前書きに書くことが全く思いつかねぇ。
「いやあの、本当にすまなかった。まさかここまでの被害が出るとは予想してなかったのだ。」
今私は自らを取り囲んでいる軍警に対して必死に謝罪と弁解を行っていた。
向こうから喧嘩をふっかけて来たとはいえ、流石にここまでの被害を出した私が無罪放免とはならず、付き添いで来たイザークと共に詰め所に連行されていた。
軍警「はいはい、言い訳は詰め所で聞くから。罪を増やしたくなければ抵抗をしないことをオススメするよ。」
イザーク「……相変わらず手加減が下手ですね、父上。」
ヴェルドラ『我だけの魔素でも、この世界では十分過ぎることを分かっていなかったようだな。』
大賢者『マスターは力加減が下手です。あと、この世界の者たちと比べて基準値が大きく異なっています。』
私は悪くない、ただこの世界の人間が弱すぎるのだ。
その程度でここまでボロクソに言われる道理はない。
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詰め所まで連行された私は、今回の一連の出来事を洗いざらい話した。
私たちがただ並んでいるだけの所に、ぶっ倒れていたアイツが喧嘩を売ってきたこと。
言い返したら暴力に物を言わせようとしていたので、正当防衛で腹を蹴っ飛ばしたこと。
それを見たそいつの仲間が、思いっきり攻撃しようとしてきたこと。
私がそれを睨んで脅したら、勝手に泡吹いて倒れたこと。
どうだ、私は悪くないだろ。
そう言いたげな眼差しで軍警を見たが、イマイチ納得がいっていない様子。
何故だ?どこもおかしい所なんて無かったし、私が悪いところも無かっただろう?
軍警「……はぁ〜。とりあえず、調書は完成した。協力感謝する。だけど、君たちの身柄は……」
軍警がそう言おうとした瞬間、部屋の扉が勢いよく開かれた。
モブ軍警「た、大変だ!鉱山でアーマーザウルスが出やがった!鉱石を採取していた炭鉱夫が何名か怪我をしたみたいだ!」
軍警「なんだと⁉︎アーマーザウルスは討伐できたのか⁉︎」
モブ軍警「そっちは大丈夫だ、今討伐隊が向かってる。それよりも、炭鉱夫たちの怪我がまずいんだ。なんでが知らんが、薬関係が売り切れちまってて、城も備蓄が出せないらしくて怪我が治せないんだ。」
軍警「回復術士はどうした?」
モブ軍警「今は魔鉱石の採取で結構奥まで行っちまってて、今いるのはヒヨッコばかりなんだ。」
軍警「なんだと……⁉︎」
……どうやら、外が大変なことになっているようだ。
私は空気だがな。
てか、薬持ってんなら備蓄解放してやれよ、城の奴ら。戦争でも始める気か?
……回復薬持ってるけど、どうしようか。
いや、ここで使わなかったら作った意味がないな。
「おい、そこの軍警。」
軍警「どうした、こっちは忙しいんだ。身柄関係の話なら後にしてくれ。」
「違う、そういう話じゃない。私は回復薬を持っているから、分けてやるという提案だ。怪我人の数を教えてくれたら、すぐに人数分用意する。」
モブ軍警「は?何言ってんだお前?怪我人の数は6人だが……そんな物即興で用意できるわけ……」
「6人か。なら1人に一本使え、ほら。そいつは上等モノだから、一本使えば大抵の怪我は治るはずだ。」
私は「捕食者」の胃袋から、あの時使っていた回復薬を取り出した(側から見たら急に無から出てきたように見える)。
軍警「なっ……一体どうやって……⁉︎」
「そんな事はどうでもいいだろう。ほら早く治療しに行ってやれ。」
軍警「……怪我人の場所を言え、すぐに向かうぞ。」
モブ軍警「はっ⁉︎こいつはどうするんですか⁉︎」
軍警「今は良い!おいお前、私が戻ってくるまでここに居ろよ!」
そう言い残し、軍警2人は去っていった。
……暇になるし、イザークの銃の改良をするか。
ああそれと、城の様子を見に行こう。
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イザークの銃の改良を済ませ、城の様子を見て戻って少ししたら、軍警がこの部屋に戻ってきた。
改良は成功したし、城も順調だったので良かった。
「回復薬の提供、感謝する!」
そして入ってきて早々、軍警に頭を下げられた。
そして後ろには炭鉱夫と思わしき者たちも数人いて、
「助かった、ありがとう!」
「腕が千切れかけてたが、あんたの薬で助かった!」
「………!」
などと、それぞれが感謝の言葉を言ってきた。
……最後の奴、何も喋って無かったな?でもまぁ、感謝する気持ちは伝わったので良い。
しばらくすると、炭鉱夫たちは帰っていった。
その後は、軍警さんと真面目な話をした。
私が蹴飛ばし魔素を放って気絶させた者たちは自由組合所属の冒険者パーティだったらしい。
才能はあるが、問題を起こすことで有名だったそうな。
「今回の件はいいクスリになっただろう」と軍警も冗談混じりに笑っていた。
私たちがほとんど実害を加えていないのは確認済みだったが、周囲への被害者を考慮しての今回の拘束だったらしい。被害届も出していない。
そりゃあ、腹部を蹴った奴以外は泡吹いて倒れただけだからな。
私たちがここに来た理由も教えた。
この先のゴブリンの村の衣服などの調達。
住居の再建のための知恵、などなど。
その軍警は随分熱心に聞き入ってくれた。
気づけば夜も更けて来たので、今日の聴取はここまでということになった。
私の印象がそこまで悪くなさそうで安心した。
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翌日になって、私は未だ詰め所にいた。
イザークは城に行って睡眠を取っている。もう少しで起きてくるだろう。
私は睡眠など不要なので、一晩中元スキルたちの改良をしたり、軍勢をもっと器用に大量に操れないかなど試行錯誤していた。
そのおかげか、一晩経った今では軍勢との経験の共有がリアルタイムで出来るようになった。おそらくこれはだいぶ使えるだろう。
大賢者『注意。マスターは天才肌です、そこまで深読みする必要はありません。』
……まあそんな感じで、けっこう充実した夜を過ごせた。
あとは、資源の調達と無限化だな……。
世界を横断する力は(転移2回の経験から)持っているから、現物は調達出来るとして……、無限化はどうすれば良いのか……。
まぁ、今考えることではないな。
そしてイザークが起きてこっちに戻ってきて、昨日の軍警さんも出勤してきた。
軍警「釈放だ。一日拘束して済まなかった、こちらにも面目というものがあるものでな。」
「いや、貴方が謝る事じゃない。それに、こちらとしてま宿代が浮いて助かった。」
軍警「そう言って頂けるとありがたい。今日はその詫びも込めて、腕の良い鍛冶屋を紹介してやる!」
「おお、それはありがたい。非常に助かる。」
これは幸先が良いな。
入国審査も順番待ちしなくて良かったし、(城に飛べるが)宿代も浮いた。
鍛冶屋を探すのも少々面倒だったが、軍警の紹介だったら間違いないだろう。
人を助けると良いことが返ってくるものだな。
軍警「それで、その代わりと言ってはなんだが、もし回復薬の在庫があるなら、譲ってくれないか!」
回復薬……?ああ、そういえば昨日「在庫がない」とか言ってたな。
在庫はけっこう有り余ってるから、イザークの分と合わせれば100くらいは提供できる。
「いいぞ、どのくらいだ?」
軍警「うーん、こちらの手持ちが金貨25枚程度だから……昨日の量の回復薬を10……いや、5個でいい!5個譲ってくれ!」
昨日の回復薬を5個程度?流石に少なくないか?
何やら金貨25枚という言葉が聞こえたし、せっかくだから……
「なら、25個分けてやる。その代わり、多少の対価とこの世界の貨幣システムについて教えてくれ。」
軍警「え、そんなに……!ありがとう、恩に着る!対価の金貨25枚だ、それと貨幣システムは……」
詰め所を出発前の話は少し長くなり、私たちは外に出て遅めの朝食を摂った。
まあまあの味だった。
大賢者『マスターはまだ、自分の作った回復薬の価値と効果を理解していません。本来、あの回復薬は蘇生薬(エリクサー)と同程度であり、魔法などで代用がほとんど不可能であるということを。』
書いた。
後書きに書くことが全くねぇ。