お稲荷様の自由記   作:春姫眞友

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修正しました。それではどうぞ!


第2話 理解

「助けて下さりありがとうございました!」

 

「本当に間に合って良かったわ。少し失礼するわね?……ん、足首を軽く捻った程度で身体は大丈夫そうね。」

 

私の髪の様な輝いた銀髪が軽く揺れしている彼女を見て私は思わず見惚れてしまった。あの銀糸(かみ)に触れてみたい、彼女の美しさをもっと知りたいと……。

命の恩人に対して何という思いを抱いているんだ!と頭を振り思考を変えた。

 

「どうしたの?他に傷あったかしら?」

 

「い、いえ身体の傷は問題ありません大丈夫です。それよりもお聞きしたいのですが、此処は何処ですか?」

 

そういうと彼女は驚いて目を見開いていたが、直ぐに何か考えが纏まってきたのか顎に手を添えて思考に没頭した。時折私を見ては、「まさか…でも……」と独り言を呟いていた。

私がどうしたのかな?と疑問に思っていたら彼女は真剣な顔で聞いてきた。

 

「貴女、妖怪よね?」

 

「ふぇ?」

 

全く予想していなかった事を聞かれて変な声を出してしまった。と、というか妖怪ってあの妖怪か⁉︎あの鬼とか河童とかあぁいう者の事だよな?私は性別と格好は変わっていても人外といえるような物は生えてもいないし、纏ってもいない。何がどうなっているんだ?困惑していると

 

「よく隠せてるとは思うけど、貴女のその服と背中から少しだけど妖力が漏れているわよ?まあ気づける人はそうそういないでしょうね。唐突だけど貴女、私の家に住む?」

 

「え?あ、えっと…宜しいのですか?」

 

困惑しながら聞いたら彼女は快く返事を返してくれた。

何故あったばかりの私にこんなに親切にしてくれるんだろう?と疑問に思っていたら顔に出ていたようだ。

 

「自分が妖怪だと気付いていないんだもの。気になるでしょ?まあ単純に私が貴女を気に入ったというのが一番理由かしらね。これから宜しくね?」

 

「はい!此方こそお世話になります!」

 

彼女は心底楽しそうに教えてくれた。私は彼女に返事をし、彼女に着いて行く事になった。にしても私本当に妖怪なのかな?という疑問は消えなかった。

 

 

 

「そういえば、自己紹介してなかったわね。私は、八意××いえ八意永琳よ。貴女は?」

 

私は、と自己紹介をしようとした時に生前の自分の名前が出てこなかったばかりか親族の名前すら頭に出なかった。何故思い出せないのか考えて私は、はッ!とした。もしかして此れは転生なのではないかと。

転生とは主に仏教において用いられる思想で、死後に別の存在として生まれ変わることである。転生する前の生のことを前世または前生、現在の生を現世または今生、転生後の次の生のことを来世または後生と言い、これらをまとめて三世(さんぜ)と言うのである。ーーーそして転生後は前世の記憶無くすのである。そう私は前世の名前までは覚えていなくても、生きていたというちゃんと記憶を持っているのだ。だからこの場合私がイレギュラーなのか、そもそも転生自体の考え方が違うのかという問題なる。名前すらも思い出せないのなら彼女に付けて貰おうと思い、私は永琳に言った。

 

「あの、名前すらも思い出せないので、永琳様が名を付けて下さいませんか?」

 

「ふふ、様付けしなくて結構よ?素の口調で話して。堅苦しいの苦手なの。」

 

永琳は、口許を手で隠しながら笑っていた。そして、目を閉じて考える仕草をした後、直ぐに此方を向いて微笑みながら言った。

 

「花のように芳しくて、綺麗な人という意味をこめて”姫華”という名前はどうかしら?人に名前を付ける様な機会がなかったから何だか恥ずかしいわね。」

 

「あはは、いえ。素敵な名前をありがとうこざいます。此れからは姫華と名乗るようにします!」

 

折角の第二の生だ、この世界を楽しく生きようと心に決めた…他人から見たら綺麗(そんなふう)に見えるんだと嬉しいような恥ずかしいような気持ちになり悶えながら。

 

 

 

「彼処に見えるのが”都市”よ。妖怪の警戒の為に高台が設置されてるの。門も1つにする事で少しでも妖怪の侵入を防げるようにしてるのよ。後は見たら分かると思うけど、あの塀もね?」

 

私は唖然としてしまった。外見は刑務所のような高い塀なのだが、造りが全然違うというの肌で強く感じたからだ。私が妖怪の所為もあるかもしれないが、あの塀を熟語でたとえるなら拒絶の一文字である。

 

「私達からしたら何も感じないけど、貴女は何か感じたようね?」

 

永琳はそう聞いてきた。

 

「なんというか、拒絶されてるなと感じた…」

 

「妖怪からはそう見えるのね…あれは。大丈夫よ?私は貴女を拒絶したりなんかしないわ。この都市で貴女の自由になさい。何か困った事があったら遠慮せず聞いてね?」

 

永琳は微笑みながら優しくそう言ってくれた。

 

「分かった。遠慮なく聞くから覚悟してね?」

 

だから私も笑いながら言った。そう二人で話している内に、門の近くまで来た。前世?にあったような銃を持った兵士らしき人が門の前にいた。その人は永琳を見るなり走って来た。

 

「八意様お帰りなさいませ!何故、お一人で外に出たのですか‼︎貴女の身に何か問題があったら大変な事になるんですよ⁉︎ちゃんとご自分の事を考えてーー」

 

「一々煩いわね〜一人で出掛けた理由はこの娘の助けに行ったから。自分の事は自分がよく知ってるから大丈夫。貴方に言われるほど耄碌してないわよ。」

 

永琳の言い方に不穏な空気なった。更に彼女は場を荒らす事を言った。

 

「あぁそれと彼女妖怪よ。まあ彼女自身自分が妖怪だなんて自覚してなかったけどね?」

 

「しかし妖怪である事は変わりませんし自分はーー」

 

「じゃあ聞くけど、貴方、目の前に美少女がいて猛獣に噛み殺されそうになっているの放置出来る?」

 

永琳がそう聞くと、兵士は「うっ…」と言い時折こちらを見ていたが、観念したようで「出来ません…助けます…」と答えた。が、まだ私を訝しんでいる様で

 

「何か一つでも変な事をしたら殺すからな。」

 

と静かなーーでもよく聞こえる声で言った。

 

「私はこの地で永琳にお世話になるつもりです。信じてくれとは申しませんが、特に何か怪しい事をしようとは一切考えておりません。」

 

「話はそれだけか?ならさっさと消えろ!チッ忌々しい…」

 

彼はイライラしながらそう吐き捨て何処かに行こうとした。だが私は彼に伝え忘れた事があったので彼を呼び止めた。

 

「あ、何だよ?まだ何かあるのか…早く言え妖怪」

 

「此れから宜しくお願いします。」

 

「ーーーー⁉︎」

 

私は彼に微笑みを浮かべながら言った。永琳にお世話になるのだから他の人にも何かしらの世話になる事が必ずあるだろう。だから私は彼に挨拶を交わした。

 

「ふふ、さぁ行くわよ姫華♪」

 

私が兵士と話てる間、無言でいた永琳がいきなり私の腕を掴みながら言った。まだ彼に挨拶は済ませてないので困っていたら彼女は心底楽しそうに言った。

 

「あぁあれの事は放っておきなさい。どうせ又会うんだから今はこれで充分よ。さっ、行くわよ〜」

 

「えっ⁉︎ちょっと永琳⁉︎引っ張らなくても大丈夫だから!」

 

私は永琳に引きずられてく形でその場を去った。

 

 

 

その場所で姫華の微笑みに当てられ放心している兵士を残して……。

 

 

 

「ここが私の家よ。どうかしら?」

 

「うわぁ〜」

 

永琳に連れられて来たのは、純和風の日本家屋だった。庭には池があり、中には錦鯉のような魚がいた。その周りには松が植えられていて、この池とこの日本家屋の雰囲気にとても映えている。思わず私はため息を漏らしてしまう程に。

 

「私が設計したの。この風景こそがわびさびだと私は思ってるの。いつ見ても綺麗で心が落ち着くわ…」

 

やはり彼女もこの風景の虜になのだろう。私が趣味合いそうだなと思いながらほのぼのしてたら永淋は「あ‼︎」と大きな声を出した。

 

「ほのぼのしてる場合じゃないわ!姫華!貴女のことよ!!」

 

「私の事?」

 

私はさっぱり分からなくて鸚鵡返しをしてしまった。

 

「姫華は妖怪だというのは纏ってた妖力から判明したわ。だけど肝心な貴女がどういう妖怪なのか理解出来てないのよ。今から確認するわよ。付いてきて。」

 

彼女は有無を言わせずスタスタと歩いて行ったので私も急いで追いかけた。

ある部屋に行き当たった。その部屋に入り、床にあった扉を開いた。

 

「此れは?」

 

「地下室に行く為の扉よ。地下室は改造していて、実験施設という名の練習場になってるの。勿論中は広いから安心して?後は妖力が漏れ出す事の無いような壁になってるから安心して練習してね。じゃあまずは能力から確認して行くわよ?」

 

「能力って?」

 

「力を持った人や妖怪、神には”程度の能力”を持つ者がいるの。因みに私の能力は”あらゆる薬を作る程度の能力”よ。能力というのはそういう事。じゃあまず集中して心を無にして。」

 

私は言われた通りに心の雑念を消した。そしたら頭の中で映像が流れて来た。

濁った水が清水になり、暗くじめじめとした仄暗い場所を清浄する日輪の映像ーーーーーーこれは……

 

「私の能力は”浄化を司る程度の能力”?」

 

私の頭の中でそう出てきたのだ。

 

「なるほど…中々に強力ね。訓練して鍛えていくとして……次は目を閉じて自分の奥の奥を見る感じで今度はやってみて?」

 

私は目を閉じ、自分に眠っている妖力(もの)を探した。そうしたら映像がまた流れた。今度の映像は日輪の光とは真逆の光だった。闇では無く、光。だけれども照らす光とは別。白く濁り悍ましい瘴気を放つ光だ。ジッと見ていたら身体に少し違和感を感じて目を開けた。

永琳が此方の方を向いて何故か口元を手で隠しながら震えていた。

永琳に声を掛けようとしたら、彼女は口元を隠している手の逆ーー右手で鏡を渡してきた。私はよく分からず鏡を見たらそこには、輝く金糸を持つ美少女が写っていたがその頭には人外を表すかの様な金糸を纏った狐耳が生えていた。まさか⁉︎と思い後ろを見たら尾骶骨あたりに、これまた綺麗な金糸の狐の尻尾が生えていた。

 

「え?えぇぇーッッ⁉︎」

 

どうやら私は妖狐になったようです。

 

 




どうでしたか?かなり修正加えました。おもに文字数ですがw此れから妖狐はどう進化していくのか!!
次も楽しみに待っていて下さい٩(ˊᗜˋ*)و

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