変身中の無敵状態でフリーズした魔法少女(男の娘)は服が欲しい ~ヤンデレ欠損少女達に肉食介護されてるけど、謎の光に包まれているので多分セーフ~ 作:信頼できる語り手
すみません、リアルが急に忙しくなって更新できなさそうなので、本作は仮完結にしておきます。
お色気シーン盛るペコ教徒は
美しさに正解はない。
時代や場所によって、価値観は著しく変化するからだ。そもそも、心の余裕がなければ美を称えるどころではないだろう。
我に言わせるなら、幻想世界もあまり理想的な環境ではないな。ここには鬼達の安寧を脅かす
角数の多い強者達は比較的安全な領域を奪い合い、
それでも、我は美しくありたい。恐怖や絶望を越える何かで皆の心を揺さぶりたい。その為に『
刮目せよ。
──究極の『美』とは『勝利』である。
「
我は足元に弾力のある雲を出し、ぽいーんぽいーんと軽く跳ねた。
「拙の墨に呑まれなさいな」
黒い波が迫る。
「お気に入りの衣装が真っ黒にされては困るのう。完全単色コーデはお洒落の対極じゃけぇ。どれ、我が差し色を入れてやる。『鱗雲』」
両手から細かい雲をぽぽぽと出しつつ、優しくふーっと飛ばしてやった。白と黒が衝突し、拮抗する。
「止められた……? 拙の墨に染まらない構造体は初めてですわね」
「貴様の構造体が持つ性質は理解した。その液に触れた物を溶かして、自身の手駒に変えるのじゃろう?」
「さあ、どうでしょう」
ネームコレクターが挑発的に筆を舐めた。
「なかなか強力な異能じゃ。我の華麗な活躍を引き立てる敵役に相応しい。『筋雲』」
我が絹のような細い雲を伸ばと、彼女は応戦すべく全身に黒い文字を浮かび上がらせた。
「貴方様からは危険な気配を感じますわ。ですので、出し惜しみ抜きで『書き起こし』ましょう。拙が取り込んできた全ての『銘』を」
「ほう?」
我は桃色のワンピースに天女の羽衣をイメージした雲を絡み付かせると、詰襟を軽く撫で、四肢に雲を纏う。
「わはは、来い!!」
黒く染まった鬼達の腹を殴り、スリットから覗く美脚で蹴り飛ばした。
「鬼だけではありませんわよ」
黒い虎。ドキュメントが苦戦したらしい幻妖獣が襲い掛かってくる。
「阿呆。不意討ちでなければただの的じゃ」
虎の胴体を雲で握り、地面に叩き付けた。野生動物は野生だから強いのだ。本能も独立した思考も奪われた獣は脅威足り得ない。
我は上体を後ろに引き、顔を白いベールで上品に覆った。黒い液体に直接触りたくはないからのう。
「『薄雲』。……此奴も操られておらんかったら、我を見た時に一目散に逃げておったじゃろうて」
それは、何の変哲もない。シンプルな。
「鬼の角が何故『額』に発現するか分かるか? そこが最もマナを放出しやすい
頭突き。
「──礼砲」
巨体が消し飛ぶ。我の攻撃の軌跡だけが、飛行機雲のように白く残留していた。
「美麗なる技を魅せる機会には感謝しよう。しかし、グダグダと時間はかけん。魔法少女の変身は勝ち確演出じゃからのう。『霧雲』」
拡散した霧状の雲がネームコレクターの全身を包み隠す。
「ごば……っ! ……口、に゛……!?」
「本物の鬼ならともかく、猿真似の
一撃。
白が黒を塗り潰していく。ネームコレクターの腕が力尽きたように垂れ下がった。
「怪化した幻想生物は遺体を残す……」
我は自身の体を見下ろして、嘆息する。
「死んだ振りができるのは、つくづく厄介な性質じゃのう……。なあ、キュメ」
いや、あの女が狡猾なのか。
使役した鬼の
余力を振り絞っていたドキュメントが黒鬼と化し、辛うじて維持していた
「が、ごふ……っ……! 拙は死ねない……! 貴方様の名を奪って……! 奪って……!」
「……呆れたのう。鬼の影法師。何が目的でそれをしとるのかも分からんのか」
テープから漏れる墨が我を蝕んでいた。体が溶けていく。あまり好ましい状況ではない。
「直接浴びれば、どれだけ強靭な鬼だろうと関係ありません……! アヴィオン様……その名、その体、全て拙が貰い受けますわ……!」
「忠告じゃ。やめておけ」
「戯れ言を……! 貴方様の出す雲の特性は、おそらく衝撃の強化……! この状況では何もできないでしょう……!」
ドキュメントに雲を飛ばす間にも、黒が我を食らう。
「最後に1つ、言わせてくれ」
「遺言ですの? 拙は優しいので聴いて差しあげますわ。貴方様を味わいながら、ね」
染め上げる。呑み込む。
「我の特性は衝撃の強化などではない。あれは単なる自前の
だから、我にやられた黒鬼達は復活せず、ただの黒液に戻った。
ドキュメントの体に付いた墨の使役効果も消したつもりだったが、思ったよりも深く浸透していたらしい。地力を読み違えたな。
それはともかく。
「──取り込んだな、我を」
気が進まないが仕方ない。
「あ、ぎ……っ!?」
ネームコレクターの両腕が根本から回転し、あっけなく千切れ飛んだ。
「第5陥『ラド』。当たりじゃったのう。いや、楽に死ねんかったのは外れか? まったく……この戦い方は美しさとは程遠いのじゃが」
「あ……貴方様、は……っ!!」
彼女の顔が蒼白になる。
「その身に『何』を抱えていますの!?」
「未解決の
流石に最後の1個は容量不足で抑え切れとらんが、他を完全に自由にするわけにもいかんしな。
そもそも、解決できる
解き放てば、幻想世界が滅びかねん。その点、強度が高い上に優先的に無効化するほどの危険度ではない『絶対領域』は、ある意味で最悪だ。意地が悪い。
「
「まあ、完全に解放するのは不味いが、これでも多少は調整が利くようになったのじゃぞ? 故に、こういう
我は異能を少しだけ『緩める』。
「第3陥『ソーン』」
「……っ」
音も衝撃も手応えもなく、ネームコレクターの全身に穴が空いた。これが一番苦しませない死に方だろう。
「ぃ……さい、後に……2つ……」
「言うてみい」
「本物の拙に……会ってください、な……」
「承知した」
我は桃色のワンピースのような装束を破り、穴だらけの彼女の体を隠すようにかける。
「2つ目は?」
「貴方様の名前……もう1度……」
「……アヴィオン。『絶世』のアヴィオンじゃ」
「く、すす……」
これだから、
「今の笑顔は美しかったぞ」
「アーヴィオンー! 皆、元に戻ったよー!」
「班長、ご迷惑をおかけしました!」
「お、俺、生きてる……!」
うむ、やはり本体を倒せば使役された者達は戻るタイプか。長年経験を積むと、こういうのが何となく分かるようになる。
とりあえず、我はドキュメントに頼んだ。
「すまん。何か、着る物をくれ」
絶対領域での生活にもようやく慣れた我は雲に乗り、ぬるーすいーっとホバー移動して遊ぶ。
「ヒヨコ。もっと下を映さんか」
「ピヨピヨ! 注文が細かいピヨ!」
「貴様はプロのカメラマンじゃろ」
「違うピヨ! 私はプロのマスコットピヨ!」
プロのマスコットって何だ。
「馴染んふぇるねー」
「おお、キュメ。……って、何じゃ、その口」
我が唖然としたのは、部下が舌にサクランボを載せていたからである。
「ふぇったいひょーひきのなひゃではひょふひふぇきないふぇひょー?(訳:絶対領域の中では食事できないでしょー?)」
「そうじゃな。食べ物は持ち込めな……ん?」
では、ドキュメントのサクランボは……?
「まさか、体に接している状態の物品は貴様の一部という判定になるのか……?」
「ひゃふん、ふひゅいひゃいはにぇー(訳:多分、服以外はねー)」
逆に何で服は駄目なんじゃ。嫌がらせか。
「ともかく、でかした!」
「あひぉん、おにゃひゃひゅいへるー?(訳:アヴィオン、お腹空いてるー?)」
「当たり前じゃ! あの日から飲まず食わずじゃぞ! 我も味のある物が食いたいわ!」
「ほっふぇー(訳:おっけー)」
唇が近付いてくる。我は慌ててドキュメントの耳を掴んだ。
「ふゃー」
「待て、何する気じゃ!」
「くひぅひゅひー(訳:口移しー)」
「一旦、左手に移せ!」
「えー、めんろー(訳:えー、面倒ー)」
くっ……普段なら軽率さを注意して終わりなのだが、この状況でドキュメントの機嫌を損ねるのは不味い。また暫く食事抜きになってしまう。
それに、隻腕の彼女が左手だけで食べさせるのが難しいという理屈も、筋は通っている。
「えろえろなきすなふはめようひょー(訳:エモエモな絆深めようよー)」
潔く観念して、このガツガツした肉食介護を受け入れるしかないのか……? 我の尊厳とかそういうのは……?
「べろひゅー、ひひゃおー」
「ま、待……ん! ふみゃっ……!」
謎の光に包まれながら全裸で介護される我の未来は、果たしてどうなる……!?
魔法少女『アヴィオン』が限定変身するとしたら?(票数多い順に衣装獲得)
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①ボディスーツ
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②ゴスロリ
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③修道服
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④チャイナドレス
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⑤体操服
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⑥キャミソール