空棺のヘルミナ 作:謀略パートムズくない…?
ゴカシェ砂海
「
並外れて巨大な体躯を誇る
漆黒の鱗が継ぎ目なく連なり、黄金の瞳には最強種たる傲慢と誇りとが宿っている。
東の辺境に位置するゴカシェ
砂の迷宮を阻む、ゼーエフ群を名乗る屈強無比なる
この世で初めて“本物の魔王”に立ち向かった“最初の一行”の生き残り、
「
常識ではあり得ない不条理に直面した狼狽の中に、一抹の喜びがある。異形の
ネフトがゴカシェ
その卓越した武術と生術は目の当たりにした経験がある。尚更信じ難くはあったが、しかし
だからこそ、それが真実であると信じる。
「サイアノプは
「─────確かに。王城試合に出場する、と」
「度し難い……!度し難い……愚かさだ。誰も“本物の魔王”に勝った勇者を本気で探そうとはしていないだろうに……真っ当に武を競えるのかすら、怪しい舞台だ……」
真に愚かであるのは、果たして誰なのか。
身分種族を問わない、という公募など題目に過ぎないだろう。王城試合の目的は過去の清算ではなく、未来の礎作りだ。
ヘルミナはその事実を理解している。それでも尚、サイアノプの宿願を断ち切り難い。
(……
サイアノプの実力を目の当たりにしたのなら、王城試合に出場する勇者候補と遜色ない実力だと理解するだろう。
しかしサイアノプに実力があると周知されたとしても、王城試合に出られるかは分からない。
誰が見ても納得する、証拠が必要だ。
例えば────竜殺し。
(計画は狂ってしまうだろうが……それでも、私の願いを無下にはしないだろう。サイアノプが出場しても、出場するだけなら致命的な障害にはならない筈だ)
ゴカシェ
骨伝導によって詞術伝達を可能とする
(すまない、ヒロト)