変身中の無敵状態でフリーズした魔法少女(男の娘)は服が欲しい ~ヤンデレ欠損少女達に肉食介護されてるけど、謎の光に包まれているので多分セーフ~   作:信頼できる語り手

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架空の構造体(イマジナリー・フレーム)は鬼の基本能力ですが、アヴィオンが発射する白いアレは出す量も連射性能も優秀。

すみません、リアルが急に忙しくなって更新できなさそうなので、本作は仮完結にしておきます。
お色気シーン盛るペコ教徒は☆9(高評価)お願いします。


変身中の無敵状態でフリーズした魔法少女(男の娘)は服が欲しい。

 美しさに正解はない。

 

 時代や場所によって、価値観は著しく変化するからだ。そもそも、心の余裕がなければ美を称えるどころではないだろう。

 

 我に言わせるなら、幻想世界もあまり理想的な環境ではないな。ここには鬼達の安寧を脅かす特異点(インパス)という災害がある。

 

 角数の多い強者達は比較的安全な領域を奪い合い、特異点(インパス)が頻発する『傷域(ブルーズ)』に押し出された弱者達は容易く『蒸発』してしまう。過酷な世界だ。

 

 それでも、我は美しくありたい。恐怖や絶望を越える何かで皆の心を揺さぶりたい。その為に『特異点(インパス)処理班』を結成したのだ。

 

 刮目せよ。

 

 ──究極の『美』とは『勝利』である。

 

 

 

架空の構造体(イマジナリー・フレーム)

 

 我は足元に弾力のある雲を出し、ぽいーんぽいーんと軽く跳ねた。

 

「拙の墨に呑まれなさいな」

 

 黒い波が迫る。

 

「お気に入りの衣装が真っ黒にされては困るのう。完全単色コーデはお洒落の対極じゃけぇ。どれ、我が差し色を入れてやる。『鱗雲』」

 

 両手から細かい雲をぽぽぽと出しつつ、優しくふーっと飛ばしてやった。白と黒が衝突し、拮抗する。

 

「止められた……? 拙の墨に染まらない構造体は初めてですわね」

 

「貴様の構造体が持つ性質は理解した。その液に触れた物を溶かして、自身の手駒に変えるのじゃろう?」

 

「さあ、どうでしょう」

 

 ネームコレクターが挑発的に筆を舐めた。

 

「なかなか強力な異能じゃ。我の華麗な活躍を引き立てる敵役に相応しい。『筋雲』」

 

 我が絹のような細い雲を伸ばと、彼女は応戦すべく全身に黒い文字を浮かび上がらせた。

 

「貴方様からは危険な気配を感じますわ。ですので、出し惜しみ抜きで『書き起こし』ましょう。拙が取り込んできた全ての『銘』を」

 

「ほう?」

 

 我は桃色のワンピースに天女の羽衣をイメージした雲を絡み付かせると、詰襟を軽く撫で、四肢に雲を纏う。

 

「わはは、来い!!」

 

 黒く染まった鬼達の腹を殴り、スリットから覗く美脚で蹴り飛ばした。

 

「鬼だけではありませんわよ」

 

 黒い虎。ドキュメントが苦戦したらしい幻妖獣が襲い掛かってくる。

 

「阿呆。不意討ちでなければただの的じゃ」

 

 虎の胴体を雲で握り、地面に叩き付けた。野生動物は野生だから強いのだ。本能も独立した思考も奪われた獣は脅威足り得ない。

 

 我は上体を後ろに引き、顔を白いベールで上品に覆った。黒い液体に直接触りたくはないからのう。

 

「『薄雲』。……此奴も操られておらんかったら、我を見た時に一目散に逃げておったじゃろうて」

 

 それは、何の変哲もない。シンプルな。

 

「鬼の角が何故『額』に発現するか分かるか? そこが最もマナを放出しやすい(ポイント)だからじゃ」

 

 頭突き。

 

「──礼砲」

 

 巨体が消し飛ぶ。我の攻撃の軌跡だけが、飛行機雲のように白く残留していた。

 

「美麗なる技を魅せる機会には感謝しよう。しかし、グダグダと時間はかけん。魔法少女の変身は勝ち確演出じゃからのう。『霧雲』」

 

 拡散した霧状の雲がネームコレクターの全身を包み隠す。

 

「ごば……っ! ……口、に゛……!?」

 

「本物の鬼ならともかく、猿真似の怪物(モンスター)に遺言を残させる義理はないのじゃ。断末魔すら上げずに消え去れ。──礼砲」

 

 一撃。

 

 白が黒を塗り潰していく。ネームコレクターの腕が力尽きたように垂れ下がった。

 

 

 

「怪化した幻想生物は遺体を残す……」

 

 我は自身の体を見下ろして、嘆息する。

 

「死んだ振りができるのは、つくづく厄介な性質じゃのう……。なあ、キュメ」

 

 いや、あの女が狡猾なのか。

 

 使役した鬼の架空の構造体(イマジナリー・フレーム)まで操れるとは思わなんだ。黒いテープに動きを封じられながら考える。

 

 余力を振り絞っていたドキュメントが黒鬼と化し、辛うじて維持していた閾値の御園(リミナル・ガーデン)がネームコレクターの手に落ちる。

 

「が、ごふ……っ……! 拙は死ねない……! 貴方様の名を奪って……! 奪って……!」

 

「……呆れたのう。鬼の影法師。何が目的でそれをしとるのかも分からんのか」

 

 テープから漏れる墨が我を蝕んでいた。体が溶けていく。あまり好ましい状況ではない。

 

「直接浴びれば、どれだけ強靭な鬼だろうと関係ありません……! アヴィオン様……その名、その体、全て拙が貰い受けますわ……!」

 

「忠告じゃ。やめておけ」

 

「戯れ言を……! 貴方様の出す雲の特性は、おそらく衝撃の強化……! この状況では何もできないでしょう……!」

 

 ドキュメントに雲を飛ばす間にも、黒が我を食らう。

 

「最後に1つ、言わせてくれ」

 

「遺言ですの? 拙は優しいので聴いて差しあげますわ。貴方様を味わいながら、ね」

 

 染め上げる。呑み込む。

 

「我の特性は衝撃の強化などではない。あれは単なる自前の身体能力(パワー)じゃ。よく勘違いされるがのう。本当の能力は……『特殊効果の否定』」

 

 だから、我にやられた黒鬼達は復活せず、ただの黒液に戻った。

 

 ドキュメントの体に付いた墨の使役効果も消したつもりだったが、思ったよりも深く浸透していたらしい。地力を読み違えたな。

 

 それはともかく。

 

「──取り込んだな、我を」

 

 気が進まないが仕方ない。

 

「あ、ぎ……っ!?」

 

 ネームコレクターの両腕が根本から回転し、あっけなく千切れ飛んだ。

 

「第5陥『ラド』。当たりじゃったのう。いや、楽に死ねんかったのは外れか? まったく……この戦い方は美しさとは程遠いのじゃが」

 

「あ……貴方様、は……っ!!」

 

 彼女の顔が蒼白になる。

 

「その身に『何』を抱えていますの!?」

 

「未解決の特異点(インパス)を24。……ああ、『絶対領域』も足すと25個か。我は常に閾値の御園(リミナル・ガーデン)を体内に展開して、それらを閉じ込めておる」

 

 流石に最後の1個は容量不足で抑え切れとらんが、他を完全に自由にするわけにもいかんしな。

 

 そもそも、解決できる特異点(インパス)を100以上処理してこの数なのだ。残りは例外なく凶悪な代物である。

 

 解き放てば、幻想世界が滅びかねん。その点、強度が高い上に優先的に無効化するほどの危険度ではない『絶対領域』は、ある意味で最悪だ。意地が悪い。

 

特異点(インパス)を……!? 何故、生きているのですか……!? いえ、それよりも、そんな縛りの中で戦っていたと……!?」

 

「まあ、完全に解放するのは不味いが、これでも多少は調整が利くようになったのじゃぞ? 故に、こういう応用(こと)もできる」

 

 我は異能を少しだけ『緩める』。

 

「第3陥『ソーン』」

 

「……っ」

 

 音も衝撃も手応えもなく、ネームコレクターの全身に穴が空いた。これが一番苦しませない死に方だろう。

 

「ぃ……さい、後に……2つ……」

 

「言うてみい」

 

「本物の拙に……会ってください、な……」

 

「承知した」

 

 我は桃色のワンピースのような装束を破り、穴だらけの彼女の体を隠すようにかける。

 

「2つ目は?」

 

「貴方様の名前……もう1度……」

 

「……アヴィオン。『絶世』のアヴィオンじゃ」

 

「く、すす……」

 

 これだから、怪物(モンスター)の遺言は聴きたくないのだ。

 

「今の笑顔は美しかったぞ」

 

 特異点(インパス)処理班の班長としては非番じゃからのう。これくらいの甘さは許されるじゃろ。

 

「アーヴィオンー! 皆、元に戻ったよー!」

 

「班長、ご迷惑をおかけしました!」

 

「お、俺、生きてる……!」

 

 うむ、やはり本体を倒せば使役された者達は戻るタイプか。長年経験を積むと、こういうのが何となく分かるようになる。

 

 とりあえず、我はドキュメントに頼んだ。

 

「すまん。何か、着る物をくれ」

 

 

 

 絶対領域での生活にもようやく慣れた我は雲に乗り、ぬるーすいーっとホバー移動して遊ぶ。

 

「ヒヨコ。もっと下を映さんか」

 

「ピヨピヨ! 注文が細かいピヨ!」

 

「貴様はプロのカメラマンじゃろ」

 

「違うピヨ! 私はプロのマスコットピヨ!」

 

 プロのマスコットって何だ。

 

「馴染んふぇるねー」

 

「おお、キュメ。……って、何じゃ、その口」

 

 我が唖然としたのは、部下が舌にサクランボを載せていたからである。

 

「ふぇったいひょーひきのなひゃではひょふひふぇきないふぇひょー?(訳:絶対領域の中では食事できないでしょー?)」

 

「そうじゃな。食べ物は持ち込めな……ん?」

 

 では、ドキュメントのサクランボは……?

 

「まさか、体に接している状態の物品は貴様の一部という判定になるのか……?」

 

「ひゃふん、ふひゅいひゃいはにぇー(訳:多分、服以外はねー)」

 

 逆に何で服は駄目なんじゃ。嫌がらせか。

 

「ともかく、でかした!」

 

「あひぉん、おにゃひゃひゅいへるー?(訳:アヴィオン、お腹空いてるー?)」

 

「当たり前じゃ! あの日から飲まず食わずじゃぞ! 我も味のある物が食いたいわ!」

 

「ほっふぇー(訳:おっけー)」

 

 唇が近付いてくる。我は慌ててドキュメントの耳を掴んだ。

 

「ふゃー」

 

「待て、何する気じゃ!」

 

「くひぅひゅひー(訳:口移しー)」

 

「一旦、左手に移せ!」

 

「えー、めんろー(訳:えー、面倒ー)」

 

 くっ……普段なら軽率さを注意して終わりなのだが、この状況でドキュメントの機嫌を損ねるのは不味い。また暫く食事抜きになってしまう。

 

 それに、隻腕の彼女が左手だけで食べさせるのが難しいという理屈も、筋は通っている。

 

「えろえろなきすなふはめようひょー(訳:エモエモな絆深めようよー)」

 

 潔く観念して、このガツガツした肉食介護を受け入れるしかないのか……? 我の尊厳とかそういうのは……?

 

「べろひゅー、ひひゃおー」

 

「ま、待……ん! ふみゃっ……!」

 

 謎の光に包まれながら全裸で介護される我の未来は、果たしてどうなる……!?




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魔法少女『アヴィオン』が限定変身するとしたら?(票数多い順に衣装獲得)

  • ①ボディスーツ
  • ②ゴスロリ
  • ③修道服
  • ④チャイナドレス
  • ⑤体操服
  • ⑥キャミソール
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