夫ですか先輩?」
マシュは右頬が赤い立香に話しかける
所長は俺にもビンタをかまそうとしてきたので、避けてそそくさと管理室から出てきた
「もしかして...寝てた?」
「はい。眠っていたかどうかで言えば、どことなくレム睡眠だった...ような」
恨めし気に立香は俺を睨む
「所長のありがたい平手打ちで無事に目が覚めたんだからよかったじゃん」
「無事じゃないから私のほっぺが赤いんだけど」
俺は近くの自販機で買ってきたペットボトルの中身を飲む
「私にもちょうだい」
「いや、自分のを買って来いよ」
「ちょうだい」
「...」
俺は飲んでいた水の入ったペットボトルを立香に投げ渡す
「ありがと」
立香はペットボトルの中身を少し飲んだ後、ペットボトルを右頬に当て、赤くなった部分を冷やす
あぁ、もう自分のものにしたのね
まぁいいけど
「こうなるとファーストミッションへの参加は難しいでしょう。とりあえずお二人の個室にご案内_きゃっ⁉」
「フォウ!」
「ブッ!」
突然乱入してきた白い獣は、マシュの顔めがけて飛びついたがマシュが反射で避けてしまい、俺の顔へと飛び込む形になってしまったが
フォウは空中で身を翻し、俺の顔を踏み台にしてマシュの肩へと着地したのだった
俺の頬にはフォウの肉球型の赤いマークがついた
「...ペットボトル返した方がいい?」
「いや、お前が持ったままでいいよ」
俺は頬を摩りながら、フォウの方を見る
アイツなんでちょっとドヤ顔なんだよ
立香:自分の我儘で廻人をカルデアに連れてきてしまったことを実はかなり申し訳なく思っている
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立香ちゃんの心情はカルデアに来て管理室を追い出された時ぐらいのものです
何が言いたいのかって?
まだカルデアでは何も起きていないのにこの心情ということです
愉しくなってきましたね